なんだかんだで彼女ら(彼ら)は再び戦車に乗る   作:眼鏡とタバコ

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紅音「アンタ大丈夫?」

UP主「何が?」

紅音「今にも死にそうな顔してるわよ」

UP主「毎朝4時起きからの仕事、終わりは早くて17時、遅くて20時」

紅音「お疲れ様です」


いつか大きな花を咲かせると信じて

 

 

 

 

 

 

 

〜〜〜〜AM6時30分〜〜〜〜

 

 

 

 

 

さて、どうしたものか。

俺は1人、パソコンの画面と手元にある資料を交互に見て考えていた。

次は黒森峰だ。半端な作戦や戦力では太刀打ち出来ない。が、こっちは全国優勝とその後を見越して見積もりを立てている。故に予算の都合上、修理費、弾薬代、燃料代やその他もろもろを抑えなければならない。結果、今回の試合では出場する戦車の数を減らさないといけない。

えっ?なんでそんなに予算がないかって?簡単な話だ。万年県予選敗退している部活に予算が降りると思うか?無論降りるわけがない。かと言って全くないわけではない。さっきも話したが、俺は全国優勝とその後、つまり次の部活の予算会議までの見積もりを立てている。

この学校はどうやら年に一度、各部活の長と生徒会そして顧問の先生達と話し合って、その年でいくら使ったかを報告し、そこから次の年にいくら使うかを見積もり立て、それを学校側に報告する。そこからは学校側が職員会議で決定するらしい。今まで作業服にかかった代金やら弾薬代、その他戦車道でかかったお金は全ては領収書を取っている。もちろん昼飯代も。

いくら使ったかの報告は3月、予算会議は4月とのこと。

つまり4月までの見積もりを立てているのだ。

話が脱線してしまった。一応予算は次の予算会議まで持つぐらいはある。だが新しい戦車を買う余裕はない。なにせ全国大会となると色々とお金が掛かる。特に貨物列車に戦車乗せる時とか。

俺は作戦の最終チェックをして別のファイルを開く。

 

「う〜〜ん。なんとか全員分は用意できるかな〜」

 

俺は予算の残るであろう金額と睨めっこしながら考えた。

パンツァージャケットだ。今まで作業服やら学校の制服やらで戦車に乗っていたが、せっかく全国大会に出場できるんだ、記念として何かを作りたい。

それにしても、万年県予選敗退している部活によくこれだけの予算が降りたな。まぁ、戦車道は普通の部活と違ってお金が掛かるからな。

 

「あ、もうこんな時間か。そろそろ朝御飯の準備をしようかしら」

 

俺はキッチンに向かい、トースターに食パンを突っ込む。

 

「ふぁ〜〜。おはようお姉ちゃん」

「おはよう小町ちゃん。もう少しで朝御飯出来るから今のうちに顔洗っておいで」

 

そう言って、小町は洗面所へ行った。

 

「よし、こんなところかしら」

 

朝御飯の準備が出来たところで小町が洗面所から戻ってきた。

 

「小町ちゃん、用意出来たから食べましょ」

「うん」

 

俺達は合掌した。

 

「「いただきます」」

「小町ちゃん、今日も吹雪達が部屋に来るからその時一緒に宿題して、今日中に終わらせるわよ」

「は〜い」

「私は時間になるまで隣の部屋にいるけど、小町ちゃんはどうする?」

「そういえばもう一個の部屋に入ったことないけど、何があるの?」

「説明するより見た方が早いわね。あとでいらっしゃい」

「うん!」

 

そんな会話をしている時。

 

ピンポーン

 

「あっ、お兄ちゃんかな?」

「私が出るわ」

 

俺は玄関に向かい、鍵を開けてドアを開ける。

そこにはげんなりとした八幡がいた。

 

「いらっしゃい」

「お、おう」

「もう朝御飯出来てるから早く食べてね」

 

そう言って俺はリビングに戻った。

 

「あっ、お兄ちゃんおはよう」

「おう小町、おはよう」

 

そして俺達は朝食を終え、食器を洗い終わったところで八幡が切り出した。

 

「これからどうするんだ?まだ雪宮さん達来てないんだが」

「私は今から隣の部屋で色々するけど、アンタは?」

「俺はもう勉強を始めようかと、てか色々ってなんだよ」

「部活の部長とかやってるとやらないといけないがあるのよ。作戦立案とか予算の見積もりとか報告書の作成とか」

「ちょっと待て、本来顧問がする仕事も含まれていたぞ」

「うちの学校の戦車道は校長が顧問なのよ」

「マジか、つか校長って暇なんじゃないの?」

「違う違う、校長が信用出来ないから私がやってるの」

「いいのかそれで?」

「出来ないなら出来る人がやる、世の中ってそんなものよ。それじゃ小町ちゃん、いらっしゃい」

「はーい」

「ちょっと待て、小町を何処に連れて行くつもりだ」

「アンタってホント心配性ね。安心しなさい、小町ちゃんが隣の部屋を見たいって言うから見させるだけよ」

 

俺は小町を部屋に招く。

 

「失礼しま、ってなんですかこの部屋!?」

 

そんなに驚くことか?

俺が小町を招いた部屋を説明すると先ずL字机があって、その上にノートパソコンが1台とモニターが3台とプリンターが1台、ちょっと離してモニターが1台、机の下はモニター3台の下にデスクトップの本体とモニター1台の下にP○4がある。机の後ろには本棚があり、各部員の個人資料、今まで報告書等の副書、各校の資料、今までの試合の戦績、全て戦車道関係の物である。

あれ?これどう考えても中学生の部屋じゃなくね?

 

「まぁ、仕事部屋?ってヤツよ」

「なんで疑問形なんですか」

「どうした小ま、ってなんだこの部屋」

「何よ、アンタまでそう言うの」

「いや、モニター4台にノートパソコン1台、デスクトップ1台、P○4があるんだからもはやこれオタクの部屋だろ」

「アンタ、今ハッキリと失礼な言ったわね。まぁいいわ、小町ちゃんどうする?」

「小町はお姉ちゃんと一緒いる!」

「一緒にいても楽しくないわよ?」

 

俺は部屋を見渡し、何か暇を潰せる物を探した。

 

「お姉ちゃんこれ何?」

 

小町は本棚からファイルを1つ取り出した。

 

「それは県予選1回戦の時の資料よ」

「へぇ〜〜、見てもいい?」

「いいけど、いいの?」

「うん!」

 

小町は椅子に腰をかけ、楽しそうにファイルを見る。

俺も書類の整理をするためパソコンの前に座り仕事を始め、八幡もリビングで勉強を始めた。

しばらくしてようやく書類の整理が終わり時間を見るとまだ午前9時、少し伸びをして椅子から立ち上がって小町を見る。小町は2つ目のファイルを開いていた。俺は静かに部屋を出てリビングに向かう。

 

「八幡、何か飲む?」

「いや、大丈夫だ」

 

そう言って八幡はバックからマッ缶を取り出した。そういえばこの身体になってからまだ1回もマッ缶を飲んだことないな、今度飲んでみるか。

俺は冷蔵庫から麦茶出してコップ2つに注ぎ部屋に戻った。

 

「小町ちゃん、そろそろ休憩にしましょ」

「あっ、お姉ちゃんありがとう!」

 

俺は小町に麦茶を渡し、小町の向かいに椅子を持ってきて腰をかけた。

 

「ねぇお姉ちゃん、お願いがあるんだけど」

「何?」

「小町に戦車道教えて!」

 

ファッ!?

えっ、いきなりどした?どうしてそうなった?いきなりそんなこと言われてもお兄さん困るんですけど。あっ、今はお姉さんか。

 

「突然どうしたの?」

「?小町も戦車道やってみたいなって思ったから教えてって言っただけだけど?」

 

そう言われてもなぁ〜。

 

「そしてお姉ちゃんと一緒に戦車道やりたい!」

「それって2年後、私と同じ中学で戦車道をやるってこと?」

「うん!」

「私としては嬉しいけど、一度ご両親と話し合って、それでよかったら教えてあげる」

「ホントに!?」

「ええ、ただし教えるのは2学期からよ。今は大会中だからちょっと時間がないから」

「わかった!明日お父さんとお母さんに話してみる!」

 

ピンポーン

 

「あっ、雪宮さん達かな?」

「ちょっと出てくるわ」

 

それからは勉強会をして、その日は終わった。

翌日、学校の宿題を終わらせた小町は俺の隣で、俺の部屋から持ってきた資料を読んでいた。

俺はというと、もちろん朝から勉強会である。

 

「ここの問題はこうなるから、こうすると簡単に解けるわよ」

「あらあら、ホントだわ〜」

「・・・・・・・・」

 

こんな感じで小町は黙々と資料を読んでいる。

 

「アンタ、いいの?」

「何が?」

 

小町のことが気になったエリカが俺に訪ねてきた。

 

「小町ちゃんのことよ。さっきからずっと放ったらかしじゃない」

「あぁ、大丈夫よ。今日小町ちゃんがご両親と話し合って、それで戦車道やっていいってことになったら教えるから」

「あれ?俺そんなこと聞いてないんだけど」

「いいじゃないこのくらい、アンタはもうちょっと小町ちゃんを自由にやらせなさいよ」

「でもホントにいいの?」

「エリカも心配性ね、大丈夫よ」

「ならいいけど」

 

そんなことをやっているうちに時間は20時になり、午前中に帰り支度を済ませていたため俺と吹雪と八幡は小町の荷物を持って比企谷に向かった。

比企谷家は案外近く、徒歩で移動してもそんなに時間はかからない距離であった。

 

「あっ、お母さん達帰ってきてるみたい!」

 

比企谷家には明かりがついていることから、家に誰かいることはすぐにわかった。

 

「お母さん、お父さん、ただいまー!」

 

玄関に入ると小町は元気よく言った。

リビングの方からは小町達の母、智恵さんが出てきた。

 

「小町!」

「お母さん!」

 

智恵さんは小町に抱きついた。二度と離さない、そんな感じのものが伝わってきた。

 

「よかった、本当に良かった」

 

智恵さんは泣きながらそう言った。

 

「小町が帰ってきたのか!?」

 

今度は小町達の父と思われる男の人がリビングとはリビングとは別の扉から出てきた。手が濡れているとこからして多分あれトイレだな。

 

「よかった、無事でよかった!」

 

そう言って男の人は必死に涙を堪えながらそう言った。

あのー、俺達完全に空気になってるんですけど。

 

「笹原さん、この度は本当にありがとう」

 

俺達の存在にに気づいた智恵さんは俺にお礼を言う。あれ?吹雪何処行った?

 

「警察の人からも連絡は受けています」

「いえ、気にしないで下さい」

「そういうわけにはいかないわ。左手を怪我してまで小町を守ってくれたもの、何かお礼をさせてーーーー」

「いえ、こちらが勝手にやっただけですから」

 

このままじゃきりがない、そう思った時だった。

 

「お母さん、お父さん、ちょっと話があるんだけど」

「何小町?」

「私、戦車道がやりたい」

 

ちょっと待て、今それ言う?タイミングってものがあるだろ。

ほら、ご両親が困ってるじゃないか。

八幡?知らんな!

 

「お父さんは反対だ」

「俺も反対だ」

 

うん、予想していたが案の定男組は反対だった。

残るは智恵さんのみ。

 

「私は賛成です」

 

へぇ〜〜、なんか以外。てっきり反対するかと思った。

 

「智恵、もし小町が怪我したらどうするんだ」

「いいじゃない、小町のやりたいようにさせれば」

「しかしだな」

「アナタは過保護過ぎるのよ、小町の自由にさせなさいよ」

 

あっ、俺と同じこと言ってる。

 

「それに、いつかこうなることはわかっていたし」

「どういうこと?」

「私も学生の頃、戦車道やってたのよ」

「そうなの!?」

 

これには小町もびっくり、隣の八幡も驚いている様子。

 

「だから小町、やるからにはこれだけは守って」

「何?」

「諦めないこと、そして全力を尽くすこと。この2つよ」

「わかった!」

「おい智恵」

「笹原さん」

「はい」

「小町のことお願いします」

「わかりました」

 

そう言って俺は玄関を出る。

 

「あっ、まだお礼を」

「いえいいです。友達を家で待たせていますので」

「そう、何も出来ないでごめんなさい」

「いえ大丈夫です。では」

 

そう言って俺家を出た。そういえば吹雪のヤツ何処行ったんだ?

 

「早かったね」

 

家を出てすぐのところに吹雪は立っていた、丁度玄関から見えないところに。

 

「なんで急にいなくなったのよ」

「長くなりそうだったから、あと面白そうだったから」

「はぁ、もういい行くわよ」

 

俺はゆっくりと歩き始め、その隣を吹雪が歩く。

 

「2年後が楽しみだね」

「そうね。今はまだなんとも言えないけど、あの子にはちょっと期待してる」

 

今はまだ小さな蕾だが、そこから2年後どこまで成長するのか楽しみである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜〜〜〜おまけ、笹原 紅音サイド〜〜〜〜

 

 

 

 

 

さてどうしたものか。左手は怪我しているから濡らすわけにはいかん。しかし、このままでいるわけにもいかん。

 

「お風呂どうしよう」

 

いや、濡らさないようにビニールすればいいとかそういう問題じゃなく、右手しか使えないから右腕洗えないし。

 

「お姉ちゃんどうしたの?」

「あっ、小町ちゃん」

「さっきからずっと考え事してるみたいだけど、何かあったの?」

「いや、今日左手怪我したじゃない、だからお風呂どうしようかなって」

「じゃ小町が洗ってあげる!」

 

その手があったか!

 

「じゃお願いね」

「うん!」

 

 

 

 







UP主「あっ、次回は黒森峰戦じゃないから」

紅・吹「はっ!?」

UP主「ではまた次回!サラダバー!あっ、画像載せました。「作:眼鏡とタバコ」→「その他」→「画像一覧」で見れます」
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