ガールズ&パンツァー 恋愛戦車道   作:肉球小隊

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甘くないというか相当エグそうですw


第六十三話   甘くないメイプル

「気を付けなさいケイ…その鋼の楓の葉は棘も切れ味も鋭いわよ……」

 

 

 

 

 

 エキシビションマッチの試合序盤にラブ率いる新設校連合が仕掛けた奇襲攻撃は、白旗こそ取る事は叶わなかったがフラッグ車であるまほのビットマンをあわやという状況に追い込み、三年生連合のメンタル面に痛烈な一撃を見舞っていた。

 だが横っ面をひっぱたかれ漸く目が覚めたまほもこのまま黙っているはずもなく、ここまで散々おちょくられた事に対する怒りも新たに攻勢に転じようとしていた。

 

 

「まぁあれだけ好き放題やられりゃ無理ないが、あまり怒るなよ?それこそアイツの思う壺なんだからな…って、聞いちゃいねぇ……」

 

 

 履帯が切れかけ転輪の一つに損傷を受けたビットマンであったが、自動車部の三人が発揮した驚異的な修理技術により極短時間で戦線復帰が可能になっていた。

 自責の念から自分一人で何とかしようとしていたまほもあっという間に修理がなされビットマンが戦える状態に回復したと知るや、ラブから再三に渡り受けた挑発行為に怒りが再燃し紅蓮の炎のような怒りのオーラを全身から放っていたのだ。

 

 

「ったくしょ~がね~な~、コイツ等姉妹揃ってどんだけラブにネタ握られてんだ……」

 

 

 ラブの西住姉妹に対する挑発の主なネタは二人の幼少期のやらかしに纏わるものが中心であり、それらを元にした虚実入り乱れての拡声器パフォーマンスに姉妹は常に翻弄され続けていた。

 これをやられる度に姉妹は揃って抗議し続けて来たが、二人を妹扱いするラブが止める気配は一向になく、その反応を面白がるだけであった。

 二人はかなり本気で嫌がっているのだが、ラブにしてみればそういった反応も可愛くて仕方がないらしく却って彼女の行動を助長するだけだった。

 

 

「あのヤロウ…試合のたんびに嘘ばっか振り撒きやがって……今日という今日は許さんぞ、その無駄にデカい乳絞り上げてヒイヒイ言わせてやるから覚悟しとけよ……」

 

「ダメだこりゃ……」

 

 

 今のまほは姉に弄られ過ぎて完全に捻くれた妹そのもので、この先の展開が見えた気がしたアンチョビは嘆息しながら面倒そうに肩を落としていた。

 

 

 

 

 

「恋お嬢様は本当にまほお嬢様の事が可愛くて仕方ないご様子でいらっしゃいます事」

 

「やはり恋お嬢様は一人っ子でいらっしゃいますからね、まほお嬢様の事を可愛い本当の妹のように思っているのでしょう」

 

「あれがツンデレというやつでしょうか?まほお嬢様も照れ隠しに大騒ぎしていますわ」

 

「昔から本当に仲が宜しくていらっしゃいますね……そう、亜梨亜様としほ様のように」

 

「懐かしいですわねぇ」

 

 

 和装とメイドドレスという戦車戦を観戦するスタンドには些か場違いな装いの二人の女性、西住と厳島の両家それぞれに長く仕える菊代と雪緒は旧知の仲であり、仲睦まじい姉妹のように数年ぶりの再会を喜び会話を弾ませていた。

 

 

『あぁもう菊代!お願いだからそのスカタンな会話を止めて頂戴!雪緒さんもそれに付き合って焚き付けるような事を言わないで!』

 

 

 亜梨亜の計らいで今後の西住流にとってプラスとなる有力者と顔合わせを続けていたいしほだが、いつものように同行していた菊代がその間野放しとなり何か仕出かさぬかと気が気ではなかった。

 久しぶりの対面となった雪緒に一縷の望みを託したが、その望みも空しく二人が繰り広げる著しくピントのずれた会話に彼女は心の中で頭を抱えていた。

 

 

「どうしたのしほちゃん?新富士精機の会長がご挨拶にいらっしゃいましたよ?」

 

「あ、はい!只今参ります!」

 

 

 そんな彼女の胸の内を知ってか知らずか、亜梨亜は菊代と雪緒の会話など耳に入らぬかのように休む事なくしほを名刺交換行脚に連れ回すのだった。

 

 

 

 

 

「あの子達って相手が私だろうがまほだろうが全然委縮も躊躇もしないわよね~」

 

 

 開け放ったLove Gunのコマンダーキューポラのハッチに頬杖を突き、何とも冴えない顔で呟く彼女の視線の先には、隊列を組み走り去るエニグマ戦車隊の姿があった。

 要塞砲による奇襲作戦の終了後、神明神社裏手にある公園の多目的グラウンドに集結していた新設校連合だったが、クワイエットレボリューションの隊長のメイプルはサンダースとプラウダ相手に物騒極まりないセリフをサラッと口にすると早々に出撃していたのだった。

 その後もそれに感化されたように各校の隊長達が似たような事を言いだすと、それぞれが個別の獲物を求めて行動を起こしていたのだ。

 一年生しかいない新設校は過去の例を見てもとかく舐められがちで、強豪校などは試合を申し込んでも中々相手にして貰える事はなかった。

 だが開校にするにあたり優秀な人材を集めた学校は決して侮っていい相手ではなく、事実新設校と舐めてかかった既存の学校は恥を掻く結果になっていたのだから。

 特に今年度開校した6校は笠女を筆頭に只事ではない実力を新設校リーグ戦で示しており、その実力を目の当たりにしたからこそまほも彼女達と手合わせを望み、ラブもまたそれを叶えるべくこのエキシビションマッチを企てたのであった。

 そして始まった異例尽くめの一戦はここまでの処新設校連合がほぼ一方的に襲撃を繰り返し、試合のイニシアチブを握る形で展開していた。

 その主な原因はといえばラブ主導の下行われた情報統制めいた偽装工作により、三年生連合側が新設校の選手達の人となりを事前に把握出来ずじまいに終わった事が大きかった。

 更に付け加えるなら三年生連合側の参加人数と投入できる車両数の関係から、各車の人員配置が学校に関係なく相乗りの混成部隊の様相を呈しているのも影響していた。

 

 

「呑気に言ってる場合?私達はどうするのよ?」

 

 

 砲塔の後部ハッチから身を乗り出したLove Gun砲手の瑠伽は、頬杖を突きボケ~っとした顔で晶の背を見送るラブにやや棘のある声を突き付けていた。

 

 

「え~?だってさ~、晶ちゃんまでまほと一度やってみたいとか言うしさ~」

 

「だからって何よ?まさか高みの見物決め込むとか言い出すんじゃないでしょうね?」

 

 

 それまでのⅢ号J型からパンターG型へと代替わりしたLove Gunにとってこれが初の実戦であったが、試合開始早々の超長距離予測射撃と挑発中のカウンター攻撃以外目立った砲撃は行っておらず、砲手の瑠伽としてはもう少し積極的に攻撃に出て練度を上げておきたいというのが本音だった。

 

 

「そんな事ある訳ないじゃないよ~!でも折角やる気になってるあの子達の為にも、ここはまほ達相手に経験値積ませてあげたいじゃない?」

 

「そりゃいいけどさ、私らAP-Girlsだって経験値積まなきゃいけないのは同様なんですけど?」

 

「う゛…わ、解ってるわよそれ位……けど私達の出番はもう少し先で今は支援と攪乱優先よ」

 

 

 表向きはあくまでも優勝記念エキシビションマッチと銘打ってはいるが、まほ達に新設校と手合わせをさせる見返りにこの試合で経験の乏しい新設校に経験値を稼がせるのが目的でもあった。

 

 

「…それ本気で言ってる……?」

 

「…勿論よ決まってるじゃない……」

 

 

 またその場の思い付きだなとは思いつつも、瑠伽が敢えて発した問いにラブは即答出来ずに僅かながらも時間を要していた。

 

 

「まぁいいわ……そうと決まったら早い事指示出して行動起こしてくれる?」

 

 

 言うだけ言うと瑠伽はラブの返事も待たず、サッサと車内に引っ込んでしまうのだった。

 

 

 

 

 

「うふ♡やっと見付けた、まだこんな所にいたんだ、でもサンダースの一部しかいないのか~」

 

 

 新設校連合が再び分散し学校毎個別に獲物を求め行動を起こしたその頃、三年生連合もまた大規模な隊列行動を取り止め、身軽に動けるよう再編を済ませていた。

 そのうちの一隊、サンダースの無印M4のみ8両で構成された部隊を引き連れたケイは、街道を外れ二級河川である平作川の堤防沿いにJR横須賀線の久里浜駅方向に向け進攻を開始していた。

 緒戦の段階では身動きが取れず何もいい所がなかったケイとしては、今度は小規模編成の部隊で偵察を兼ねてラブ達の背後に回り込むつもりだった。

 ナオミも同行を申し出ていたが、彼女の18ポンドとノンナの122㎜は三年生連合側のスナイパーの2トップでありラブを仕留める切り札の重砲部隊として温存せねばならず、ケイはそれを認めずノンナと共に残して来ていたのだ。

 しかし行動を開始した変則の二個小隊も当然人員が混成であり、8両中3両の車長は黒森峰と聖グロとプラウダのジャケットを身に着けており絵的にかなりシュールな光景であった。

 

 

「陸自基準で言えば二個小隊かぁ……ちょっと少ないけど一応隊長がいるしまぁいいか」

 

 

 だがケイ率いる二個小隊がJR久里浜駅駅前の広場に到達した時、無線で何やら本隊とやり取りする彼女の姿を監視する目があった。

 サンダースを獲物と定めたメイプルがここでケイと遭遇した事自体はほぼ偶然であったが、このポイントに網を張れば何がしかの成果が得られるとヤマを張った彼女の嗅覚は確かだった。

 

 

「しっかしメイプルってさぁ、こういう引きだけは強いよね~」

 

「ちょっとぉ、だけってどういう意味よ~?」

 

「え~?そのまんまだけど~?アンタ大当たりは引かないクセにさ、いつもこういうどうでもいいトコでクジ運使ってるって言ってるのよ」

 

「ちょっと!それ酷くない!?」

 

「概ね事実じゃん」

 

「だよね~」

 

「アンタ達ねぇ……」

 

 

 JR久里浜駅の直ぐ傍にある立体駐輪場の二階から、地図を片手に無線でやり取りするケイの様子を双眼鏡で観察するメイプルだったが、その両側には隊長車の搭乗員が全員出揃い彼女と同様に双眼鏡を覗き込んでおり、この間隊長車は駐輪場裏手に無人で放置している辺り相当図々しかった。

 それ以前に隊長であるメイプルをぞんざいに扱ったり、サンダースの元隊長であるケイを捕まえてどうでもいい呼ばわりしたりとクワイエットレボリューションの隊員達も相当に癖が強いようだ。

 

 

「コイツ等隊長を何だと思ってんのよ…まぁそんな事後でいいや……オカナガン、アンタはグリズリーに戻って哨戒に散ってるナイアガラやケベックを呼び戻して」

 

「了解…っはいいけど呼び戻した後はどうすんの……?」

 

 

 オカナガンと呼ばれた隊長車の通信手らしき少女は、立ち上がりかけた処で思い出したようにその後の行動方針をメイプルに確認していた。

 

 

「そうねぇ……この駐輪場の裏、京浜急行の高架の向こうの飲み屋街やらアーケードは狭くて入り組んでるからそこに引きずり込んで各個撃破が理想かな?上手く立ち回ってケイさんを討ち取れれば、アチラさんを大幅に戦力ダウンさせる事が出来るわ」

 

「あの辺りちょっと狭くね?」

 

「ウチのグリズリーにしてもラムにしても小回りは効くから問題ないわよ~って、それはシャーマンもご同様か……まあ狭くても戦車ならぶち破って進めばいいんだから何の問題もないでしょ?」

 

「あっそ、そんじゃちょっと行って来るわ」

 

 

 オカナガンが軽い身のこなしで走り去るとメイプルは再び監視に戻ったが、彼女といい隊員達といいその容姿からは想像が付かない程言動が豪胆というか大雑把だった。

 

 

「急ぎなさい、のんびりやってると獲物に逃げられるからね~」

 

 

 新設校の一年生でありながらケイを獲物扱いするメイプルだが、一癖も二癖もある隊員達を束ねるだけありその性格も普通ではなさそうだ。

 

 

「けどさぁ、どうやって連中をこっちに引っ張り込むのさ?」

 

「ん?そんなの簡単よ、コレを使えば充分事足りるはずよだわ」

 

 

 軽い調子で答えたメイプルが聖グロと同系統の赤い詰襟タイプのタンクジャケットの胸辺りを軽く叩くと、そのけしからん膨らみをギリギリ押え込んでいる金ボタンを外し内ポケットを弄り始めた。

 

 

「オイルライター?アンタまさか……」

 

「バカねぇウィニペグ、私がタバコなんか吸う訳ないじゃない……これは単に火付けの為の道具で本命はコッチよ」

 

「…アンタ何でそんなもん持って来てんのよ……?」

 

 

 心底呆れたような顔でメイプルの手の中の小さな紙箱を覗き込んでいたウィニペグは、馬鹿々々しそうに嘆息するとゆっくりと顔を左右に振るのだった。

 

 

「私達みたいな吹けば飛ぶような新設校は、形振り構ってなんかいられないわよ?」

 

 

 表面上は軽い調子で笑っているメイプルだが、よく見ればその瞳の中には一年生とは思えぬ程に強く激しい炎のような光を宿していた。

 

 

 

 

 

「──えぇ、こっちは何とかJRの久里浜駅まで進出したわ」

 

『そうか、周囲にまだ敵影はなしか』

 

「今の処はね、でもまだ来たばかりで詳しく索敵した訳じゃないから油断は出来ないわ」

 

『了解だ、充分気を付けてくれ……それでここから先どう動くつもりだ?』

 

「そうね…このまま川沿いに海に出てラブ達の背後に回り込むか、あるいは京浜急行の線路沿いに索敵しつつ進むか決めかねているわ……」

 

『それなら川沿いに進むルートで行ってくれないか?線路沿いのルートは私達前衛部隊がこのまま進めばこちらで充分カバー出来るから……だが気を付けてくれ、如何せんそちらは数が少ないから囲まれると厄介だからな』

 

「了解よまほ」

 

 

 三年生連合の隊長であるまほとの無線交信を終えたケイはヘッドセットを元に戻すと、周囲を警戒していた各車の車長を呼び集め簡単なミーティングを始めていた。

 

 

「無線は聞いてたと思うけど、これから私達は索敵しつつ川沿いに移動、揚陸ポイントの久里浜港からラブ達の後背を突くつもりよ」

 

「こうなると脚のあるウチのクロムウェルかクルセイダーも連れて来るべきでしたわね」

 

「余り所帯を大きくするとさっきの二の舞になると思うぞ?」

 

「いずれにしてもそうと決まったら早く行動に移しましょう、先程の戦闘でラブだけではなくあの一年生達も相当に油断がならない相手と解りましたから」

 

「That's right!あの子達…あれは相当なタマよ……私達もここらでガッツリ情報集めないとね」

 

 

 集まった車長の意見が一致し行動を開始すべくそれぞれの車両に乗り込みかけたその時、辺りに乾いた機銃の掃射音が響き慌てた車長達はコマンダーキューポラから車内に転がり込んでいた。

 

 

「F●cking!一体何処から!?」

 

 

 車内に飛び込んだケイは機先を制された事で悪態を吐きながら周囲の様子を窺っていたが、機銃の掃射音は止まぬものの車体に弾丸が爆ぜる音は一切聞こえなかった。

 

 

「どういう事?何か変ね……」

 

 

 少し落ち着いたケイがこの奇襲に違和感を覚え聞き耳を立てれば、相変わらず機銃の掃射音は止まぬがやはり弾着している気配は感じられなかった。

 

 

「空砲……?いや違う!これは機銃の音じゃないわ!」

 

 

 よく聞けばその破裂音は機銃にしては弱々しく、不整脈のように連射音も一定していなかった。

 ケイも漸くそれが機銃の掃射音ではない事に気付いたようであったが、まだ確証が持てないのか恐る恐るといった感じでコマンダーキューポラから顔を出すのだった。

 

 

「音はすれども…あっちね……ん?」

 

 

 やっと音のする方向を特定したケイが目を凝らすと、駐輪場の二階で何かを投げる人影が見えた。

 

 

「あれは…ええと……んんっ!?」

 

『はぁ!?爆竹ぅ!?』

 

 

 双眼鏡を取り出し見付けた人影にピントを合わせれば、そこには楽しそうにオイルライターで次々と爆竹に火を着けては投げ付けるメイプルの姿があった。

 そしてケイと同様に双眼鏡で索敵を開始していた他の車両の車長達も、彼女と同じタイミングでメイプルを見付け同時に素っ頓狂な声で叫んでいたのだ。

 

 

「何考えてんのよあの子……って舐めてんの!?」

 

 

 やっと自分の存在に気付いたらしいケイの様子に、メイプルは爆竹を投げる合間に彼女の事を指差しながらケラケラと笑っていた。

 自分を指差し笑う彼女の姿を双眼鏡で見てしまったケイはさすがにカチンと来たのか、歯軋りをしながら握り締めた拳でキューポラのハッチを叩いていた。

 

 

「ケイ……?」

 

「…私もね……」

 

「私もね……?」

 

「……私も一年坊にここまで舐められて黙っていられる程人間出来ちゃいないわよ!」

 

『ダメだこりゃ……』

 

 

 すぐ隣に停車させたシャーマンのコマンダーキューポラに収まり、彼女と同じ光景を見ていた黒森峰の隊員が嫌な予感がしつつ声をかければ、ケイはメイプルに向かって中指を突き立てながら声を限りに絶叫したのだった。

 

 

「…ケイがこの部隊に大洗の元生徒会長を連れていらっしゃらなかったのって、もしかしたらこんな姿を見せたくなかったからなのかしら……?」

 

「ははは、そんなまさか」

 

「さすがにそれはないでしょう、リスクの高い作戦行動ですからね、危険な目に遭わせたくないという辺りが正解なのではないですか?」

 

「それもそうですわね」

 

「うん、その辺りが正解だろう」

 

 

 メイプルのふざけた挑発行為にいきなりキレたケイに黒森峰と聖グロとプラウダから乗り込んで来た三人は呆れ気味だったが、ふと思い付いたように聖グロの隊員が発した疑問を笑い飛ばしていた。

 だが三人が笑い飛ばしたその疑問が、杏を連れて来なかった理由の半分だとはさすがに思いもしなかったようだ。

 

 

「躾のなってない一年坊め…今からその尻引っ叩きに行ってやるから覚悟しときなさいよ……」

 

 

 鼻息の荒いケイは三人の声など聞こえていないらしく、彼女にしては珍しく鬼の形相でメイプルを睨み付け、突撃命令を下すべく天高く右手を振り上げていた。

 

 

 




なんか次回ケイはかなり酷い目に遭いそうな気がw
それに他の新設校の動向も気になる処かと思いますが、
果たしてどんな戦いを見せてくれる事やら。

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