『IS原作の妄想作品集』   作:ひきがやもとまち

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割と本気でしょうもない作品を作ってしまいました。

とりあえずは出しときますが、1時間で書いたインスタント作品に出来とかは期待しないで下さいね?


百合ラブコメっぽく、ISをゼロからはじめてみよう。
プロローグ「束とセレニアのプロローグ」


 ーーセレニア。セレニア。私の声が聞こえていますか?

 

 私は女神。転生を司る女神です。

 貴女は将来的に大変な世界改変を行ってしまう可能性を秘めた異常sh・・・こほん。特別な子です。今のままISの世界に於いておくのはキケ・・・こほん。勿体ないと思いましたので再転生先を用意しておきました。そちらにお行きなさい。今すぐにです。

 

 具体的には、言霊IS本編10話くらいな今のうちに行っておかないとマジで取り返しが付かなくなるので急いでください。今ならまだ間に合いますから。

 水銀とか出張ってこられると私程度じゃマジでどうにもならなくなっちゃいますんで、さぁ早く!

 

 新たな世界へ続く扉はあっち! え?なに?転生特典? 適当なの後から付け足してあげますから早く行ってらっしゃい! 二度と帰ってくるのではありませんよー!

 

 

 

 

 ぎゅうんぎゅんぎゅんぎゅん・・・・・・・・・・・・。

 

 

 

 

 

 

「・・・お、目を開けたぞ。君と同じで、綺麗な蒼い色の目をしている。将来はきっと男たちが放っておかなくなってしまうのだろうな。まったく、母娘そろって罪作りなことだ」

「ああ、そうだな。お前の眼には女性の瞳はすべて綺麗に写るものだからな。

 マダム・キラーとして名高い「円卓荘」の湖騎士さん?」

「ゴホンゴホン。いや、すまない最近持病の咳が止まらなくなる奇病にかかっていてね。悪いが少し家を空けてくるよ。悪い奴らがご町内を徘徊していないか見回りをしてこなければ」

「いってらっしゃい、気をつけろよ。お前なら不審者と間違えられて襲いかかられても切り払えるだろうが、月のない晩に背中から包丁で刺し殺されるかもしれないからな」

「ゴホンゴホンゴホン! 日本の持病は性質が悪いのだな。我が聖剣で断ち切れるよう努力しにいこう。待ってろよ悪党ども! いざ出陣! とうやーっ!」

 

 

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・なんですか、このアホ家庭・・・・・・。

 つか、お父さん。今生ではアパート経営者になって日本在住になれたんですね。おめでとうございます。これからは出来る限り私には近寄らないでください、汚らわしい。

 

 

 こうして私は、なんだかよく分からないうちに転生生活を途中で終わらせられて、第三の人生を新たに始めることと相成りました。

 

 今生の出発点として選ばれた実家と家族は「円卓荘」と言う、どっかで見覚えのある外国人さんたちのみが部屋を借りてる小さなアパートを経営している大家さんちで、私の名前は長女の「湖騎士セレニア」です。

 

 ・・・めっちゃくちゃ不吉すぎる名字に寒気しか湧かないのですが、とにかくそんな感じの再転生みたいです。

 

 

 時代はどうやらIS本編よりもだいぶ前なようで、前世で見慣れてた物がほとんど無くなり、代わりとして前前世で当たり前だった物が立ち並ぶ、ごく普通に日本の風景が広がっています。

 

 

 私がよく知る原作キャラとも、よく知らないし会ったこともないキャラたちとは仮に会っていたとしても気付くことがないまま数年が過ぎ、今日は待ちに待ってない幼稚園の入園式。

 高校生の心を持って幼稚園バスに乗る、この屈辱。・・・死にたい!

 

 ・・・でもまぁ、せっかくお母さんと(ついでに)お父さんから与えてもらった命です。無駄に浪費してよいものでは決してありません。前世ではいろいろ親不孝な真似を連発してしまいましたから、今生では両親を幸せにして差し上げなければ。

 

 それが無理な場合、せめて!せめて不幸にはさせない程度には努力したい!

 なんか身に覚えないはずなのに、前世では色々やらかしちゃった気がして時折辛いから!

 

 

 ・・・とは言え、暇です。幼稚園児の中にポツネンと一人、高校生が混じっているようなものですから当然です。プリキュアとかなら話を合わせられますが、さすがに『劇場版 魔法使いサリー』は無理です。不可能です。私そう言うキャラじゃねぇですし。

 

 と言うわけで、入園ボッチです。八幡先生の幼稚園児バージョンです。同じボッチなのに青春ラブコメで間違えようがないと感じているのは、青春と呼ばれるような世代じゃないからです。

 幼稚園児に青春もラブコメもあり得ない。そう考えた私は穏やかな心持ちで背もたれに身を預け、しばしの休憩をとることにしました。

 

 思えば走り続ける人生だった気もしますし、偶には休息も必要ですよね。

 は~、極楽極楽。おやすみなさーい。むにゃむにゃ・・・・・・。

 

 

 

 カタカタカタ・・・。

 

 

 

 ・・・ん? この聞き慣れたタイピング音は・・・。

 

 

 

「・・・・・・」

 

 薄目をあけた私の視界に入ってきたのは、ピンク色の髪した幼い印象の少女でした。

 いや、高校生の目から見て幼い風に写らない幼稚園児って変なんですが、彼女の場合は特に幼く感じてしまった理由は恐らくやたらと頑なに周囲を拒絶しているかのような雰囲気をまとっていた事に由縁するかと。

 

 ピリピリしているというか、「近寄るな」オーラが滲み出ていると言うべきでしょうか? とにかくそんな感じの空気を全身から発散してらっしゃいます。

 

 と言って近寄りづらいわけでもなければ声を掛けづらいと言うほどでもなく感じてしまう私は、変態生徒会長と名高い全裸教徒と仲良くしていた前世を持つ少女。じゃなくて、幼女。

 偏屈で生意気な幼稚園児なにするものぞと、暇つぶしのため声を掛けようとしたところーー。

 

「あれ? それって・・・IS基礎理論の原型ですか?」

「・・・え?」

 

 あ、ヤベ。

 そう思ったときには後の祭り。ノートPCに落としていた彼女の視線が私に向けられ、ロックオンされてしまった後だったみたいです。

 

 誰か助けてー、狙い撃たれるー。などと一人で(心の中で暇つぶしのため)遊んでいたら、

 

「・・・なんで束さんが完成を目指してるIS理論が見ただけで理解できちゃうの? キミ、何者? 束さんの天才的な頭脳を狙ったテロリストかなんか?」

「アホですか貴女は。そんなアニメみたいな事は現実で起き得ません。フィクションとノンフィクションの区別くらいは付けるべきです。

 それから、規則にはなくとも園内へのノートPCの持ち込みは原則として禁止されるべき物です。帰宅時間まで然るべき所に預けておくか、見つからないよう鞄にしまって於きなさい」

 

 しまった。またしても咄嗟のことで考えてる時間的余裕が取れませんでした。

 で、でもまぁ今回の発言にはおかしなところなんて無いんだし大丈夫に決まって・・・

 

「ノートPC・・・? 今キミ、ノートPCって言わなかった!?」

「え? 言いましたけど、それがなに・・・」

「まだ東芝がDynabook Jー3100SSを発売したばっかりなのに! 束さんの発明した次世代型を見てノートパソコンって名前をすぐ言い当てられるなんてスゴいスゴい! キミも束さんと同じ天才なんだね!?」

「ふむ・・・」

 

 私は低すぎる天井を見上げながら、軽く前世の記憶から知識を掘り起こしてみました。

 

 世界で最初のノートパソコンDynabook Jー3100SSが発売されたのが1989年。

 

 魔法使いサリーの初放送は1966年12月から。

 ーーただし、劇場版の放映は1989年である。

 

 

 ・・・あ、ヤベ。

 

 と思ったときには遅すぎてしまう、今生の私。

 うーん・・・なんか頭が調子でないなぁ~。転生するときに弄くられでもしたんですかねぇ? なんだか、めっちゃくちゃアホになってる気がするんですけども・・・。

 

「・・・いえ、たまたま通っていたがくえーーじゃなくて、うちで経営しているアパートに似たような物を作ってる人が居るものですから、つい・・・出過ぎましたよねごめんなさい。すぐに帰りますし二度と話しかけませんのでお許しを。貴女も私みたいな変人には二度と関わらないことをお勧めしまーー」

 

 ガシッ!

 

 

 ーー将来を嘱望されそうな握力で服の袖を捕まれた私が恐る恐る振り向くと・・・。

 

「・・・・・・・・・(キラキラキラ)」

 

 めっさ瞳を夢の色に輝かせている幼い少女と言うか、幼女がおりましたとさ。めでたくなしめでたくなし。

 

「・・・・・・・・・断ってくれて一向に構わないのですが・・・うちに来まs」

「行く行きます行くとき行きますれば!」

 

 断られるのを期待しまくっていたのに、快諾されてしまいましたとさ。

 

 本当にこのお話は、めでたくなしめでたくなし。

 

つづく

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