『IS原作の妄想作品集』   作:ひきがやもとまち

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『我が征くはIS学園成り!』久々の更新となります。昨日の内に大部分が完成して今さっき最後の手直しが終わりました。久しぶりに笑いを追求出来て楽しかったです(^^♪


『我が征くはIS学園成り!』第11章

 ラウラ・ボーデヴィッヒは日本で極秘研究された技術を応用してドイツ軍が作り上げた人造人間である。

 生まれにコンプレックスを持つ彼女は「生まれて初めて自分を人間として扱ってくれた」織斑千冬を取り戻すため日本へとやってきた。

 

 だが! そんなラウラの前に強敵シュトロハイドが現れて立ちはだかってきた!

 しかしラウラは、自分の運命を変えることなく突き進む道を選んでしまったのだった!!

 

 

「おい。織斑教官の弟、織斑一夏」

「なんだよ?」

「貴様も専用機持ちだそうだな。ならば話が早い。私と戦え」

「イヤだよ。理由がねえし」

「貴様になくても私にはある。――戦う理由がなければ戦えないなら、私が戦わざるを得なくしてやろう!」

 

 

 出会い初日に殴ろうとしてバカに跳び蹴り食らわされて殴れなかったから嫌われてなかった一夏にケンカをふっかけてヘイトを買い込み、一夏を守るため割って入ったシャルルとも互いの機体について悪口を言い合い、教師のアナウンスにより『後顧の憂い』を互いに植え付けられたまま矛を収めさせられ、一夏には「貴様がいなければ教官が大会に連覇の偉業をなしえただろうことは容易に想像できる」と彼のトラウマを刺激までして去って行ったセカンドセッションによって一夏たちから見ても彼女は完全に自らの定められていた本来の運命通りの自分に軌道修正を遂げさせることに成功したのだったが――――

 

 

 

 敢えて言おう。

 ぶっちゃけ、“八つ当たりの側面も結構あった”――――と。

 

 

 原因は主にコイツのせいである↓

 

 

「おお!ボーデヴィッヒ君! 今日もアリーナに来ての鍛錬かね!? 感心なことだ!

 己が未熟を自覚し修練を続けながらも、いずれは師を超え打倒して世界最強の座をその手にせんと欲する君の覇道の兆し・・・・・・それこそまさに人として正しい在り方である! これからも慢心することなく精進してくれたまえよ!! ハーッハッハッハッハッ!!!!」

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

 

 ラウラと同じドイツからの留学生で、ラウラと同じドイツ代表候補生で、ラウラよりも劣るドイツ製の第二世代専用機を持ち、ついでに言えばラウラと同じ合法ロリの貧乳ツルペタ少女でもある、ラウラと同じクラスで同じ部屋のルームメイトな女子生徒。

 

 

 “シュトロハイド・フォン・ローゼンバッハ”。

 IS学園執行部のいらぬお節介によって同室にさせられてしまった彼女とラウラとの相性は最悪であった。最悪というより最低最悪と表現した方が正しいんじゃないかと思えるほどに。

 

 まず第一に、強い。ラウラよりもハイドの方が圧倒的に強くて、強すぎていた。

 技も技量も技術もないし、プロの軍人であるラウラから見れば新兵のダンス以下の動きしかできない程度のIS操縦者としてはド素人にすぎない実力しか持ってない奴なのだが。

 

「ハーッハッハッハ!! 当たらない! 当たらないなぁボーデヴィッヒ君! その程度の動きでは私に攻撃を当てられることなど百億飛んで一兆年かかっても絶対に不可能!

 もっと早さを磨き給え!! 君の動きはあまりにも遅い! 遅すぎる!! スローディーなのだよ!!!」

「ええい! 分身しながら偉そうに説教してくるな! だいたい貴様の機体は第二世代でワンオフ・アビリティは使えないはずなのに何故アリーシャ・フォスターと同じ技が使えているのだ!? どんな手品を使っている!?」

「笑止! ドイツ人ならば分身の術ぐらい使えて当然! いや、むしろ分身の術ぐらい使えず如何にしてドイツ人を名乗れようか!?」

「普通のドイツ人は使えんわーッ!?」

 

 

 ・・・ゲルマン民族の血を引く一族として、ドイツ人は分身できて当たり前だと思い込んでるアホと強さを競い合うことに意味があるのかどうか不明だったが、そういうところに拘ってしまうのがラウラ・ボーデヴィッヒという少女だったので仕方があるまい。

 

 

 そして第二に、人の事情に配慮しない。暗い出生の事情を抱えるラウラに配慮する気0なのである。

 

「あの時、織斑一夏が誘拐されさえしなければ織斑教官は世界大会二連覇の偉業をなしていたのは確実なのだ! それを邪魔したお荷物でしかなかった奴を私は決して許さな――ゴハァッ!?」

「愚か者ぉぉぉッ!! 己より弱い者たちから強さを認められた証として与えられる勲章やメダルや地位になんの価値があり、なんの意味がある!?

 地位とは! 玉座とは! 天下とは!! 自らの力で奪い取るものぞ!! 自らの信じる力と剣で落とした城と天にこそ意味があり価値が生まれる・・・それが分からぬのか!!!」

 

 

 

 さらには第三に、価値観が違う。違いすぎている。

 言語は通じているから会話は成立するのだけど、解釈が違いすぎるから外国人と話してる以上に咬み合わないのである。ほとんど別の惑星からやってきたんじゃないかってくらいに。

 

「強さとはパワーのことだ! パワーが強い者こそが戦いを制するのだ!!」

「うむ! 同感だな! 私もパワーが好きで鍛え続けておる!! 最終目標はただの力を込めた右ストレートに地球を真っ二つに割れるほどの破壊力を持たせることなのだが・・・まだまだ夢の実現にはほど遠くてな! 恥ずかしい限りだ! ハッハッハ!!」

「何の話をしている!? ISを使った戦闘の話だぞ!? お前いま生身の拳で地球割ろうとしているとかテロ思想について話してなかったか!?」

 

 

 

 

 ―――こんな感じで、存在自体が合わない相手とルーメイトとして同じ部屋にいる間は四六時中ずっと一緒に過ごさなければならなくされたラウラの精神的ストレスと胃は、ガス抜きなしで健常で在り続けられる限界点を超えかかっており、別に嘘を吐いてるわけでもなければ実際に一夏に対してはそういう思いを抱いていて喧嘩を売りに日本まで来日してきたんだからという免罪符も持っていたので使わせてもらった・・・・・・そういう事情もないわけではなかったのが、この可能性の一つな平行世界に生きるラウラ・ボーデヴィッヒの現状であった。

 

 

 当たり前の話だが、ハイドに与えられたストレスを一夏にぶつけて発散させるという代償行為をいくら続けても問題解決には一歩も繋がることなど有り得ない。原因を究明して解決しない限りストレスは貯まり続けるのが、普通の人の心というである。

 だが、ラウラは作られた人造人間で普通の人間じゃないから今一この当たり前がわかっておらず、姉を恐れて制止を受け入れ一方的に我慢してやる道を一夏が選んでしまっているのも重なってラウラの行為はエスカレートし、一夏にぶつけていた鬱憤晴らしを“一夏の関係者たち”にまで範囲を広げ始めるようになっていくのは必然の結実でしかなかった。

 

 

「中国の『甲龍』にイギリスの『ブルー・ティアーズ』か。・・・・・・ふん、データで見た時の方が強そうではあったな」

「何? やるの? わざわざドイツくんだりからやってきてボコられたいなんて大したマゾっぷりね。それともジャガイモ農場じゃそういうのが流行ってんの?」

「あらあら鈴さん、こちらの方はどうも言語をお持ちでないようですから、あまりいじめるのはかわいそうですわよ? 犬だってまだワンと言いますのに」

「はっ・・・・・・。二人がかりで量産機に負ける程度の実力しか持たぬ者が専用機持ちとはな。よほど人材不足と見える。数くらいしか能のない国と、古いだけが取り柄の国は」

 

 

 ぶちっ―――!!

 

 見事にセシリアと鈴にまでケンカを売って、プライド高い上にちょっとだけ国粋主義者めいたところを持つ二人の感情を逆なでしまくり、さらには両名とも一夏との恋愛事情で上手くいかずに苛立っていたことも手伝って鬱憤晴らしの対象と戦闘とを希求しており、アッサリその挑発に乗ってしまった。

 

 早い話が、『殴りまくってストレス発散できる口実を向こうから持ってきたから喧嘩を買った』

 そんな彼女たち三人は“私的利用が国から禁じられているIS”の専用機を政府から与えられている国家代表候補生たちだけで構成された選ばれし精鋭たちの一団である。

 

 

 ・・・この様にして、途中介入してきた一夏とシャルルも交えた四つ巴の乱戦がおこなわれ、最終的局面にて介入し無益な争いに終止符を打った織斑千冬の裁定によって決着は今月終わりの学年別トーナメントでつけることが決定され、これ以上の私的戦闘を避けさせるためにもトーナメントのルールに『ペアでの参加』を義務づけることまでもが緊急告知される運命通りの終戦しかたを迎えることになった訳なのであるが。

 

 

 

 余計な異分子の存在によって、多少は歴史に小さな変化が現れていたりもする・・・・・・。

 

 

 

「――で? なんでお前までいた訳なのだ? 私が到着するより前の時点で五人全員が伸されていたことも含めて理由を説明しろ、ローゼンバッハ」

「む? 何故もなにも祭りがおこなわれているのに参加せぬは非礼に当たるというものであろう?

 古来より日本では『火事と喧嘩は江戸の華』と言って尊ばれてきた伝統なのだからな。伝統を大事に守るは歴史と文化を愛する者にとって神聖な義務であり果たすべき務めである」

「お前はドイツ人だろうが!? なんでドイツ人が大昔に滅んだ江戸文化を尊ぶために専用機持ち五人を一人で圧勝してしまっているのだ!?」

「貴様! 祭りを楽しもうと欲する人の純なる欲望に国旗の模様や肌の色を持ちこむべきだと主張するか!? この民族主義の巨頭織斑千冬枢機卿めが! 恥を知れ!!」

 

 

 ・・・バカに国の違いは今一意味をなしてくれそうにない・・・・・・。

 

 

つづく

 

オマケ『ペア戦に参加するハイドの相棒キャラ』

 

のほほんさん「それは私だよ~♪ おりむー、よろしくね~♪」

 

一夏「なんでだよ!? いや、ダメな人って言いたいわけじゃないんだけど戦力的には一番選びそうにない人なのは間違った認識じゃないだろう!?」

 

ハイド「なにを言う。学校行事なのだから一緒に参加して楽しいと思える者こそ一番に選ばれべきなのは自明の理。勝敗を競い合うことも重要だが、それに囚われすぎては学生の本分を見失うというもの。一生に一度しかない高校生活を楽しみ抜くこともまた学生の果たすべき使命の一つである」

 

シャルル「う・・・、ぐ・・・っ」

 

 

微妙にシャルルならぬシャルロットが精神的ダメージを負わされつつも、彼女の家庭事情はまた次回でやるお話。

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