あの後、俺たちは陣へと戻り、会議へ連れて行くのは俺だけであることを華琳から説明された。『英雄』の名で呼ばれている俺が出席することはわかっていたが、筆頭軍師である桂花を連れて行かないことに関しては少々驚いた。
華琳曰く『私達が先陣をきらないことをわかっている現状で、あの子を会議に連れていく必要はない』とのこと。俺たちにとってこの会議は正式な顔合わせ程度で、且つ誰が先陣をきるかを聞くだけの場となる。
史実とも、あの頃とも、何もかもが全て違う。
一つとして前例のない今が、進んでいく。
当たり前なのに、今は少しだけそれを怖いと感じてしまっていた
「冬雲、緊張しているのかしら?」
連合の会議が開かれている幕の前で華琳が俺をからかうように笑い、俺はそれに肩をすくめて答える。
「こんな立場で誰かの前に立つことなんて、考えたこともなかったからなぁ」
あの頃の俺は『天の遣い』という名すらあってないようなものであり、立場はまだまだ駆け出しの新米隊長。
慣れない仕事に毎日がただ必死で、他諸侯なんて頭の端にだって存在しなかった。そんなことよりも自分の部隊をみんなの指示に従って、如何に誘導できるかばかりを考えていた。
「大したことじゃないわ、いつも通りにしていなさい。
ただいつもの会議とは違って大半が見知らぬ者たちというだけで、その重要性もあまり変わらないもの」
事も無げに華琳は言いきり、俺はおもわず苦笑する。
他諸侯のことをそんな風に言いきれるのは、この大陸に果たしてどれほどいるだろうか。
「行くわよ」
「あぁ」
俺たちが幕へと入ると檄文の送り主たる袁紹殿を中心に、連合に集った諸侯たちがそこに並んでいた。
多くの諸侯が並ぶ中、やはり目を惹くのは袁紹殿、袁術殿、蓮華殿、劉備殿、公孫賛殿などの名立たる諸侯たちであり、その背後には副官である稟や関羽殿たちが控えていた。
失礼のない程度に視線を向ける中、黒髪に少々白が混じり、髪を一つのまとめた女性が俺へと笑みを向けてくる。その後ろに控えるのは前回見たことのある馬岱殿から察するに、彼女が馬騰殿だろう。仮面越しに視線が合わさると、彼女はさらに笑みを深めた。
「遅かったですわね、華琳さん。
皆さんの中でも最後に到着だなんて、一番を愛するあなたらしくありませんこと。
勿論、このわ・た・く・しは一番に到着していましたのよ」
「えぇ、準備に少し手間取ってしまったの。
私塾では私に次いでいつも次席にいたあなたに、たまには一番を譲ってあげたのよ。
嬉しいでしょう? 麗羽」
袁紹殿が笑顔で向けてきた言葉に華琳もにこやかに対応しながら、空いた席へと腰を下ろす。俺も全体へと一礼して、華琳の後ろへ控える。
英雄と言えどこの場において大きな顔をすることなど出来ないし、するつもりもない。発言を許されるまで何かを言うつもりもなく、何より俺はあくまで華琳の将として扱われるべきだろう。
「かの英雄殿とお見受けしますが、これは連合の会議の場。
面をとられ、顔を晒すのが礼儀では?」
突然声をかけてきたのは、中央の袁紹殿に近い場所に座る髪の薄い男性だった。
細い口髭を撫でつけながらこちらへと向ける視線は好意的なものではなく、俺は視線を向けながら用意しておいた答えを告げる。
「刀傷がありますので、わざわざ晒して皆様が不快に思われることもないでしょう」
この傷を恥じてはいないし、醜いなどとは思わない。だが、わざわざ傷を晒し、見せびらかすものでもない。
だが、顔を隠していることに『意味があるか』と言えば、それもなくなりつつある。
当初こそ北郷と似ているため顔を隠していたが、いかに顔つきが類似していても、髪の色と顔の傷、鍛えてることから体格も俺の方がごついし、ほとんど別人になってしまっているのが現状だった。仮に似ているように見えたとしても、それは精々親類に見られる程度だろう。
俺が現在も顔を隠し、傷を晒さないのは他の者たちに不快な思いをされないことへの配慮でしかないのだ。
「ほう? 貴殿はたかが傷一つで、顔を晒すのが嫌だと?
戦を前にして立ち向かう我々が、傷など気にする筈がないというのに」
嘲笑するように笑う男に対して、一部の名も知らぬ諸侯からも笑いが生まれる。
天の世界でもたまにいる手合いだが、どこであっても言葉が通じる気がしない。どれほどこちらが言葉を介しても、どんな言葉も逆手にとってあげつらい、さも自分が正しいかのように言い連ねるだけだろう。そんな相手には論ずるだけ無駄と判断し、俺は仮面の紐へと手を伸ばした。
「やめぬか、許攸。
傷を仮面で隠す程度で、お嬢は気分を害しておられぬわ。
それどころかこの場において、そのような些事を気にかけているのはお主ぐらいなものじゃろうて」
やり取りに割って入ったのは田豊殿であり、隣の袁紹殿も深く頷いた。
「傷なんて、見たくもありませんわ。
英雄さん、その仮面を私の前では絶対にとらないでくださる?」
袁紹殿は仮面をとりかける俺を嫌がるように手で払い、許攸と呼ばれた男から顔を背けた。
「ですが・・・」
「さっきからうるっさいねぇ、あんたは」
まだ言葉を続けようとした許攸へと今度は馬騰殿の言葉が響き、彼女は華やかな扇子を取り出して音を立てた。
「大体英雄殿が曹操殿を庇って負傷したのは有名な話じゃないか。
そんなことを指摘して、あんたは一体何がしたいんだい?
それともあれかい? あんたは、英雄殿の顔を一目見たいだけの物見遊山でここに来たってのかい?」
「なっ! 貴様!!」
「怒鳴って返すんなら、袁の本家の筆頭軍師らしいことでもしてみたらどうだい?
英雄殿に嫉妬して、みっともない発言ばかり言い連ねるなんざ、それこそ名門たる袁家の恥だろう?」
馬騰殿の挑発に、許攸殿が顔を真っ赤にして怒りを露わにしている。だが、馬騰殿はそんな彼に対して相手にする気など微塵もないかのように、袁紹殿へと視線を向けた。
「さて、話を次に進めようじゃないか。袁紹殿。
まずは盟主でも決めないとねぇ」
「えっ、えぇ・・・」
「それは袁紹様以外に相応しい方がいるのでしょうか?
いいえ、いる筈がありませんねぇ。これほどまで多くの諸侯を集め、名家である袁の本家の当主である・・・・」
突然話を振られた袁紹殿は戸惑うように何かを応えようとしたが、すぐさま許攸殿が前に出るように口を開いた。
その復活の速さには驚きを隠せないが、馬騰殿は不快感を隠すこともなく、口を開きかけた。
「もう結構よ、許攸殿。
ねぇ? 麗羽。盟主はあなたがやってくれるんでしょうし、あなたも話したいことがあるんじゃないかしら?」
くどいほど話へと参加しようとする許攸に対し、冷たい目をした華琳が発言を遮った。
行動自体はいつもの華琳だったが、その目に宿る感情の
「えぇ、盟主の任、この袁本初が引き受けてあげますわ。
感謝してくださいな、華琳さん。オーホッホッホ」
高笑いをしながら、偉そうに振る舞う彼女を見る多くの者の目は冷たいが、心なしか華琳の目が優しいものに変化していた。
「それではまず議題にあげるのは、連合内で白蓮さんと樟夏さんが腕を組み、仲睦まじく歩いていたことから。
何でも婚姻という話まで出来上がっているとのことですけれど、その辺りの真偽はどうなっているのかしら?」
袁紹殿の発言により、幕内に沈黙が降り立つ。
幕にいる大半の者が口を開けたまま呆然する中、馬騰殿はさっきの表情とは一変させ口に手を当てて肩を震わせ、田豊殿は何を言うかをわかっていたかのように溜息をつきながらも愛おしげに袁紹殿を見守っていた。
「れ、麗羽ねえさま?
その話よりも、話すべきことがあると思うのじゃが・・・?」
「あら、美羽さん。何もおかしなことではありませんわ。
連合内での婚姻となれば、これから攻め込む二つの関への連携なども関わってきますし、とても重要なことでしょう?」
若干引き攣りながら発言する袁術殿に対し、袁紹殿は優しく微笑んで見事な正論を並び立てる。瞬時にそこまで理由を並べられる頭の回転は見事の一言であり、流石華琳の学友だと思ってしまう。
「ねぇ、白蓮さん。
その辺りの真偽はどうなっているのかしら?」
「えっ?!
あー・・・ その・・・」
あくまでにこやかに公孫賛殿へと言葉をかけると、公孫賛殿は頬を染め、誤魔化すように髪へと触れたりと忙しない。
「あぁ、まぁ、うん。
曹洪殿と、結婚を前提に付き合うことになりました。今後は婚約の話も進めていく予定で・・・・」
「愛羅ちゃん、連れてこなくてよかっ・・」
「姉上、会議中に叫ぼうとなさらないでください」
公孫賛殿の発言に対し、何かを叫ぼうとした劉備殿の脇に関羽殿により素早い肘鉄が決まる。それによって劉備殿の体が少し揺れ、涙目で関羽殿へと視線を向けた。
「ぐふっ・・・ あ、愛紗ちゃん、最近お姉ちゃんに加減なくなってない?」
「時と場合を考えてください、姉上。
我が主が申し訳ありませんでした。どうぞ話を続けてください」
謝罪をしつつ、話の続きを促す関羽殿や劉備殿のやり取りを見ている限り、あの後も成長が続いたことを感じ、何よりも以前よりずっと姉妹らしいその姿に自然と笑みがこぼれた。
「今後はその、曹洪殿と婚約の話を進めていく予定なんだ・・・」
本当に幸せそうに頬を染めて言葉を続けた公孫賛殿に対して、袁紹殿の視線は華琳へと向き直り、
「華琳さん、これはどういうことです?」
「あら? 何を苛立っているのかしら? 聞いたままのことが事実だったというだけじゃない。
欲しいものがあるなら、理想があるのなら、自分自身が動き、勝ち取りに行く。
私達が先達から学び、夢を描き、己で在り方を決め、立ち向かうだけ。
いつだってそうでしょう? 麗羽」
華琳は華琳でそんな袁紹殿の発言を軽く受け止め、むしろ打ち返し挑発するように笑う。袁紹殿もまた、華琳の笑みに対して笑っていた。
「えぇ・・・ えぇ、そうですわね。
もっとも、華琳さんの身長と胸の在り方は随分昔から定まってしまったようですけれど」
「・・・・えぇ、そうね。
一度も私の上に立てないあなたに対して、身長と胸ぐらいは気を使ってくれたんじゃないかしら?」
前もそうだったけど、なんか華琳って袁紹殿の前だとやたら年相応になる気がする。それが彼女たちの付き合いの長さであり、関係だと思うと少し羨ましい。だけど、年相応の華琳も凄い可愛いなぁ。
「さぁ、白蓮さん。
私と二人でじっくり話し合いをしましょうか」
「えっ・・・ ちょっ?! 今、連合の会議中じゃ・・・」
「副官さんが居るじゃありませんか」
「いや、麗羽は盟主・・・」
「私が居ないぐらいで困るようなお爺様と軍師ではありませんわ」
「でも、民への外聞・・・」
「英雄さんがいる時点で、民にはこちらが正義ということを示すことは十分ですわよ。
それに関攻めに騎馬隊の出番なんてありませんわ。さぁ、何があったか一から十まです・べ・て、話してもらいますわよ!!」
公孫賛殿の反論を全て一刀両断し、どこかへと引き摺って行く袁紹殿を誰も止めることもせず、それどころか稟まで手を振って見送っている。
権力的に逆らえないとはいえ、少しは止めようぜ。稟。
「さて、盟主もいなくなってしまったが、会議を続けるとしようかの。
泗水関攻めについての事じゃが、何か意見がある者はおるか?」
場を仕切り直すように、田豊殿が地図を開きながら諸侯たちへと問う。
「泗水関、ねぇ。
さっき袁紹殿が言ったように、騎馬隊のあたし達には向かない仕事だな」
馬騰殿は腕を組み、地図を眺め、他の諸侯も同様。
ただでさえ地形的に堅牢な泗水関を守るのは、『魔王の盾』と呼ばれる華雄。
一番手柄を立てる絶好の機会とも言えるが、同時に失敗する可能性の多い泗水関攻めを自ら進んで手を挙げる者はいないだろう。
「田豊殿、私に策が」
「・・・なんじゃ、許攸」
手を挙げたのはまたもや許攸殿であり、田豊殿は訝しげな視線を向けつつ尋ねる。
「ここは我々、袁家が正面から攻め込めばいいかと」
「この堅牢な関の前でそのようなことを言うことは、何か勝機となりうるものでもあるのかのぅ?
生憎儂にはわからんが、その辺りの説明をしてもらってもかまわんか?」
「詳細を明かすことは出来ませんが、必ず機はくることでしょう。
そして、それは私にしかわからないのです。
ですので、私に連合の指揮の全てを一任してくだされば、必ずこの連合に勝利を捧げましょう」
口元を吊り上げた笑みを浮かべ、自信に満ち溢れたその意見に多くの者が田豊殿と同様に訝しげな目を向け、不信感を隠そうともしない。
詳細を明かせない情報にもかかわらず、堅牢な関を叩く機がわかる、か。
「どこからその自信がやってくるかは知らんが、曖昧すぎる情報を信ずるに値せん。そんなもののために兵を無駄に死なすわけにはいかぬ。
加えるのなら、連合はお主一人で動いているわけでもない。お主にしかわからない時点で、そんな策は無意味じゃな」
田豊殿に限らず、誰もが同様の返答するだろうことを返され、許攸殿は一瞬不快そうな顔をしてから、全体を指し示すように手を広げた。
「では、田豊殿はそれ以外に何か策がおありだと?
いいえ、他の諸侯の皆様も、とてもあるとは思えないのですが?」
「関に多くの兵を一度向けるなど、的にしてくれと言っているようなものじゃ。
ならば、少数の兵を偵察として向ければいい、じゃろう?
兵は少数、それでいて無名に等しい者がいいのぅ・・・ ふむ・・・
先程叫びかけた、そこの桃色の髪のお嬢さんや」
最初に攻め込むことではなく、偵察することを掲示しながら田豊殿は劉備殿に声をかけ、話を聞いてはいたのだろうが突然話を振られるとは思っていなかった劉備殿はどこか緊張しているようだった。
「は、はい!
平原の劉備です」
「では、劉備殿。
お主に先兵隊を頼みたいんじゃが、良いじゃろうか?
何、先兵隊と言っても軽く偵察をしてきてもらうだけじゃ。突然何か起こりでもしない限りは、安全じゃろう。
その間に袁術殿の軍には、投石器等の準備をしてもらいたいんじゃがよいか?」
「は、はい!」
「はーい、お任せくださいー。
ではでは、もう解散でよろしいでしょうかー?
お嬢さまがそろそろお花摘みに行きたそうにしていられるのでー」
「七乃?!
田豊殿の采配にそれぞれが頷きながら、最後に張勲殿の言葉に周囲に和やかな笑みが生まれ、田豊殿も目を細めた。
「うむ・・・ そうじゃな。
他の諸侯たちはいつでも動けるように待機、というところじゃな」
田豊殿のまとめに全員が頷き、退席のために立ち上がっていく。
そんな中、許攸殿が退席する劉備殿たちへと聞こえるように吐き捨てた。
「フンッ、確かに平原の弱小勢力には相応の任ですなぁ」
その言葉に劉備殿は立ち止まり、にっこりとほほ笑んで答えた。
「はい、小さな勢力ですから、最初の先兵隊の任をしっかりこなそうと思います。
皆さん、改めてよろしくお願いします」
そうして流れるような動作で一礼し、まさかそう返されるとは思っていなかったのか許攸殿は鳩が豆鉄砲を食らったような顔をする。
関羽殿も怒りを露わにすることもなく、劉備殿に黙って付き従っている。以前の関羽殿ならこの場で激昂し、斬り捨てるなどのことになりかねない勢いだったが、そんな様子は一切見られない。
「ふふっ、実に美味しそうに育っているわね」
「おいおい、華琳」
華琳はそんな二人の姿に軽く唇を舐め、楽しそうにそのやり取りを眺め、俺たちも退席しようと立ち上がる。
「おぉ、そうじゃ。
華琳嬢、あとで樟夏の坊主は借りるぞ。
あの婿殿にはお嬢だけでなく、儂からもいろいろと話があるでのぅ」
「えぇ、かまいませんわ。田豊のお爺様」
幕へと出ようとした瞬間、田豊殿から声をかけられ、華琳も簡単に頷く。
が、俺はその内容と『お爺様』という言葉に耳を疑い、再度田豊殿へと振り返ると、彼は外見にはそぐわない好々爺のような笑みを浮かべていた。
だがその背後に、夜叉が映ったように見えたのは俺の気のせいだろうか・・・?
「華琳、お疲れ様」
「私達は何もしてない上に、話を聞いていただけに過ぎないわ。
何も疲れることなんてないでしょう?」
自分たちの陣へと戻る際中に声をかければ、華琳は足を止めることもなく言葉を返してくれる。
「まぁ、そうだけど・・・
いろいろと大変なことになりそうだし、俺の知らない人も数名いたしなぁ」
「そうね、思っているようにいかないことは初めからわかっていたことだけれど、その話は後よ。
それに許攸には、個人的な借りがあるしね」
会議中にも見た冷たい目をしながら、俺はそんな華琳を後ろから抱きかかえる。
「あら、冬雲。
私に甘えたかったのかしら?」
華琳のからかうような言葉を聞きながら、俺はさらに優しく華琳の体へと触れ、右手を頭へと伸ばして撫でていく。
「何があったかは華琳が話すまで聞かないけど、華琳の借りは俺の借り。
当然、俺も手伝うからな?」
俺の発言に少し驚いたような間が空き、大きな溜息を吐かれてしまう。そして、体を抱いていた左腕に抱き着かれた。
「そんなの当り前でしょう?
私とあなたは一心同体で、比翼の鳥と連理の枝のように共にあるわ」
華琳の優しい声が嬉しくて、俺はさらにぎゅっと抱きしめ、仕返しと言わんばかりに華琳も腕に抱き着いてくる。
「もっとも、あなたは随分多くの者と一体となるし、枝も広いようだけれど」
「それは華琳もだろう?」
「それもそうね」
互いに笑って、触れ合いながら、俺たちは会議で決まったことを話すために陣へと戻っていった。
次は陣営会議ですが、来週はこちらではなく、白の次話を投稿すると思います。
【先兵:軍隊の行動中、本隊の前方にあって警戒・偵察の任に当たる小部隊】