うたわれていくもの   作:病弱マン

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圧倒

ハクは怨霊と成り果てたガレイと相対する

 

ハク

(理性はほとんど無いようだが、、強くなってるな。以前より遥かに、だが守護者、、いやミコトと戦うのであればこれくらいの敵は軽く超えてみせねばな)

 

ハクは手に入れた力を全身で感じ馴染ませる

病と化すほどの力、本来神は人に対し自ら干渉することはしない。それはこの神も同様、だがそれでも病を引き起こしてしまうほどの力があった

神々がぶつかり合う、つまりは抑えようとする力と全てを解き放とうとする力が病となって顕現したものであった

 

ハク

(なるほど、その二つの力を完全に自身の物にする事で得られる、、か)

 

ガレイ

「ハクぅうゥゥ、、シィイィネエェェイ」

 

ガレイの一撃がハクの顔面に直撃する

 

 

ガレイ

「!!??」

 

ハク

「確かに以前より力は上がっているようだ、理性がほぼ失われている分戦い方は単調ではあるがな。だがもはやお前では某を倒すことは叶わぬ」

 

確かに数ヶ月前より特訓により強くなったとはいえあまりにも強くなりすぎていた

 

クオン

「あれが、、病の、、、すごい」

 

トゥスクル

「クオンや、完治したとはいえお主にもあった病、決して体外に出たわけではない。ウィツァルネミテアの力を一度解放してしまったお主なら扱いきれるかもしれぬが、、」

 

ユズハ

「トゥスクル様!それは、、」

 

ユズハが動揺する

 

トゥスクル

「わかっておる、本来ならこんな事言いたくはない。じゃが今は力が必要な時。そしてその重荷をハク殿だけに背負わせる、そんな事を我慢できる子でもないじゃろう、のうクオン?」

 

クオン

「もちろんかな、力が全てではない。でもどうしても必要な時がある。私はそれを知っているのユズハお母様、だから心配なのはものすごく分かるのだけど、お願い、、」

 

ユズハは真っ直ぐな目をしているクオンを見てやれやれといった表情をする

 

ユズハ

「、、わかりました。ですがハク様ですらギリギリだったのです、できるだけ安全性を高めるためハク様にも協力していただきますね。つまりあの戦いの後という事、ちゃんとハク様にも承諾してもらう事、いいですね?」

 

クオンはおれいを言いながらユズハに抱きついた

 

ユズハ

「さぁ、見届けましょう、今のハク様ならきっと大丈夫でしょう」

 

ユズハの言った通りハクはガレイを圧倒していた

 

ハク

「禁忌を使ったがために永遠に苦しみながら虚空を彷徨い続けるしかなかったのだな。ならば貴様は幸運だったと言えよう、病と共に完全に消滅すれば浄化されるだろうからな」

 

ガレイ

「ガアァァア!!ギガアァァア!」

 

ハク

「恨みによる僅かな理性も無くなりつつあるか、さらばだガレイ、死者の国では迷惑かけるなよ」

 

ハクは鉄扇による攻撃でガレイを切り刻む、そして術による攻撃、ガレイは跡形も無く散っていった

 

ハク

「なんとか浄化できたか、少し心残りでもあったからな。この件に関してはこれ以上の結果はないだろう」

 

ハクはこの数ヶ月間浄化もできず永遠に苦しむあの2人をどうしても忘れる事ができなかった、殺す以上何が違うと聞かれれば確かにそうかもしれない、ただの自己満足でしかないのだろう、だがそれでいい、それの何が悪い。

少なくともこれ以上苦しむ必要はなくなったのだ、ハクにとってはそれだけでよかった

 

ハク

「すまん、待たせてしまったな」

 

ハクは皆の所に着くと

 

ハクオロ

「成果としては上々と言ったところか、今やると結果は逆になりそうだな」

 

トウカ

「確かに、四方から攻撃、、いや八方からの攻撃でやっと入るかどうか、、」

 

オボロ

「気に食わんが事実だろう、もはや先のような攻撃では返り討ちにあうだろうな」

 

さすが歴戦の猛者と言うべきか、どうやれば勝てるか議論をし始めた

 

クオン

「ハク、お疲れ様。さっそくだけど、、ちょっと相談があるんだ、聞いてくれないかな?」

 

何やら深刻な顔で見つめてくるクオン

 

ハク

「あぁ、構わんが?」

 

クオンからハクがしたように病を力に変える事ができるかもしれない、今後のために必要だと説明される

 

ハク

「、、、ダメだと言いたい所だがな、言っても無駄なんだろう?そもそも自分がそれを止める権利がないのはわかっているしな。無理はするなと言いたいが、無理をしなければ得られないものでもある、、」

 

ハクはクオンを抱きしめ

 

ハク

「可能な限り援護する。頑張ってくれ」

 

クオンは何も言わず頷く

 

ユズハ

「とりあえず本番は後日にしましょう、準備は万全にしとかないといけませんので」

 

ハク

「そうですな、勾玉によるここへの滞在時間も以前より長くなってはいますが、今日はそろそろ限界でしょう。再びこの人数を呼ぶにも数日はかかるかと」

 

トゥスクル

「もう一度集まる機会があるのは僥倖ですのぅ、ほれエルルゥ、アルルゥ、こっちへ来なさい」

 

エルルゥ

「どうしたのおばぁちゃん?」

 

エルルゥとアルルゥがトゥスクルの側に寄る

 

トゥスクル

「今日はもうお別れのようじゃからのぅ、おそらくじゃが会えるのは次で最後、だから抱きしめたくてのぅ」

 

トゥスクルは力一杯に2人を抱きしめる

 

トゥスクル

「本当に立派になったのぅ2人共、これからも元気で幸せに、それだけが望み、、いいかい?」

 

エルルゥ

「ぐすっ、、大丈夫だよオバァちゃん、私、、幸せだよ?」

 

アルルゥ

「カミュち〜もいる、クーもいる、家族いっぱいいる。だからバァちゃ、、心配無用」

 

トゥスクル

「ふふ、そうかいそうかい。まぁまだあと一回は機会があるからねぇ。今日はもう帰るとするよ、ユズハ?」

 

トゥスクルがユズハに呼びかける

 

ユズハ

「あっ、はい、もう少しお待ちください。クオン、しっかり準備するのですよ?再び病を起こすのですからきっと想像以上に苦しいはず、後は、、えっと、、えっと」

 

クオン

「大丈夫かなユズハお母様、だから今はお父様の所に行ってあげて?」

 

ユズハ

「あ、、、ハイッ、ありがとうクオン、ありがとう」

 

そう言うとユズハはハクオロの元に走っていった

 

ハク

「よかったのか?」

 

クオン

「まぁ少し寂しいけど次もあるし、2人の邪魔をしたくないから、それに寂しさはハクが埋めてくれるでしょ?」

 

ハクはやれやれと言いながらもクオンを抱き寄せる

 

ハクオロ

「ユズハ、行くのか?」

 

ユズハ

「はい、一応クオンのためにもう一度ここに来るのでまた会えるとは思うのですが、今日のところは、、」

 

ハクオロ

「そうか、まぁこちらもそろそろ滞在時間が限界らしいのでな、お互い様だ。本当に、会えて嬉しかった、、母親になって、母親らしいユズハを見れて、本当に良かった」

 

ユズハ

「はい、私も、、またハクオロ様に、アナタに会えて嬉しかった、仮面のない、素顔のアナタを見れてよかった。大好きです」

 

ユズハがハクオロを抱きしめる、それにこたえるようにまたハクオロもユズハを抱きしめた

 

滞在時間の限界がきたのか強制的に生者側が消えていく

 

ハクオロ

「また後日、、だな」

 

ユズハ

「はい、楽しみにしてますね」

 

そして生者達は元の世界に帰っていった、ハクの側にいるクオン、フミルィルを除いて

 

トゥスクル

「それではこちらも戻るとしようかい、ハク殿、後日準備が出来次第呼んでくだされ」

 

ハク

「わかりました、道中と言うものでもありませんがお気をつけてお帰りください」

 

そうしてトゥスクル、ユズハもまた死者の国へ帰っていった

 

クオン

「なんか、、すごい一日だったかな」

 

フミルィル

「そうですねぇ、なんだか一気に物語の展開が進んだような感じがしますね♪」

 

ハク

「物語、、か、言い得て妙だな。だが確かに、最後の戦いは近そうだな。あの2人がここまで自分に影響があるとはさすがに予想できなかった」

 

クオン

「そうだね、そしてそれは私も同じ、、かならず成功してハクのとなりに立ってみせるかな」

 

確かにクオンがこの力を手に入れれば勝機がグンっと上がる

 

ハク

「危険ではあるがな、、まぁ自分が止められる立場ではないし仕方ないが」

 

3人はその後他愛ない話をしながらその日を終えるのだった

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