『IS原作の妄想作品集』   作:ひきがやもとまち

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ハイドを作って妄想して遊んでいた当時、元になっていた原典が『ガンダム0083~ジオンの残光~』に出てくる「アナベル・ガトー少佐」だった事を思い出してたので昨晩の内に書いときました。

普段の私が書いてる作品の内容は成長後の私がヤン提督好きで影響受けまくってるからであり、子供時代の私はガトー少佐とか剣八ちゃんとかの理屈無し力ずくで押し通す系が大好きな、無意味に叫びたがる系の美形男キャラをこよなく愛するアホ少年でした。
今話はその頃の影響が強く出ておりますので、ご承知おきください。

*暇だから付け足した、どうでもいい追記:
誰も知りたくないでしょうけど、私の好きな魔法少女は『まじかるメイドこより』ちゃんです。ヘンテコな敬語を使う巨乳なハイテンションお嬢様キャラってなぜか良い。


ボツ落ち『我が征くはIS学園成り!』「セシリア戦をチートなハイドで書き直してみた」

「あら、逃げずに来られたようですわね」

 

 セシリアはふふんと鼻を鳴らしながら、腰に手を当ててポーズを決める。

 タカビーな美人でスタイル抜群な彼女が、下着姿同然のISスーツ着てこのポーズを決めてしまうと敗北後のイケない妄想をしてしまい、大きなお友達の皆様方からエロ同人でヒドい目に遭わされることが確定してしまうのだけれども、それは言わぬが花なのだろう。

 あるいは、言わぬが仏と言うべきなのかな? だって今、彼女自身がハチを呼び込む花になっちゃってるし。

 

 そんな敗け女の定番じみた偉そうな態度で挑戦者を見下すセシリアだが、『偉そうな態度』はなにも彼女だけの専売特許という訳ではない。

 迎えられた挑戦者であるハイドとて『無意味に偉そうな態度』には一家言もっている少女である。

 

 

「ふっ、愚かな・・・もし私が逃げるとしたら勇ましく堂々と背中を晒して、振り返ることなく堂々と尻尾を巻いて逃げ出すことを宣言しよう!

 私は英雄! 英雄は名を守るためだけに敗北を飾ることなど決してしない!

 戦うときには真っ直ぐ前を見ながら突撃し、逃げるときには後ろに向かって真っ直ぐ逃げ出すのみである!」

 

 

 

 ーーーなんか格好良さげに聞こえる台詞だったが、たぶん言ってる内容自体はかなり格好悪い。 

 

「そ、そうですか・・・」

 

 イギリス貴族も反応に困ってしまう、地獄覇王の無意味に偉そうな態度。彼女と違ってハイドには、偉そうな態度をするに理由も根拠も必要とはしていない。ただ単に「自分は英雄だから!」で十分すぎる性格だから。

 

 要するに、アホなのである。

 

 

「オホン。ーー改めまして、最後のチャンスをあげましょう。

 わたくしが一方的な勝利を得るのは自明の理。ですから、ボロボロの惨めな姿を晒したくなければ、今ここで謝るというのなら、許してあげないこともなくってよ」

 

 わざわざ仕切り直してあげるセシリアちゃん、マジ貴族精神の持ち主。

 そして、相手からの優しさをノリで無にしてしまうのは古今東西すべての主人公たちがもつ特質である。ハイドもまた然り。

 

 「ふっ・・・」と不敵な笑み口元に浮かべながら、手に持つ大剣の切っ先を相手に向けて堂々とした態度で宣言する!

 

 

「セシリア・オルコット、敗れたり!」

「なんですって!?」

 

 驚愕して叫び声をあげるセシリア。

 それから数秒ほど沈思黙考して、

 

「・・・何故なのでしょう? わたくし、まだ何にもしていないと思うのですが・・・」

 

 至極尤もな正論だが、物事には色々な側面があり、見方によって全ての事象の意味することは違って見えるものである。したがって、ハイドとセシリアが同じ価値観を共有していないのは仕方のないことなのだ。

 

「愚かだなオルコット君! 『学園バトルモノ勝利の鉄則その一・戦いはじめる直前に勝利宣言をする身分の高い強キャラは必ず負ける』を知らぬとは!」

「それ言い出したらボクシング選手で勝てる人、一人もいなくなっちゃいますわよね!? ねぇ!?」

「それは一人前の漢の台詞だ!」

「わたくし女性ですので、殿方の屁理屈とは関係ありません! あと、貴女も一応女性なんですけど分かっていらっしゃいます!?」

 

 またしても正しい主張と正しい主張のぶつかり合いとなったが、異なる正義のぶつけ合いと言うほど深い内容の主張ではない。正しさとは実に難しい概念である。

 

「・・・所詮、君と私とでは価値観が違うようだな。よかろう! ならば互いの決着は剣によって付けようではないか!

 掛かってくるがいいセシリア・オルコット君! 私は誰の挑戦でも受ける!!」

「なんで貴女の方が待ち受けているチャンピオン気取りで、わたくしの方が挑んでくる挑戦者に格下げになっておりますの!? おかしくありません!?

 ・・・いえ、まぁ、確かにわたくしの方から申し込んだ決闘ではあるので正しいと言えば正しい形なのですけれども、それはそれ! これはこれです!

 イギリス貴族の名誉と誇りを守るためにも、最初の一撃でお別れですわ!」

 

 

『超個人的な陶酔と地位身分に対するこだわりが戦ってる理由!? IS学園って、母国での地位身分は関係ないはずじゃなかったっけ!?』

 

 

 観客の一部が騒ぎ立てはじめるのを織斑千冬以下、教員部隊が黙らせてゆく。

 文明社会を築いた人類に地位名誉身分と無関係に生きれる場所など無人の荒れ野しか存在しない。そして広野を走る死神の列は黒く歪んで真っ赤に燃えるのだ。意味わかんね。

 

 

「ーー南無三!」

 

 キュインッ! 耳をつんざくような独特な音と共に放たれた閃光が刹那、ハイドの身体を撃ち抜かんと迫ってきたのを彼女は避けずに前へと進んで受け止める。

 

「なんですって!? どうして・・・・・・まさか!!」

 

 そう! ISはロボットであり人がまとった機械の鎧でもある! 更にその上から追加装甲という名をもつ甲冑をまとうことで防御力を底上げするのは不可能ではない。

 中にはそれを指して、チョバム・アーマーと呼ぶ者もいる・・・・・・。

 

 

「うぅむ・・・。やはりバリアのない普通の装甲でIS武装対策は無理があったか・・・・・・」

 

 そして壊れ落ちたチョバム・アーマー(もどき/贋)の中から出てきたのは、文字通りボロボロの状態になってるゴールデンバウムとシュトロハイド。(突撃中に当たったので普通に受けたときよりダメージ多め)

 所詮は鉄クズ扱いされてる鉄クズを寄せ集めて創らせてみただけのガラクタアーマーによる守備力底上げ。上がる量など微々たる程でしかなかった・・・・・・。

 

「願わくば『さすがはゴールデンバウムだ!なんともないぜ!』とか言ってみたかったのだが・・・」

「・・・一体全体なにしたかったんですのよ、あなた・・・」

「いや、なに。自分なりにGP02と色んなネタを組み合わせてみたのだがダメそうであるな。ふはははははははっ!!!」

 

 前世では0083大好きマンだった彼女は、女に生まれ変わったことによりガトー少佐の真似するレディならぬガールになっていたりする。勢いだけはスゴいところがグッドである。

 

「・・・さぁ、そのままの姿で無様に踊りなさい! わたくし、セシリア・オルコットとブルー・ディアーズの奏でるワルツで!」

 

 射撃、射撃射撃射撃。まさに弾雨のごとき攻撃が降り注ぐ。

 その中をゴールデンバウムは軽やかな動きで舞うように掻い潜ってゆく。

 ワルツを奏でるセシリアのブルー・ディアーズと、調べにあわせて踊り続ける重石(追加装甲)を捨て去ったハイドのゴールデンバウム。

 まるで終わらないワルツのように、二人と二機は飽きることなく繰り返し繰り返し踊り続けるのだ。戦場というダンス会場を舞台にして。

 

「射撃、射撃、射撃と言う三拍子がいつまでも続く、果てなき争いのワルツを断ち切る力を! リターン・トゥ・フォーエバー!」

「それってむしろ元の鞘に収まって、続いていくことを意味しておりません!?」

「だが! 今このとき、憎しみの連鎖による混沌とした戦いは私の勝利によって終わらされることだろう! 最強の剣で倒すべき敵を倒せば、この戦いは終わるのだから! だって戦争じゃなくて試合だから!」

「そりゃそうでしょうよ! だからって一体なんなんですのよーーっ!!(*`Д´*)」

 

 戦い方は格好いいのだが、交わされる会話の中身が格好悪い事この上ない、イギリス貴族とガンオタの転生少女との激しい死闘。

 争いとは常に、見ている側には格好良く写るだけで実際はこんな低俗なやりとりを交わしあってるだけなのかもしれませんね。

 

「だぁぁぁっ!! もういいですわ! フィナーレにしてあげます! お行きなさい、《ブルー・ディアーズ》!」

 

 苛立ちながら右腕を横にかざして、フィン状のパーツにレーザーを放つ銃口を取り付けた特殊兵装に全力での攻撃命令を発した。

 セシリアの駆るイギリスの最新鋭機ブルー・ディアーズの第三世代兵装である独立稼働する機動式銃座《ブルー・ディアーズ》だ!

 地の文で表現すると意外に分かりに難い名前だな! なぜ頭文字に『ビット』と付けてくれなかったのか!? イギリス人のネーミングセンスは時々よくわからない。

 

 

 ヒュン! ヒュン! ヒュンヒュンヒュン!!!

 それぞれが異なる軌道を描きながらハイドを射的距離に捉えるまで接近してくるビットたち。

 

 だがーーーーー。

 

 

「邪魔だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっ!!!!!!!」

 

 0083大好き、ガトー少佐大好きな転生少女の前ではザクとかサラミスとあんまし変わらない。ガンダム史上、最多撃沈記録を誇る対艦エースに憧れを抱く少女を倒すためビットに足りなかなった物。

 

 それは情熱思想理念頭脳勤勉さ、そして何よりも速さが足りない!・・・・・・のは、どうでもよくて。大きさと堅さが致命的に不足しすぎていた。

 

 ノイエ・ジールも好きだしガンダムGP02も大好き。

 小さくて小回りが効くフォーミュラ以降の高性能小型機よりも恐竜的進化をたどっていた大型機時代の方が好みな彼女としては、小型サイズ兵器は切り払うよりもダッシュ突撃して体当たりした方が手っ取り早くて確実だと信じているのだ。

 

 ーーちなみにダメージはそれなり以上に被ります。だって相手が小さいのは、自分が大きいことを意味してないもん。

 

 

「小賢しい! ファンネルなど漢が決闘で用いる武器ではないわ! ロボットが持つ武装は高火力ライフルと高出力サーベルが一本ずつあればそれでいい!」

「あなたそれ、ISバトルを根底から否定し尽くしてらっしゃいますわよね!?

 あと、私も貴女も女性なんですけど! 女性だけが動かせるISの操縦者育成機関であるIS学園にいる殿方なんて、今アリーナのピットにいらっしゃる一人だけだと思うのですけれど!」 

 

 

 セシリア、今日何度目かの全力ツッコミ。

 今回のもきわめて正しい正論だったが、目の前にいる理不尽は相手の正しさを認めた上で力で押し通すことしか考えつく頭を持っていないらしい。

 

「ええい! その様な理屈などどうでもよい! ISバトルは勝敗を競い合う競技であり、互いの強さを比べあう試合場! ならば勝った方が正しくて強い! それで良かろう!?」

 

 地獄を征服した覇王が下した決定を、言葉でくつがえすことは決して出来ない。

 異論があるなら力で示し、王を叩きのめせば次の王はソイツで、王の決定が国の正義であり法となる。法に不満があるなら力でくつがえし、正しさを認めさせるのが地獄の正義。

 力の論理で地獄を支配した前魔王を力で打倒した少女に決闘を申し込んでしまった時点で、セシリア・オルコットの正しき理屈はハイドに通じなくなっている。

 

 

 ・・・またしても因みにだが、この時に至るまでハイドにはビットの持つ欠点(操縦者の能力によって大きく左右される数の限界)等のブルー・ディアーズに関する全てが欠片ほどもわかってはいない。

 自分のやり方を押しつけ、押し通しているだけだったりする。

 

 ついでに言えば、ハイドのバトル理論は撃ち合いと斬り合いだけの直接攻撃オンリータイプ。

 異能だの読み合いだの技が持ってる相性だのとカッタルイこと考えさせられるのは大の苦手なのである。

 

「正義とは!正しさとは! ーーなんか、こう・・・そう!戦うための理由付けだ! とにかくお前をぶっ飛ばしたい!とかいう想いを格好良く言ってみたもののことだ!

 だからこそ私は言葉にして伝えようではないか。自分の正義を、想いを、正しさを!

 セシリア・オルコット君! 私は君の・・・・・・負けてISスーツが破れている姿を見てみたい!」

 

「最っ低すぎる戦うための理由ですわねソレ! 完っ全に性欲じゃないですのソレ!

 正義でもなんでもないですし、ぜんぜん格好良くもないですし、むしろめちゃくちゃ格好悪すぎる理由だと思うのですけれども!?」

 

 

 シュトロハイド・フォン・ローゼンバッハ。実は地獄覇王時代には、女好きの百合だった過去を持つ少女。英雄は色を好むものである。

 

 

「と、言うわけで私は斬る! 君の着ているISスーツごと君の機体、ブルー・ディアーズをぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっっ!!!!!!」

「くぅっ!? 脱がされて堪りますか、この変態がぁぁぁぁぁっ!!!!!」

 

 いつの間にかセシリアまでもが戦う理由と、敵を倒したい理由が変わってしまっていた! 変態をこの世から消滅させるため彼女は愛機に残されたエネルギーを結集し、全身全霊を以て渾身の一撃を放とうとする!

 

 

 

「残り二発のビット・ミサイルはとっとと特攻! 身軽になった上でのBTエネルギー・ライフル《スターライトmkーⅢ》バーストショットぉぉぉぉぉぉぉぉっっ!!!」

 

 

 ズゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!!!!!!

 長銃身、大口径のレーザーライフルの砲身が焼き切れても構わない覚悟で放たれた悪を絶つ一撃!

 

 正義の光が巨大な柱となって、地獄から現世に舞い戻ってきた覇王へ降り注ぐ!

 

 

「変態は死になさぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっい!!!!!!!!!!!!」

 

 

 ・・・・・・やはり正義は、そこには無さそうだったけど・・・・・・。

 

 

「ぬうぅおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっっ!!!!!!」

 

 

 吠えるハイド。一見すると断末魔のように聞こえるかもしれないが、それは知らないが故の偏見である。

 彼女が圧倒的な威力を持つ敵を前にしたときに感じる物。それはシンプルに、

 

 

「0083のラストシーン格好いい! 好みだ! 真似してみたい!」

 

 

 ーーこれだけでだったりする。

 要するにガトーの真似して特攻する最期を真似するのが好きなのである。今まで何度もやってきたから慣れてるし、死なないように手加減するのは未だに出来ないから威力は抜群。当たれば負けます。運が良ければ共倒れで心中できるけど。

 

 

「ぬぅぅをぉぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっっ!!!!!!」

 

 

 

「え。あの、ちょっと、わたくしの服を脱がすのがどうのって言うのはどこに行っーーーーーきゃあああああああああああっ!?」

 

 

 

 

 ずどがああああああああああああああああっん!!!!!!!!!

 

 

 

 頭から突っ込んでいって腹に頭突きをぶちかまされて、諸共に背後にあった壁をぶち抜くのに付き合わされた挙げ句、崩れ落ちた瓦礫の山の下敷きにまでご一緒させられた薄幸のイギリス貴族令嬢。

 

 

 ーーその光景を目撃していた全員、誰しもが『死んだ』と思っていた。

 それぐらいにヒドすぎる光景だったのだが、現実には瓦礫の中から立ち上がる人影が粉塵の先に垣間見える。

 

 そしてーーーーー

 

 

 

「オルコット君のISスーツ、脱ぎ取ったりーーーーーーーーーーーっっ!!!!!」

 

『きゃあああああああああああああああああああああああああっっ♪♪♪♪♪』

 

 

 右手に青いISスーツを掴んだ姿で立ち上がり、大将首を討ち取った勇者であるかのように勝利宣言をかましたチッコかわいい美少女の姿に観客たちは熱狂する!

 

 ・・・IS学園には、優秀なIS操縦者の美女美少女が大好きな百合娘が多いという七不思議。

 

 

 

「・・・IS学園っていったi・・・・・・」

「「見るな変態!! このドスケベ!!!」」

「ぐべはぁっ!? ・・・な、なんで千冬姉までぇぇぇぇ・・・・・・(がくり)」




注:ハイドの専用機《ゴールデンバウム》がファーストシフトした時に上がった能力値は攻撃力と防御力だけです。

注2:学園施設壊しちゃったのでハイドには罰として一夏の白式がセカンドシフトするのを無償で手伝わされましたとさ。


「認めたくないものだな・・・自分自身の、バカさ故の過ちというものを・・・」
「「本当だよ!(ですわよ!)(一夏と包帯少女セシリア心の絶叫)」」
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