なんとかクラスをまとめあげた義輝が次に行ったのは情報提供の呼び掛けだった。
昨日、源二を問い詰めてFクラスの中で誰が脅威たる人物なのかを聞き出しており、その生徒や他の生徒の詳細な情報をはっきりさせる為だ。
昨年同じクラスだった者は特に詳細な情報を持っていた。
源二が挙げた要注意人物に関しては以下の情報が集まった。
姫路瑞希
・Aクラス上位に匹敵する学力
・振り分け試験の際に途中退席した結果がFクラス
・体が弱い
・で、でかい(男子はおろか女子からの羨望含む)
木下秀吉
・女子としか思えない容姿でAクラスに所属する姉の木下優子と瓜二つ
・演劇部のホープ。演劇に没頭するあまりに学業が疎かに
・前線で指揮を執っていた
(その他特殊な嗜好の感想多数)
吉井明久
・観察処分者。昨年、没収品などを盗んだ
・とてつもないバカだが召喚獣の操作に慣れていると思われる
・前線で指揮を執っていた
(その他罵倒多数)
坂本雄二
・Fクラス代表
・昔は神童とまで呼ばれるほどの学力を有していた
・悪鬼羅刹と恐れられるほどの腕っぷし
・Fクラスのブレイン
・吉井明久とは仲が良いと思われる
・Aクラス代表との関係が噂されている
島田美波
・ドイツ帰りの帰国子女
・数学だけはB、Cクラス並みと思われる
・彼女にしたくない女子ランキング上位ランカー
・昨日、窓ガラスを割ったり、消火器を使用したり、スプリンクラーを破壊したりなどの蛮行を働いた(らしい)
・昨年、転校当初は孤立していたが吉井明久に優しく(?)され、それ以来吉井明久に好意以上の思いを抱いている節がある
・ベルリンの壁(彼女の特徴を見て)
そして追加として上がった要注意人物。
土屋康太
・通称ムッツリーニ。ムッツリ商会を運営しており、昨日初めて正体を明かした
・商会で生徒らの盗撮写真などを売りさばいており、顧客は多い
・昨年、保健体育の点数が異常に高かった。Aクラスをも凌ぐと思われる
須川亮
・丸と歩いていたら親の仇を見るかのように目を血走らせながら追いかけて来た(義輝談)
・異性と親しい男子生徒に対して並々ならぬ嫉妬や執着を見せ、同じ思想を共有する者がおり、その者ら限定で統率力に長けていると思われる(義輝談)
「いやぁ、意外に皆他人のこと見てるもんだな」
一通りの情報が出揃った所でミーティングをお開きにした後、義輝が恭二、一刀、恵に言う。
「最後のは 余計なことの 気がするが」
「そう言うな一刀。今朝というかさっきやっと振り切ったんだから」
「アイツら、醜い」
「・・・はっきり言うのな、丸。で、恭二。情報からして姫路以外でも結構揺さぶれそうだけど、どうだ?」
「言われるまでもねぇよ。・・・ただ、土屋、ムッツリーニの保健体育がヤバそうだな。」
「あぁ、姫路という切り札が明るみに出て来たのが気になってたが、こいつが2枚目のジョーカーで間違いない。後はこちらが対抗策、スペードの3を用意しないとな」
「大富豪かっての。それはそうと義輝、室外機の件はどうだ?」
「流石に短時間じゃあな。ま、続きはまた昼にしよう。それまでには進展するだろ」
欠伸を噛み殺しながら言う義輝。
「もうすぐ、ホームルーム」
「二人とも 策の立案 頼んだぞ」
四人は席へと帰って行った。