ガールズ&パンツァー 恋愛戦車道   作:肉球小隊

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今回はタイトルからしてアレだなぁw

毎度毎度R-15で大丈夫かヒヤヒヤですww


第三十三話   痴戯

「ウソ……」

 

「この量を食べてしまったなんて……」

 

 

 質と量の両面であの大洗のブラックホール、五十鈴華の胃袋をも満足させる笠女学食のランチタイムは今日も多くの生徒で賑わい大盛況であった。

 その学食の一角で午前中に消費したエネルギーの補給に勤しんでいたAP-Girlsも、今は食後のコーヒーの香りを楽しみながら午後からの訓練に備え身体を休めていた。

 しかしその中にあって短期留学中の大洗の澤梓と聖グロのオレンジペコだけは、自分達が揃って完食したランチのトレーを信じられないといった顔で見つめていた。

 

 

「あぁ?二人して何言ってんだ?午前中あれだけ頭使って身体動かしてるのにだなぁ、これ位喰えなきゃそれこそウソってもんだろ?」

 

 

 その見た目だけならメンバー中最も華奢で儚げに見えるAP-Girlsのギャップ女王、夏妃がコーヒーの深い香りに満足気に目を細めながらも呆れたように言う。

 実際夏妃の言うように午前中はやたらハイレベルで進行速度も異常に速い授業に加え、途中絶対倒れると思う激しいダンスレッスンで激しく消耗した頭と身体にそのカロリーは必要だった。

 

 

「で、ですが……」

 

「毎食こんなに食べてたらあっという間に太りそう……」

 

「梓さん……」

 

 

 不安げなオレンジペコが言葉に詰まったのに続き口を開いた梓が思わずお腹のお肉をムニっと掴み、その柔らかさを知っているオレンジペコの口元が引き攣った。

 

 

「ねぇ二人共、私達が太ってるように見える?」

 

「そ…それは……」

 

 

 実際問題AP-Girlsの肢体は鍛え抜かれそのウェストも信じられない程細かった。

 何しろ一番肉感的なラブでさえそのお腹は薄っすらと縦に割れており、再会後初めての一緒の入浴の際それを目撃した者達は内心たわわのサイズ以上にその括れに嫉妬していた程だ。

 だがどうしても二人の視線はその胸のたわわに向いてしまい、それに気付いたラブの目はスッと細くなっていた。

 

 

「どこ見てるの……?」

 

『い、いえ別に……』

 

「……とにかく食べないともたないわよ?尤もいきなり私達のレッスンに参加した後なのにこれだけ食べられたんだからあなた達も充分大したものだと思うけどね~」

 

『え?』

 

 

 二人はラブの言っている事の意味が解からず怪訝な顔をする。

 

 

「ま、あれだ、この一週間で太る事はねぇから安心しな」

 

「そうそう、太らないけど素敵な事になるから楽しみにしてるといいですわ」

 

「どれ程になるか結構楽しみね」

 

 

 夏妃と凜々子、それに鈴鹿も加わり何やら意味あり気な事を言えば、AP-Girlsのメンバー達が口々に一週間後が楽しみだと口を揃える。

 

 

「一体どういう意味でしょう……?」

 

「さぁ……」

 

 

 怪訝さに不安の色が混じった表情で顔を見合わせる二人だが、ラブを含めAP-Girlsのメンバー達は誰一人として答える者はいなかった。

 

 

「梓、コーヒーのお代わりは?ペコ、あなたにはこちらを……」

 

 

 いつも通り抑揚に欠ける声でコーヒーのお代わりを進めた愛は、梓のカップにコーヒーを注いでやった後オレンジペコのカップに紅茶を注いでいた。

 

 

「あ…ありがとうございます……」

 

 

 日頃は給仕する側であるオレンジペコは自分が紅茶を淹れて貰うのは久しぶりの事で、愛に礼を言ったがそれは何処かぎこちなかった。

 

 

『やっぱり…この愛さんという方は紅茶を淹れるのがとても上手ですわ……それに私と身長は大して違わないのにお胸の方は……』

 

 

 聖グロ入学後ある意味戦車道以上に厳しく仕込まれたオレンジペコは紅茶の淹れ方に関して一家言あり、そんな彼女を唸らせた愛に対し色々な意味で軽い嫉妬のような感覚を覚えたようだ。

 ラブ経由で手に入れた祁門紅茶場(キームンティファクトリー)の極品の茶葉は彼女も何度かお相伴に与っているのでその味も知っているし、その茶葉を任された事に対する自負もあったオレンジペコとしては、同じ一年生ながら今を時めくトップアイドルグループAP-Girlsのメンバーである愛と極普通の高校生である自分を比べるのはナンセンスだと解かっていながらも、目の前でラブの世話を焼く片手間に美味しく紅茶を淹れる愛と自分を比べてしまうのだった。

 

 

「…神様は理不尽です……」

 

「え?ペコさんどうかした?」

 

「な、なんでもありません……」

 

「そう?」

 

 

 制服のブレザーを盛大に突き上げる身長に比してご立派過ぎる愛のたわわをチラ見していたオレンジペコが、唇からつい零してしまった呟きを聞き付けた梓が不思議そうに顔を覗き込んで来た。

 しかし本当の事など言えるはずもないオレンジペコは、消え入りそうな声でそう答えるのがやっとだった。

 

 

『うふふ♪可愛いわペコさん……』

 

 

 そんなオレンジペコの様子を傍で見ていたラブは、一人楽しげに微笑むのだった。

 そして暫しの休息の後に迎えた午後の戦車道の実地訓練の時間、オレンジペコと梓の二人は初っ端から試練に直面する事になり絶句するのだった。

 

 

 

 

 

「そんないきなり……」

 

「Love Gunに乗れだなんて……」

 

 

 実地訓練をするにあたり、AP-Girlsと同じ派手なパンツァージャケットに袖を通した事に若干の気恥ずかしさを覚えていた二人は、5両のⅢ号J型が整然と並ぶ格納庫に連れて来られるなりその中央で飛び抜けた存在感を示すLove Gunへの搭乗を言い渡され激しく動揺していた。

 無論二人も留学中その機会が巡って来るであろう事は何となく想像してはいたものの、まさがそれが訓練初日の最初からとは思いもしなかったのだ。

 

 

「二人共なんて顔してんのよ?ウチにはこの5両しか戦車はいないんだもの、当然の事でしょ?」

 

「で、ですが……」

 

 

 口をパクパクさせるだけの梓の隣で、オレンジペコがどうにかそれだけ吐き出した。

 

 

「勿論留学期間中全車に乗って貰うわよ?その1両目が偶々Love Gunってだけの事じゃない」

 

「はぁ……」

 

 

 結局の処二人の心の準備の問題でしかないのだが、地獄を見た対AP-Girls戦における悪夢の象徴のような存在であるLove Gunにいきなり搭乗するのはやはり腰が引けるらしかった。

 

 

「乗るっていったって全車大掛かりな整備明けだからさ~、取敢えずは足回りの確認の為に軽く流す程度の走行テストだから砲手と装填手の代わりに乗るだけよ~」

 

 

 気の抜けた口調のラブであったが、それでも二人の口元は引き攣ったままであった。

 

 

 

 

 

「こ、これの何処が軽く流すだけなんですかー!?」

 

 

 Love Gunの砲手席に収まった梓の絶叫が車内に響く。

 呑気な口調のラブに促されLove Gunに乗り込んだオレンジペコと梓の二人であったが、彼女達が認識する処の軽く流す走りだったのは最初の各部の確認と車両全体が()()()までの数分程度で、それ以降は最早異次元の走りの世界にLove Gunは突入していた。

 梓は成長著しい桂利奈がM3をほぼ限界領域で振り回しているのを日々その身をもって体験しているし、オレンジペコにしても日頃は鈍重なチャーチルに搭乗しているとはいえ聖グロの暴走女王ローズヒップのクルセイダーに乗った経験が多少はあった。

 しかし今二人が搭乗し座席から転がり落ちぬよう必死に踏ん張っているLove Gunの走りは、そんな彼女達の知る戦車の機動とは全くの別世界だったのだ。

 今も香子が軽々と操るLove Gunは笠女施設科と大書されたカラーコーンを軸に360度のドリフト旋回中で、横殴りに襲い掛かるコーナリングGは二人がそれまで経験した事のないものだった。

 

 

『激しいのは解かっていましたがこれ程とは……!』

 

 

 必死に身体を支えながらも開け放たれたサイドハッチから流れる外の景色を見ていたオレンジペコは、実体験中のLove Gunの機動が想像の遥か上を行っている事に驚きを隠せないようだ。

 だがそんな彼女の心の中の呟きを見透かしたかのようにコマンダーキューポラ上のラブは、いつもと変わらぬ飄々とした余裕の声音で言うのだった。

 

 

「え~?これ位じゃ全開に程遠いわよ~?だよね~香子~?」

 

「まあね…慣らしならこんなもんね……」

 

 

 チラリとラブの方へと振り返りコイツ絶対ワザとだなと思いつつも香子はそれを口に出す事はなく、ただ淡々と操縦を続ける彼女であったが実際その表情と操縦には余裕が感じられた。

 

 

「ほらね~?今日は取り合えず慣らし程度だけど、明日から全開走行も体験して貰うからね♪」

 

『……』

 

 

 どこまでも軽い調子のラブに、二人は無言でコーナリングGに耐えるだけだった。

 

 

 

 

 

「…みんなあんなに華奢に見えるのに……おっぱい以外は……」

 

「装填速度も速くていらっしゃいました……」

 

 

 走行テストに続き行なった砲の調整の場面でもオレンジペコは装填手としての手腕を振るったが、日頃チャーチルやブラックプリンスで装填手の職務をこなしているにも拘らず、それより軽い50mm砲弾の連続装填で彼女はAP-Girlsの装填手達の装填速度を上回る事は出来なかった。

 AP-Girlsのその容姿とは裏腹なタフさに太刀打ち出来ず落ち込む二人だったが、ロッカールームでパンツァージャケットから着替える間もその元気さが全く衰える素振りも見せぬAP-Girlsに、溜め息を吐き一層落ち込むオレンジペコと梓であった。

 

 

「あの……着替えるのはいいとして今度は何故トレーニングウェアなんでしょう?」

 

 

 疑問を口にしたオレンジペコと梓は笠女指定のジャージ姿だが、AP-Girlsのメンバー達はカーゴパンツやスウェットなどそれぞれ動き易い服装に着替えていた。

 

 

「なんでって次はステージでのレッスンだからに決まってるじゃない」

 

「はぁ…ステージですか……」

 

 

 愛の介助を受け着替えるラブに言われ力なく答えたオレンジペコだったが、その隣でジャージの上着に袖を通していた梓はギョッとした表情で動きを止め慌ててラブに聞き直していた。

 

 

「ス、ステージってまさかあのアリーナのステージじゃないですよね!?」

 

「ウチに他のステージってあったっけ?」

 

「屋外イベント用の常設ステージはまだ完成してないわ……」

 

「あはは……」

 

 

 ラブの惚けた質問に愛がそのまんま生真面目に答え、梓は力なく笑うのみだった。

 一方オレンジペコはといえばその顔から表情が消え顔色も紙のように白くなっていた。

 

 

 

 

 

「凄い……」

 

 

 そしてオレンジペコと梓がアリーナのステージ上から見た光景は、誰一人観客がいないにも拘わらず二人を圧倒するに充分なものであったようだ。

 

 

「梓さん…私も凄いとは思いますけどここで一体何をやらされるのでしょう……?」

 

「それは……」

 

 

 ステージのセンターに立たされた二人が広大な観客席に呆然としているが、そこに連れられて来た理由はと考えれば思い当たるものは一つしかなく只々嫌な予感しかしなかった。

 

 

「さぁそれじゃあ始めるわよ~♪」

 

「始めるって何を……?」

 

「またまたぁ、梓ったら解かってるクセに~♪ここに来たらやる事は一つに決まってるじゃない、今からリハーサル形式で歌とダンスのパフォーマンスレッスンをするのよ」

 

 

 解かってはいたがそれでも返って来た答えに二人は抱き合いそのまま硬直する。

 

 

「何緊張してるのよ?別に観客がいる訳じゃなし~」

 

「い、いやだからラブ姉!そういう事じゃなくて!」

 

 

 AP-Girls専用アリーナのステージに立つなど考えられず、どうにか気力を振り絞り反論を試みた梓だったがラブは笑って取り合わなかった。

 

 

「私知ってるわよ?ウサギさんチームって私達の振り付け完璧にマスターしてたじゃな~い♪」

 

「ぐ……」

 

 

 本人達(AP-Girls)を前に、それを披露してしまったのが梓の運の尽きであった。

 だがラブの追求はそれだけに止まらず、その矛先はオレンジペコにも向いていた。

 

 

「ねぇペコあなたの事も聞いてるわよ?あなたも戦車道チームのクリスマスの余興で1年生のグループで私達の曲をフリ付きで歌ったそうじゃない」

 

「ど、どうしてそれを!?」

 

 

 紅茶の園の内部での事でありそうそう表に出る事ではないので、それをラブが知っている事にオレンジペコは血相を変えたがその真相はあっさりと判明した。

 

 

「うん、ローズヒップちゃんに聞いた~」

 

「ローズヒップさん……でも何故いつく…ラブ姉がローズヒップさんと……?」

 

 

 情報漏洩源として出て来た思いがけぬ名前に、大きく肩を落としながらもオレンジペコは彼女とラブの接点が見えず不思議そうな顔をしていた。

 

 

「え?だって私達メアド交換してるもの」

 

「はいぃぃ?」

 

 

 更に予想外な答えに、オレンジペコは彼女らしからぬ間抜けな声を上げた。

 これはダージリン達すら知らぬ事であったが、良くも悪くも天然で裏表のないローズヒップはラブの同じ1年生として扱って欲しいという想いをそのまま受け止め接して来た為、ラブも彼女の事を気に入りメアドを交換し頻繁にやり取りしていたのだ。 

 

 

「ローズヒップさん…なんて余計な事を……」

 

 

 詳しい事情は解からないが直ぐ近くにスパイがいた事に気付かなかったオレンジペコは、もう何度目か解からぬ深く長い溜め息を吐き恨めしげな目で天井を見つめていた。

 そして始まった本番さながらなレッスンに臨んだ二人は、平たくいえばやけくそ状態のハイテンションで歌い踊りそのキレッキレな動きでAP-Girlsの喝采を浴びたのだった。

 

 

 

 

 

「疲れました……」

 

「ペコさん……」

 

 

 短期留学初日、その日の全ての課業を何とかこなしたオレンジペコと梓は、AP-Girlsと共に学食で夕食を取った後寮であるマンションに戻ると二人揃ってベッドに倒れ込んでいた。

 

 

「これが一週間続くんでしょうか……?」

 

「……」

 

 

 オレンジペコのその問いに梓は答えられないし答えたくなかった。

 何故なら何と答えようとそこから逃げられない事が、彼女には良く解かっていたからだった。

 

 

「…まだ寝るには早いですよね……」

 

「せめてお風呂だけでも入らないと……」

 

 

 梓もそう答えながらそのまま寝てしまいたいという誘惑に駆られていたが、隣でうつらうつらするオレンジペコの表情が色っぽく、疲れているにも拘わらず途端にムラムラし始める梓だった。

 

 

「ペ、ペコさん……」

 

 

 思わずゴクリと唾を飲み込んだ梓が昨夜と同様に彼女と肌を重ねたいという欲求に抗う事は出来ず、その手をオレンジペコの頬に伸ばし掛けたその時その訪問者達はやって来た。

 

 

「お~い梓~!ペコ~!カラオケ行くぞ~!」

 

 

 荒々しいノックの音と共に聞こえるのは夏妃の声であり、それ以外にも何やらざわついている処を見るとどうやら部屋の外には何人も人がいるようであった。

 

 

「な、夏妃さん……?」

 

 

 ノロノロと起き上がった梓は状況が飲み込めずにいたが、ノックと夏妃を始めとするAP-Girlsのメンバー達が二人の名を代わる代わる呼ぶ声は止まらなかった。

 

 

「あ、あの…カラオケ……ですか?」

 

 

 梓が恐る恐るドアを開けてみれば目の前には夏妃がその顔にニヤニヤ笑い貼り付けて立っており、その周りにも他のAP-Girlsのメンバー達が集まっていた。

 

 

「お?なんだもう寝るつもりだったのかぁ?まだちょっとお楽しみの時間には早いんじゃね~か?」

 

 

 梓の少し乱れた髪と着崩れた制服の様子からカマを掛けた夏妃だったが、彼女が瞬間的に真っ赤になりアワアワ言い始め図星だったかと一層ニヤニヤするのだった。

 

 

「そ、そんな事…!そ、それよりその格好は一体……?」

 

 

 慌てた梓が話を逸らそうと指摘したのは夏妃の服装だったが、確かに彼女の服装は気合の入ったゴスロリのドレスな上にメイクも同様であった。

 だがそれは彼女だけではなく集まっているメンバー全員が似たような状態で、その美しさに梓も相当に胸がドキドキしていた。

 

 

「おぅ、だから言ったろ?カラオケ行くってよ…んな訳でお前達も……な?」

 

「はい……?」

 

 

 夏妃の言っている事の意味が解からず梓が下がり眉毛で首を傾げれば問答無用とばかりに夏妃が指を鳴らし、それを合図にAP-Girlsのメンバー達が二人の部屋に突入して行った。

 

 

「ちょ!?え?きゃあ!」

 

 

 雪崩れ込んで来たAP-Girlsにあっという間にベッドルームまで押し込まれた梓はその勢いのままベッドの上に押し倒され、半分寝惚けて状況が飲み込めぬオレンジペコと共に抱き合って怯えていた。

 

 

「み、皆様これはどういう事でしょう……?」

 

 

 いきなりベッドの上で追い詰められたオレンジペコが周囲を見回せば、取り囲むAP-Girlsはその手にメイク道具やらドレスなどを用意していた。

 

 

「だから言ったじゃねぇか、カラオケ行くってよ」

 

「AP-Girlsのメンバーたる者、外出する時はしっかりおめかししませんとね♪」

 

 

 夏妃に続き凜々子が手にしたドレスを掲げて見せればAP-Girlsの魔手が一斉に伸び、瞬く間に二人の着衣をひん剥いて行くのだった。

 

 

「やっ!?ちょ、ちょっとぉ!」

 

「お、お止め下さい!」

 

 

 あっという間も有らばこそ、我に返った時には既にすっぽんぽんにされた二人は、最早抵抗も出来ずただされるがままになっていた。

 

 

「あ…そ、そんな……」

 

「こ、これはいくらなんでも……」

 

 

 一糸纏わぬ状態から今度はかなり際どいデザインのインナーを着せられた二人は、それぞれ自分の姿をチラリと横目で鏡で確認し動揺していたが、同時に相手の姿も直接確認してそのエロさ満点な姿に胸の高鳴りを感じていた。

 そして更にステージ用のような派手なメイクを施されるとエロさは更にパワーアップし、もしこの場にAP-Girlsがいなければ間違いなく互いに辛抱堪らず吶喊していただろう。

 

 

「ハァハァ…このドレスって……」

 

「なんでこんなにサイズがピッタリなのでしょう…それにこの着心地の良さは……?」

 

「今夜用意したのは、夏妃の着ているのと同じブランドの物よ」

 

 

 着替え終わってみれば二人が着せられたのは可愛さの中にもセクシーさの際立つゴスロリのドレスであり、厳島ブランドの特注品なのでその質の高さは折り紙付きな物だ。

 

 

「そ、それってまさか……」

 

 

 AP-Girlsの熱烈なファンである梓はその辺の情報もチェックしていたので、夏妃の身に付けるゴスロリファッションの衣服が厳島ブランドの物である事も知っていた。

 そして当然それが如何に高価な物であるかも知っており、しかもその特注品を自分が身に着けている事に血の気が引いていた。

 

 

「ま、AP-Girlsのメンバーならそれ位当然の事だから気にすんなって」

 

「気にしますって!」

 

「そんな事より早く行きましょ♪先にラブ姉達が部屋押さえに行ってるからね」

 

「そんな事……」

 

 

 梓と夏妃のやり取りから自分が着せられたドレスが相当に高価なものである事を把握したオレンジペコだったが、それを全く気にしていない様子の凜々子達の事が同じ人間とは思えなかった。

 

 

 

 

 

「あ、来た来た~♪」

 

 

 着替えを済ませたオレンジペコと梓が連行されたのは普通のカラオケ店ではなく、以前滞在時に世話になった宿舎の地下にあるカラオケスタジオだった。

 

 

「これがカラオケスタジオ……」

 

 

 開いた口が塞がらない状態でスタジオ内を見渡す梓だったが、その広さと内装は例え彼女でなくても普通の人間なら目を疑う物であろう。

 何しろその広さたるや100人は余裕で入れる程あり、今のAP-Girlsの人数なら広過ぎな位だった。

 そしてその内装はセンターのステージを中心に複数のボックス席があり、その印象はカラオケスタジオというよりどちらかと言えばクラブに近かった。

 何故ならセンターステージ以外にもお立ち台のような小さなステージが幾つかあり、その小さなステージにはどういう訳か金属製の細い柱が建っているからだ。

 

 

「あの柱は一体何の意味があるのでしょう……?」

 

「ペ、ペコさん!」

 

 

 慌てて梓がオレンジペコに耳打ちすると、彼女の顔がみるみる赤くなって行った。

 

 

「ふ~ん……梓はあの柱が何か知ってるんだ~♪」

 

「そ、それは!」

 

 

 ラブにからかわれた梓の顔も一気に赤くなる。

 

 

「うふふ、冗談よ~♪今は健全な大会もあるダンスのひとつのジャンルなんだから……それより二人共早くこっちにいらっしゃいな」

 

『はぁ……』

 

 

 屈託なく笑うラブに毒気を抜かれたような二人がラブのいるボックス席に着くと、総勢27人による怒涛のカラオケ大会が幕を開けた。

 洋楽から邦楽、果ては昭和歌謡まで何でもありなAP-Girlsに気後れするオレンジペコと梓だったが、ラブを始めAP-Girlsのメンバー達は人を乗せるのが非常に上手く、気が付けば二人も時にはデュエットをしたりAP-Girls一緒に歌ったりと大いにカラオケを楽しんでいた。

 

 

 

 

 

「それじゃあまた明日……明日から朝練にも参加して貰うからそのつもりでね~」

 

 

 カラオケ大会が跳ねた後寮であるマンションに戻ると、手をヒラヒラと振りながらそう言い残しラブは愛と共に自分達の部屋に向かうべくエレベーターに乗り込んで行った。

 

 

「あの…お二人はもしや……」

 

「ん?あぁラブ姉と愛の事?えぇ、二人は同じ部屋で暮らしているわ」

 

 

 オレンジペコの問いに鈴鹿が意味ありげな笑みを浮かべながらそんな事を言うので、沈静化していた二人も再びムラムラし始めていた。

 

 

「そ、それじゃあ私達も部屋に戻ろっか……?」

 

「そ、そうですね……」

 

「お?寝るか?それじゃあまた明日な~」

 

 

 エントランスの販売機で買ったスポーツドリンクを飲み干した夏妃が気軽に二人に声を掛ければ、好奇の視線が集中しそれから逃れるように二人も慌ててエレベーターに飛び乗った。

 

 

「ハァハァ…ペコさん……」

 

「梓さん……」

 

 

 エレベーターから部屋に駆け込んだ二人は、荒い息のまま互いの瞳を見つめ合っていた。

 二人共既に疲れ切っていたが、夕方からお預けを喰らった上に派手なメイクと身に付けたドレスの可愛さにその昂ぶった気持ちは限界に達していた。

 

 

「ド、ドレス脱がなきゃ……」

 

 

 カラオケの合間に聞かされた話では着ているドレスは二人の為に特注されたオーダーメイドの一点物で、留学終了後はそのまま持ち帰るようラブに言われ大いにビビッていた。

 二人は互いのドレスを脱がせ合うと、慎重な手付きでクローゼットに収めるのだった。

 

 

「も、もう待てない!」

 

「わ、私も!」

 

 

 年齢を考えれば不釣合いな程大人っぽく派手なインナーのみ身に付けた二人は、AP-Girlsのステージメイク並みにメイクされた互いの顔を見つめ合いその息をどんどん荒くしていた。

 その幼さの残る顔立ちとメイクの派手さのギャップが互いの気持ちに火を着けたのか、二人は激しく求め合いその唇を重ね絡む舌が淫靡な湿った音を室内に響かせていた。

 

 

「あ…梓……♡」

 

「ん…ペコ……♡」

 

 

 抱き合い唇を貪り合う二人がそのままベッドに倒れ込む。

 そして互いにその肢体を弄っては熱い吐息を漏らす。

 

 

「ん…あ♡……お願い…灯りを消さないで下さい……」

 

「…解かったわ……」

 

 

 灯りのリモコンに手を伸ばし掛けた梓に向け、快楽に身を任せていたオレンジペコが蕩けた表情でうっとりと梓の顔を見つめながら懇願するように言う。

 梓もまたオレンジペコの意図察したのかその手を止め見つめ返す。

 彼女もまたいつもとは違うオレンジペコを、その目に焼き付けながら快楽に溺れたかったようだ。

 明日の朝からはいよいよAP-Girlsと共に戦車道の朝練に参加する事になっている。

 AP-Girlsの実力から考えればその内容は相当ハードなものである事は容易に想像が付くはずだが、今の二人はそんな事も考えられない程の情欲に溺れていた。

 その夜、力尽きるまで二人は互いを求め合い肌を重ね続けるのだった。

 

 

 




お盆休み返上というかほぼ繁忙期、
なんとか投稿出来たけど今週と来週はマジ忙し過ぎです……。

果たして一週間後二人はどうなるうんでしょう?
これも結構お察しかなwww
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