トラックに轢かれてから目を覚ましたら真っ白な彼奴になっていた 作:燭台切国永
「よっ、鶴丸国永だ
俺みたいなのが来て驚いたか?」
桜の花弁が舞い終わるのを待った
目を開けるとそこには女が居た
だが、その女は俺の知っている人物だった
「鶴……」
審神者「鶴丸国永が……
やっと来た!」
目の前の女は俺が来た事に喜んでいる
「……お前が新しい主か?」
審神者「はい!
私は此処の審神者の『鶴崎彩音』です!」
嗚呼、矢張りそうだった
俺の片想いの相手
「……それって」
鶴崎「真名ですが……?」
「君は馬鹿なのか?
俺達は付喪神と言えど神の端くれなんだぞ?」
鶴崎「此処の皆は神隠しなんてしませんから!」
何処からそんな自信が湧き上がるのだろうか
「だったら、俺がしてやろうか?」
鶴崎「絶対に無理だな」
そう言った鶴崎の目は鋭く光っていた
「……」
鶴崎「すまないな
お前もブラック本丸の出身で人間が信用出来ないんだな」
「何でそれを……」
鶴崎「お前の目を見れば分かるさ
今まで仲間を守ってきて威嚇する目だ」
「だったら……」
鶴崎「落ち着け
私は別にお前を傷付けようとは思わないからな」
「……」
鶴崎「冷たい目だ
まぁ慣れるまで深くは関わらない
光忠達と同室だから後で案内してやろう」
「……」
鶴崎は親切心から言っているのに
俺は上手く感情を伝えられない
こんなんだから告れなかったんだろうが……
鶴崎「今日の鍛刀成果は満足だ
これから宜しく頼むぞ」
「……分かった」
鶴崎「お前は真顔で物静かなんだな」
「悪いか?」
鶴崎「いいや
むしろ安心しているさ」
「だったら良いじゃないか
これからはあまり関わらないでくれ」
鶴崎「分かったから……」
鶴崎は困った顔をしながら笑う
鶴崎「近侍に知らせておこう
私はやるべき事があるから此処で失礼しよう」
「近侍?」
鶴崎「近侍は光忠でな
たまに三日月や江雪等と第一部隊の奴等を入れ替えている」
「……そうか」
鶴崎「光忠に頼むから此処で待っていろ」
「嗚呼」
鶴崎「じゃあ後で」
落ち着いている笑顔を浮かべながら
俺にそう言った
その後部屋を出て行った
此処は鍛刀部屋なのか
とりあえず此処で待っていれば
燭台切光忠が迎えに来てくれるんだな
すると扉が開く
?「久し振りだね鶴さん」
「……光忠か」
燭台切「あれ?
前みたいに呼んでくれないのかい?」
「嗚呼……
そうだったな光坊」
燭台切「主の言う通り
少し冷たい感じなんだね」
「悪いか?」
燭台切光忠はそんな俺を見て少し悲しそうな顔をした
燭台切「まぁ慣れるまでは良いよ
此処は似たような境遇の人達が多いから」
「そう言えば言っていたな……」
燭台切「まずは慣れる事が最初だから
ゆっくり話せる人を増やすといいよ」
「……そうする」
燭台切「じゃあ本丸を案内するよ
今まで居たところと違いはそこまで無いかもしれないけど」
「宜しく頼む」