運命の光   作:リッティー

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第九話 ナバラの塔へ

翌朝。

「なんか大人たちがやたらと俺らを推してくると思ったらまさか……」

思わない。

大人全員が謎の感染病で倒れる事になるとは。

 

またもや頼れる大人が倒れたことにより、これまでにない危機に陥った。

 

 

幸いというべきか、レーメの人たちが治し方を知ってるようで、自分たちに任せろ、と言ってきた。しかも、君たちは他の子達を探してこい、とまで。

そこまで言われれば、やるしかない。

宿泊延長費は後ほどとして、俺たちはナバラへと向かった。

 

 

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「「「あーーーもう、多いっっっっ!!」」」

 

 

 

出発六時間後。

 

俺達は激戦中であった。

ドラゴンに見つからずに塔に入れたのはいいが、その後が大変だった。

俺ことクロウリーは、アークスと共に前で剣と盾を構え、メレヤとフローラを守りながら、剣の舞を次々と魅せ、切り裂いていく。メレヤは広域攻撃を可能とするから、特に守らなければならない。

メレヤが、攻撃の核だ。

剣だとせいぜい1.5mしか届かないのに対して、魔法は、イオだと半径3m圏内を同時爆破する。

詠唱は少し長いものの、彼女の爆発は、既に第二段階に入っている。

すなわち、イオラ。

フローラには回復に専念してもらい、メレヤは間違えないように、一字一句に気を付けながら詠唱をしていく。

 

 

 

 

通路いっぱいに、先が見えないほど群がる魔物の群れの中。

 

 

 

 

 

切り伏せて、なぎ倒して、

 

 

 

 

 

「「行け、メレヤ!!」」

 

 

 

 

 

反撃が始まる。

 

 

 

 

 

「イオラ!!」

 

 

 

 

大爆発。

そして、閃光の果てに。

 

 

「メラ」

炎が、道を開いた。

 

 

 

「フローラ、いいぞ!」

 

 

アークスの声が、勇気をくれた。

 

 

 

詠唱がまた響く中。

 

 

斬撃は舞い踊った。

 

 

 

 

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魔物たちは、その身の核たる魔石を残して全員が消えていった。

「クロウリー、最後のアレ、超すごかった!」

「ん!?ああ、『剣の舞』か」

「あたし以上じゃないの、倒した数」

「いや、メレヤとクロウリー君、どっこいどっこいだと思うよ」

などと話しながら、魔石を拾っていく。

数多の街は魔石が不可欠で、魔物は人間にとって脅威と思われている。

魔石取得と魔物退治は切っても切れない行為であり、一石二鳥だ。

これを、『魔石担当』のアークスの腰の袋に詰める。

この、何でも入る袋は、俺とアークスの持ち物だ。

だいたい100くらいあった魔石すべてを拾い切り、さて、出発しよう、と立ち上がったその時。

「……」

思考が停止した。

目の前にホイミスライムがいた。

その海のように真っ青な瞳を、星のように輝かせながら。

 

「これは……」

メレヤが言う。

 

 

「仲間に、なりたがってる……?」

 

 

フローラが、呟いた。

 

 

 

意を決して、クロウリーは訊いた。

「名前は?」

 

 

 

それが自分に向けられたものなのか、と自身を指すホイミスライムに、こくこく頷く。

そして。

 

 

「セリア!」

 

 

 

答えてくれた。

 

 

 

「セリア、か。俺はクロウリー!よろしくな!」

 

 

 

頼もしい仲間が増えた。

 

 

 

 

 

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