【デレマス×ゼノグラシア】アイドルマスターゼノグラシア・sideシンデレラガールズ 作:擬態人形P
火花を散らしながら
白菊ほたるは固まっていた。
この目の前の森久保乃々という友達と、プロデューサーと呼ばれた人物とは一体どういう関係なのだろうか?少なくとも今は敵では無い。でも、友好的な存在とも言えないのは彼女の怒声から十分理解できた。
『………そちらの君は、乃々の………いや、乃々と裕美の友達か?』
「え………あ、はい………。」
と、急にこちらに話題が振られたのでほたるは、しどろもどろになりながら答える。
それを聞いたプロデューサーは頭を下げながら言う。
『こちらの事情に巻き込んですまない。とりあえず、安全な場所まで案内する。そこに避難………ッ!』
振動と共に、乃々とプロデューサーの睦月がそれぞれ盾を構える。また、さっきの茶色い機体が空からビームを撃ちながら迫って来ていた。その機体は、更にミサイルを放ってくる。
『『マシンガン』は!?』
「無いです………!」
『ならば、私が前に出る!』
プロデューサーの睦月がマシンガンを撃ちながら前に出る。それはこちらに迫るミサイルだけを正確に撃ち落として行くが、狙いが逸れたソレが街に降り注ぎ、爆発し、瓦礫や破片を撒き散らす。
「と、東京が………!」
「もう………イヤなのに………!」
乃々が右肩に備わった『レールガン』らしき物を撃つのが分かった。1発目が敵のカメラアイを撃ち抜き、バランスを崩した所で2発目がコックピットを射抜く。
爆散する機体を目の当たりにしながら、ほたるは先程の乃々の攻防が偶然による物では無かった事を実感させられる。
『8時の方向から更に敵機。………乃々、色々あるとは思うが、今はその子を守る事だけ考えてくれ!』
「みんな………卑怯です………もりくぼ達を………無理やり戦わせて………!」
隙を見せずに応戦する乃々の呟きに、ほたるは心が痛むのを感じた。
――――――――――
ナターリアの『パラキート』と戦闘を繰り広げていた愛海の『吹雪』は遂に被弾する。
上空からの『ビームヘッド』の突撃を受け止める際に僅かにバランスを崩し、吹っ飛ばされたのだ。そのまま海面に落下する吹雪にパラキートは『ホーミングミサイル』で追い打ちをかける。
『ナターリアの勝ちネ!』
吹雪の撃墜を確信するナターリアだったが、愛海の方は何と減速しようとせずにそのまま海面に一直線に落下する。続いて追いかけてきたミサイルの爆発。一瞬静まり返るが、すぐに『海中』から2本の腕が伸びてきた。
『泳げるノ!?』
『ロングクロー』の奇襲はパラキートのコックピットの直撃こそ出来なかった物の、構えていた『ビームソード』2本を破壊する。すぐさま『ビームガン』を2丁抜いたナターリアであるが、今度は吹雪が頭部だけを海面に出し、愛海が叫ぶ。
「ビットちゃん!やっちゃって!!」
すると、頭部の2つの御団子が分離し、ビームを撃ちながらパラキートに迫る。吹雪に備わっている『簡易式ビット』を放ったのだ。遠隔操作で操るこのビット兵器は自機の操作をしながら別途行わないといけない為、非常に操作が難しい武装だ。愛海も、とても高速戦闘では扱う自信が無かった為、今まで使えなかったのだ。
(潜ること、もっと早く閃けば良かった!)
自分の判断能力の無さに苦汁を飲みながらも愛海はビットのビームと合わせて海中からロングクローを伸ばす。計4発の攻撃には流石のナターリアのパラキートも対応しきれず、ビームガンも破壊される。
『メイン武装がほとんどやられたネ………!?』
『戻りなさい、ナターリア!ここまでよくやったワ!』
『了解ネ………!』
ナターリアのパラキートはホーミングミサイルで弾幕を作ると一直線に引いて行った。
――――――――――
『ナターリアさんがやられたのですか!?ならばライラさんはいい加減決めるのです!』
ライラのパラキートはそう叫ぶと、ビームヘッドで巴の霞に迫る。これで決めに来ると直感で悟った巴は回避行動を取らず、右足を左に振り上げる。すると、その踵がビームを帯びた。
『ビーム兵器です!?』
「広島魂なめるなぁあああああああ!!」
それは霞に内蔵されている唯一のビーム兵器である『踵内臓ビームカッター』。
左に振り上げたその右足を迫るビームで覆われたパラキートの頭部に思いっきり叩きつける。ぶつかり合うビーム刃を帯びた頭部と右足。止まっていた分、若干霞の方が押されたが、巴はフットペダルを操りバーニアの向きを変え、衝撃を右に受け流す。
『お、おお!?』
「喰らえ!!」
巴から見て右から後ろにバランスを崩していくパラキートの背中に『速射式二丁拳銃』を叩き込んだ。破壊には至らないが、バーニアを破損させる事には成功する。
『あー………すみませんです。ライラさんも撤退ですよー。』
そのままライラのパラキートも帰艦していく。
それを追いかけようとはせず、晶葉達と通信を開く。
「敵部隊はどうなった!?」
『大分抜かれた!基地司令部を中心に都心が大混乱に陥ってる!』
『あたし達が、時間掛けちゃったから………。』
『巴ちゃん!愛海ちゃん!貴女達は市街地に向かって!』
レナが通信で呼びかけてくる。
『ここは私達で何とかするから!』
『お願い!悔しいけれど貴女達が頼りよ!!』
久美子も通信で懇願して来るのを聞いた巴は苦々しい顔をしながらも、機体を反転させる。
「行くぞ、愛海!」
『はい………!』
後悔するのは後からでいい。今はやる事をやらなければならない。巴達は歯を食いしばりながら全速力で街へと飛んだ。