悔いある選手達は二次元へと進む   作:ゆーこー

9 / 21
日向 孤次郎 こんなんじゃだめだ!

紅白戦を終え、俺の実力は即戦力とされた。

だが、このままでは勝てない。

当たり前のことだが、野球は一人じゃ勝てない。

仮に俺が四番で全打席ホームランを放つとしよう。

他の人が全く打てなければ4点近くしかとれない。

投手がそれ以上点を取られればそれでおしまいだ。

先輩達は俺を誉める、既に頼っている。

そんなんじゃだめなんだ。

俺の心配の種は監督に言った。

監督は自惚れるなと言うだけだった。

確かに普通の人が見ればただの自惚れ、例えあの試合を見ていても警告として言うだろう。

心配事は先輩達だけじゃない。

個人的に山道、あいつには悪い意味で驚かされっぱなしだ。

見た目に反するスカスカ筋肉。

全然曲がらない上に緩急の無い変化球。

同じ代だから余計に心配になるのだろう。

とりあえず俺は山道にカーブを覚えさせた。

山道の場合カーブがある無しで大違いだ。

 

不安だらけの中、夏の大会前に用意された練習試合が来てしまった。

 

 

1 佐野 二

2 岡部 一

3 大園 中

4 日向 遊

5 斎藤 右

6 田中 捕

7 錦野 左

8 白河 投

9 中林 三

 

俺以外は全員上級生だ。

折角なので白河投手の能力だ。

142km/h コントロール54D スタミナ67C 変化球 フォーク3 スライダー2 カーブ4 と、中々悪くない投手だ。

 

本日の練習試合の相手、強豪校として名の知れている激闘第一高校。

まあ、この高校が練習試合を了承してくれたのだけでも奇跡的だろう。

ちなみに場所はパワフル高校のグラウンドだ。

 

俺の中で気にしているのは一年生で俺と同じ四番の遊撃手友澤。他の選手は三年生、しかも強豪校なのだから相当の才能の持ち主に違いない。

 

一回表、激闘第一の攻撃。

既にランナーは一・三塁、アウトカウントはひとつだ。

友澤、お前の実力見せてくれ!

 

友澤の実力は予想通りのものだった。

フルカウントからインローギリギリに入ったフォークをレフト側ホームランゾーンにかっ飛ばした。

結局一回から5失点。さすがだ。

一回裏は三者凡退、二回表は白河さんが立て直し無失点。そして二回裏俺の打席。

相手投手は左投げか。右打席に立ち、一球目から本塁打を狙う。

初球、インローギリギリに入ってきたスライダーを打った。ボールはセンターの頭上を越し、校舎のガラスに直撃させた。文句無しの本塁打、まあ校長からの文句が監督に行くかもしれないな。

悔しいがこの試合は完敗だった。

試合結果は33-4、勿論33点の方が激闘第一だ。

この四点も俺の本塁打のみである。課題は丸見えだ。

投手陣の強化、野手陣の打率向上。

守備力の強化。唯一の良かったところは、監督のお陰か声が途切れなかった所だ。

 

…こんなんじゃダメだ!

夏の大会まで期間が無い、一年目の甲子園出場は難しいな。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。