「子供の頃に書いてたハイドは確かこんな奴だった様な気がする・・・」とか思い出しながら書いてるため微妙な性格になってます。
古い方は2話目から『没ネタ』扱いにして移動させました。
今後はそういう形にして間違いを続けないよう気を付けたいと思ってます。
追記:
POMERAで書いてるせいで改行するタイミングが違うために変えざるを得なかった部分を戻せそうでしたので戻しました。
序盤の『悪魔』と呼ばれた救国の大英雄の件です。
「ちょっと、よろしくて?」
「へ?」
「む?」
二時間目の休み時間、朝と変わらず愉快な現世生活を満喫しまくっていた私と織斑君に、いきなり声がかけられた。
金髪ドリルヘアーのお嬢さま系美少女だった。
腰に手を当てて胸を反らす仕草が妙に偉そうに見えて、私は彼女に共鳴し、確信する。
――私たちは互いを分かり合い、理解し合える親友になれるに違いないと‼
時間にして5秒にも満たない極小の出会い。
だが、人と人との出会いは長さではない。密度でもない。互いに相手と解り合うことこそ肝要なのだ。
かつて、たった一人で敵の大軍を葬り去り『悪魔』と呼ばれた救国の大英雄はこう言った。
『人はいずれ時間さえ支配下におき、距離に関わりなく相手の思考を読めるようになる』
・・・私は、世界の壁を壁を越えた今の自分が人の歴史が変わる転換点に立ち会えたことを実感し、時代が変わる瞬間の立会人になれたことを深く神に感謝した。
ああ・・・人よ・・・輝かしき人類の未来よ・・・。
私には今、諸君等が宇宙を征服する未来の刻が視えている!
「ちょっと? 訊いています? お返事は?」
「ーーーむ」
・・・いかんな、喜びに陶酔するあまり相手の言葉を聞き逃してしまっていたようだ。
人が新たなステージへと進化して、互いに言語を解さずとも解り合える存在に至ろうとも、話している相手の言葉を聞き逃すことが無礼であるという事実に変わることはない。
時は流れ、人は変わり、歴史が如何に移ろおうとも、決して変わることのない大切なもの――――『コミュニケーション』。
相手に自分を知って貰うためには思いだけでも、言葉だけでもダメなのだ。双方ともに兼備してこそ真の友情、誠の絆。
自由なる翼で以て相手と自分とを隔てる距離の暴虐を無価値とし、言葉の刃で相手の本心を本丸から引きずり出して鍔迫り合いを演じてこそ、人と人は解り合えると言うもの。
・・・やはり、人は進化しただけではダメなのだ。古き良きを尊ぶ心にも理解を示す暖かさがなければ人は生きていけない。
人は誰も一人では生きていけない弱き生き物なのだから・・・・・・。
「すまない。いささか自分の思考に耽りすぎていたようだ。非礼は詫びる。ここからは一言一句聞き逃さないよう注視するので許して欲しい。この通りだ・・・」
「そ、そうでしたか。ま、まぁ礼儀正しく頭を下げてきたのですから隣に座る礼儀知らずな極東の未開人よりかはマシですものね。いいでしょう、特別に許して差し上げます。
ですが、次からは許しませんので、そのおつもりで。よろしいですわね?」
「忝い。君の寛大な処遇に対して心からの敬意を表す。以後は心することを、喜んで確約させていただこう」
ハイドが不必要なほどへりくだった態度で、セシリアとかいう偉そうな女に頭を下げているのを見て、俺はムッとする。
ISが使える。それが国家の国防力になる。だからIS操縦者は偉い。そしてISは女しか使えない。だから女は男より偉くて強い。ーーそういう今の社会のありようが嫌いな俺だけど、だからと言って女に力を振りかざして従わせるのを見て見ぬ振りするのは違うだろう。
仮に、セシリアの方がハイドより強くて、ハイドがセシリアより弱くたって、女が理不尽な理由で頭下げさせられてる所を見過ごしたんじゃ男が廃る! 千冬姉ならそんな非道を許しはしない!
「・・・おい、待てよ。お前が用があったのはハイドじゃなくて俺の方なんだろう? 他の奴に因縁つけてんじゃねーよ」
俺の言葉で相手はムッとしたみたいだったが、謝る気はない。おあいこだ。
「それで? 代表候補生がなんだって?」
相手がムッとしたまま黙り込んだので、俺から先を促してやった。
ハイドがぼけっとしている間、俺の所にきたこいつが話していた内容の続きを言うように求めたのだ。
「国家代表IS操縦者の、その候補生として選出されるエリートのことですわ。その程度のことも知らないくせに、よくこの学園にいて恥ずかしくないものですわね。ーーやはり文化としても後進国な日本で暮らす黄色いお猿さんには、恥ずかしさを感じる心など育まれるはずもない・・・と言ったところなのでしょうね? 極東に浮かぶちっぽけな島国のお猿さん?」
カチン。
「イギリスだって大したお国自慢ないだろ。世界一まずい料理で何年覇者だよ」
ーーあ。ヤベ、つい売り言葉に買い言葉で言い過ぎちまった・・・。これ絶対相手怒り出すよなぁ・・・。
「なっ・・・・・・!?」
案の定、ブチ切れたのかセシリアが顔を真っ赤にして怒りを示し、怒髪天を突くといわんばかりの勢いで俺に何事かを怒鳴ろうとした、まさにその瞬間!
「異議あり!!」
・・・破滅の到来を止める、制止の声が教室中に響きわたった。
ーーー俺の隣に座ってる女の子、シュトロハイド・ローゼンバッハから。
・・・・・・・・・なんで?
「織斑君! それは違う! 違うのだ! 間違っているぞ! 世界一まずい料理はアメリカ陸軍のレーション食だ! あれはイケない! 食べてはいけない!
あんな食べ物と呼ぶことさえ失礼きわまりない無粋な泥水を、食料として毎日のように配給されているアメリカ国民三百万将兵の皆様方と比べたら市民革命以後の結果として不味くなった英国料理など地獄に仏の垂らした糸並に極楽浄土というものだ!
謝りたまえ! 英国国民とアメリカ軍に所属しているすべての人たちに誠意を込めて謝りたまえ織斑君! でなければ私は君を許すことなど決してできない!」
・・・・・・ここまで理不尽な怒りをぶつけられた俺は、どういう返しを期待されているのだろうか? ものすごく困っているんだけど・・・・・・。
「あ、あ、あなたがたねぇ! わたくしを無視して勝手に変な方向に話を逸らそうだなんて失礼すぎますわ! 侮辱していますの!?」
そして、茫然自失していた俺になぜだか入る救いの救世主、セシリア・オルコットによる怒りの怒声。
それに続けて放たれる、手袋を投げつけてくるときみたいな決闘宣言。
・・・本当に、なんでどうしてこうなった・・・・・・?
「決闘ですわ!」
「おうさっ!(バギッ!)」
「ふげっ!?」
間髪入れることなくセシリアの顔面に叩き込まれた、ハイドによる右ストレート。
エグリ込むように放たれた、腰のあるいいパンチだったぜ・・・・・・ハイド、グッジョブ!
「・・・な、何故いきなり右ストレートを・・・?」
「??? だって今、決闘だって」
「IS操縦者がIS操縦者に決闘を申し込んできたのですから、ISを使った決闘方式に決まっているでしょう!?」
セシリア憤慨。
決まっていると言われても、一時間目に行われたさっきの授業で「ISの私的運用は禁止です」と山田先生が言ってた気がする程度の知識しかない素人の俺には全くわからんのだが。
まぁ、わざわざ俺にIS操縦の仕方を教えてやると言ってきた、IS専門家らしい国家代表候補生とやらがそうだと言うならそうなんだろう。いや、わからんけども。
「?? そうだったのかね? 織斑君」
「いや、俺もISについては初心者だから分からんて。ただ、男で素人の俺から見たら、だいたいハイドの言い分の方があってるような気がするぞ?」
男の喧嘩はタイマンで殴り合い。これ基本。
「むきーーーっ!! あなたまでわたくしを侮辱する気ですのね!? いいですわ! あなたにも決闘状を叩きつけて差し上げます!
一週間後の今日、第三ISアリーナにて待つ! よろしいですわね!?」
そう言うことになったらしい。
まぁ、小難しい屁理屈を並べ立てるよりかは俺好みだし、気楽でいい。
「おう、いいぜ。四の五の言うよりわかりやすい」
俺としては望むところな白黒つけ方だったから快諾した訳だけど、意外なことにハイドは不満顔。なにが気になるのか俺の隣で不思議そうに首を傾げている。
やがて『合点がいかない』と本気で思っている表情で提案される、IS操縦者同士の戦いで決着をつける革新的な戦闘ルール。
「・・・それはそれで分かり易くはあるのだが・・・・・・いささか手緩くはないかね?
今この場でケリを付けた方が分かり易く、且つ楽だと思うのだが・・・(バキボギ)」
「「少しぐらいは空気読め!」」
ーーーこうして俺VSセシリア・オルコットVSシュトロハイド・ローゼンバッハという図式での総当たり戦が行われることになったのである。
決着の時は近い! 待て次回!
・・・つづく
ハイドの価値観&世界観
『征服戦争』
――以上。それだけ。
「征服王に、私は成る‼」
『いや、もう成ってるから俺たち従わされてんですけどね?』by地獄の悪魔ども。