新 大統領の日常   作:騎士猫

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第0話プロローグ

 

”西暦2034年”

 

それは人類史上最悪の年として後の人類史に大きく語り継がれるだろう。

 

 

今となっては何が発端なのかは分からない。ただ事実としてあるのは大量の核兵器によって人類はその半数を亡くしたという事だ。

大量の核兵器使用は地球にも大きな被害を与えた。いくつかの島々は地図上から消滅し、幾つもの火山が活性化した。地殻変動によって大地は割れ、地盤の緩い都市の多くが壊滅した。

 

 

 

それでも人類は生き延びた。

 

旧ロシア連邦ではサプフィール・ロンディバルトが新たにロンディバルト帝国を建国し、ユーラシアの諸国を纏めてロンディバルト民主共和国連邦を創り上げた。

 

新大陸ではジェラルト・ウィリアムズが南北アメリカを統一し、南北アメリカ帝国を建国した。

 

他の諸国も連邦化などによって再建を果たした。

 

人類はこの未曾有の困難を乗り切ったのだ。

 

 

 

 

 

”西暦2106年”

 

それは「俺」にとって史上最悪の年として死ぬまで忘れることはないだろう。

 

 

今となっては何故こうなったのかは分からない。

 

ただ事実としてあるのは―――

 

 

 

 

 

 

 

俺は大統領になってしまったのだ。

 

 

俺の人生にとって未曾有の困難となる事は間違いないだろう。

 

 

 

「ロンディバルト民主共和国連邦第八代大統領 ペルシャール・ミースト」

それが今の自分だ。

 

おかしい、俺はパティシエになる筈だったのだ。高校大学とそれ専門の学校に通ったし、大学卒業後もパリでプロのパティシエの元修行をしていた。先生にも褒められるようになってそろそろ独立する頃合いだろうと浮ついていた。

 

そうだ、そんな時アイツらが現れたんだ。スーツ姿の政治家が大勢やって来たと思ったらいきなり捕まって………いかん思い出したくもないことを思い出してしまった。

とにかくその後は何が何だかわからなかった。大企業のお偉いさんと握手したり、色んな政治家と愛想笑いしながらお茶をしたり。今思えばあれも俺を大統領にするための工作の一つだったんだろう。手作りしたクッキーを沢山の人から褒められて調子に乗っていたあの頃の自分を殴ってやりたい。

 

確かに親父は当時の副大統領だった。だが副大統領の息子がいきなり大統領になりはしないだろう。血統を重んじる王政じゃあるまいし。

もしかしてあれだろうか、親父が偶に悩んでいた事に助言したのがいけなかったんだろうか。そういえばやけに助言した後ニュースで親父の名前が出ていたような気がする。

修行の真っ最中でろくにテレビも見ていなかったから分からないがもしかして俺の助言を真に受けてたんじゃないだろうな?

修行中にいきなり俺を攫った政治家達も親父の差し金かもしれないな。

 

 

………あまり考えても仕方ない。さっさとこの書類を片付けるか。

 

 




取敢えずプロローグを作りました。(何とか今年中に始められた)
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