「工藤さんの勝利でAクラスの3勝となりましたので、AクラスとFクラスの試召戦争はAクラスの勝利です」
愛子の勝利を受けて高橋教諭が淡々とAクラスの勝利を告げる。
『おい・・・・・マジかよ!?』
『絶対にAクラスに勝てるんじゃなかったのか!?』
『坂本代表!どういうことだ!?』
Fクラスにおいて瑞季と双璧をなす絶対的切り札たる康太の敗北、そして三連敗によってあっさりと戦争に負けてしまったことに動揺を隠せないFクラス。
ただ呆然とする者、雄二に話が違うと詰め寄る者、敗北の代償を悲観する者など様々である。
「よーし、無事にAクラスが勝ったことだし安心してクラスに帰れるな。お前ら、帰るぞ」
恭二はニヤニヤした顔をFクラスに向けながら義輝、一刀、恵の三人に言う。
「ま、当然の結果だったな」
「当たり前 雑魚に王座は 盗れぬのは」
「来るまでも、なかった」
三人は恭二に続いて帰ろうと歩き出す。
「おい、待てよクズとその一味」
結果に抗議するクラスメートにもみくちゃにされていた雄二は何とか脱け出して恭二達を呼び止める。
「あ?何だよ?・・・・あぁ、そうだ。てめぇらFクラス、Aクラスに負けたんだから約束通り今日から俺達のパシりな」
「豚小屋と違って教室も広いし、雑用は山ほどあるからな。こっちとしては大助かりだな」
「つべこべ言ってねぇでこっちの話を聞け!宍戸、お前工藤に何か吹き込んでいただろ?邪魔をしないと公言しておいて、結局は邪魔してんじゃねぇか」
「あぁ、あれか。こっちの規定違反をこじつけてBクラスに制裁、あわよくば取り決めを反故にしようって腹か?
往生際が悪いぞ、変態」
「往生際が悪いも何も、これは明らかな介入だろ、ゲス野郎」
「こっちが先生に申し入れたのは『AクラスとFクラスの戦争の邪魔はしないかつAクラスが勝ってもすぐに攻めたりはしない』って内容だ。高橋先生、そうですよね?」
「ええ、確かにそう聞きました」
「Bクラスはこの文言通り、AクラスとFクラスの戦争の進行を一切妨げていない。そりゃ工藤にエールは贈った、友人として。それがどうして規定違反になるんだ?」
「ちょっと待ってください。話を整理しましょう。坂本君の主張は宍戸君が工藤さんに入れ知恵をしたせいで土屋君が敗北してしまった、そうですね?」
義輝と雄二の間に高橋教諭が入る。
「ああ」
「工藤さん、本当ですか?」
「えーと、はい、ボクが宍戸君と試合前に話していたことは本当です。『もしも相手が土屋君なら上手くやれば絶対に勝てる』って」
名指しされて困惑しつつ話す愛子。
「宍戸君の言う通りにしてあなたは勝ったのですか?」
「言う通りにしたというか参考にさせてもらったというか・・・・・とにかく宍戸君の予想通りだったので・・・」
「ほら見ろ、しっかり介入してるんじゃねぇか」
愛子の言葉に得意気になる雄二。
「・・・今回のBクラスは事前に許可をもらっての観戦。
先生、もう一度文言を思い出してください。『AクラスとFクラスの戦争の邪魔はしないかつAクラスが勝ってもすぐに攻めたりはしない』。戦争の進行をいつ妨げましたか?邪魔をしてはならないとはありますが、応援してはならないってことにはなりませんよね?」
「それではあくまでも宍戸君は工藤さんを応援しただけだと?」
「ええ、そうですよ。邪魔をしなければ中立でなくても良いんですよね?工藤が俺のエールを参考にしたところで、土屋に勝ったのは結局操作技術による実力ですよ。Fクラスは木下姉が確認した時、何の質問も異議申し立てをしなかった。一度認めておいて後出しじゃんけん。何の進歩もしてないな、Fクラスは」
義輝は雄二を嘲笑う。
「でも、そんなの屁理屈じゃないか!」
「おいおい吉井、屁理屈も立派な理屈だっての」
明久を鼻で笑う恭二。
「・・・・・文言に対して宍戸君の行為に違反はありません。Fクラスにとっては残念でしょうが、解釈が違ったというだけでは罰することはできませんし判定を覆すことはできません」
高橋教諭は静かに首を横に振る。
「・・・・くそっ!」
悪態をつく雄二。
「ですが、先の戦争に続き玉虫色の解釈を呼ぶような約定を交わし続けるBクラスにも多少なりとも落ち度はあります。学園生活は試召戦争だけではありません。このままでは通常の学園生活に支障がでる恐れがありますので、学園としては処分は下しませんが改善を求めます」
「善処しまーす」
ケタケタと恭二は笑いながら義輝らと共に教室を後にした。
ほどほどにしろよ、という注意でした。
今回、何でもないようなやり取りに見えて・・・・・
さて、やっと一巻が終わりましたのでぼちぼち二巻に入ります。
なのに、非アンチのバカテス二次創作案が浮かんでしまった。
どうしようかな・・・・・