ガールズ&パンツァー 恋愛戦車道   作:肉球小隊

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今回三年生達はみんなキレてるなぁw


第七十一話   まどろっこしいのよ!

「大外れだバカヤロウ!」

 

 

 視界を覆う土煙に目標をロストしたアンチョビが、その原因を作った()()がいる方角に向けて拳を振り回しながら怒鳴り声を上げている。

 危惧した通りにこの作戦一番の問題点が初手から露呈し、爆風にツインテを煽られながら怒鳴るアンチョビはやはりこの手に乗るべきではなかったと激しく後悔していた。

 

 

 

 

 

「何処狙ってるのよダージリン!指定ポイントより100mはズレたわよ!」

 

 

 ダージリン発案の複数の重砲による長距離射撃作戦。

 それは最近継続のミカが命名した『魔女の口付け』という名が定着しつつある、ラブの代名詞でもある超長距離予測射撃を模倣した攻撃だった。

 但しその場の思い付きによる付け焼刃な作戦な為、命中精度の低さから劣化コピーとでも呼ぶのが相応しいレベルのシロモノであった。

 まほ達が囮として牽制をかけ偵察3号車からの観測データを基に行われた一回目の砲撃は、本来はAP-Girlsの後方付近への弾着が想定されていた。

 だが現実には対峙する両軍の中間地点の辺りに弾着した為に、全力で突撃を開始していた双方共に陸自の90式の殺人ブレーキもかくやという急制動で停止する羽目になったのであった。

 そして正確な観測データを送ったにも拘らず、危うく味方部隊が壊滅処かフレンドリーファイアによる隊長車走行不能などという無様な事態を引き起こし兼ねない砲撃の指揮を執ったダージリンに向け、偵察3号車の車長は思わず無線で怒鳴り付けていた。

 

 

『怒鳴らなくても聴こえますわ!それより早く次の攻撃地点を指定下さる!?』

 

 

 いきなり怒鳴り付けられた事でキレたダージリンが負けじと無線の向こうで怒鳴り返す声が響き、3号車の三人は仏頂面でその声を聴いていた。

 

 

「自分でしくじっておいてこの態度ってどうですの?」

 

「最初っからこんなガバガバ設定な作戦に無理があるのに……」

 

「紅茶だけじゃなくって例の煎餅も没収って事で」

 

 

 三人は口々に愚痴を零しつつも役目を果たすべく観測を再開するが、恐るべき事にこの段階で既にラブは何が起こったか凡その事を把握していた。

 

 

「う~ん距離にして約500mってトコか…もしかして私の真似のつもり?この詰めの甘さ……企てたのはダージリンで間違いないわね~」

 

「そう言い切る根拠は?」

 

 

 弾着と砲声のタイムラグから凡その距離を逆算し、これが自分の超長距離予測射撃の模倣である事を直感的に見抜いたラブは、同時に主導したのがダージリンである事も言い当てていた。

 照準越しに接近するまほをマークしていたLove Gun砲手の瑠伽であったが、爆炎に続き舞い上がった土煙で一時的な事ながら視界を奪われ一旦照準から目を離していた。

 そんな時耳に届いたラブの呟きに、彼女は興味深げな表情で質問を投げかけるのだった。

 

 

「ん~?そんなの簡単よ~、ノンナとナオミとアッサムならもっと直接的に自分の目で狙ってスナイピングして来るし、ケイとカチューシャならこんな小細工はしない…あ、これに関しちゃまほも同じね……そうなると必然的に誰の仕込みか絞られるでしょ~?」

 

「策を弄するならドゥーチェもいるけど?」

 

「んふ~♪甘いわ瑠伽、これが千代美の仕込みならも~っと狡猾に私をドツボに嵌めていたぶりに来るわよ~♡悪いけどダージリンじゃそこまでは無理なのよね~」

 

『だから自分がいたぶられるトコ想像して身をくねらせるなこのド変態が……』

 

 

 アンチョビ相手となると途端に脳内の妄想が駄々洩れになるラブを砲手席から白い目で瑠伽は見上げるが、いつパンツァージャケットから零れてもおかしくない特大のたわわを抱き締めクネクネと身悶えるラブは、その突き刺さる軽蔑の視線に全く気付く様子がなかった。

 

 

「まぁこの程度の温い攻撃なら避ける位造作もないわ……何しろ連携が上手く行ってないからまほ達のわざとらしい動き見てれば全部バレバレだしね~」

 

 

 例え命中精度に難があったとしても、いつ来るとも解らぬ砲撃を警戒しつつ西住まほの相手をするなどという事態は、並みの選手であればとてもではないが精神的に持たないだろう。

 だがラブからすればこの程度の事態では何ら脅威を感じないのか、鼻歌交じりで咽頭マイクを押さえると楽しげな声でAP-Girlsに向けて指示を出すのだった。

 

 

「は~い、それじゃ今から少し踊るからみんな私のステップについて来るのよ~♪」

 

 

 本来であれば危機的な状況なはずだが、ラブからは微塵も危機感など感じられなかった。

 そして始まった本格的な激突は、乱闘という表現がピッタリな激しいものになった。

 上り下り合わせても4車線しかないさして広くもない街道で、どうやったらそれ程自在に動けるのかと考えずにはいられない激しい戦闘機動でAP-Girlsは飛来する砲弾を回避し続けている。

 現役を引退後も後輩達への指導も含め何かと戦車に乗る機会は多く、まほやアンチョビ達の実戦感覚が薄れたという印象はない。

 にも拘らずラブは彼女達の攻撃を嘲笑うかのように易々と見切り、余裕で躱し続けていた。

 その光景は彼女が突撃前に言ったように、まるでダンスのステップを踏むようだった。

 

 

 

 

 

「あれ……?えっと…ここでこうして……う~ん、やっぱりそうだ……」

 

「あの…梓さん、どうかしたの……?」

 

 

 観戦エリアのスタンド上では、各校の後輩達が食い入るように戦況を見守っている。

 その中の一人、大洗の新副隊長の澤梓が何を思ったのかモニターに映るラブに合わせてブロックサインを出し始め、その様子に少し腰が引けたみほが恐る恐る声を掛けていた。

 

 

「え……あ!これはそのラブね…厳島隊長が新曲の振り付けで踊り始めたからつい……」

 

「新曲の振り付け…何ソレ……?」

 

 

 短期留学以降ラブ姉と呼ぶ事を()()されている梓は、さすがに先輩達の前でそう呼ぶのは憚られたのか厳島隊長と言い直した。

 そんな梓の思いもよらぬ発言に、みほは彼女とモニターを交互に見比べ間の抜けた顔で首を捻る。

 

 

「だってその…ねえ……?」

 

「えぇ、そうですね……」

 

 

 要領を得ないとボケ面を晒すみほに対し、何でこの人は親戚なのに気付かないんだろうなどと若干ピントのずれた事を考える梓は、隣に座り共に笠女への留学経験があるオレンジペコに話を振った。

 笠女留学の際に芸能科の授業の一環と称し新曲のステップを叩き込まれた二人は、中継映像のラブの動きを見ただけでそれが自分達が練習させられた新曲の振り付けである事を見抜いていたのだ。

 尚、これは完全な余談であるが、エリカと横浜中華街で飲茶デートという餌に目が眩み、オレンジペコの笠女短期留学のパートナーとして梓をダージリンに売ったみほは、後日その事をいともあっさりとエリカに見抜かれギッチギチに締め上げられていた。

 

 

「ちょっと二人共、このポンコツ(みほ)の事はほっといていいからもうちょっと詳しく説明してくれないかしら?」

 

「え、エリカしゃん!?」

 

 

 エリカにいきなりポンコツ呼ばわりされ目を白黒させるみほだが、エリカの方はそんな彼女をスルーして梓とオレンジペコに威圧せぬよう穏やかな表情で先を促すのだった。

 

 

「あのぉ…皆さんは私達が笠女に短期留学したのはご存じなんですよね……?」

 

 

 意外な事にそれで気持ちが落ち着いた梓はオレンジペコと共に、AP-Girls TV出演と突然たわわ化した事で後々散々弄られ恥ずかしい思いをした笠女短期留学での顛末を語り始めた。

 

 

「成程ね…それだけしごかれれば忘れるはずもないか……うん、言われてみれば確かにラブ姉のあの動きは砂漠狐の女王様の振り付けだ…わ……」

 

 

 話に耳を傾けながらも視線はモニターの中で踊り続けるラブに向けていたエリカは、確かに二人が言うようにラブの身振りが新曲の振り付けである事に納得が行ったようだった。

 だが彼女は途中で何か別の事に気を取られたのか、深く考え込んだ様子で話の途中にも拘わらずその口を噤んでいた。

 

 

「エ、エリカさん……?」

 

 

 エリカの徒ならぬ様子に何処か腰の引けたみほが恐る恐るその名を呼ぶが、彼女はその声に応えず只独りブツブツと自問自答を繰り返している。

 

 

「ちょっと待ちなさいよ…そんな訳……でも確かに……有り得ない…けど……ウソでしょ…冗談は止めなさいよ……」

 

「エリカさん!」

 

 

 その間も何度となくみほがエリカに呼び掛けたが彼女は一切反応せず呟き続け、さすがに怖くなったみほは思わず大きな声で改めてその名を呼んだのだった。

 

 

「え……?あ、みほ…ナニ?何か言った……?」

 

 

 考えに没頭し過ぎたエリカはみほの声にやっと反応したものの、まだ心此処にあらずといった様子ででみほの顔をぼんやりとした目で見ていた。

 

 

「何ってエリカさん何度も声を掛けたのに応えないんだもん…一体どうしたの……?」

 

「どうしたのって……!」

 

 

 何処か噛み合わないやり取りを続けたエリカであったが、そこでやっと何かを思い出したようにハッとした顔になると、次いで周りも息を呑むような恐ろしく真剣な表情で話を切り出すのだった。

 

 

「みほ…それにあなた達もまだ気付かない……?」

 

「えっと…エリカさん、気付くって何に……?」

 

 

 唐突なエリカの問いに彼女が何を言っているのか理解出来ぬみほは、いくら考えても何も判らず戸惑いの表情で首を傾げる事しか出来なかった。

 

 

「なあエリカ、さすがに私もちょっと話が見えないんだが……?」

 

 

 みほが答えに窮し口籠ると、助け船を出すように難しい顔で腕を組んだルクリリが口を挿んだ。

 

 

「ルクリリ…ま、確かに直ぐ気付けってのも無理か……俄かには信じられないかもしれないけど、もう一度ラブ姉とAP-Girlsの動きをよく見て御覧なさいよ」

 

 

 エリカに促された一同が改めてモニターを注視すると、それを待っていた彼女はひと呼吸おいて彼女が気付いた事の説明を始めるのだった。

 

 

あの子達(AP-Girls)、ラブ姉の振り付けに合わせて攻撃を回避してるわ」

 

『は?』

 

 

 全員の目がモニターに集中した処でエリカが放った一言を、彼女の予想通り直ぐに呑み込めなかった者達が揃って間の抜けた声を上げていた。

 

 

「イヤイヤイヤ!」

 

「ちょっと待って!」

 

「いくらなんだって!」

 

「あ…ホントだ……」

 

『えっ!?』

 

 

 試合中にAP-Girlsが歌う事で息を合わせ戦う事があるのは既に周知の事であったが、さすがに今エリカが言った事は信じられず一同困惑の声を上げていた。

 だが最初にラブが試合中に新曲の振り付けで踊っている事に気付いた梓は、エリカの話を聞きモニターの中のラブに合わせて体を動かす事で彼女の言った事が事実である事に気付いたのだった。

 

 

「梓さん……?」

 

「見ていて下さい、この後AP-Girlsは左回転で一斉にスピンして攻撃を躱しますから」

 

「梓あなた……」

 

 

 戸惑うみほを他所に梓はこの後何が起こるか予想を口にし、エリカは驚きに目を見張る。

 

 

「ステージだとスピンキックっていうステップで回転するんですけど…ホラ、ここです……」

 

 

 梓がそう言ったタイミングでラブが腕を振るとAP-Girlsの5両が鮮やかなスピンで攻撃を躱し、梓とオレンジペコ、更にエリカ以外の者達はその衝撃に騒然となった。

 

 

「ウソ!?」

 

「マジで!?」

 

「信じられない…信じられないけど……」

 

「戦車に乗ってるから実際にスピンは出来ないけど、あの腕の振りはスピンキックのステップを踏む時のアクションなんです……このまま行けば今度は反対回りにスピン、その後のキックステップで距離を詰めてからフェイントステップを絡めて攻撃…かな……?」

 

「私も梓さんが言う通りかと思います……」

 

 

 騒ぐ先輩達に向けその先ラブ達が何をするか予想した梓だったが、彼女も決して自信がある訳ではないらしく、隣に座るオレンジペコにアイコンタクトで同意を求めた。

 するとオレンジペコも無意識に梓の膝の上の手に自分の手を重ねると、無言で一つ頷いた後に短いながらも梓の予想を肯定する意見を述べたのだった。

 そしてその直後にAP-Girlsは梓の予想通りの戦闘機動を見せ、フェイントを一つ入れた後に強烈なカウンターをまほに見舞っていた。

 

 

「これで確定ね……それにしても梓、それにペコもホントよく気が付いたわね」

 

 

 エリカが心底感心したように二人を褒めてやると、途端に梓とオレンジペコの顔に縦線が入り鬱な表情で全身からオドロ線を発し始めた。

 

 

「な、ナニ!?」

 

『そりゃあまぁラブ姉には、ホントに死ぬんじゃないかって位にしごかれましたから……』

 

「そ、そうなんだ……」

 

 

 全てにおいて風速の速くハードルの高い笠女での生活を思い出した二人は、完全に死んだ目と鬱々とした声でエリカをドン引きさせていた。

 

 

『全くラブ姉もこんな子相手に何やってんだか…けど笠女の日常ってどうなってんのかしら……?まさか全ての活動が戦車道に直結してんじゃ……』

 

 

 最初は単にラブが二人を相手にやりたい放題遊んだ結果かと呆れかけていたが、笠女の日常の全てがAP-Girlsの常軌を逸した高い戦闘力の下地になっているのではと考えたエリカは、そこで自分の考えに慄然となり思考が停止ししてしまうのだった。

 だがこの時エリカは、自分と同じ考えに至り顔色を変えていた人物がいた事を知らなかった。

 

 

 

 

 

「ちょっと待って…あれって新曲の振り付けじゃない……一体どういう事?」

 

 

 笠女学園艦内のVIPが集うスタンドで試合を観戦中だったメグミは、AP-Girlsが再度戦闘に突入して暫くしてラブが妙な動きをしている事に気付いたのだった。

 

 

「ね、ねぇ結依ちゃん?あなたなら何か知ってるわよね……?」

 

「はい?何をでしょうメグミお姉様?」

 

 

 この期に及んでもとぼけるかのように自分の腕にしがみ付き甘える結依の姿に、何とも言えぬ苦い表情で辛抱強く答えが返って来るのを待っていた。

 

 

「結依ちゃん……?」

 

「AP-Girlsはアイドルですから試合中の芸能活動も当然の事ですわ♪」

 

「いやだからそうじゃなくて…明らかにAP-Girlsはあのお姫様の振り付けに合わせて動いてるわよね……?とぼけるって事は結依ちゃんも何か知ってるんでしょ?」

 

 

 結依を相手にしてカマをかけるだけ無駄だとメグミも充分過ぎる程に解ってはいる。

 それでも何とかヒントなりを引き出せないかと、メグミもついそんなもの言いをしていた。

 

 

「う~ん…とぼけるも何も芸能科はその活動の全てが成績に反映される学科ですから、あれ位は普通の事なのですが……」

 

 

 結依の様子から彼女がとぼけていない事は理解出来たが、今の結依が全てを答えていない事もメグミは付き合いの深さから見抜いていた。

 

 

『結依ちゃんは私には絶対嘘は言わないからそれも事実なんでしょうね…けどAP-Girlsを指揮するのにダンスの振り付けを使っているのも間違いじゃない……何だろう、さっきから何か引っ掛かって……まさか…まさか……!?』

 

 

 あまりにも荒唐無稽な考えだと解ってはいたが、導き出した答えが事実なら全ての辻褄が合い自分でも納得が行くと思い至ったメグミは、背中に得体のしれない薄ら寒さを感じ硬直していた。

 もしAP-Girlsの活動の全てが戦車道で勝ち上がる為の基礎訓練の一部だとしたら?

 もしそうであればAP-Girlsの説明の付かない強さも納得が行くと思いながらも、その一方でそんな馬鹿な事がある訳がないと相反する事を考えるメグミであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ははは…そんなまさかね……』

 

 

 エリカとメグミ、観戦する場所こそ違うが二人は同時に同じ事を考えそして否定していた。

 

 

 

 

 

「えぇい完全に出遅れちまった!」

 

 

 ダージリン達が平作川沿いの久里浜街道に陣地展開しているのを発見した武田菱の隊長國守真奈(くにもりまな)は、即座に索敵の為に分散していた配下の風林火山に参集するよう無線で命を下したが、部隊が広域に展開していた為に集結ポイントに全車が集まるまでに少々時間を要していた。

 その一番の原因は彼女達の使用するクロムウェルMk.Ⅷの機動力の高さにあったが、搭乗する隊員達にローズヒップのようなスピードに固執する一面がある事も見過ごせなかった。

 どうにか部隊を集結させた真奈がダージリン率いる重砲部隊をその視界に捉えた時、既にオペレーション・ボッシュバスターは発動し重砲は火を噴き始めていたのだった。

 重砲部隊が行動を起こす前に出端を挫きたかった真奈であったが、残念ながら一足遅く、既に攻撃は始まっており彼女は顔を顰め思わず舌を打っていた。

 だがその一方で作戦を発動させたダージリンも、ここまでに数度の攻撃を試みるも尽くラブに躱されイライラを募らせていたのだ。

 しかしそんな事情などしらぬ真奈がKV-2を打倒すべく攻撃を開始すると、イライラがMAXに達したダージリンも防御に配していたマチルダとシャーマンにT-34/76を一極集中で投入してしまい、久里浜街道にはちょっとした戦車の渋滞が発生していたのだった。

 更にメイプルにしてやられ虫の居所の悪いケイが合流し、『三年生なめんな!』の叫びと共に割り込んで来ると現場は完全にグダグダなカオスになり果てていた。

 

 

「何なんだありゃ!?」

 

 

 砲戦を始めて早々に相手陣地が密集した戦車で崩壊し始めた事で、さしもの真奈も困惑しこのまま戦闘を続けていいものかと首を捻るのだった。

 

 

「う~ん、このままやり合っても何の経験値も積めん気がするのは私だけか……?」

 

 

 自分達の攻撃と無茶な戦車運用で長距離砲撃も上手く行っていないように見えた真奈は、ここは一旦引いて仕切り直すのが得策かと真剣に考え始めていた。

 

 

「ん…何だ?あれはカチューシャ隊長……?」

 

 

 獲物と定めたKV-2の砲塔上に小さな人影が現れた事に気付いた真奈が、車内から双眼鏡を取り出しピントを合わせると、確かにそこには憤怒の形相で仁王立ちするカチューシャの姿があった。

 

 

「何か叫んでるけど…何があったんだ……?」

 

 

 距離がある上に砲声が響く環境ではちびっ子隊長カチューシャの叫びなど彼女の耳に届くはずもなく、状況が解らぬ真奈は一層困惑した顔で首を捻る事しか出来なかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「まどろっこしいのよ!」

 

 

 




腰痛は大分ましになりましたがやっぱ座るのが辛いですね……。

梓とペコは同学年のライバルとして、
これからどれだけ化けるかが見所になるかな?
まぁラブの差し金で既に胸の方はたわわに化けてますがww
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