うたわれていくもの   作:病弱マン

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解決策を求め

 

ハク

「と、まぁそんなわけだ」

 

ハクは精神世界にウィツァルネミテアによって連れていかれ、そこで起こった出来事をクオン、フミルィルに話した

 

フミルィル

「どんどん信仰が揺らいじゃいますねぇ、個人的にはくーちゃんを暴走させたあの時から許してはいませんけど♪」

 

クオン

「私もあの力を目の当たりにした時はもうこんなのいらないと思っちゃったし、これを機に完全消滅させたいかな」

 

2人はやはりと言うか、かなりかの大神に不満、いや怒りがあるようだ

 

ハク

「クオン、フミルィルはちゃんと自分の席に座っているのだからいい加減腕から離れて自分の席にだな、、」

 

精神世界とはいえまたクオンの知らない場所に行ったからかもう離さないという意思表示が見てとれる

 

クオン

「嫌、しばらくは離してあげないんだから、覚悟しておくかな」

 

ハク

「やれやれ、しかし、、どうしたものか。まさかオーツを倒すと連動してタタリの浄化どころか根源であるウィツァルネミテアを復活させるとは、いや、、だからこそタタリは浄化されるのか、そこまで読み切れなかったな、、」

 

タタリの浄化に伴いウィツァルネミテアが世界にまき散らした呪いは消える、それは事実だ。だがその瞬間ウィツァルネミテア自身が受肉し復活する

ハクは呪いが消えることによりウィツァルネミテアの力が弱くなると思っていた、だがこの考えは見事に打ち砕かれる、むしろウィツァルネミテアの呪いが無くなると言うことはその力が全てあるべき所に戻ると言うこと、つまりはウィツァルネミテア自身に

 

ハク

「オーツやタタリは、、必要な存在だったと言うことか。だが、、」

 

ハクは暴走間近のバムナー達を見てきた

オーツはいつか必ず暴走する、暴走してしまったオーツはいずれ仲間割れを起こすだろう、最後の1人になってしまえばウィツァルネミテアの力で消すことも容易いはず

つまり自分達がウィツァルネミテアを倒さねばならない

完全復活したかの大神を倒し、2度と復活などできないよう消滅させる。

 

ハク

「倒すしかあるまい、、なんとしても」

 

クオン

「策は、、あるわけないよね、、きっと」

 

ハク

「今のところはな、だが、、神とはいえ無敵と言うわけでもないだろう。あるはずだ、やつに対抗しうる何かがな」

 

フミルィル

「戻ったらウルトリィ様やおじ様達に聞いておきますね。おじ様達はここに来る事を禁じられてますから」

 

ハク

(ああ、クオンが出禁にしたんだったか、やれやれ、来ても構わない時に来れないとか、日頃の行いと言うやつか)

 

オーツの浄化、これはもはや変えられない

厳しい戦いになるだろう

しかも全てを倒した後はウィツァルネミテアの完全消滅を遂行しなければならない

 

ハク

「ヤマトの戦がかわいく思えてくるな、、あんなに大変だったってのに」

 

クオン

「戦う相手が根本的に違うのが大きいかな、最後のノロイとの戦いに近いかもだけどその強さはあれの比ではないし」

 

ハク

「あれでもアクルトゥルカにならなければ負けていたからな、難儀なことだな、、あれ以上と言うのも」

 

フミルィル

「ふふふ、今までのオーツ戦も似たようなものではありませんでしたか?」

 

ハクはなるほどと手を叩く

 

ハク

「確かにそうだ、どうも策が出なさすぎて失念していたが、ガレイやキシタルと戦った時もかなり苦戦していた。どうも自分が神になっている事を忘れがちだな、、、ん?」

 

ハクは何かに気づく

 

ハク

「そうか、、神の権能」

 

クオン

「ハク?」

 

ハク

「神の権能の一つに神殺しと言うのがある、本来は自身が神としてもはや使えない存在になった時に神の力全てを壊し、己の存在を消すと言う力だが」

 

クオン

「な、何その物騒な能力、、」

 

ハク

「まぁいろいろあったんだろう神にも、話を戻すが本来これは自身にしか使えない力だ、だが自分は神とはいえ先代から受け継いだだけの人だ、まぁ先代も元はそうなんだが。要するに自分は神とは言え不安定な神と言うことだな、受け継ぐ際にいろんな不具合が起こるのもまた必然、先代のように一部引き継ぎをせずそのまま能力を持ち去ったりな」

 

2人はふむふむと話を聞いている

 

ハク

「神を相手にするのは考えてもいなかったし忘れていた、今自分はこの神殺し、自身以外にも使うことができる。引き継ぎの際に起こった不具合の一つだろうな」

 

クオン

「じゃあ!!」

 

ハク

「危険な事に変わりはない、何かの拍子にこの神殺しを返されたら自分が消滅するからな。完全に仕留めれる瞬間が必要だろう、しかもオーツを全て倒した直後からだからな、かなり厳しい戦いだが」

 

クオン

「充分かな、勝機が少しでもでてきたなら」

 

フミルィルも頷く

 

ハク

「幸いオーツはあちらから攻めてこないと明言してる、この間に準備を整える、特訓も怠らないようにしないとな」

 

針の穴を通すような希望でしかないが、それすら思いつかなかった時より万倍マシである

 

ハク

「せめて守護者と互角以上の戦いをしなければ希望はないだろう、そしてそれはあのガレイより強いと見ている。こちらから出向く以上次の戦いは守護者を除くオーツの全浄化だ、一気に戦いの難易度が上がるが」

 

クオン

「望むところかな、私もこの数ヶ月の間でだいぶ強くなったんだから」

 

フミルィル

「私は元々治癒術による援護が主ですけど、治癒速度はかなり向上していますのでどんどん頼ってくださいね♪」

 

皆この3ヶ月間で見違えるほど強くなったようだ、、が

 

ハク

「本来ならばここで召集をかけ、攻めるつもりでいた。が、事は思っていた以上に悪い。もうしばらく特訓に費やそうと思う。神殺しもどういったものか試す必要もあるしな」

 

2人は慎重に越した事はないとハクの提案を受け入れる

 

ハク

「ウィツァルネミテアにミコト、、か、とんだ猛者揃いだなまったく、、」

 

その日はハクが目覚めたばかりと言うこともあり無理をせず特訓は後日からとなった

 




終わりが少し見えてきましたw

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