クオン
「、、、、」
クオンは座禅を組みながら目を閉じ集中していた
完治したはずの病、だがそれは己の中の神々が衝突しないよう別々に封印される事によって成されたものだった
このままでは自分の子ができた時、同じような事が繰り返される可能性が高い。
力を得ると同時に病を完全に消すためにもこの神々を乗り越える必要があるとクオンは気付いた
クオン
(封印は、、、そっか、、皆大変だったんだろうなぁ、、ごめんね、せっかく私のためにしてくれた事なのに、解いてしまうなんて、、でも、必要なんだ、、私のためにも、ハクのためにも)
クオンは自身の中にある封印を感じ取る、そしてそれを解除できるのはクオン自身だった、それを望む事、簡単な事だったが基本的に病を再びその身になんて事望む馬鹿はいない
クオンは儀式を行うその時までひたすらに座禅を組み集中する
それをただ見守る事しかできないハクとフミルィル
ハク
「現時点では何もできんのが歯がゆいな、自分がやる時より遥かに困難である事は明白、ウルゥル、サラァナにも手伝ってもらう必要があるか」
フミルィル
「微力ながら私も、治癒術ならお任せくださいね」
ハクとフミルィルが儀式に向け段取りを話し合い可能な限り成功率を上げようとする
そして数時間にもわたる集中状態を終え立ち上がるクオン
クオン
「もう、2人共心配しすぎかな。ウィツァルネミテアをどうこうするわけじゃないんだから」
と2人を安心させるように言うも
ハク
「いや、クオンよ、抑えきれず失敗した話をされても説得力に欠けるぞ?」
クオン
「そ、そんな事ないかな!あれはもう少しで抑えきれてた、、はず、、かな?」
フミルィルとハクが互いに深いため息をつきながらやれやれと言った表情をすると
クオン
「と、とにかく!今回は必ず成功するんだから!」
それに関してはハクとフミルィルも同じ気持ちだった
ハク
「成功すれば戦力も大幅に強化される、他の皆も以前より遥かに強くなったらしいからな、それに先代率いる猛者達も参戦してくれる、勝機が見えてきたか、、」
確かに当初バムナー達と事を構える前までと今では天と地ほどの差があるだろう、そんな戦力でよく戦えると思ったものだが
クオン
「色々見えてきたけど、相手の守護者の情報が未だに無いのが気味が悪いかな、、1人はハクの姪という話だったけど」
ハク
「そうだな、守護者の情報は欲しいところだが、いかんせん情報提供者からは何の音沙汰もないからな。おそらくだがミコトには全てバレているのだろう、知ってて今まで泳がせていた可能性が高いと見ている」
フミルィル
「これ以上は直接相対しない限りは分からないと言ったところでしょうか」
ハク
「交渉次第ではあろうな、一蹴されれば全面対決になる。守護者以外のオーツならばもはやそこまで苦戦はしないと見ているがそれでもある程度の消耗は避けられまい」
クオン
「交渉の時期はどうするの?向こうが動かないとは言えあまり長引くわけにも、、」
確かに、いつまでもズルズルと先延ばしにしたところで解決しないだろう。特訓するにしてももう数ヶ月は経っている、強ければ強いほど助かるものの何処かで区切りをつける必要がある
ハク
「クオンの儀式が終了すればすぐにでも向かう事にする、先代もいる事だしな。同行者は先代、クオン、アンジュ、後は兄貴とホノカさんあたりか」
クオンの儀式が成功した際の最強の2人、ハクとクオン、そしてヤマト、トゥスクルの代表であるアンジュとハクオロ、ハクオロに関してはミコトと面識がある事も理由の一つである、そして死者代表の先の帝とお付きのホノカ、交渉をするには文句なしの面子と言える
ハク
「クオン、成功した際には間をおかずそのまま向かうつもりだが体が万全ではない場合は必ず言ってくれ。クオンの回復を待つ必要があるからな」
クオン
「うん、でも私そこまで必要かな?今聞くとあまり役に立てないような気もするのだけど」
ハク
「相手に納得させるだけの理由、根拠が必要だ。交渉事態は自分と先代で行うがこちらの条件を納得させるためには強さが必要不可欠になる、神の力を手に入れたクオンならば充分理由になるだろうと見ている」
なるほどとクオンは納得する
ハク
「まぁ、儀式が成功すればそうなると言うことだ。失敗した時はその体内の神は自分がなんとかしよう」
クオン
「できるの?そんな事が」
ハク
「ウルゥル、サラァナ、カミュ殿とウルトリィ殿の力を借りれば可能だろう。ただしそうなるとその神の力はもう無くなり力は得られない、だが例え失敗しても気に病むような真似は勘弁してくれよ」
クオン
「分かったかな、その時はその時と言う事にしとく。でも失敗は絶対にしない、それだけは確かかな」
自信があるみたいだが根拠は無さそうである
しかしその自信はハク、フミルィルにとって少なからず安心できる言葉であったのも確かだった
ハク
「そうだな、こちらも可能な限り手伝う。さて、あまり悩んでても仕方ないしな。今日はそろそろ休むとするか、また明日な2人共」
ちゃちゃっと去ろうするハク
しかし
ガシッ
クオン
「ハク?私がすご〜く頑張る時なのに何処に行くつもりかな?」
フミルィル
「いけませんよハク様、クーちゃんが大変な時なのですからちゃんと一緒にいてあげないと、もちろん私も一緒にですけど」
やはり無理か、、ボソリと呟くハクであった