『IS原作の妄想作品集』   作:ひきがやもとまち

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久々の更新になります。『我が征くはIS学園成り!』第4章です。
3章から書き直すつもりでしたが、散々にやってしまった後なので一端保留。後ほど書けそうだったら書くか、今あるうちのどれかを移動させると言う形になると思います。

とりあえず流れとしてはハイドが勝ったけど役職は原作通りに。セシリアは惚れてまでは行ってないけど改心。その程度ですね。ギャグ作品ですから。


『我が征くはIS学園成り!』第4章

「ではこれよりISの基本的な飛行操縦を実践してもらう。織斑、オルコット、ローゼンバッハ。試しに飛んでみせろ」

「任せておきたまえ織斑教諭! 私は飛ぶのが大得意だからな! バカだから!」

「・・・堂々と自認する事ではないはずなんだがなぁー、普通なら・・・」

 

 テンション低く返事を返した他二名と異なり、元気よく返事をした私のことを織斑教諭は『普通ではない=英雄である』と評してくれた。さすがは世界最強と呼ばれていた女性だ、人を見る目も言うことまでもが他の者たちと大きく違う。すばらしい。彼女とは近い内にISについて語り明かしたいものだ。きっと気が合う。

 

(その時には美味い酒を持参してやらなくてはな!)

 

 征服戦争の折、私は各地の豪族たちを一つにまとめ上げるため一人で赴き、腕比べをしたり飲み比べをしたりしながら絆と親睦を深めていった過去の出来事を思い出す。

 いつの世でも戦が終わった後には戦士たちが肩を組み合い杯をぶつけ合い、勝利の喜びを分かち合う伝統に変わりはないのだ!

 

「早くしろ。熟練したIS操縦者は展開まで1秒とかからないzーー」

「そりゃっ! 出しましたぞ織斑教諭!」

「・・・お前の展開速度の異常さはいったい何に起因してるんだ・・・? 1秒とかからんとは言ったが、一瞬で出せとまでは言った覚えはないのだがな・・・」

 

 聞かれたが、コレについては私にもよく分からないので答えを保留する。

 なんでも説明役から聞いた話では、ISの展開速度を決めるのはイメージを具体的に描ける速さと正確さらしいのだが・・・・・・自分好みなデザインに直させた機体を細部まで一瞬で思い出すことが出来ない人間など実在するだろうか? 好きこそものの上手慣れと言うことだし、出来て当たり前だと思うのだがな・・・。

 

 ちなみにだが、私は死ぬ前から好きだったジオン軍モビルスーツのデザインは未だに細部まで精密に思い出せるぞ! 好きだったからではなくて、今もって大好きだからだ!

 

「・・・よし、俺の方も展開できたぞ」

「わたくしも準備は完了しておりますわ」

 

 見ると、織斑君とオルコット君の方も展開できていたらしい。うーむ、若者の成長の早さというものは何度見ても眩しいものだな。うむ。

 

「よし、飛bーー」

「ジュワッ!」

「・・・なぜお前は命じた指示を言い終えるまで待つことができないんだ・・・?」

「無論、兵は拙速を尊ぶ故ですな」

「あっそ。ーーどうした織斑、何をやっている。スペック上の出力では射撃型の二機よりお前の白式の方が上なんだぞ」

 

 ん、どうやら織斑君が遅れているようだ。ふむ、地面を歩き慣れていると空を征く際には苦労させられることがままあるらしいからな。

 私も初めてドラゴンと空中戦を演じたときには苦労させられたから解るぞ、その気持ちは。

 

 あの時は乗ってた凧を引っ張らせる中間として『韋駄天の術』を使える伝説のシノビを雇ったものだが・・・いやはや、何もかもみな懐かしいとは正にこの事。

 

「一夏さん、イメージは所詮イメージ。自分がやりやすい方法を模索する方が建設的でしてよ」

「そう言われてもなぁ。大体、空を飛ぶ感覚自体がまだあやふやなんだよ。なんで浮いてるんだ、これ」

 

 オルコット君が織斑君に飛び方をレクチャーしているが、織斑君はなにやら不満顔。ISが空を飛べる理屈がわからず、気にしていたらしい。

 

 ・・・偶に思うのだが、彼は体育会系で理屈が苦手な割に妙なところでだけ理屈にこだわる奇癖を持ってはおらんかね? もっと感覚で生きていっていいと思うのだが・・・。

 

「別にどんな理由で飛んでいても良いのではないかね? 現実に我らはコレを使って空を飛んでいるのだし、百の理屈など一つの事実の前では無力であり無意味だと思えるのだがな」

「いやまぁ、そうなのかもしれんけど。つい先日までISとは無縁に生きてた現代科学の国、日本人の俺には気になるものは気になるんだよ」

「説明できないことはないですし、わたくしは構いませんけど・・・長いですわよ? 反重力と流動制御の話になりますもの」

「わかった。説明はしてくれなくていい。絶対、俺の頭では理解できない」

 

 織斑君も存外、楽したがりな性格をしているものだなぁー。

 

「それが良い。もとより家にテレビがありながらも見ない人間に、理屈は向いておらん分野でもあることだし。『なんかよく分からない不思議パワーで浮いてる魔導アーマー』とでも認識しておけばそれで良かろう」

「う・・・。友達相手に口が軽くなりすぎたことが今になってブーメランに・・・・・・」

 

 顔をしかめる織斑君だったが、途中から表情が大きく歪む。何があったのかと思っていたら、地上から篠ノ之君がなにやら叫んでいるのが見えたし、どうせいつもの焼き餅焼きだろう。仲良きことは美しきかな。友達は大切にしてやりたまえよ、織斑君。

 

「織斑、オルコット、ローゼンバッハ。急降下と完全停止をやって見せろ。目標は地表から十センチだ」

「了解です。では一夏さん、シュトロハイドさん、お先に」

「ああ、では後ほど地上でな」

 

 私はやるべきことがあるので一旦残り、オルコット君だけが先に地上へと降り立ち帰還してゆく。

 ぐんぐんと小さくなってゆく姿を見送りながら織斑君が「うまいもんだなぁ」と感心したようにつぶやくのが聞こえてきたので、私も降下準備に入りつつも先達として後進に伝えるべきことは伝えておかなくてはならないだろう。

 

「織斑君。かつて伝説上の英雄の一人に、君と同じような悩みを持つ若者がいた。

 その者は『人は空を飛べない生き物だ』とする理屈に捕らわれており、本来なら世を支配する理から脱却して空を飛ぶことを可能とする力に目覚めていながら、自分自身の『人は飛べない生き物なのだ』という一般常識が邪魔をして重力のくびきから完全に自由になるまでには至れなかったのだ」

「へー、ヨーロッパにはそんな伝説があるのか。なんかスゲー面白そうだし、今度図書館で探して見よっかな」

「そして、その『飛べるのに飛べない英雄』に対して、二人の魔法使いが二通りのアドバイスを送った。

 一つ『人が空想できること全ては起こり得る事象』

 二つ『考えるな! 空想しろ!』

 ・・・・・・それから最後になるが、私からもこの言葉を君に送らせていただこうか・・・。

 『空飛ぶロボットが空を飛ぶ理屈は・・・自由だ!』ーーと」

「・・・おおぅ・・・。一番理屈になってない理屈で一番説得力を感じてしまったぞ俺・・・」

 

 うむ。どのような理由で信じた理屈であろうとも、信じる想いは清く美しいものである。

 

「では、お先に。ーーはっ!」

「って、速!? え、あれ、いつの間にか地上に!?」

「(シュタッチ)急降下して完全停止して見せましたぞ、織斑教諭」

「だからなんでお前はそこまで早い・・・?」

「さあ?」

 

 もしかしたら『ドラゴンボールZ 超武闘伝』で何度も見てきたせいからかも知れない。武空術は良いものである。

 

 何はともあれ、ISが持つイメージで空を飛べる機能というのは楽な上に便利なものだなぁ~。

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