【仮面ライダーW】はいさ、おまかせっ!ライダーです!   作:ねぎぼうし

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更新ペースマッハでいつネタが尽きるかが心配な斜めにかまえるです。
ビルドが葛城と、推理通りの展開で盛り上がり始めましたビルド。
今回は文字数がいつもより少ないですがお楽しみください。


第2章
【第四話】本・拠・到・着


『ハハッ、不謹慎だけどさ、フラグってホントにあんのな』

「まったくだ。笑えてくるよクソッタレ……」

『5、7、5?』

「狙ってないからな?冗談言ってる暇ないからな?ヤバくね?」

『とりあえず倒せないにしても、十六夜さんが来るまでの時間稼ぎはするぞ』

「わかってる」

 

ベルトを巻く。

そして、

 

『トリガー!』

 

「変身っ!」

 

次の瞬間、スロットにメモリが現れる。それを刺して、同じく、トリガーメモリも刺して、割る。

 

『ルナ!×トリガー!』

 

「万能、ルナトリガーをプレゼントッ!」

 

引き金をひいて、銃弾をカニに当てる。

でも、やっぱり固い。こっちに気付いただけで、ダメージは通ってないっぽかった。

 

「いよっと!」

 

校舎二階から飛び降りる。

ルナでしっかりベランダに捕まりながら着地。

 

「さぁて!カニさんっ!昨日ぶり!なんでこんなところにいるかは知らんが、しばらく僕とじゃれてもらおうか!」

 

(オイ!僕ら、だろ!)

 

あぁ、ゴメン。でも今回は体ごと、貸してもらうぜ。あと、話すのも禁止。

 

(な、なんで!?)

 

いいから。あとで話すよ。

 

「んじゃ、参る!」

 

乱射、回避、追撃、回避。

激しい戦いでお互い一歩も譲らない。

 

「んにゃろ!」

 

『メタル!』

『ルナ!×メタル!』

 

「鞭でもくらっとけ!」

 

鉄棒を曲げて鞭の様に扱う。

結構痛そうなのに鋏で応戦される。

打撃系は全て効きにくいのか?

だったらさぁ!

 

「えぐれるような攻撃はどうだ!?」

 

『メタル!マキシマムドライブ!』

 

「メタルイリュージョンッ!!」

 

鉄棒を振り回して出来た円盤型の気を飛ばす。

アレだ。気〇斬だ。

 

『ふっ!!』

 

だがしかし、鋏で軌道をずらされる。

 

「もう、しつこい!」

「ああああああああああああああ!」

「え?ちょぉ!?」

 

空から聞こえた叫び声、ふと、見ると、バッチリロケットで飛んでくる。

否、訂正。ロケットで落ちてくるフォーゼがいた。

逃げようとするも第三宇宙速度で落下してくるフォーゼなど、かわしようがなく。

数秒後、いや、また訂正しよう。数瞬後、その場に大きな土煙が起こった。

 

「げほっ!ごほっ!見えねぇよ!」

 

『サイクロン!×メタル!』

 

「らあっ!」

 

その場しのぎの突風で土煙を払う。

だが、

 

「ッ!逃げられた……」

「す、すまねぇ……」

「落下してきた原因しだいでは許します」

「…………操作ミスだ」

「よし、極刑」

「俺年上だよな!?」

 

ミスに年上も年下も関係あるか!そんなホワイトじゃねぇだろ社会!

 

「いよっと!まぁそこまでだ。本部につれてってもらうぜ。十六夜さん」

 

黙って歩き始めた十六夜さんに僕はついていった。

智樹?後からついてくるだろ。

 

 

 

W~W~W~W~W

 

「ここだ」

「ここって……」

 

連れてこられたのは、 

 

「駄菓子屋?」

 

智樹のいうとうり、古今東西、駄菓子屋と呼ばれるものだった。

店員は誰もいなくて商品は少し置いてあるだけの、普通に過ごしていれば目の端にもとめない地味なもの。

 

「知らねぇのか?ヒーローのお約束だろ」

「はい?」

「本部は地下にあるってな♪」

 

駄菓子屋の一角を十六夜が押したかと思うと壁がわれて、

 

「おぉ……すっげ」

 

エレベーターが、出てきた。

 

「ほら、乗れ」

 

十六夜の言葉で搭乗。

次の瞬間、扉がまた開き、

 

「あ、お帰りデース。龍、どうデシタ?」

「だーめだった!あ、こいつら新入りね」

 

降りてもいないのに、新しい部屋になっていた。

もうなんでもありだな。

十六夜さんが僕らを紹介したのは白衣の医者。

金髪片言なので外国人だろうか。

 

「えと、仮面ライダーですか?」

「ん?そうデス。ここにいる人は皆ネ」

 

ここにいる人とは?

問う瞬間、さっきまで乗っていたエレベーターがまた開き、

 

「ただいまー」

「あ、鍄刑事」

「うん?あぁ、とうとう来たのか」

 

よかった。ちゃんと気づいてくれた。

ここのことを聞かなければ……。

 

「あの「くううううううううちゃぁぁぁぁん!」

 

僕の言葉を遮って奥からまた知らない人がでてくる。

人の台詞とるとか一回殴るぞ。

 

「くーちゃんみてよぉ!この発明ぇ!最っ高でしょぉ!?天っ才でしょぉ!?これはぁ、僕が天才という証明にぃ、匹敵するぅ、大発明でしょぉ」

『おお!とうとう完成したのか!』

「え、えぇ……」

 

なにあれぇ……。

同じく白衣だけど、医者っていうより科学者な人がベルトさんに頬擦りしてるんですけど。

科学者って変人です。

 

「くーちゃんって誰ですか」

『私だ』

「ベルトのどこをどうとればくーちゃんになるんだよ!?」

『落ち着きたまえ智樹くん。私のもとの名前がクリム・シュタインベルトだからだ』

「あれ?それじゃあもとのベルトさんをあなたは知ってるんですか?」

「いやぁ?呼びやすいしぃ、親しみをこめてぇ、呼んでるだけだよぉ?」

『研究、発明は私たちが協力してしているのでね』

「研究?」

「そうだよぉ。はいりゅーくんこれぇ」

 

科学者さんが黄色のスイッチをフォーゼに渡す。

 

「おっ、11個目のスイッチ!」

「あれ人工だったんですか」

「最初の4個はシュラウドからだよぉ」

『私がそれを解析、研究し、』

「僕が再現したんだぁ」

 

なにこの天才ども。

 

「さて、色々言いたいんですがあなたは?」 

「僕ですかぁ?科学者ライダーのぉ、遷都(せんと)窮毘(きゅうび)ですぅ」

「医者ライダーの、グラン・クリュ・ヒット。グランとおよびくだくだサイ」

「新入りの須磨智樹と城山燐です」

 

と、軽く自己紹介。

僕ら、鍄刑事、十六夜さん、グランさん、窮毘さん。五人か。

結構いるな。

 

「ここはぁ、RCといってぇ、仮面ライダーのぉ、本拠地ですぅ。表向きはぁ、仮面ライダーはぁ、存在しないのでぇ、ただの変な集まりですぅ」

「変な集まりってなにさ……」

「それでぇ、僕が作った天才的なぁ、発明がぁ、あのランプでぇ、光るとぉ、敵が出たってぇ、ことですぅ」

「なるほど、だからさっきすぐフォーゼ来たのね」

「そういや、あのゾディアーツに心当たりはないのか?」

 

十六夜さんの言葉で智樹を見る。

 

「……人脈が広くてもさすがに無理なものは無理だ」

「だよね。僕もそれらしいのは……」

 

『君、緑と黒と聞いて何が思い浮かぶ?』

 

………………いた。

ええええええ?露骨過ぎない?

これは、

 

「智樹、出番だよ」

「…………誰?」

「先生」

「ばれない?」

「大丈夫。W中(ダブルちゅう)は体も発言も僕だったし。智樹はそこはかとなく聞いてこい」

「あのとき体渡さなかったのそれか。んじゃ、行ってくる」

 

智樹がエレベーターから出ていく。

 

「あ、二人は仮面ライダー何ですか?」

「「秘密」」

「なんでですか?」

「ヒーローは秘密をもってるからぁ、かっこいんですよぉ」

「ジャパニーズの基本デース」

 

この二人はなんかずれてるらしい。

 

「まぁ、智樹が帰るまでなんも言えないんで、休みますね」

 

そういって近くのソファーに腰掛け、眠りにおちた。

 

  

 

 

W~W~W~W~W

 

大きな着信音で目を覚ます。

周りを見渡しても誰もいない。

用事だろうか?

 

「んにゃ……もしもし?」

『はいおはよう。そして残念なお知らせとヤバいお知らせ。どっちから聞きたい?』

「嬉しいお知らせが聞きたかったな。残念な方で」

『残念なお知らせ。収穫ゼロ』

 

はい、つかえねぇ~。

 

「ヤバいお知らせは?」

『目の前にゾディアーツ、なう。隠れてやり過ごしてる』

 

あぁー。なるほどね。どうりで誰もいないんだ。

 

「ま、誰もいないし、フォーゼ行ったと思うよ。僕もいくから待っとけ」

『分かった』

 

 

 

 

W~W~W~W~W

智樹side 

 

ラッキーなのか、最悪なのか……。

偶然見つかるってなんだよ……。

電話をきって、数秒後。

 

「よぉ!カニ野郎!」

 

フォーゼが、来た。

 

「今度こそ!タイマン張らせてもらうぜ!」

 

あ、今回は間違ってない。 

 

「鋏には鋏!」

 

『シザースON』

 

鋏で応戦しあう。

見るようでは少し押されているようだ。

いや、完全に劣勢になる。

 

「ぐふっ!らぁっ!ガッ!!」

 

どんどん鋏を喰らっていき地面を転がる。

やられるのは時間の問題で……。

 

「はぁ……。しゃーねぇ」

 

仕方なく、俺は物陰から飛び出した。

 

「よぉ!カニさぁん!今度は俺とじゃれてくれる!?」

『……?』 

 

俺の大声に一瞬たじろぐゾディアーツ。

だがヒーローは、その一瞬を見逃さないことを、俺は知っている。

素早く右手をゾディアーツの懐に入れ、

 

『ロケットON』

 

発生したロケットでそのまま空へ、フライハイ。

その内完全に見えなくなって……

 

「ロケットドリル宇宙キイイイイイイック!!」

 

あ、帰ってきた。

でもこっからだとだいたい着地点は五百メートル先ぐらいか。

俺は走って着地点まで駆け寄る。

 

「さて、と…………」

「うん?どうした?」

 

言葉を失う俺に問いかける生身の十六夜さん。

その問いに答えるようにゆっくり、呟いた。

 

「先生……じゃない?」

 

 

 

 

 

W~W~W~W~W

燐side

 

「真犯人は別にいる、ね……。あんたはどっちの味方?」

「私は傍観者……」

「今度は、逃げない?」

「……………」

「はぁ、そうかい。なんできたの?」

「あなたを……」

「…………僕をなに?」

 

なにを、とは言わないまま、彼女はまた、立ち去った。




以上、第四話、フォーゼ回でした。
窮毘と、グランについては平成ライダーですよ。
まぁ、「天才でしょぉ!?」とか、「医者ライダー」とか、完全にばらしてますけどね。

【第五話】鋏の裏には何がいるのか?

次回は疑問系。あのライダーです!お楽しみにっ!

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