SAOif 紅の戦姫と蒼の聖女   作:百合好きの獣

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GGO編、始まります。


GGO編
銃の世界 1


 風の吹きすさぶ、荒野だった。

 いや、荒野というよりは最早砂漠と言ったほうが正しいだろう。

 地面はひび割れ乾燥し、時折吹く強い風に砂埃が派手に舞い上がる。

 燃えるような赤い夕陽が地平線へ半ば沈み込み、世界を赤熱の大地へと染め上げている。

 

 びゅうと、風が吹いた。

 砂塵が舞い上がる。

 

 荒野に立つ人影は二つだ。

 一つは紅のコートを着込んだ小柄な少女の姿で、一つは黒いコートを着込んだ、髪の長い少女のような姿。

 黒いコートの少女は膝をつき俯いている。

 紅いコートの少女は、黒い少女の背後に立っている。その手には、無骨な拳銃が握られている。

 

 紅い少女が口を開いた。

 

「……ごめんね、キリト」

 

 黒い少女は黙したまま答えない。

 

 もう一度、紅い少女が口を開く。

 

「――さようなら」

 

 乾いた銃声が、荒野に鳴り響いた。

 

 

 

 

 

 

 俺――桐ヶ谷和人はリビングへの扉を開け放ち首を傾げた。

 待ち合わせ場所を自宅にしたのは俺だ。

 そして急用が出来、約束の時間に家に居れそうにないから先に家に上がっていてくれと言ったのも俺だ。

 家にはスグが居たはずだから、入れないという事は無かったはずだ。玄関にあいつのものらしき靴があったことからそれは間違いない。

 だというのに、リビングには誰一人として居なかった。

 これは……つまり……。

 

 階段を上り、俺の部屋の扉を開けた。そこには――

 

「おかえりー、和人お兄ちゃん」

 

 人のベッドの上でごろごろとくつろぐ深紅の姿があった。

 

「……ずいぶんとくつろいでんなぁ…………」

 

 ごろごろごろごろと、人様のベットを我が物顔で占拠してやがる。

 深紅の手にはスグのものらしき少女漫画があった。最近流行のアニメの原作だったはずだ。異世界へと転生してしまったアイドルが、歌と笑顔で戦乱の世を泰平の世に導いていくといった内容の。……見た事は無いがスグが随分とお熱なものだからあらすじだけは頭に入ってしまっていた。

 

 深紅はぺらりとページを捲ると、のんびりとした声で言った。

 

「んー、スグちゃんと一緒に居たんだけど、剣道部があるんだって行っちゃった。和人お兄ちゃんの部屋に居て良いよって言ってたから」

「俺の部屋を本人の許可なしにやりとりすんなよ……」

 

 ごめーん、と全く誠意の篭っていない形ばかりの謝罪を(そもそも謝罪する気もないだろう)返しながら深紅は手元の漫画を読み進めている。

 

 その姿を見て俺は詐欺だと叫びたくなった。

 

 最初にスグに連れられて来た時なんかは、びくびくと捨てられた子犬のように震え、声にも今のような明るさが全く無かった。俺の呼び方こそスグを真似したのか「和人お兄ちゃん」だったが、その呼び方は病弱系妹キャラのようなそれだった。

 

 俺がSAOでこいつをこいつと思い出せなかったのも致し方ないといえる。

 

 考えてもみて欲しい。交流はあったとはいえ数回程度。その頃の俺は他人はおろか家族でさえ距離感を測りかねていた時期であったし、妹の友人の顔など詳細に覚えているはずが無い。

 しかもこいつ――深紅は、俺の知っていた深紅と、キリトの知り合ったアリスとで印象が百八十度違う。百八十度どころかもう完全に別物だった。

 片や金髪(やや違うが)碧眼の気弱な少女。片や赤髪赤眼の活発な少女。

「和人お兄ちゃん……」から「キリトォー!」だ。わかるかこんなもん。

 

「で、和人お兄ちゃん。今日は何の用事?」

 

 漫画を閉じた深紅が、よっこいせと身体を起こした。その姿にはあの頃の気弱深紅の面影はかけらも残っちゃいなかった。

 

「あれ? 言ってなかったか? 菊岡サンから呼び出しだよ。俺と深紅宛で、場所は銀座」

「銀座ぁ~? なんでわざわざ……」

「知らん。っつーわけだ、行くぞ」

 

 俺はベッド脇のポールハンガーから肩掛け鞄を引ったくると深紅に目配せをした。ぐいっと伸びをしていた深紅はスカートを数度払うと立ち上がり頷いた。

 

 

 

 

 

 

 東武東上線川越駅から池袋、池袋から丸ノ内線で銀座まで約一時間の電車の旅。その道すがら、俺はかねてから気になっていたことを聴いてみることにした。

 

「そういえばお前はいつ気づいたんだ?」

「ん? なにが?」

 

 俺が問うと、被っていたつば広の帽子を抱えていた深紅はこちらを向き首を傾げた。

 

「あの世界での俺が俺だってこと」

「あー、えっとねぇ……」

 

 深紅は記憶を掘り起こすように視線を左上にやった。そしてにやりと笑う。

 

「あれぇ? それは私に勝ってからじゃなかった?」

「あ、あれは引き分けだろ! 結局決着つくまえにログアウトしちまったんだから!」

 

 売り言葉に買い言葉。つい大きな声を出してしまい、周囲から視線が集まった。申し訳なさに身を縮め、こほんと咳払いをすると声のボリュームを下げてから口を開いた。

 

「で、結局いつだったんだよ」

「割と最初の方かなぁ……ほら、アニールブレードのクエストでさ、キリト泣きながらスグって言ってたでしょ? その時にピーンって。だからあの後私『キリトくん』から『キリト』って呼び捨てにしたの」

「最初も最初じゃねーか! ……お前二年近く気づいてたくせに黙ってたのかよ。人が悪いな」

「にひひ。でもそんなに違った? あっちの私と、こっちの私」

 

 けらけらと屈託なく笑う深紅に、俺はやられたとため息をついた。

 

「気づくかよ。妹が連れて来た友達の顔を思い出してる余裕なんて無かったしな。そもそもキャラが違いすぎだ。気弱系妹キャラから活発系友人キャラにジョブチェンジなんかしやがって」

 

 責めるような視線を向けると、深紅は困ったような笑みに表情を変え、頬を掻いた。

 

「んー……最初は、向こうで頑張らなきゃってちょっと無理して明るく振舞おうとはしてたのは確かだよ。――コハルがいたからね」

 

 深紅は言葉を区切ると、懐かしい思い出を語るようにゆっくりと続けた。

 

「けど、どっちも本当の私だと思うよ。臆病だったあの時も、今の私も。本質は、変わんない」

 

 そう言った深紅の表情には影が差していた。

 ああ、こいつまた何か抱えてやがるなと察することは出来たが、今の俺ではその蟠りを解してやれそうにない。こいつの悩みを解決できるのは、こいつ自身か、あるいは……。

 俺は妖精の世界で共に戦った蒼い少女の事を思い出した。

 

「あー、小春はどうしてるんだ? 最近見かけないけど」

「小春? 今は入院中」

「入院!?」

 

 思いがけぬ情報に目を剥いた。

 最後に会ったコハルは特に普段と変わらないように見えたが……。

 心配する俺に、深紅は違うよと笑った。

 

「怪我とか病気じゃなくて、骨髄移植。私が目覚めた後、ドナー登録してたみたい。それで適合する人が見つかったんだって。大体三泊四日になるって言ってたよ」

「そういうことか……」

 

 重篤な状態でないと知り、胸を撫で下ろした。

 

「まあそうだよな。小春に何かあったらお前が普通でいられるわけないか」

「あは……言えてるかも。多分取り乱しちゃってるよ私」

 

 照れくさそうに深紅が笑った。

 

 間延びしたアナウンスが、目的地を告げる。

 いつの間にか窓の外には背の高いビル群が建ち並び、都会らしい街並みが見えていた。

 

 

 

 

 

 

「おーいキリト君! アリス君! こっちこっち!」

 

 上品な雰囲気がぶち壊しだった。

 

 待ち合わせ場所である銀座のとあるカフェ。到着した俺達を出迎えたのは遠慮も何も無いそんな声だった。

 マダム達の非難めいた視線に首を縮ませながら、深紅と共に足早に奥のスペースへと向かう。

 

「ここは僕が持つから、好きに頼んでいいよ」

「言われなくてもそのつもりだ」

 

 俺は不機嫌さを隠そうともせず無造作に席へと座り、深紅はおっかなびっくりといった様子で席に着いた。

 革張りの、いかにも高級店らしいメニューを開き目を走らせる。

 名前から内容を想像出来るものが一つも存在しなかった。最も廉価な物で千二百円もするその並びに思わず臆しそうになるが、よく考えるとこの男相手に遠慮する必要はないと平静を装ってウェイターに注文をする。

 

「ええと……パルフェ・オ・ショコラ……と、フランボワズのミルフィーユ……に、ヘーゼルナッツ・カフェ」

 

 なんとか噛まずに言えた俺は内心で安堵していた。俺に続いて深紅がオーダーする。

 

「私はマルコリーニ・パフェのキャラメルと、ガトー・ショコラ。あとシンプルチョコレートのホットでお願いします」

 

 様になるなと思った。

 元々の容姿が容姿な上に、今日は白いフリルワンピースに同色のキャペリンハット。どこのお嬢様だと言いたくなった。

 一方俺の恰好は古ぼけたレザージーンズにダメージジーンズ。

 どうりで変に視線が集まるはずだと俺は今更ながら思った。

 

 俺は目の前で生クリームがふんだんに使われた巨大プリンをぱくつくスーツ姿の男――菊岡を見た。

 こいつもこいつで、この店の雰囲気とマッチはしていない。

 周囲から見たら俺達はどんな集まりに見えるんだろうなという事が気になった。

 

「やあ、ご足労願って悪かったね。キリト君、アリス君」

 

 巨大プリンの最後の一欠けらを口に含んだ菊岡は、無邪気な笑みを浮かべて言った。

 

「そう思うなら銀座なんぞに呼び出すなよ」

「この店の生クリーム、絶品なんだよねぇ……シュークリームも頼もうかな」

 

 超高給取りの官僚の癖に何を悩んでいるのか、菊岡はメニューをむむむと睨み唸っていた。

 深紅がたまらず口を開いた。

 

「それで、菊岡さん。今日は私達何で呼び出されたの? さっきの呼び方からして、またVRMMO絡み?」

「話が早くて助かるよ、アリス君」

 

 結局シュークリームは頼まない事にしたらしい。菊岡はメニューをぱたんと閉じると口元のクリームを拭い、話し始めた。

 

「VRMMOプレイヤーである君達に聞きたい。仮想空間での経験や体験が、現実で肉体的な影響を及ぼすことがあると思うかい?」

「どういうことだそれ……向こうで筋力パラメータを上げたら、こちらでも筋力があがってるとか、そういうことか?」

 

 俺の疑問に、菊岡は頷いた。

 

「有り得ない……とは一概には言えないが、基本的にはほぼ無いだろう。その逆――向こうにどっぷりだったせいで筋力が落ちたりとかはあるだろうけどな」

 

 俺がSAOに囚われていた二年。その間向こうでは筋力パラメータをガンガンあげていたが、こちらで目覚めたときには箸すらもてないほどに衰弱していた。流石にそれは極端な例にしろ、VRMMOで力持ちだからと言ってこちらでもそうである、又はそうなるとは言えないだろう。

 俺の隣で、深紅が何かを考えるように頬に手をあてながら口を開いた。

 

「反射神経とか……そういうのはどうだろう。私実際にそういう経験、あるし。でも私の場合特殊だから……」

 

 深紅が言う特殊というのは、例の実験とやらの影響の事を指しているのだろう。

 俺は深紅の言葉に続けるようにして言った。

 

「フルダイブ機器が脳神経に与える影響っていうのは研究が始まったばかりだからな……。けどそういうのは俺達よりもアンタの方が詳しいだろう?」

 

 俺が話を振ると、菊岡はお手上げといった風に肩を竦め苦笑した。

 

「大脳生理学のセンセイに話は聞きに行ったがね……ちんぷんかんぷんさ。だが話の本題はそこなんだ。最近、とある事件が起きていてね――」

 

 菊岡が話し終える前に、俺と深紅の注文していたメニューが届いた。

 四つの皿と、二つのカップがそれぞれ置かれる。卓上は甘味で賑やかに彩られ、キャラメルや生クリーム、チョコレートの高級感のある甘い香りが鼻腔を抜けていった。

 深紅は顔を輝かせながら頂きますとパフェに手をつけた。ちらりと菊岡を見やると、どうぞと視線で返される。

 

 とりあえず話を進めようと、俺はナッツの香りが漂うコーヒーを一口含み、続きを促した。

 

「それで、とある事件ってのは?」

「別に食べ終わってからでも構わないのに……二人はGGO――ガンゲイル・オンラインというタイトルを知っているかな?」

 

 深紅と顔を見合わせた。きょとんとしている。

 これは知らないって顔だな……。

 

「知ってる。プロがいるゲームだろ? それがどうしたっていうんだ」

「そのゲームで二人死んだ」

 

 口元に運びかけていたカップをぴたりと止めた。

 

「死んだ? どういう事だ」

「死因は心不全。死亡時刻から見て、GGOにログインしている最中に亡くなったらしい」

 

 甘いものを食べているのに、散々な話題だ。

 ミルフィーユのサクサクとした、薄い生地の重なりが口のなかでほどけていくのを感じる。血生臭い話題に似合わない甘いくちどけを味わいながら、俺はそれに対する見解を口にした。

 

「悲惨な話だとは思うけどな……言っちゃ悪いが、ゲーム中に死亡したなんてケース――」

「確かにそういった死亡案件は少ないが確かにある。けどね、キリト君。今回の事件、ちょっと気になる点があるんだよ」

 

 菊岡は一旦言葉を区切ってから、含みを持たせながら言った。

 

「二人の死亡した時刻、GGO内で不審な行動を取るアバターが居たらしい。一件目の犠牲者――アバターネームは《ゼクシード》。彼は丁度《MMOストリーム》っていう番組に出演していた。その最中、GGO内の酒場で彼に向かって発砲したアバターが居たそうだ。発砲した時刻と死亡時刻は二十秒程しかずれていない」

「それは……偶然じゃないか?」

 

 死亡時刻とその行動がほぼ一致しているというのは確かに何らかの関連性があるように見えるが、GGOはプロが存在するゲームだ。ネットマネーをリアルマネーに換算することの出来る唯一のゲームでもある。当然、トッププレイヤーは他のゲームとは比べ物にならない程妬まれているだろう。であるならば、恨みつらみから石を投げられる――今回は銃撃だが――事の一つや二つくらいありそうなものだ。

 

「一件だけならそう思ったんだけどね。けど二件目も同じで、犠牲者は《薄塩たらこ》。今度はゲーム内で直接撃たれたらしい。時間はまた、秒単位で見ればズレているが、ほぼ同時刻だ」

「銃撃したやつってのは、ゼクシードの時と同じなのか?」

「ああ、何でも二度とも発砲する前に名乗っていたらしい。シジュウ……そして、デスガンと……」

 

 デスガン……Death,Gun。死の銃ってことか。

 俺は空になった皿にスプーンを置き、気になった点を口にした。

 

「死因が心不全ってのは本当か? 脳に損傷があったりとかは……」

「無かったそうだ。流石に僕もそこは確認したさ。司法解剖の結果、脳に異常は見られなかったらしい。そもそも、アミュスフィアには脳に異常をきたすレベルの信号は遮断されるよう設計されていると開発者に豪語されたよ」

 

 ガトーショコラを食べ終えたらしい深紅が、ホットチョコレートを一口飲むと、それじゃあと口を開いた。

 

「結論として、デスガンっていうのの銃撃で心臓が止まるのは有り得ないってこと? それじゃあ尚更私達を呼んだのはなんで?」

 

 脳に異常をきたす――心臓を止めてしまうレベルの影響。例えば、音や映像、感覚信号等はアミュスフィアによってカットされる。それであるなら、デスガンの銃から発射されたという銃弾が現実の心臓を止めるといった事は有り得ないという結論になる。

 だとすれば、こいつが俺達を呼んだ理由っていうのは……

 

「おい、まさかとは思うが、俺達に撃たれてこいっていうんじゃないだろうな」

 

 菊岡は満面の笑みを浮かべた。

 

「ぴんぽーん。大正解」

「嫌だよ! 何かあったらどうすんだ。あんたが撃たれてこい。心臓トマレ」

 

 思わず立ち上がり踵を返そうとした俺の袖を菊岡は掴んだ。

 

「まあまあそう言わずに。万全の体勢でチェックするから万が一もありえないって。それに、デスガン氏にはターゲットに厳密な拘りがあるみたいで、強い人じゃないとダメみたいなんだ」

「それならますます役者不足だ。GGOはさっきも言ったがプロがうようよ居るんだぞ。俺達なんぞログインしたら即蜂の巣だって」

「私も……銃撃戦は経験無いからあんまり自信は無い、かな」

 

 GGOは銃と硝煙の世界だ。剣や魔法の世界ですら接近職しかこなしてこなかった俺に遠距離戦が出来るとは思えなかった。

 苦手なんだよ、飛び道具とか……。

 

「まあまあまあまあ、そう言わずに! それじゃあこうしよう。今回の件、引き受けてくれるなら依頼料を支払おうじゃないか……これくらい」

 

 菊岡はそう言って、指を三本立てた。

 思わずぐらりと揺れそうになったが、鋼の精神で押さえつける。

 

「菊岡さんがそこまでこの件を気にするのはなんでなの? ただの噂話レベルみたいだし……それに、そこまで気になるなら運営会社に直接聞けばいいじゃん」

 

 深紅の疑問に、菊岡は実は……と前置きしてから話し始めた。

 

「上が気にしていてね。今はちょっとした噂話でもすぐに法規制に乗り出しそうなんだ。けど僕としてはここでVRMMO発展の流れを止めたくは無い。だから君達に頼みたいのは、噂が噂だっていうことの裏付けなんだ」

 

 菊岡は指を一つ立て話し終えると、二本目の指を立て、続けた。

 

「運営会社に直接……っていうのも難しい。GGOを運営している《ザスカー》……届出ではそうなっているけど、実際はどうだか分からない。というのも、ザスカーは本拠地はおろか連絡先すらも非公開だからね。真実を知るためには、実際にログインして接触するしかないのさ」

 

 菊岡は組んだ手の上に顎を乗せてから、再び口を開いた。

 

「さっきも言ったとおり、二人への支援は完璧に行わせてもらう。こちらの用意した病院内からログインしてもらって、バイタルデータは常時モニタリング。異常な信号が発見されれば直ちにログアウト処理を行うから二人に危険は一切及ばない。……それに、実際に撃たれろとは言わない。接触し、二人の目から見た印象を伝えてくれればそれでいい。――行ってくれるね?」

 

 どうやら、俺達は既に嫌だとは言えない状況まで嵌まり込んでいるらしかった。




始まってしまった……

ALO編と同じく、原作やアニメで描写されるアリスが介入しない事柄に関してはバッサリカットしていきます。
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