運命の光   作:リッティー

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第十三話 決戦 後編

戦局は、停滞していた。

 

あらゆる攻撃を受け、耐えてきたクロウリー。

 

少しずつ攻撃を加えつつ、フログレットの攻撃を受け流していくアークス。

 

セリアが補助回復にまわる場面が増え、フローラの弓矢も、効いているか怪しい。

 

何より、メレヤの魔力が切れていた。

 

大砲撃による援護が切れた。

 

(ギリギリだな、こりゃあ)

と、クロウリーは分析する。

相手の動きのパターンこそ掴めているものの、突破口が見当たらない。

いや、掴めてはいるのだ。

それは、炎。

相手が回避してくるから、結局当たってないが。

しかも。

(あいつ、俺たちを巻き込んで自滅しようとしている!?)

フログレットの水魔法ザバも、フローラのメラも、壁の全く同じところに直撃している。

(あと、1回か2回……)

許される魔法直撃回数を計算する。

それをもとに、動きを指示する。

「フローラは矢を放て!間違っても炎を点けるな!アークス、突き主体で頼む!」

「え!?りょ、了解!」

「わかった」

動転しかけながらも、矢を次々と放つフローラ。

斬り流しから突きへ。一撃離脱(ヒットアンドアウェイ)を続けるアークス。

そして、クロウリーはもう一度、叫ぶ。

「ピオラ頼む!」

その声に応えたのは、セリア。

「疾風の加護よ!」

黄色の光がその身を取り巻く。

駆け出す。

 

 

フログレットが魔法を使わなくなったのを見越して。

 

 

跳躍。

 

 

壊れかけの壁の真反対に、着壁。

 

そして、突貫する。

 

渾身の一突き。

 

「クロウリー!?」

 

 

アークスもびっくりの高速機動。

 

矢も何も刺さっていないどてっぱらに、長剣が突き刺さった。

 

動けない。動けるわけがない。

 

相手の意図が、フログレットには全く読み取れなかった。

 

それが、運の尽き。

 

会心の一撃だった。

 

 

ずぶっと、剣を抜く。

 

そして。

 

炎の一線が、フログレットに刻まれた。

 

勝利の瞬間だった。

 

 

 

「言い残したことはないか?」

 

クロウリーは言った。

 

「悪かった、こいつらを帰してやってくれ」

フログレットが応えた。

 

「分かった、引き受けよう。」

 

と。その時。

 

石が落ちる、鈍い音がした。

 

「やべえ、塔が崩れる!」

誰が言ったか。

フログレットも慌てて階下へと降りようとする。

メレヤを抱えて、クロウリーたちも崩壊から逃げ出した。

 

 

がらがらがらどーーーん。

 

塔の上部が、なくなったように見えただろう。

実際、崩れていた。

((((弁償が怖い!!))))

この塔を立て直す。

となると、莫大な金額がかかるのは容易に想像出来た。

 

牢屋フロア・4階に戻り、アークスのリレミトホールで全員が塔から脱出。

 

そして、丁度ドラゴン退治を終えた大人達と共に、レーメの村へと戻っていった。

 

 

 

笑いながら。

 

 




後日談。

「無事に主犯をやっつけて来ましたよ!ただ……」

「塔が、壊れちまったんだ……」

「「すいませんでしたあああああああ!!」」

村長に謝りに行ったカイルとクロウリー。が。

「よかろう。どうせ使われとらなんだし、いっそいい機会じゃ、解体するか!」


「「ええええええええええええ!!」」


捜索隊全員、解体作業に関わったため、報告は1週間、遅れることとなった。
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