『IS原作の妄想作品集』   作:ひきがやもとまち

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更新…した訳ですが、前回のを先走って出してしまってたため内容的に矛盾が無いようにしたらビミョーな感じになってしまいましたわ…。
書き直した方が良いのか否か、作者が判断しても良かったんですけど、とりあえずは反応を見た上で決めようかなと愚考した次第です。

名ばかりの原作を基にして創られた半ばオリジナル話回というのは、判断基準に困るんですよな…書き手側の正直な気持ちとして…(-_-;)


『我が征くはIS学園成り!』第19章

「「「海! 見えたぁっ!」」」

 

 トンネルを抜けると広がっていた青い海原を見た瞬間に、クラスの女子たちが改めて上げた喜びの叫び声から始まった俺たちIS学園1年生夏の臨海学校。

 

「それでは、ここが今日から三日間お世話になる花月荘だ。全員、従業員の仕事を増やさないように注意しろ」

「「「よろしくお願いしまーす」」」

 

 目的地に到着間近であることを告げた後、いつもの様にいつもの如くハイドと狭いバスの中で超絶バトルを繰り広げていた千冬姉も、目指す旅館に到着したことでバトルを中断してクラス内に号令をかけてバスから降ろし、旅館の前に整列してから女将さんたち従業員さんたちに一礼して挨拶。

 こうして俺、織斑一夏を含めた新入生たちにとって、IS学園に入学してから初めての臨海学校、その初日が幕を開けたのだ。

 

 ちなみに、この臨海学校。正式には『解放された非限定空間におけるIS装備の稼働試験』というのが主な目的らしいのだが・・・・・・今さっきまで行われていた限定空間内での超高速戦闘を終えて何事もなかったように教え子たちを指導し、結局バスも壊すことなくISバトル超えてる様に見えた戦いやってた生身の人間二人組を見せられた身としては、なんとなく空しさを感じずにはいられない主目的な気がして仕方がなくなってるんだけれども・・・・・・。

 

 ――まぁ、しょうがないと思っておこう。ハイドだし。

 この一言だけで全部解決できてしまうように思うのはヤバいことだとわかっているのに、それでも事実だからしょうがないとしか言いようない奴らだから本当にどうしようもないんだ・・・本当に・・・。

 

 ま、まぁそれはそれとして! 海だ海!

 天候に恵まれて無事快晴、陽光を反射する海面は穏やかで、心地よさそうに潮風がゆっくり揺れていて、七月の太陽にあぶられた砂浜は熱い!

 

 これだよコレ、やっぱり海はこうでないといけない。

 頬を撫でる風、足の裏を焼く砂の感触――これこそ日本の海上よ・・・・・・。

 

「――って、あれ? 何やってるんだ箒、こんなところで」

「・・・・・・」

 

 千冬姉こと織斑先生から諸注意を受けて、部屋も先生たちと同室であることも個人的にレクチャーされた後、リュックサック背負って海に入るため更衣室があるらしい別館に向かっていた途中でばったり箒と出くわすことになる。

 いや、それ自体は別にいいんだけど、何故だか今の箒は道ばたにある一点を見つめたまま声をかけても微動だにせず、無言のまま自分が睨むように視線を向けてた先を指差すだけ。

 

 何かあったのかと思って、相手の指差してる先を見てみると・・・・・・ウサミミ・・・?

 道の端っこの方に、ウサギの耳(といっても生ではなくバニーガールとかがしてるウサミミバンドだが)が上の部分だけ生えていたのだ。

 しかも、『引っ張ってください』という張り紙付きで・・・。

 

「・・・なぁ、箒。これって――」

「知らん。私に聞くな。関係ない」

 

 聞き終わる前に即答されて、コレは間違いなく『あの人だな』と確信する俺。

 天上なしの才能を持ち、一日を三十五時間生きる女と自称しているISの開発者、篠ノ之束さん。箒の実のお姉さんだ。

 箒は、詳しい理由まではわからないけど姉の束さんから極端に距離を取っていて、他人行儀に接するときがある。丁度今のように。

 

 だからこそ、このウサミミは束さんなんだということが俺には分かるし、身内が埋まっていることが分かりきってる張り紙見て見なかったフリできるほど人でなしになった気ねぇし、なりたいとも思ってねぇ俺としては抜く以外の選択肢は与えられておらず。

 

「えーと・・・・・・抜くぞ?」

 

 それでも一応、先に発見しておきながら見ているだけで放置している実の家族に確認取らないのはマズいなと思ったから声をかけて、箒は嫌そうに顔をしかめながらも返事をしようとしたときのこと。

 

 

「好きにしろ。私には関係な―――」

 

 

 

 

「おおっ!! ここにいたのか織斑君! 探したぞ! いやはやまっこと海というのは漢の血を熱く滾らせ、東の果ての最果てにある日出ずる国ジパングまで夕日を追いかけ走り出したくなる浪漫あふれる見事な場所よな! はーっはっはっハ―――イドッ!!!」

 

 

「・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・」

 

 ・・・一日三十五時間戦い続けて一年間続けられそうな女の子が現れてしまった・・・・・・。

 なんかもう、コイツと知り合ってから今までの俺から見て超人的な人達との再会が、それほど驚くほどのことでもなくなってきていて困るのだが・・・この悩みは一体どこに相談すればいいものなんだろうか?

 『クラスメイトの女子生徒が世界最強を超えてるゴジラ人間です』って警察署に相談したら、精神病院に連れてくことなく話きちんと聞いてもらえるといいな・・・無理だろうけど。

 

「やはり何度来ても、海は良いな海は! 彼の偉大なる超世界国家軍創設を謳った独立潜水艦国家と同盟を結ぶ英断を下した名総理大臣も『日本を変える者は常に海から来る』と名言を残している通り、やはり国の変化は海の向こうより訪れるもの・・・・・・そう!!

 星空の海の彼方より、青い肌をもつ異民族の王たる総統率いる宇宙艦隊の到来によって深海深くより蘇りし宇宙戦艦の再生が再び大艦巨砲の世を復活させた王道復古の兆しの如く!

 今の世においては貶められてしまった古き良きものたちを再発見させてくれる切っ掛けは海から来るも―――おおッ!? そ、その地より伸びし白き二つの存在はァァッ!!??」

 

 もはや、先ほどまで立ち去ろうとしていた箒でさえ立ち止まって額に手をやり、頭痛を抑えるような仕草をしながら眉毛をピクピクさせて何かを必死に耐え忍んでる姿を晒さずにはいられないほどのマイペースすぎるハイドさんのハイペース&独自解釈しすぎな特殊思考。

 

 ここまで来ると言うだけ無駄かと、俺だけでなく箒さえも思ってるらしい相手を前にして、遺憾ながらコイツとの会話に慣れているのは俺一人だけなので仕方なしに振り返ってハイドの姿を見た瞬間に―――

 

「えーと、ハイド。なんか俺に用か、ってブゥゥゥゥゥゥッ!!!!!????」

 

 振り返って冷静に対応しようとした俺は、思わず鼻血出す勢いで叫んでしまった! 否! これが叫ばずしていられるか!!

 な、なんて恰好してるんだコイツはァァァァッ!!??

 

「ど、どうしたんだ一夏!? 何があったのだ、ってブゥゥゥゥゥゥッ!!!!???」

 

 そして箒も二次災害! だが今回ばかりはコレが普通だ! 普通の反応だ!!

 だって・・・だってっ!! コイツが今している恰好は、もしかしなくてもアレでソレで、いわゆる一つのォ・・・っ!?

 

 

「おまっ、おまッ、お前その恰好って―――!?」

 

 

 

「む? 見て分からんかね? 無論、【赤褌】である!!!

 日本の海に着たからには、赤褌を着ずして何を着るか!? 日本古来の由緒正しい正装であろうがッ!?」

 

 

「「そんなトチ狂った伝統も正装もな―――――ッい!?

  あって堪るか!! そんなも―――――――ッんッ!?」」

  

 

 俺と箒、そろって全力ツッコミ!

 褌一丁で他はなんも着てなくて、上も丸出しで貧相なモンも丸見えなのにメッチャ自信満々に晒しまくってる変人過ぎるクラスメイト女子に全力ツッコミ!

 これが自然で普通! 当たり前の反応なんだよ―――ッ!?

 

「って言うか貴様! なんて恰好を晒しているのだ!? せめて上を隠せ上を! 少しぐらいは無理でも僅かでいいから恥を知れ愚か者ォォォォッ!?」

「何を言うのかね篠ノ之君!! 日本男児たる者、己の鍛え上げた胸板を隠してなんとする!? 誇るべきは己の武勇! 己の肉体!! 己の体に隠すべき恥ずかしく感じる部位があることこそ恥と知れぃッ!!!」

「お前は男じゃねぇし女だし日本人じゃねぇしドイツ人だろうがよ!? あと俺! 俺こそが本当の男だからな!? 男の見てる前で見せてくるなよ本当にそんなモノぉぉぉッ!?」

「はっはっは♪ 今日もまたジパングジョークが冴え渡っておるな織斑君! 将来有望で頼もしい限りであるぞ!

 先日リアルお肌の触れあい回線を装甲越しにではなく、全裸の生身同士で背中と背中を合わせて幸せ南無阿弥陀仏本願寺!と、デュノアくん相手に実践していた君が、下だけでも履いている相手を気にするはずがなかろう!?」

「それを今、蒸し返すなよォォォォォォッ!? ――って、うおわぁッ!?

 ちょ、ちょっと待て箒! 一体何を・・・っ!? ハイドは向こう! お前の倒すべき不埒な恰好してる奴は向こうだから、ってうおわぁぁぁぁぁぁッ!?」

「KILL!!! 色・即・斬!! 死ね浮気者ォォォォォォォッ!!!!」

「なんの話だぁぁぁぁッ!? そして理不尽だァァァァァァッ!!!!???」

 

 

 ――と、相変わらずの超ハイスピード脱線でメチャクチャな事態へと変貌してしまった俺たちは、いきなりどっかから取り出した(どこに持ってた?)日本刀を抜き放った目の据わってる箒の斬撃から逃げ延びるため、俺が人目の多くある砂浜の方へと全速力で走って行って、『斬る! 切る!! KILL!! あと六つ!! そこかぁぁぁッ!!!』とか、よく通る声で吠えまくりながら日本刀めったやたらに振り回しながら髪逆立てながらヤバい目をして追いかけてくる箒という、客観的に見たら社会的にヤバい地位と立場に落とされそうな姿晒しながら全力フェードアウトしていって・・・・・・残されるはハイド一人のみ。

 

 

「う~む、海に来てまでいつも通りの日常を変えることなく保ち続けるとは・・・・・・見事!! 実に見事であるぞ織斑君と篠ノ之君!

 たとえ緊急事態に陥ろうとも恋語らいは辞めることなく、敵を前にして立ち話をする伝統を決して変えることなく貫き続ける精神こそ、ラブコメ道を極めんとする現代武士の生き様よ!!

 このハイド! 心底感服いたした・・・まさに王道! 王道展開であるなぁ・・・・・・ッ!!」

 

 

「うるさいよォォォォォォォォォォッ!!!????」

 

 

 遠くから聞こえてくる身勝手な上に不本意極まりない感想を、たぶん空見上げながら涙浮かべて呟いてるんだろうハイドに対して、箒の刃から逃げまくりながらだとツッコめないから大声で否定だけ返しておいて全速力で逃げ続けてく俺!!

 

 ・・・・・・そういう経緯で、逃げてった俺には見えないし聞こえなくなったハイドのその後は単なる想像ぐらいしかできないので、ここから先は俺の脳内補完で、走りまくって脳味噌から酸素なくなってきたから見た気がしただけの現実逃避じみた幻覚かも知れないという前提で話半分で聞き流してもらえれば光栄である。

 

 

 

「ふむ・・・行ってしまったか。まさに嵐のような少年少女たちよな、青春青春ハッハッハ。

 ――しかし、この二本の白き小塔・・・如何したものか。

 地に突き立ちし、聖なる加護を受けて輝く選定の役目を追いし名剣が如き色をしながら、途中でフニャリと曲がった上向きの卑猥なる形状・・・・・・果たして選ばれし聖騎士ではなき征服王である私が抜くべきか、抜かざるべきか・・・・・・う~む、迷う!! まさに青い夏の悩み!!」

 

 地面から生えてる二つの物体を前にしてウンウンと唸り続けること――約1、6秒。

 

「う~~~~む、致し方なし! 本人たちがいないので私が抜くとしよう! 迷うのは性に合わん故に!!」

 

 そう結論づけてしまって、即行動に移すことにする。

 ハイドは、悩んだり迷ったり出来るように生まれてきた生き物ではありません。

 

「よし! では抜くぞ!! ずおりゃぁぁぁぁぁぁぁぁッ!?なに!?

 おかしい・・・・・・手応えがないッ!?」

 

 地上に出てたウサミミ部分を掴んで、全力全開の怪獣王並みのパワーで引っこ抜いたところ、想像してたよりも遙かに簡単に引っこ抜けてしまって小首をかしげるハイドさん。

 基本的に感知能力は、地面ではなく大岩に突き刺さってた聖剣を引っこ抜いた、本来のストーリーだと男たちの友情物語中心の汗臭い騎士道物語の主人公のTS怨霊バージョン並しか持ってない低性能っぷりで気づかなかった、地面にウサミミ置いてあっただけの存在に小首を傾げてしまいながら。

 

 ・・・・・・全力全開のゴジラパワーで引っこ抜いたせいで、どっか遠くに飛んでいってしまったウサミミの方は完全に意識の外側へとワープさせてしまってたハイドは一切気づくことなく。

 

「まぁ、よいか。是非もなし」

 

 と、格好はいいけど意味はないし時代背景的にも全く合っていない一言を残してハイドもまた、砂浜へと向かって去って行き。

 

 そして―――

 

 

 

 キィィィィン・・・・・・ッと、某メガネをかけたスーパーロボット並みのポンコツ少女が走るときが如き音を立てて、この地へ向かい高速で飛来しつつある物体があった。

 

 その名は―――巨大ニンジン!!

 ・・・・・・ではなく。

 

「あっはっは! 引っかかったようだね、いっくん! 思ったより遅くて待ちかねちゃったよ~♪」

 

 巨大ニンジン型ロケットに乗って、一夏たちを驚かせる登場の仕方をするために先回りしてウサミミ置いてから戻ってきてロケット乗り直して、ウサミミ引っこ抜かれると同時に発射して1,5秒後ぐらいには確実に一夏たちの頭上の数ミリ先にある安全なビックリさせ地点に着陸できるよう綿密に計算され尽くした完璧な飛行によってIS学園保有のプライベートビートへと無断侵入を試みていた篠ノ之箒の実姉、篠ノ之束こそ彼女のことさなご本人様のご搭乗である(登場ではない)

 

「ふっふっふ~♪ 前にミサイルで飛んでたら危うくどこかの偵察機に撃墜されそうになったからっていうネタも用意したし・・・これでもう大丈ブイ! 安心安全! 無理なく確実にいっ君たちを驚かせて、箒ちゃんにイヤな顔されながら相反する気持ちを抱えちゃわざるを得ないビミョーな登場シーンを演出できちゃう!

 ふふふンッ♪ さっすが束さんは超超天才! 自分でも憧れちゃうね~♪ 痺れちゃうね~♪ 自画自賛だね最高だね~~~♪♪♪」

 

ピ―――――。

 

『警告いたします。本機に向かって飛来する物体有り。到着予測時間およそ0,03秒後』

「・・・・・・へ? あのちょっと」

『回避不能です。今、接触いたしま』

 

 

 

 ズバシュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥッン!!!!!!

 

 

(注:ニンジンがウサミミによって真っ二つに分断される音)

 

 

 

 

 

 ・・・・・・果たして、世界の運命と未来に大きく関わってくることになる天災科学者のお姉さんは、ニンジンと一緒に真っ二つになってしまったのだろうか?

 

 それは次回になってみないと誰にも分からない・・・・・・。

 

 

 

「・・・ぜは~・・・、ぜは~・・・、ぜは~・・・、し、死ぬかと思ったよ・・・・・・。

 ちーちゃんとも生身でやり合えるよう、身体を細胞レベルで強化してなかったら、し、死んでたかも・・・ゼヒ~・・・しれなかったかも、ね・・・・・・。

 こ、この束さんを不意打ちとはいえ打ち落とすとはやるねIS学園警備セキュリティ! 流石はちーちゃんが責任者! 束さんに相応しいターゲットだよ潜り込み我意があるってものさ!」

 

 

 

 前言撤回。やはり将来的に深く関わってくる前提の人物は、早い内にはどうあっても死ねないらしく無事脱出してたみたいです。もしくはギャグキャラは死にません。それもまた王道というもの。

 

 斯くしてビミョーに誤解を孕みながらも、IS学園臨海学校『遊びの部』の本番は次回から始まります!

 

 

 

 

つづく

 

 

 

オマケ『その後の砂浜でセシリアさんと鈴ちゃんと一緒』

 

鈴「い、ち、か~~~っ! やっと来たわねアンタ! 待ちくたびれたわよ! ・・・って、なんでアンタ海入る前からそんな疲れ切って汗だくになってんのよ?」

 

一夏「ぜ~・・・、ぜ~・・・、気に・・・するな・・・。俺なら大丈夫だ、問題ない・・・ゲホッゴホッ!?」

 

鈴「?? なんかよく分かんないけど泳ぐわよ。あんたのこと待ってる間に時間食っちゃったんだから準備体操抜きでね!」

 

一夏「え。えぇっ!? い、いやちょっと待て鈴! 待ってくれ! さすがに今はマズい今は! 俺にも色々と準備とか呼吸とか酸欠とか溺れないための複雑な事情があってだな!?」

 

鈴「大丈夫よ。あたし溺れたことなんてないから。前世は人魚よ多分ね。だから行くわよ」

 

一夏「お前の話をしてんじゃねーっ!? 俺の事情の話をしてるんだーっ!! ってオイ! ちょっと待て引っ張るな本気で辞めガボボベブベボボボォォォォォッ!?」

 

 

イベント結果:水泳勝負で一夏が溺れて負けて『@クルーズ』のパフェを(賭けてないけど助けてやったから)奢らされる羽目になりました。

 

 

セシ「鈴さん・・・? 今のはいささかルール違反ではないかしら・・・? 人工呼吸にかこつけたディープキス・・・ちぃッ! その手があったと知っていれば今頃はわたくしが・・・っ」

 

鈴「まーまー。そんなこと言って、どうせセシリアだって一夏になにかしてもらうんでしょ? じゃあいいじゃん。ねぇ?」

 

セシ「う・・・。そ、それはまぁ・・・してもらいますけど・・・い、一夏さん! さっそくサンオイルを塗ってくださいませ!」

 

一夏「げほっ!? ごほっ、えほっ!? ・・・え? あ、あーサンオイルな。わかったよセシリア・・・」

 

鈴「(しまった! こうなったらポロリで有耶無耶にする展開で・・・!)はいはい、サンオイルだったらあたしがやってあげるわよ。ぺたぺたーっとね」

 

セシ「きゃあっ!? り、鈴さん、何を邪魔して―――」

 

 

ハイド「おおっ! 海に着たら王道テンカーイという奴かね!? 面白い・・・私も乗ったぞ、その勝負! 私は誰の挑戦でも受けぇぇぇッる!!!」

 

 

セシ「ちょっ!? ハイドさんまでですか!? これ以上わたくしの邪魔をしないで頂け、ま・・・・・・す……」

 

鈴「ん? ハイドも参加すんの? ま、いいじゃん別に(セシリアの番だったら)サンオイル塗れればなんで・・・・・・も・・・・・・」

 

 

ハイド「む? どうかしたのかね我が級友コンビたちよ? 顔色を青くしたり赤くしたり元気がないぞー! 海に来たのだ! もっと元気を出したまえ私のようにな! ネバーギブアァァァップ!! ハーイド・ポージング!!!(ムキッ!!)」

 

 

セシ鈴「「ブッファァァァァァァァッ!!!???(鼻から牛乳吹き出す要領で)」」

 

 

 

 

箒「・・・おのれ、あの二人め・・・。一夏相手にイチャイチャとぉぉ・・・破廉恥な痛ったーい!?」

 

千冬「お前・・・自分がやったことの罪深さをまだ理解できないのか・・・? それとも正座時間を15分ほど足して欲しいのか・・・?」

 

箒「す、すいません織斑先生・・・。臑の辺りが熱すぎますので、そろそろお許しを・・・」

 

 

イベント結果:箒ちゃんが罰を受けて真夏の砂浜で正座させられ中。

 

 

 

 

―――今日もハイドが入学してきたIS学園は、精神年齢が順調に低下しております(^_^;)

尚、尺の都合でシャルとラウラは次回か【捻くれ少女】にて。




*本編内で描き切れなかった部分の補足。

ハイドの格好は、次回から上だけTシャツを着せられることになります。性倫理的にも男尊女卑の象徴学校における権威的にもヤバい。

また、更衣室に向かう途中だった一夏の前に現れた時には既にフンドシ姿だった理由は、制服の下に着てきたからです。
水着を制服の下に着てくる小学生発想…ではありません。「普段から着てただけ」です。

『日出ずる国の漢たる武士の下穿きはフンドシでなければならぬ』という信念を持ってるハイドさんはドイツ人に生まれ変わった後もフンドシ愛好家という変な裏設定……。

箒との相性は色々な面で悪そうな(一応は)美少女サムライキャラクター(苦笑い)

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