実際どういう地域区分なのかとか気になりますね、省とか市とか郷とかなんでしょうか。
□【名軽業師】黒猫
あたしがだんちょーのクエストを受注してからは、なにくれと準備に追われててんてこ舞いだった。
っつーのもこれまであたしってば日帰りで行ける距離しか活動してなかったもんで、長旅の備えなんてあるはずもなし。それらを全て一から揃えなきゃいけないとなると、それだけで一日仕事になっちゃったからね。
道中の食糧はじーちゃんが負担してくれるってんで保存食の類は持たなくてよかったけども、着替えやらなにやら雑多な日用品やらで、初期配布のアイテムボックスはすぐ満パンになっちゃった。おかげでもっと容量の大きいやつを買わなきゃいけなくなって、それの出費がけっこー痛かったじゃんね。
あと向こうで芸を披露するという目的上、演目のための衣装やら小道具やらの用意もしなきゃいけなくて、これはだんちょーが全部揃えてくれた。
今までは団所有のを借りてやってきたけれど、これを機に自分用のを揃えとけってんで、だんちょーのアドバイスを元にあれこれ揃えてみた。
つっても西方の【曲芸師】みたいに小道具メインのパフォーマンスをやるわけじゃないから、そっちと比べて数自体は少なかったけどね。
一番大変だったのは衣装カナー。こっちはそれこそ用途・演目に合わせて無数にあるから、あたしの体格に合うものという条件もあってかなり難儀しちった。
これに関してはだんちょーのコネが心強かったじゃんね。馴染みの【服飾職人】だっつーおばちゃんにサイズ測ってもらって、要望出したらその日の夜にはもう数着届いてすげービビったわ。一日かからずオーダーメイド仕上げるって、このゲームの生産職すっごいじゃんね。
「おー……すっげーイカすじゃんね。道服っつーの? なんかそれっぽいじゃんよ」
「お前の年齢で舞台衣装を特注するなぞ前例に無かったから苦労したそうだが……いい出来じゃないか」
天幕の姿見の前で着付けた衣装を広げて眺める。
雑技の動きをダイナミックに演出し、かつ舞台映えするよう普段着には用いない極彩色で染め上げられた衣装は、しいて例えるなら中華風ピエロっぽいデザインじゃんね。
袖や裾がこんもりラッパみたいに膨らんで、手首と足首の部分でキュッと窄んでるあたりがかなりピエロっぽい。
そんで帽子は半月型の大帽子で、両端には鈴飾りがくっついて揺らす度にしゃんしゃん鳴って存在感をアピール。
靴も爪先が大きく反り上がった革製で、その先端にも大きな鈴が一つずつ。おかげで歩く度にもしゃんしゃんしゃんしゃんってうるせーわコレ。あたしは飼い猫かっての。
「だんちょーこれ鈴多すぎね? クッソうるせーんだけど」
「居場所がわかっていいんじゃないか? ……すまんすまん、膝は蹴るな膝は」
いくらアバターのネームが黒猫だからって、扱いまで猫みたいにされたら堪ったもんじゃないじゃんね。
ともあれ、鈴を除けばかーなーりあたし好みの超イカす衣装じゃんね。特にデザインがいいわ、最高じゃんねこういう奇抜なの。ゲームなんだしド派手上等、没個性は悪じゃんね。
「ヘイちゃんったら若いだけあって化粧のノリもいいわねぇ。思わず気合入っちゃうワ!」
「すべすべのモチモチだもんねぇ。あーいいわぁ若い子の肌って。あたしももう二十年若ければねぇ……」
化粧担当のおばちゃんコンビ(片方はオネェ)がファンデーションのドーランぱたぱた、顔にメイクを描きながらなんかやるせないこと言い出した。
そりゃあたしみたいなピッチピチのお子様とおばちゃんらみたいな薹の立った年増の肌年齢を一緒にしてもらったら――イテテテテテ!?
「ヘイちゃあん? なんだかよからぬことを考えてたわねぇ……?」
「肌と年齢の話題は禁止よン。これオネェさんとのや・く・そ・く♪」
「
ほっぺたふにふにから強烈につねられて(なのに痕は残さない無駄高等技術)お仕置きされた。
このおばちゃんコンビは団にとっても無くてはならない、ヒエラルキー最上位存在である。
そんなこんなで化粧も終えて仕上がったのは、薄い白面の上に紅を差し墨を差し、目元口元をくっきりと浮き上がらせた、間近で見ると微妙じゃねって感じの厚化粧。
フィギュアスケートとかが特にそうだけどさぁ、舞台用の化粧ってやっぱ近くで見るとぶっちゃけダサいよね。顔じゃなくて面って感じでさ。
でも今着てる衣装にはぴったりな感じかもネ。片方の目元に涙のシンボル入れてさ、アシンメトリーに仕上げたら完全にピエロじゃんねこれ。
「……少しばかり外れすぎてやせんか? これでは西方の【道化師】だろうに」
「小柄な分目立つようにしてみたんだけど、ご不満かしら?」
「ちょっとインスピレーションに任せすぎちゃったかしらン」
「てゆーかこんな難しい化粧向こうでできんの? あたしにも無理じゃんよ」
あたしの顔をカンバスにあれこれ好き勝手してくれたのはいいけどさ、これ他の人が化粧するときのこと考えてないじゃんね?
二人は本拠付きの腕利きだからいいにしても、他所で同じメイクしろってなるとちょっと無理あるんじゃないカナー。
「あらやだ、うっかりしちゃってたわ」
「そうよねェ、あたしたちが付いていくわけにもいかないし……仕方ない、ナチュラルに留めまショ」
「そうしてくれ」
つーわけで化粧は今まで通り。
まぁ幸い衣装に
そんな感じで旅支度は進んでいって、ようやく終わったのはもう日付が変わろうかという頃だった。
結局だんちょーには付きっ切りになってもらっちゃって悪いじゃんね。
なんだかんだ言ってほんとダダ甘なんだから好きじゃんよ、だんちょーサン。
……顔はちょっと強面だケド。
◇◇◇
そうして二日目が過ぎて出発日。
龍都北面の大門前で、じーちゃんが乗る竜車を待ち合わせていた。
早朝だというのに辺りは龍都へ出入りする旅人で賑わっていて、そういう連中を運ぶ竜車なんかも多数犇めき合ってる。
なんつーか、さすが大国の首都だけあって、リアルでも早々お目にかかれないような人の数じゃんね。これらひとつひとつがNPCなんて、とてもじゃないけど信じらんねーわ。どんなサーバー使ったらこんな逐一描写できんだってね。マジでオーパーツじみてて怖いわーデンドロ。面白いからいいけど。
龍都は無数の人々が行き交う首都だけあって、特に四方の大門付近は昼も夜も無く忙しい。
日が暮れてから働き出す人間なんかも多いから、飲食店なんかは代るがわる開け閉めして常にどこかで食事が出来たりする。
適当な店のオープンテラスで朝食に舌鼓を打ちながら眺めてると、まるでもなにもまさしく異世界に放り出された気分で、こちらの時間で一ヶ月以上も経つのにまだ新鮮じゃんね。
日の昇り始めた時間帯に、おかわり自由のお茶を飲みながら甘い包子をつまむ。飲茶って言うんだっけねこういうの、まさに異国情緒って感じでサイコーじゃんよ。
そんな風に時間を潰してたら、竜車が行き交う待合所にえらく豪華な竜車が一台、これまたドデカいモンスターに牽かれてやってきた。
「待たせたの、ヘイや。ほれこっちぢゃ」
「おはよーじーちゃん! いいの乗ってんね、さすが金持ち」
客室の窓から手を振ってこちらを呼ぶじーちゃんに手を振り返し、犇めく竜車の隙間を縫って乗り込む。
見た目漆塗りっぽい光沢の黒い竜車の扉を開けば、中は外から見る以上に異様に広くて、明らかに外観と空間的に釣り合ってなかった。
まぁでも魔法のある世界だしこういうこともあるじゃんねとスルーして乗り込み、挨拶ついでの飴玉をじーちゃんから貰って……横から突き刺さる鋭い視線に気付く。
「げっ」
「顔を合わせるなり無礼なヤツだな、黒猫」
「朝からしかめっ面じゃそうもなるじゃんよ。それはそれとして付き人のおっちゃんもおはよーさん」
「おっちゃんではない、楊だ。ともあれおはよう、遅刻せずに来れたようだな。まぁ当然のことだが」
あたしの真横に座る黒尽くめのおっちゃんは
じーちゃんの付き人で、身辺の世話や護衛を務める、ティアンでも腕利きの使い手らしい。
舞台デビューのときにじーちゃんと一緒に知り合って、優しいじーちゃんとは正反対にちょー堅物のしかめっ面おじさんじゃんね。
お小言が多くてガッコのせんせみたいで、正直苦手なタイプ。キライじゃないけどさ。
「じーちゃんってば、おっちゃんが一緒だなんて聞いてないじゃんよー」
「当たり前だろう。如何な<マスター>といえ貴様のような子供と二人きりで旅をさせられるものか。大人は甘やかしているが、私はそうはいかんぞ。常々思っていたが、今回の旅こそは然るべき振る舞いを躾けてやろう。覚悟しておくんだな」
「じーちゃーん……」
「ほほほ、まぁそう嫌な顔をするでないぞい。此奴はこう言っておるが御主の為にもなろう、授業と思って言うことを聞くんぢゃぞ」
頼みの綱のじーちゃんからも、やんわりと諭されちった。
せっかくじーちゃんにたかって旅先のグルメを味わい尽くすつもりだったのに、おっちゃんがいたんじゃそうもいかないじゃんね。
おまけに何日続くともしれない旅の間ずっと家庭教師かよ、完全にハメられたわー。
「心配するな。これでも教導の心得はある、野良猫の如き貴様も旅を終える頃には立派な淑女に仕立ててやるとも」
「心配してんのそこじゃねーし!」
「さてさて、それでは参ろうかの。遥か北方の地へといざ往かん!」
じーちゃんの号令一下で竜車は動き出し、巨大な北門を抜けて龍都の外へ出る。
遠ざかっていく龍都の街並みを背に、あたしのクエストは開始された。
◇
じーちゃん所有の竜車は、あたしの想像に反してというべきか、それとも見た目相応と言うべきか、びっくりするくらい高性能だった。
広い龍都内をクエストで行き来するときに乗り合い馬車を利用したことがあるけど、庶民が利用するような安い馬車だと結構揺れが激しくて尻を痛めたりしたもんだけど、じーちゃんの竜車はまるでそういったことが無い。
お世辞にも完璧に整地されているとは言い難い都外の街道を揺れもなく進み、そのスピードもリアルでいう乗用車並み。
ぶっちゃけ最初はフィクションで見るような、トロトロ走る馬車か何かで行くものとばかり思っていたから、これはいい意味で予想を裏切られたじゃんね。
リアルでは見れない、まさしく深山幽谷といった表現がぴたりと似合う景色が流れていくのを、窓から顔を出して眺めるのはとても楽しい。
龍都の喧騒から離れた、ほとんど手付かずの大自然は、龍都だけでも相当に抱いていた感動をより一層震わせるようで、率直に言うと凄い。小学生並みの感想だけど、実際小学生だからオッケーじゃんね。
「すげー! なーやっぱすげーじゃんねコレ、龍都から離れるとこうなってんだねー!」
「ほほほ、お気に召したようぢゃな」
「景色もすげーし竜車もすげーし、牽いてる竜もすげーじゃんね! 正直これだけでクエスト受けたかいあったわ、あたしも乗り物ほしーなー」
「今のお前では到底手が届かん代物だぞ? 大人が所有される中でも頗る高性能な逸品だ。牽引する地竜も専属の【高位従魔師】が手塩にかけて育てた名物、本来であれば貴様如きが同乗できるようなものではないのだからな」
おっちゃんが自慢げに言ってるけど無視無視。
これだから大人ってば無粋じゃんねー。最高級とか高性能とか、そういうことを言ってんじゃないよ。
もっとこうあたしのプリミティブな感動を分かち合ってもらいたいものじゃんねー。
「此度の旅は中々長くなりそうだったでな、持久力に長けた地竜を連れてきたのぢゃよ。中にはもっと速いものや、空を飛ぶものなんかもおるんぢゃぞ?」
「マジで? これでまだ遅い方なワケ? ――すっっっっっっっっげーじゃんね! これ以上速いのとか、空を飛ぶのとか、あたしもそれに乗りたいじゃんよ!」
まじかよファンタジー最高じゃんね!
いやもうじーちゃんすげーわ、さすが大金持ち! コネだろうと贔屓だろうと、是非ともそれに乗ってみたくなるじゃんよ。
感動が凄すぎてさっきからすげーすげーしか言ってないけど、そうとしか言いようがないからしゃーないじゃんね。
じーちゃんはあたしがはしゃぐたびに機嫌良く笑ってくれてるけど、対するおっちゃんは事あるごとに「図々しい」だの「身の程を弁えてない」だの、予想してた通りお小言がうっせー!
もうお偉いさんの付き人がそういうキャラなのはありふれすぎててテンプレド真ん中だけど、だからって実際にそういうお小言聞かされるとカチンてくるじゃんね。
あっちはそういうのが仕事だからしゃーないけどさ、だからってそれを仲が良いみたいに笑うのは違うじゃんねじーちゃんよ。
「しかしなんだ、最初はどうかと思っていたが……存外戦えるのだな、貴様も。こればかりは見直したぞ」
「ぢゃのう、やはり<マスター>とは特異なものよ。いやさ味方になれば頼もしいことこの上ないわい!」
つってもお小言ばかりじゃない、ちゃんと褒めもしてくれるあたりはあたしも認めるところじゃんね。
道中で雑魚モンスターに遭遇したときお手並み拝見とばかりに対処を任されたから、ソッコでぶっ飛ばして片付けてやったんだけど、そしたら二人の見る目が少し変わった。
<エンブリオ>持ちの<マスター>とはいえ、非戦闘職の軽業師系統が本当にモンスターを倒せるとはやっぱりどこかで疑ってたんだろうね。最初にちゃんと戦闘経験あるって言ったのにさ、ちょっと悲しいじゃんね。
こちとらこれでも戦闘向きの<エンブリオ>持ちだし、有事に備えてちゃんと戦闘手段は確保してるっての。
ちゃんと合間合間で【拳士】のレベルも上げてきたし、補助に【
現時点でのあたしのジョブ構成は、【軽業師】【拳士】【練体士】がそれぞれカンスト、【名軽業師】がレベル三二。リアルで半月そこらで下級職を三つもカンストできたのは、ひとえにあたしの<エンブリオ>のおかげじゃんね。
やっぱこう、一度に大多数を倒せる手段あるとレベリング効率段違いだわ。周囲のプレイヤーみてもあたしと同じレベル帯は片手で数えるほどしかいないし、ほんとあたしってばラッキーガール。
「ほーんと失礼するじゃんね、あたしはやればできる良い子なのにさー」
「ほほほ、そう拗ねるな拗ねるな。やはりわしの見立てに間違いはなかったのう、のう楊や?」
「業腹ですが……認めざるを得ませんな。まったく、舞台のときから凄まじい成長速度だ」
「にひひ、見直した? 見直した? あたしってばちょーすげーじゃんねー?」
「ええい纏わり付くな鬱陶しい! いくら力量を積んでも振る舞いが伴わねば小童の猿真似よ!」
無理矢理引き剥がされてそんなこと言われちった。おのれー。
まったく、これだからむっつり眉間皺寄せおじさんは困るじゃんね。あたしみたいな美少女ちゃんとのスキンシップに泣いて喜ぶべきだっつーのよ。ねぇ?
そうじゃれついてる間にも竜車は進む。
街道沿いには一般的な馬車で大体一日おきの距離で宿場町が築かれていて、徒歩でも無い限りは野宿をせずに済むようになっている。まぁそれも人の手が届く範囲に限ってだから、主要な街道以外じゃそうもいかないらしいけどね。
それに今回乗ってる竜車は一般的な馬車と比べて騎獣も車も別格だから、時間当たりの移動距離にも結構差がある。だけどもまぁ、特に期限の設けられてないクエストだから、じーちゃんの意向もあって無理せずちゃんと着くごとに停まるようにしていた。
そういうわけで到着しました第一の宿場町!
北から南へ、あるいは南から北へ。龍都と北方を行き来する旅人たちで賑わう此処はまさしく"道の駅"そのものだ。
これまで寡黙に竜車を駆っていた御者のおっちゃんが、やっぱり寡黙に竜車を停留所へ預け、楊のおっちゃんが宿を取り、あたしとじーちゃんは早めの夕食をとるべく一際目立つ食堂へ向かった。
看板に<万景酒家>とあるその店は、早くも酒気に酔う大人達で賑わっていた。
店舗は広く大人数を収容できる大食堂で、奥の厨房からはひっきりなしに調理の音と匂いが響き漂い、行き交う給仕が忙しそうに料理と酒を運んでいる。
「ほっほ、相変わらずぢゃのう此処は。さてさて席は空いておるかのう?」
「んー? じーちゃんってばこの店知ってんの?」
懐かしそうに目を細めて見渡すじーちゃんに問えば、「青春の味の一つじゃよ」と返ってきた。
曰く若かりし頃、まだ身一つの行商人だった時分に、北方を行脚するときに通った店の一つで、安くて多くて何より美味いという、まさしく労働者の味方そのものだったとのこと。
……じーちゃんの若い頃って、一体何十年前の話だよってね。さすがのあたしも十年単位で昔の思い出話は想像できませんわ。
「いらっしゃいませー! 何名様でしょうか?」
「三人で頼むぞい。あとで一人連れがやってくるでな」
「かしこまりましたー! では奥の席へどうぞー」
給仕の案内に従って着席する。周囲は賑やかを通り越して喧しい酔っぱらいばっかりだ。
ちなみに三人っつってたけど、御者のおっちゃんは一人で食事をとる信条らしくて別にハブってるわけじゃないらしい。
変なモットーの大人もいたもんじゃんね。コミュ障かな?
「相変わらず騒々しいところぢゃのう……だがそれが良いのぢゃて、昔とちぃとも変わらんわい」
「じーちゃんじーちゃん、完全に昔語りモードに突入してんじゃんよ。それより早く頼もうぜ」
「おっとっと、爺の長話は子供には酷じゃったかの。ほれ、好きなものを頼みんさい」
酷ってわけじゃないけどね、もうお腹がペコちゃんだからとりあえず何か食べたい気分じゃんよ。
話は食べながらいくらでも聞くかんね、だからここは遠慮無く注文させてもらうぜ!
そうして注文してからしばらく。
他のテーブルに料理が運ばれていくのを眺めながら、まだかまだかと調理場を睨んで待ち侘びる。
先に出されたジュースで喉を潤すも、これじゃあ腹の足しにはなんないじゃんよ。料理まだかー!
と内心で催促してたら、こちらへ向かって歩いてくる給仕のねーちゃんが見えた。
盆の上にはあたしが頼んだものと同じ肉と野菜の料理の数々がどっさり! 遠慮無く魚以外を頼みまくった料理群がこちらへ向かって――
「ッケンナコラァ! てめッスゾオラァ!!」
「ああんイキってんじゃねぇぞテメッコラー!!」
――弾き飛ばされた男が横から派手にぶつかって、無残に盆から地面へこぼれ落ちた。
……………………………………………………………………………………あ゛?
作中の経過時間は曖昧にしてぼかしていくスタイル。
ですがまぁ、主人公の成長速度はめちゃくちゃ早いです。
とりあえず天才肌と言っておけば許されるという甘え()
◇捏造したオリジョブ紹介
・【練体士】
特殊な呼吸法を用いて発動する《練技》を主体とした自己バフ特化ジョブ。
肉体を僅かに変質させ、特定のステータスを上げたり、暗視を得たりできる。
極めて汎用性が高く、黄河の戦闘職の多くが並列して習得している人気職。
MPに乏しい前衛職でも併用可能な、微消費短時間の自己強化が売り。
……メタ的に言うとSW2.0のエンハンサー技能のパクリ()