流星のファイナライズ   作:ブラック

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お久しぶりです。随分とお待たせしました。久しぶりに丸一日休むことができましたので投稿です。

またしばらく空くと思いますが気長にお待ちください!


予定

場所は変わって俺の家。

 

いつものごとくお茶菓子をテーブルに広げ、お茶を飲みながら瞳を輝かせている我が母に溜め息をついて俺の部屋に入る。

 

「毎度ながらお茶菓子とか持ってこなくてもいいんだよ? いや、嬉しいけれどもね? 主に我が母がさ…」

 

毎度こうしてお茶菓子を持ってきてくれることはありがたいのだが、なんだか悪い。こちらからはなにも出してあげられないのもあるし、我が母が堕落していくのもどうかと思う。

 

「でもなにも持ってこないのも悪いし…」

 

それはわかる。

その気持ちはわかるさ。

 

でもこのお茶菓子、結構高いよね!?

小学生が買うようなものじゃないよね、カラムー◯ョくらいでいいんだよ!?

 

『スバルはいつも持ってきてねえじゃねえか』

 

そこへ話をややこしくするような発言をするウォーロック。ルナの家にとどまったスバルは放置のようだ。

 

それでいいのか。

 

もちろん、俺以外の視界には映っていない。俺を見るなり、バカにしたようにガハガハと笑う。

ウォーロックが飛び出してきたからハープまでもトランサーから飛び出してくるカオス仕様だ。

 

そして小さく溜め息。

 

『ポロロン…。相変わらず頭が悪いのねウォーロック。スバルくんは男の子でしょ』

 

『お前こそ頭が悪いんじゃねえのかハープ。お茶菓子なんて男でも食うだろうが』

 

「わかった、わかったから、俺が悪かったから。俺の視界で言い争いをするのはやめてくれ…」

 

別に男の子だの女の子だのそういう問題でもない。

 

ベッドに倒れこむように寝転がり、脱力する。今日は随分といろんなことがあったものだ。

学校は日常だからいいとして、五陽田さんの来訪にジャミンガーの強襲。加えてミソラちゃん参戦とかもうほんとなにさ。

 

こうやって話すのも失礼なのでミソラちゃんの正面にゆっくりと座る。

 

ちゃんとした姿勢で話さないと今日は怒られる気がしてならない。にっこりと笑っているミソラちゃんだが、背後にオーラのようなものが見えそうだ。

 

「なにはともあれ、ありがとうミソラちゃん。助かったよ」

 

「もちろんだよ! 水くさいな〜隠し事なんてなしだよね♪ 私たちブラザーだもんね♪ …あれ、でもブラザーなのに頼ってもらってない気がするな〜。私、スバルくんより連絡とってるのにな〜」

 

一番の問題は、ミソラちゃんが本格的に参戦しかけていること。

 

ミソラちゃんとて電波変換できるのだから戦えるわけだ。だけど俺としては戦ってもらいたくない。

 

誰が可愛い女の子を戦わせたいと思うのか。むしろこれ以上巻き込まないためにも平和に過ごしてほしいと願うばかり。とは言ったものの、一度巻き込んだ時点でどうしようもなかったのかもしれないのも事実。

 

2のラビリンスではミソラちゃんいないとあれだし…。

 

あの電波くんに出会ったらイラッとして殴りそうで怖い。

 

ところで話は変わるが、スバルは今頃ルナの家で事情説明をしている。

 

『僕が巻き込んだんだ。だから僕が話してみるよ』と言ってルナの家に残ることを選んだスバル。まあ、ルナの両親はルナのことをほっぽり出しているから問題はないだろう。

 

ルナからすれば問題しかないんだけどね。

本当に律儀なことだ。俺なら殴られることを見越して眠っている間に退散する。

 

目が覚めたそこにはスバルが…ってそれどんなラブコメ?

 

「おかしいよねハープ〜」

 

『ねーっ!』

 

こっちはこっちでガールズトーク?で盛り上がってるし。

 

ハープも面白そうだからって悪ノリするんじゃありません。

 

『チッ、すっかりこっちの暮らしになじんでやがる』

 

「そこは『お前もだ』とつっこませてもらおう」

 

多分ハープもウォーロックだけには言われたくないと思うんだけど…。

 

これ以上話を続けてもどうしようもない。まずはもともとの路線に戻す必要がある。

 

「はぁ…それで? 今度どこに出かけるか話すんじゃなかったっけ?」

 

もともとミソラちゃんが俺の家に来たのはこれを話すためだったはず。この話をするために俺の家に来るというのも変な話ではあるけどね。

 

「そうそう!! でさ、今度の日曜日って暇!?」

 

ミソラちゃんは『はっ』と何か思い出したように小さく息を呑むと小さなテーブルを叩いて身を乗り出す。俺との顔をの距離は10cm程度。

 

俺の後ろにベッドがあるせいか逃げ場がない。これで壁に手をつけられていたら間違いなく壁ドンだ。

 

殴られる…殴られるのか!?

 

「うん!? 空いてます!? ごめんなさい!?」

 

若干声が裏返ったのは今にも殴られそうだったから。予定を聞きながらも頭の上に掲げられた拳。振り下ろされそうで怖い。

 

この様にウォーロックは笑ってるし、ハープは怪しい顔でニヤけてるし。

 

お前らノイズの世界にご招待しようか?

 

「はっ!? ご、ごめん!?」

 

たっぷり数秒大きく瞳を見開いて俺を凝視していたが、またしても思い出したかのように短く息を呑み、身を引いた。

 

事件さえ起こらなければの話だけど。

 

「じゃあさ、お買い物に付き合ってくれないかな。連続になっちゃうんだけどヤシブタウンなんてどうかな〜…なんて?」

 

『どうして疑問文なのよ、はっきりしなさい!』

 

「や、ヤシブタウンと103デパートに私といきましょーー!」

 

「う、うん」

 

『これが地球でいう青春なのね!!』

 

『それ、食えんのか?』

 

『食えないわよお馬鹿!!』

 

ハープよ、お前はオカンか。

 


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