「こっちこっち!!」
セリアが道を指し示す。
現在、俺たちは食糧庫を目指していた。
塔に入って7時間。
乾パンを食べたとはいえ、激闘の疲れもあり、調子は最悪だった。
そんな時に、セリアから有力情報がもたらされたのだ。
『お腹すいてるの?だったら、二階に調理室があるよ!』
そして、調理室と食糧庫が繋がっているという情報も。
旅において一番困るのが食糧だと聞いたことがあるが、まさしくそうなのだと実感した。
特に誰かに出くわすこともなく、食糧庫に到着。
が。そこで問題が発生した。
料理がまともにできるやつが一人もいない。
アークス。
「え、僕、料理なんてやったことないよ!?」
メレヤ。
「焼くだけなら、出来る。」
フローラ。
「煮物なら……でも、水結構使うしなあ……」
んで、俺はというと。
「しゃーない、俺がやる。こないだおかっちゃんにしこたましごかれたからな」
ただし、『ギリギリ合格』レベル。
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1時間後。
「出来たぜー」
5人分。しっかりと作っておいた。
たまたま米があったから、セリアにも手伝ってもらって、ご飯を炊いた。
おかずには、おおくちばし(くちばしがやたらとでかい鳥)の唐揚げ。
汁物には、人参や大根を入れて、昆布だしで煮込んだスープ。
「うまっ!?」
反応は上々のようだった。
乾パンだけじゃ、やっぱり味気なかったよな。
今日はみんな、ほくほく気分で寝た。
隠れながらだから、物凄く狭かったけど。
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翌日。
セリアの案内に従って、塔の中を驀進する。
今日は、「4階にある牢屋みたいなとこ」に連れてってくれるのだとか。
立ちはだかる魔物たちは、なぎ倒し、爆砕して突き進む。
入口付近が鬼レベルの密度で魔物が密集してたことを考えると、戦いを上手く運びやすくなった。
こちらも密集しなくて済む上に、セリアという心強いサポーターがいる。
フローラも攻撃に回れるようになったことが、進行速度増加の原因だった。
連携も様になってきたし。
と、思いながら、4階に繋がる階段を上る。
「っ!」
突然、アークスの肩が震え、張りつめた表情で立ち止まった。
どした、アークス?
「……ルーラとリレミト、使えるようになっちゃった」
……まじか。
俺、唯一、魔法使えない……
エルフなのに。
「……いや、お前には魔剣技があるだろ、
アークス、フォローありがと……
そうだな。俺は剣士。俺は、守り手。
前に立って、みんなを守るのが、俺の役目だ。
それを、再認識した。
なんかだんだん短くなってる気がする。
今回はパーティーのお食事事情にも触れました。
大人がいたときはいいけど、同年代の中で一番料理上手なのは、実はクロウリーなのです。