流星のファイナライズ 作:ブラック
読みづらかったら申し訳ない。
オヒュカス・クイーンの撃破をもってして、宇宙ステーションの電脳の制圧は完全に終了した。
残るはFM王ケフェウスと背後に控えているだろうアンドロメダ。
そして大吾さんの救出。
大吾さんの救出…言葉にすれば簡単に聞こえる。
だが、現実問題として奇跡は起きないのかもしれない。
根回しはしたんだ。
ヨイリー博士に頼み込んだ特注の赤いトランサー。
天地さんに頼んだアマケン敷地内のアレの整備。
みんな微かな希望に賭けている。
俺が諦めてどうする。
大吾さんは、俺がこの世界に転生してきたせいで生死が不明になったんだ。
電波世界から現実の宇宙ステーションへと戻ってくると、最後の扉は既に開かれていた。
奥にはキラキラと粒子を渦巻くように集まっているウェーブホール。
ウェーブホールを囲うように、俺たちは集まった。
『FM王はこの先だ…』
ウォーロックの言葉にスバルが神妙な面持ちで頷く。
俺も一度深呼吸を挟み、スバルに語りかける。
「ここから先は特別だ。後戻りはできない」
「どうして? 危なくなったら一度態勢を立て直して…」
『こいつの言うとおりだぜ、スバル』
スバルの台詞を遮るように、ウォーロックが俺に同調した。
『ここから先は狭間の世界だ。FM王の放つ強烈なZ波が現実世界の物質を電波化しちまってる』
「ここに来るまでの間に起こった、デンジハボールと仕組みは同じだ。半分は現実世界だが、ケフェウスに近づけば近づくほど、電波世界に近付いていく。まぁ、環境…そうだな、ケフェウスが動く度に周波数を変えて合わせまくることができるなら、話は別だけど」
「えぇ…」
今まで周波数を上手く合わせて、物体をすり抜けたり、現実世界の物を手に取ることはできた。しかし、ケフェウスによっておかしくなってしまったこと先の世界は、もはや別次元だ。
ケフェウスが動くごとに、Z波を放つごとに世界は侵食されている。どこまでが現実世界でどこまでが電波世界なのか、把握しながら戦うことは不可能だ。
万が一、ウェーブアウトした場所の比率が、現実世界側に傾いていた場合、ロックマンはただその場で電波変換を解くことになる。
眼前に渦巻く、このウェーブホールまで戻ってくることは叶わない。
ケフェウスとアンドロメダに無力でしかない生身を晒すことになる。
電波変換をしたが、最後、アンドロメダをどうにかするまでは戻ってこられないとは、そういうことだ。
スバルが思い出したかのように、顔を上げる。
「そういえば黒夜くん、この赤いトランサーって…」
スバルは反対の腕に着けられた赤いトランサーを指さした。
居住モジュールに手掛かりが何もなかったことから、敢えて口には出さなかった。
だが、この先にはFM王ケフェウスが待っている。
「…そのトランサーは、FM王ケフェウスに大吾さんが囚われていた時の為に準備した物だ」
「父さんが、FM王に!?」
ゲームでは兎に角、アニメ時空では最後までケフェウスに囚われていたはずだ。
最終的にアンドロメダ戦の後、解放されてスバルとの対話があった。
もしもアニメの世界線だったことを考えて動いた結果が、このトランサーだった。
「スバル、天地研究所の中にあったアマケンタワーは覚えてるか?」
「確か…天地さんが父さんを探すために作ったって」
唐突な問いかけに、首を傾げるも捻り出すかのようにスバルは思い出す。
そう、始まりは天地研究所敷地内にあるアマケンタワーの存在を思い出した時だ。
「そう。アマケンタワーはあくまでも地球から宇宙へシグナルを送るための装置だ。今も休みなく、シグナルを放ち続けている。それを応用したんだ。この赤いトランサーは、ヨイリー博士と天地さんに整備してもらった特別性。機能は一つに限定されている」
『なるほど、敵地に特攻するからこその発案だな』
「どういうこと?」
「機能はただ一つ、アマケンタワーの一方通行の強制電波送信。今もこの赤いトランサーだけは、地球のアマケンタワーと回線が接続されている」
天地さんには、アマケンタワーの整備。
ヨイリー博士にはトランサーの急造をお願いした。
誰が触ってもいいように。
見つけたのが俺であっても壊れないように、フレームにはノイズの対策をしてもらった。
特に回線関連は、サテラポリスにやってもらった方が都合がいい。
大吾さんの身体の調整も含めて、ヨイリー博士にお願いするのが現状では一番間違いなかった。
そう。
全ては大吾さんをスバルの元へ送り届けるために。
◆ ◆ ◆
その頃サテラポリス本部では一部の人間が、不可解な出来事に対応に追われていた。
FM王の一件によって対策本部が組まれ、既に動き出していた頃だった。
そう、FM王の一件とは別の事象のことだった。
サテラポリス本部の研究棟、以前黒夜が呼ばれたB棟。
その最上階にて、何人かの人間が集まっていた。
この何人かの人間は、既に明星黒夜の秘密をヨイリーによって明かされている。
ヨイリーの大人としての役目だった。
「ヨイリー博士…これは」
「ダメね」
「はい。呼称、
観測員がヨイリーの指示を受けて、確認をするも脅威も何も観測できない。
メテオGがあるかどうかすら、予測観測がつかなくなっていた。
観測レーダーを確認する。
もはやメテオGがあったであろう箇所は、真っ暗な何かによって埋めつくされていた。
黒い何がの中心には渦のような物が見て取れる。
「同時にブラックホールの増大。いえ、これは…進行とでもいうのかしら」
メテオGが観測できないということは、宇宙へと向かった彼の影響は計り知れない。
もしかすると宇宙ならば、唯一のアクセスサーバーと繋がっている黒夜ならば大丈夫なのかもしれないが…。
メテオGがブラックホールに吸収されたのだとすれば、ノイズの量は跳ね上がる。
メテオGですら地球に接近するとわかっただけで
ブラックホールなどど、最早笑えもしない。
ブラックエースの電波変換は、メテオGからの膨大なノイズによって成立している。
そのメテオGそのものがブラックホールによって汚染されたとすると…。
だとしても対策の取りようがない。
人類のノイズと電波体の研究はまだ始まったばかり。
ようやく、人工的な電波の物質化の発案がされ始めた程度のもの。
研究を進めるのならば、それこそ実験体と呼べるものが必要となるほどの…。
ヨイリーは一度思考をリセットする。
今このことを考えてもどうしようもない。こちらもいつかは対処しなければいけないことだが、差し迫った地球の危機ではない。
既にFM星人という危機に直面している今、まずはそちらの対応が先。
「…とは言っても出来ることは何もないのよね。黒夜ちゃん、どうか無事に帰ってくるのよ」
ヨイリーは、ただ無事を祈ることしかできなかった。
◆ ◆ ◆
「ありがとう二人とも」
急に呟かれた言葉。
それはスバルが発したものだった。
ウェーブホールを囲んで状態で尚も話を続ける俺たちに、スバルは急にお礼を言ったのだ。
照れることを隠すように『ケッ』とだけ呟いて後ろを向くウォーロック。
俺はといえば、急なことでポカンと呆けることしかできなかった。
「ここまでこれたのは…僕がここまで戦ってこれたのは、ウォーロックと黒夜くんのおかげだ」
「ばっか。やめろよ、急にどうした!?」
『急にナイーブってやつにでもなったか? 帰るなら今のうちだぜ?」
「ち、違うよ! なんだか、今言っておかなくちゃいけない気がして!」
そんな、この張り詰めた空気に似合わない言葉のやり取りをして、笑い合う。
俺たちが守るのは、こんな瞬間だ。
「よし、覚悟はいいな!」
「負けない。行こう!」
『…もう言うことはねぇ。行くぜ!』
それぞれの想いを抱いて、スバルとウォーロックの姿がウェーブホールへと消えていく。
眩い光が、全身を包み込んでいき、見慣れた青いヒーローの姿を形取る。
俺は二人に背を向け、ウェーブホールから少し距離を置いたところでトランサーを見る。
「何が起こってるのか知らないけど、最後の戦いだ。最後まで頼むぜ、流星サーバー」
『…Sei Server Ac…ss』
途切れ途切れのノイズに塗れた流星サーバーの機械音声。
ノイズが身体から靄のように溢れていく。ノイズウェーブができるかのように身体を覆いつくす。
やがてノイズの靄は人の形となり、翼を開くようにブラックエースが現れる。
スバルたちを追うように、俺も先へと進む。
一歩足を踏み入れた途端、身体に伝わる違和感。
世界の色が変わる。
だが、確かに宇宙ステーションの一部だった。
ここは第二実験モジュール。
照明が落ちているのにも関わらず、モニターは生きている。
しかし、モニターに表示されているのは危険シグナルを示す赤と黒のマークだけ。
既に待っていたスバルとウォーロックも異質な気配をビンビンに感じ取っているようだ。
入ってすぐの広い間には、デンパくんが黄昏るように立っていた。
歩いてくる俺たちに気がついたのか、こちらへと向きを変える。
『ビ、ビビ…カクゴ ガ デキタモノ カラ サキ ヘ ススミナサイ。モトメルモノ ニ テ ヲ ノバシナサイ』
デンパくんはボロボロだった。
明らかに破損していた。
頭から発せられている黄色い輪っかのような電波が黒く染まっている。
『タチムカウ アナタ タチ ニ、ニニ、ニニニ…』
デンパくんは自壊をし、光が消える。
デンパくんはやがて動かなくなった。
「黒夜くん…」
救えないものを見るようなスバルの視線が俺へと向けられる。
俺のせいじゃないって!?
『ノイズの影響か…?』
「俺のせいにすな!!」
『お前のとは言ってねぇよ!』
ウォーロックの言う通り、確かに第二実験モジュールはひどいノイズで溢れかえっていた。
どうやら壊れた機材がそのまま電波化したせいで破損データとなり、ノイズが湧き出しているようだった。
影響を最小限に抑えるため、俺はノイズウェーブ・デバウアラを起動させ、ノイズを回収する。
スバルがデンパくんを座らせるように近くの壁に移動させる。
進んでみても、他にデンパくんの姿は見当たらない。
様々なコンソールがある実験観測場を抜け、ダクトが剥き出しになったような狭い通路を抜ける。
あるはずの壁がなくなっており、宇宙の景色が見えてしまっている。
宇宙の黒に溶け込むように、電波化した宇宙ステーションの壁が星々の海を漂っている。
時折道を塞ぐように現れるヘルブラックは、クリムゾンソードで対応する。
電波変換の時に流星サーバーからの応答はあったが、バトルカードの送受信はされてきていない。
しばらく時間がかかりそうだ。
先ほどのノイズ回収で、ノイズ率がかなり上がったようだが、流星サーバーに繋ぎ直すことはしない方がいいのかもしれない。
バトルカードが来ないと流石にアンドロメダはしんどそうだ。
やがて辿り着いた最奥の小さな間。
今までボス戦の時にあったような禍々しい髑髏のマークはない。
だが、この先から強力な力を感じた。
今まで無機質だった宇宙ステーションの床。
まるで血が通っているかのように紫色の薄いラインが走り、蠢いている。
うぇ、なんか本当に血管みたいだな。
「な、なんてデンジハだ…」
『…とうとう王様のご登場だぜッ!』
数歩先に見える床が、紫に染まりきったウェーブロードへと変わっている。
現実世界が、強力なZ波によって侵食されているのだ。
『ウォーロック』
途端、声が響いた。
『そして、余に弓を引く愚か者たち。特別にその階段を登ることを赦す』
その声は少年…いや、少し高めの青年の声のように聞こえた。
間違いなくアニメ版のケフェウス様の声ですなぁ。
スバルとアイコンタクトを交わし、階段を登る。
一段一段、踏み締めるように。
『よくきたなロックマン。卑しい身分の裏切り者…ウォーロック』
階段を上がった先に、FM王ケフェウスはいた。
王という名に違わず、一番高い場所で玉座に座っていた。
『そして、我らの天敵…化け物』
懐疑的な眼差しと強い敵対心が俺を射抜く。
「化け物とはひどい言い草だ。そこまで懐疑的かつ交戦的になったのは、アンドロメダの鍵の影響か?」
根本的な根は心優しいと評されるはずのケフェウスだが、今はやはり敵に間違いはない。
やはり、拳で語らないと和解は難しそうだ。
『黙れ…いや、よい。貴様と話す口は持たん』
これで話は終わりだとばかりに、ケフェウスの視線が俺から外れた。
随分と嫌われたものだ。
これ、俺たちが勝って和解したとしても俺とは仲良くなれないんじゃ…。
えぇ…。
「FM王!! 父さんを…父さんを返せ!!」
ケフェウスの圧に負けることなく、スバルが一歩前に出る。
ケフェウスの視線が、ロックマンに変身したスバルへと向けられる。
何を言っているのかわからないかのようにケフェウスは首を傾げる。
『ほぅ。貴様の父だと? 人間の男など…あぁ、FM星を侵略しようとした愚か者ども。それならば知らん。ウォーロックの裏切りと共に、奴らは消えた!』
やがて、思い出したかのように顔を上げたケフェウスには、怒りの表情を浮かべていた。
それはまるで、自身の手で裁けなかったことに対して怒っているかのようだった。
だがそれも僅かなことで、『とうに朽ち果てているだろうがな』と嘲笑を浮かべる。
「父さんたちはFMプラネットとブラザーバンドを…」
『黙れ!!!全て偽りだ。我がFMプラネットを侵略するための。我が星に害をなす星は、全て滅ぼす』
「そんな…」
原作ウォーロックが放ったセリフ『とりつく島もねぇ』が正に的を射た言葉だ。
それだけFM王ケフェウスの心の闇は、アンドロメダの鍵によって増幅されてしまっているらしい。
ここでスバルの心を折らせるわけにはいかない。
俺は腕を振り抜き、スバルの背中を勢いよく叩く。
「スバル。諦めるな。そもそもが奇跡中の奇跡の話。どんな手を使っても、いつか必ず見つけ出す…そうだろう?」
「…うん。今はケフェウスを止める!」
そう。
準備はしておいて損はない。
いつか必ず、お前の元に連れていく。
そんな俺たちの話には興味をなさそうに、ケフェウスはロックマンの腕となったウォーロックに視線を向けていた。
『AMプラネットには世の前まで辿り着けた戦士はいなかった。腐っても我がFMプラネットの戦士ではあったか、ウォーロックよ』
ウォーロックはケフェウスを見つめて、不適に笑みを浮かべる。
『ケッ…なら俺がAM星人で最初の一人になるわけだ。こいつは傑作だぜ』
『貴様、AMプラネットの生き残りだったのか?』
AMプラネット。
FM星人のようにAM星人という宇宙人が平和に暮らしていた惑星。
かのサテライトの三賢者もAM星人だ。
彼らAM星人たちには、ある特殊な能力が備わっていた。
それが、物質の電波化。
ケフェウスのように強力な電波体にもこれができる。
しかし、アンドロメダによってAMプラネットは壊滅的な打撃を受け、崩壊した。
『物質の電波化。そうか…罪人は機に乗じて逃げたのではなく、貴様が逃したのかウォーロック』
しかし、全員がこれをできる種族はAM星人をおいて他にはいない。
故に、ウォーロックも星河大吾を含めた宇宙ステーションきずなのクルーたちを逃すことができた。
『へッ! まんまと騙されやがって、あれには傑作だったぜ』
ウォーロックはケフェウスを睨みつけながら、独白するように口を開く。
『黙っていたことはすまねぇ。だが、俺の大切なものは全てコイツに奪われちまった。この時のために、復讐を果たすためだけに生きてきた…はずだったんだがな』
『……?』
『この生活も気に入っちまった。復讐だけじゃねぇ。地球がAMプラネットと同じ末路にさせねぇために、今ここでヤツを止めるんだ』
「ロック…」
堪えきれなくなったかのような『ハハハハハ!!』と笑い声を上げるケフェウス。
ケフェウスが立ち上がるのと、俺たちが戦闘態勢に入るのは同時だった。
笑い声を上げながら、両手を大きく広げてこちらを見下す。
その様は正にゲームのラスボスに相応しい。
まぁ、お前と戦うわけじゃないけどな。
『だからどうした。AM星人の生き残りと地球人一人、たとえ余の強靭な僕を蹴散らすことのできる、そこの化け物がいたとしても余を…アンドロメダを止められるものかッ!!!』
『目覚めよ、アンドロメダ!!』というケフェウスの叫び声が響き渡る。
轟音と共に地面が激しく揺れる。
ケフェウスが座っていた玉座は粉々に砕け散り。宙を漂うだけの存在しかないはずだった電波化した宇宙ステーションの一部でさえ、亀裂が走りノイズを撒き散らす。
すかさずノイズウェーブデバウアラで吸収を試みる。
スバルはスターフォースでアイスペガサスに変身し、俺はノイズドウィングバーニアで宙へと逃げる。
そうして、とうとう奴が現れた。
巨大な二本の角。
立髪を思わせるような長く鋭い髭。
口は二つの握り拳が合わさっており、爪と爪が上手く合わさり、まるで獣の牙のような形をつくっている。
巨大な獣の頭にも似た異形の怪物の姿。
これこそが、アンドロメダの第一形態。
アニメではこの巨大な第1形態の姿で、文字通り地球をめちゃくちゃにした。
「これが…アンドロメダ…」
『アンドロメダは孤独な心の塊だ。自分と同じ電波体を片っ端から飲み込みやがる!』
「いいか、スバル。アンドロメダは第二形態まである。あれはまだ第一形態だ」
『アンドロメダよ!! 地球を滅ぼす前のオードブルだ!! 愚か者どもに裁きを下すのだ!!』
ケフェウスの声にアンドロメダの口から咆哮に似た機械音が轟く。
「ロック、黒夜くん、これが最後の戦いだ!!」
「どうやら腹ペコっぽいな。バスターの嵐を喰らわせてやるよ」
『他人が信じらねぇような、お坊ちゃん王は修正してやるのが大人ってもんだ』
ラストバトル…ライド・オン!!!
◆ ◆ ◆
地球から遥か離れた宇宙。
その宇宙の片隅に放棄された宇宙ステーションきずな。
その最奥で青と紅の煌めきが巨大な何かとぶつかり合い、弾かれ、そしてまたぶつかり合う。
地球から観測することは叶わない。
ヨイリー特製の赤いトランサーにも
そう、本来だれもこの時、この瞬間を観戦をすることは叶わない。
手を出すことも叶わない。
だが、この宇宙ステーションから更に遥か…気が遠遠くなるような遥か彼方から、データを解析する電波体がいた。
電波体は、笑みを浮かべる。
『み つ け た 』
電波体は巨大な塊…メテオGに手を翳す。
しかし、直接的な介入はアクセスコードのエラーによって阻まれた。
それは面白くない。
だが確かに、一個体の為に出向くというのもおかしな話だ。
いつものように惑星ごと呑み込んでしまえばいい。
ならばせめてもう少し見応えのある戦いにしておこう。
『ふ ふ ふ』
彼がアクセスしているメテオGは既にこの者の手中にあるのだから。