「あれ?もう起きて大丈夫だったの?」
「おかげさまで、体は少し痛みますけど」
武蔵さんの鍛練を見ていると、こちらに気がついたのか声をかけてくる。もう少し見ていたかったので、残念だ
「大丈夫そうでよかったわ」
「まぁ、最後の最後で気絶されられるとは思いませんでしたけど」
「うっ!それは悪いとおもってます~」
先程までの気迫のあった姿からとは思えない雰囲気でこちらに話しかける武蔵さん。剣を握ると人が変わるタイプなのかな
ちなみに、千冬姉はそうでした
「詳しい内容は後で話すわ。まずはきよちゃんの親御さんに滞在の許可を貰えたことのお礼に行かないとね」
「ありがとうな、きよちゃん」
「いえ、困ってる人がいるなら助けるのは普通のことですから」
あれ?そいえば家から出るときにきよちゃんの両親がいなかったけど、どこか出掛けてるのか‥‥‥?こんな夜遅くに子供を一人おいて(まぁ、武蔵さんがいたけど)なにやってるんだ?
「私のととさまとかかさまはもうすぐ村の会合からかえってきますよ、それまでくつろいで下さい」
「にしても怖いわね~。行方不明者が多発してるなんて、最近ではここら辺でもそんなことが起こってるのでしょ?」
「はい、隣の村人が突然いなくなってるんです。それこそ神隠しみたいに‥‥‥」
神隠しかよ
ここにその神隠しの被害者がいてな、いまは異世界で迷子になってます
きよちゃんの家に上がりながら、彼女の両親の帰りを待つ。その間、きよちゃんには席をはずしてもらって、現状の話をしてもらうつもりだ
「といっても、私もこの能力についてはわからないんだよね。生まれつきの体質というか、なんというか」
武蔵さん曰く、平行世界を移動する能力で長年この能力に振り回されているけど、未だにこの能力のことは分かっていないらしい。しかも、基本的には時空の歪みに入り旅をしているが、今回はどちらかというと時空の歪みに吸い込まれたみたいだ
ここまでの時点で一般人の俺からしてみればちんぷんかんぷんな話だ
「今回の世界は徳川さまの天下で、山城の国辺りだね」
「これからどうするんですか?」
「う~ん、正直帰るには運任せだからね。私と一緒に旅をするという方針は変わらないわ。だけど、一夏君にはこれから強くなってもらうわ」
「え?」
「いくら戦い慣れている私がいても、流石に私と離ればなれになったときには守れないからね」
たしかにそのとおりだ
この次元の歪みだって俺と武蔵ちゃんが同じところに出られるなんて保証はない。自分の身ぐらい自分で守りたい、それが男ってやつだろう。まあ、本音をいうと彼女の剣筋に魅せられたのだが
「お願いします、武蔵さん」
「よし、明日からビシビシ鍛えていくからね!」
これで武蔵さんの剣が真近で見られる!
そう思っていたら……
『キャァァァァァァ!?』
きよちゃんの叫ぶ声が聞こえてきた
その悲鳴が鳴り止まないうちに、武蔵さんは目にも止まらぬ速さで刀を手に持ち悲鳴が聞こえた方へと向かう。一瞬出遅れてから俺は武蔵さんの背中に付いていく。玄関の方へと向かい、既に開いていたドアを開け、外の様子を見てみると
そこには人間だったものが2つと、それに呼び掛けるととちゃん
そして、その後ろには
『■■■■』
口の周りに血をつけ、こちらを睨んでくる鬼がいた。その目はまるで、次はお前らだと言わんばかりに鋭くなっていく
一刻も早くきよちゃんの元へと向いたいけど、足が震えて動けない。恐い、恐い恐い、恐い、こ「一夏くん!!」
「早く逃げて!ここは私が食い止めますから!」
武蔵ちゃんの声を聞き、先程まであった体の震えが止まる。それと同時にきよちゃんのもとへと走り、抱き抱えたあとすぐに家の後ろの山へと逃げだす
わけもわからず逃げて、逃げて、逃げ続けて
【■■■■■】
「あ‥‥‥」
胸に何かが刺さるのを感じた
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家の付近にいた群集を片付け、彼らが逃げていった方向へと駆け出すが、どこからともなく発生してくる亡霊たちに足止めを食らってしまう。一体一体は弱いのだが、それでも……
「数がおおい!」
ただでさえ一夏君のところに早く行かないといけないのに、妖が多くて前に進むどころか少しずつ後退気味になっている
一体一体に何か護符がついているような感覚があり、てこずっている
【■■■■】
「━━っ!?」
一夏君の方からきた尋常じゃない殺気と膨大な魔力に、思わず手を止めそうになるが、今での経験により妖の攻撃をいなしカウンターを決めていく
「このまま一気に決める!」
【
自信の後ろに不動明王を呼び出し、4刀を持って雑魚を蹴散らす。最後の一刀で大型の鬼を切り、同時に一夏君の元へと走り出す。彼が逃げたであろう方向に走っていくが、一度も妖に遭遇しない。まずいと思い、走るスピードをさらにあげていく
ここで気づくべきだったのは、
そして、ようやく一夏君の姿が目にはいった時瞬間に違和感を覚えるべきだった。
「一夏くん‥‥‥?」
話しかけようとして気がついた、彼の付近にきよちゃんがいないこと
そして、彼に返り血がついていたことを
「‥‥‥‥」
次の瞬間、刀と刀が打ち合う甲高い音が周囲に響き渡る
「一夏君!どうしたのよ!」
そんな言葉を流すように彼は、鬼が持っていたであろう刀をこちらに向けて切り刻む
体の成長が彼の反応速度に着いていけてないおかげでなんとか今はこちらが有利状態になっているが、一太刀が振るわれるたびに速度と剣圧が上がっていくのを感じる
「‥‥ごめんね、一夏君。すこしだけ我慢してね」
これ以上の戦闘は、彼の負担が大きすぎる
だからこそ、自信が放てる最強の技で仕留める
【
先程呼び出したように、一夏君に4刀と一刀の刃が向かう。これで彼にこの技を手加減して当てて、気絶させられる‥‥‥、だが
【偽・■■■■】
彼の刀が水色に光輝き、こちらの攻撃に向かっていく
一刀目を刀で流し、二刀目は刃に当たった瞬間こちらの幻影の刃が砕けちり、三刀目は回避され、四刀目を刀で受けとめ破壊される。そこで効力が切れたのか、刀の輝きが消える。そのすきに自身の攻撃で彼を気絶させられることができた
倒れる前に彼を抱き止め、木に持たれかけさせるように休ませた
「一体、なんなのよ‥‥‥」
「これは、育てがいがあるわね」
これから成長を期待すると共に、途中でどうやって彼にこの惨状を説明をどうしようかと頭を悩ませる武蔵ちゃんであった
作者、ついにジャンヌオルタを当てる
うれちい
ちょっと気分転換に書いたので、今回は字数は少な目です(次の話はこれより少なくなるのが確定したが)