いつもは1時間ほどの余裕を持って学校に行くクロウリーだが、この日はギリギリ間に合った。
昼ごろのアラハギーロ修剣学校にて。
「クロウリー、ちょっといいか」
クロウリーは、担任教師に呼び止められた。
「学年最強エルフが、呼び出し……」
「マジかよ!?なんで!?」
学年最強エルフ。
クロウリーの二つ名である。
学年末剣術試験で首席を毎年とっているが故の通称である。
そんな彼が呼び出されてる。
非常事態。
ここにいる生徒全員、それしか考えられなかった。
10人。全員が尾行した。
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校長室。
(まさかここまで呼ばれるとは思わなかったぜ……)
クロウリーは緊張していた。
学年集会どころか入学式でもスピーチをしていた彼だが、それ以上。
校長先生との対面は、実は何度もしている。
が。
嫌な予感がガンガンする。
「国王陛下からこれが届いた。」
封蠟がされた手紙だった。
(カンダタ……自分のやることってまさかこれか?)
クロウリーはこめかみを抑えながら、封を開けた。
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クロウリー・アルバート殿
ここ1か月で20人もの子供が攫われていると、カンダタはじめ多くの人から報告があった。
探索隊の一員として、貴殿にも協力願いたい。
明日の午前9時から王城で集会をするので、時間厳守で来ること。
なお、集会直後に出発するため、帯剣を良しとする。
アラハギーロ国王
アダム・フェル・アラハギーロ
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(やってくれたなカンダタっっっ!!)
恐らく、何人もの人を集めていたのだろう。
誘拐された人の父兄とか、親友とか。
読み進めて、いくしかない、と心を決めたクロウリーだった。
「いくしかないよな、国王命令だし」
「明日の学校は、公欠決定だな」
先生とクロウリーの間で、最終合意がなされた。
「失礼しましたー」
と、校長室から出ようとして
「うわっっ!?」
と、同級生の波にこけそうになった。
尾行していた10人に、野次馬10人。
20人の生徒で、廊下が詰まっていた。
「20人もいたらそりゃあ危ないでしょ」
校長先生が言い、担任教師が頷いた。
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その夜、クロウリー宅にて。
「え!?父さんもそれもらったの!?」
「クロウリーもその手紙もらったのか!?」
騒ぐ男二人。
「あんたら、騒がしいわねえ、どうして……」
痺れを切らしたらしいレイラが、二人のもとに歩いてくる。
そして、二人の手にあるものを見て、レイラは奇声をあげた。
「親子で国王からの召集ーーー!?」
「ちょっとあんたらどういう事なの!?」
レイラが叫び、ライアンが応える。
「どういうこと、って言ったって」
「実力者の……証?」
割り込み気味に答えたクロウリーの言葉に、彼の両親は同時にいった。
「「そう、それ!!」」
明日の王城は、強者が集うことになるだろう。
どんな人達が来るのだろうと思いを馳せながら、クロウリーは床についた。
月木で投稿するつもりです。
冬休みを機に書き溜めしないと……
苗字考えるの時間かかった!
特にクロウリー一家。