流星のファイナライズ   作:ブラック

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すみません間違って一つ先の話を投稿してしまいましたm(._.)m


Gタイプ

早速ウェーブロードに上ってみると丁寧にジャミンガーがエリア移動せずに待っているではありませんか。

こちらを誘き出す狙いなのはバレバレだが、どうせ仕留めるのだ。対してどこだろうと変わらない。

とどめと言わんばかりにこちらわ見てニヤッと微笑む。決してイケメンスマイルなあれではない。

 

「黒夜くん!」

 

『ヤロウ、挑発してんのか?』

 

「挑発してるんでしょうね」

 

ルナをふりきってやってきたスバルとウォーロック。俺が来ても逃げなかったあたり、狙いはスバルとウォーロック…やっぱりFM星人絡みかな〜。

 

あ、ミステリーウェーブ…1、1360Zだと!?

 

途中でミステリーウェーブを見つけるのも忘れない。リカバリー80も見つけたのだが、流星サーバーさんからリカバリー200くらいもらえるのでスバルにあげた。

それに当たらなければどうということはないしね。不可能な場面でもインビジブルさえあれば乗り切れられるのがこの世界だ。

 

玄関のウェーブロードへ辿り着くとジャミンガーの姿はなかった。

 

どうやら目論見通りに誘き出されたらしい…とか思ってたら後ろにいた。

スバルはまだ気づいてないようだが、敢えて何も言わない。

 

こいつ、見た目のわりにキザなのか?

どうせ俺たちが『どこいったんだ?』とか言ったら『こっちだ』とか言うに決まってる。

 

「ちっ、感がいいのがいるな」

 

「!!」

 

後ろから声が聞こえたせいかスバルがウォーロックに引っ張られて大きく後退する。

 

「まあいい。貴様、ロックマンで間違いないな。そしてお前は…そうか、お前が要注意電波体か」

 

敵情視察はバッチリなようだ。いつから見ていたのかはわからないが、俺とスバルの連携についても知っているはず。

さらにいえば切り札であるブラックエンドギャラクシーのことも知っているかもしれない。

 

まあ、知っていたところで対処は不可能だけどね。

 

ブラックホールの本流から逃れられる術なんてないし、インビジブルだとしても貫通だし…チートですがなにか?

 

「こんな安っぽい挑発にのせられてノコノコやってくるとは…思ったより弱そうだ」

 

『んだと?』

 

「ロック!」

 

「並みいるFM星人を倒したその力、見せてもらおう!」

 

どこぞの格闘漫画のように大地が…ウェーブロードが震える。

 

俺にはわかる。

あいつの気がどんどん膨れ上がっている。

やがてジャミンガーはその体をさらに大きくさせていく。まるでピッコ○大魔王のようなその様に思わず感嘆の声を漏らす。

 

まさか巨人が実在していたなんて…。

 

これがゲームの中でいうGタイプなんだろう。

 

決してモビルスーツではない。

 

思い出すのは前世。

確か相手が無敵で勝てなかった記憶がある。

 

「流星サーバーアクセス」

 

『Ryusei Server Access』

 

まずは流星サーバーにアクセス。

 

バトルカードはカウントボム3、グランドウェーブ3、リカバリー150、エリアイーター、インビジブル。

 

とりあえずインビジブルとリカバリーを選択して様子を見よう。

 

リカバリーを選択しておくのはいざという時スバルを回復させるためだ。

 

ジャミンガーがウィルスとは比較できないほどの高速でスバルに接近すると同時に振りかぶっていた拳を振り下ろす。

どこからどう見てもどこかの格闘漫画だ。

 

いつものように俺はガン無視。

 

要注意と言っていたわりには自由にさせてくれる…それどんな優しい世界?

 

「こ、こいつ、速い!?」

 

スバルはシールドを出して防ごうとするが、音を立ててシールドが破れ拳が貫通、殴り飛ばされた。

 

防戦一方の様子にジャミンガーがニヤリと笑う。

 

だがそれを許す俺ではない。

 

背面からエースバスターを乱射してスバルを援護。さらにインビジブルを発動して周波数を変える。

 

無敵モードである。

 

そのままジャミンガーへと突撃し顔面にエースバスターを撃ち込んでやろうと思ったのだが、スバルの言ったように確かに速い。

 

数発は当たったようだが、ほとんどは避けられた。

 

ジャミンガーが後退するのと同時に俺も大きく後退。スバルの横に立つと用意しておいたリカバリ150を使用して回復させる。

 

いくらGタイプとは言え、一発で150も食らうことはないだろう。こいつ、ジャミンガーというだけあってノイズの耐性も高いようだ。

 

俺と肉薄しても動きを鈍らせない。

 

「君の攻撃もきいてないなんて」

 

『こいつ、マジで強いぞ!』

 

HPは回復したものの、スバルの劣勢は変わらない。カスタムゲージが溜まったのを見計らってバトルカードを補充する。

 

新しくきたのはベルセルクソード3とモアイフォール3。

 

どちらも強力なバトルカードだ。

 

「そんな程度か。くらえ!!」

 

「やらせないって!」

 

スバルに接近して首を掴もうとしていたジャミンガーの腕を斬り裂かんとベルセルクソード3を振るう。超高速の三連撃見舞う効果を持つベルセルクソード。その一撃目だったが、その脅威に気づいたジャミンガーはスバルを狙うのをやめて俺をバスターで牽制する。

 

だが、ベルセルクソードはゲームとは違う。

 

ゲームでは三連撃の撃ち切りだったが、現実では自分のタイミングで三連撃を放つことができる。超高速で三連撃をすることもできれば、分けることも可能なのだ。

 

対してダメージも受けない。片手で顔をガードして突っ込みそのまま振るう。

 

さらに肉薄し、バスターごと片腕を綺麗に切断したものの、最初の三撃目は当たらなかった。

 

こいつ…できる。

 

それでも片腕を失ったのはでかい。

 

「チッ…貴様がいてはとどめはさせんか。今日はこの辺りで失礼させてもらう」

 

蜃気楼のように揺らめいて消えていくジャミンガー。

 

「逃さない」

 

その頭上から巨大な丸い岩がいくつも降り注ぐ。

 

モアイフォール3だ。

 

突風が吹き荒れ、視界が塞がれる。

 

視界が晴れたそこにはジャミンガーの姿はない。

 

デリートできたわけでもないだろう。おそらくは逃げられた。

 

『一先ずは助かったな』

 

「う、うん」

 

「とりあえずウェーブアウトだ」

 

ウェーブアウトをした場所は体育館の外。児童の姿はどこにもないので問題はないだろう。

 

学校の中へ入る。

 

「あいつ…いったい何者だったんだ? 僕らのこと知ってたみたいだし」

 

『その時点で俺にはもうFM星人との繋がりしか考えられねえがな』

 

ぶっちゃけ『ジェミニさんの手下なんだろうなぁ〜』と思いながら学校を歩いていると購買の窓から外を眺めている少年が一人。

 

「ねぇ」

 

そして確信する。

 

「はい?」

 

「今日はとてもいい天気だね。毎日、こんな日が続けばいいのにね…。そうは思わないかい?」

 

「俺もそう思うよ…ツカサ」

 

あぁ、これもうジェミニさんの手下確定ですわ。

 

▼ ▼ ▼

 

ツカサがニコリとイケメンスマイルを浮かべてスバルに近寄っていく。正直、めちゃくちゃイケメンである。コダマ小学校イケメンランキングに載っているのは伊達じゃない。

 

それがうちのクラスにいるのだからなんとも言えない気持ちになる?

 

「君はスバルくんだろ?」

 

「僕を知ってるの?」

 

「僕は君のクラスメートだからね」

 

不登校の顔なんてわかるはずないと思うかもしれないが、実際わかる。教師がもっている児童の名簿には写真が載せられているからだ。

 

先生が机で出席簿を眺めているときなんかに話しかけてしまえば見放題だ。

 

「初めまして僕は双葉ツカサ」

 

「は、はじめまして。え、えっと…ツカサくん?」

 

初対面から下の名前で呼んだスバルに内心で感動する。今まで初対面で名前を呼んだことはなかったはず。

 

俺なんて『君』だったしね。

 

「ふふ、黒夜くんみたいにツカサでいいよ」

 

「でも初対面だし…」

 

いや、初対面なら『双葉くん』が正しいのでは…そんなことはないか。

 

ツカサのペースにハマるスバル。

 

不思議っ子め。

そういえばツカサのこと全然マークしてなかった。一番危なっかしい奴は近くにいた!?

 

学校で話せる程度には仲が良いけど、普段はルナたちと絡んでるからな〜。

 

それにほら、最近は休んでたし。

 

断じて現実逃避の言い訳ではない。

 

「呼び方は大事だよ。呼び方次第でその相手と親密になれたりすることもあるからね」

 

優しい笑みを浮かべるツカサ。

 

「ねぇ、知ってるかい? 毎朝出席をとるとき、先生は必ず君の名前を呼ぶんだ」

 

「……」

 

「それで君ってどんな人なんだろうって考えてたんだけど…。うん、君はとても良い人そうだ。君が来てくれればもっと学校が楽しくなる気がする。気の合う友達になれるかもしれない」

 

「友達…」

 

優しげに微笑んで去っていくツカサを呆然と見送るスバル。それにしても双葉ツカサと言えば中々強敵だったはず。

表のツカサくんは優しげだが、果たして彼はどうだか…。

 

その後体育館に戻るとカンカンのルナが待ち構えていた。ゴン太とキザマロはようやく俺たちが戻って来たことに安堵している様子。

 

一通り黙ってお説教を受けて今日のところは解散。

 

帰路へついた。

スバルはこれから行くところがあるようなので帰り道はぼっちだ。

 

「ねえ、黒夜くん」

 

「ん?」

 

校門を出るところでスバルに呼び止められる。隣にはウォーロックの姿。

ルナトリオは早々に帰っていったのですでにここにはいない。

 

「このペンダントのことなんだけど…」

 

掌に乗せて見せてきたのはスバルが普段から身につけているペンダント。

微弱ではあるが、確かに電波を放っている。

 

間違いなく通信機だ。

 

このペンダントはスバルのお父さんである星河ダイゴさんのものだ。今はスバルが形見として身につけている…だったけ。

 

「ん? ペンダント?」

 

「これのこと知ってたり…しないよね、あはは」

 

『そんなはずないよね』と言ってペンダントを掛け直して服の中へとしまうスバル。

ここはシラを切ってもいいけど、ある程度教えといても別段何もない。

 

どうせウォーロックはダイゴさんのことなにも喋ってないだろうし。

 

こんなことを聞くということはペンダントが光ったのだろう。

 

天地さんのところへ行くのもこれからだろうし。

 

あっれ〜おかしいな…なんでこんな言い訳ばかり言ってるの俺。

 

「光ったんでしょ、それ」

 

「え?」

 

『……』

 

時間が止まったように固まるスバル。ウォーロックは初めて会ったときのような警戒した表情。

 

「多分、いや、なんとなくだけどそういうものなんだろうなぁ〜って思ったんだよね」

 

『見ただけでわかったってのか?』

 

「わかったというかなんというか…そういうものというか。なにはともあれ、俺は専門家じゃないし天地さんにでも聞いてみれば?」

 

スバルは俺の言葉に頷くと走ってバス停の方向へ向かっていった。残っているのは俺とウォーロック。

すごい何か言いたそうな顔をしたウォーロック。君とてあの微弱な電波くらいわかってたでしょ?

 

え、知らなかった…なんでさ。

 

▼ ▼ ▼

 

僕は弱い。

 

今思えばそうだ。初めて電波変換したときから僕は黒夜くんに助けられてきた。

 

今回だって…。

 

手も足も出なかった。

見ていることしかできなかった。僕と黒夜くんの連携ができているのも、黒夜くんが僕に合わせているからだ。

 

結局、僕自身では何もできていない。

 

強く…なろう。

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