アイドルになれなかった私は・・・・   作:ひらじ

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サマーフェス当日、売り子をしたり雨で濡れたステージを拭いたりとバタバタしていた卯月

サマーフェスは無事に終了した・・・・


祭りの後

サマーフェス終了後

 

私はステージの後片付けをしていた

 

卯月「ついさっきまで、此処でアイドルのみんなが立ってたんだ・・・・」

 

片付けが行われて、徐々に只の野外のステージへと戻って行く

 

なんだか切なさを感じる

 

みんなで騒いで楽しんだ後、一人で帰る虚しさ

 

一気に夢から現実へと戻る時のなんとも言えない気持ち

 

卯月「本当に夢みたいだったなぁ・・・・」

 

スタッフ「島村さん、この段ボール運んでください」

 

卯月「あっ!はいっ!」

 

感傷に浸っている場合じゃなかった

 

急いで片付けないと、帰りが遅くなっちゃう

 

スタッフさんの指示で、慌てて段ボール箱をトラックまで持っていった

 

 

 

卯月「ようやく終わった・・・・」

 

片付けが終わったのは0時近く

 

ママに車で迎えに来てもらい家まで帰った

 

ママ「どうだった?ライブは?」

 

卯月「ライブは直接見れてないけど、一緒の空気が吸えたのは凄く良かったよ。それに未央ちゃん達が有名になってきてるのを肌で感じ取れたのが嬉しかったよ」

 

ママ「そう・・・・。卯月が楽しんでくれればママは安心だわ。卯月がアイドルになるのを諦める、て聞いた時、心配したのよ」

 

卯月「ママもっ!?」

 

ママ「だって、卯月は真っ直ぐでがんばり屋さんだから、夢を諦めた時、グレちゃうんじゃないか、てドキドキしてたんだから」

 

卯月「ちょっ、ちょっとー!」

 

ママ「でも、思っていたより強かったのね、卯月は。すぐに新しい目標を見つけたみたいだし」

 

卯月「目標、かぁ・・・・」

 

346プロで働き始めて数ヵ月

 

最初はアイドルになる夢を捨てきれないで、少しだけアイドルのそばにいれたらいいな、て思ったけど

 

裏方には裏方なりの面白さがあって

 

関わっているアイドルがだんだんと有名になっていく事が、自分の事の様に嬉しく感じる

 

今は手伝うだけだけど、その先にある物が見つかりそうになってる

 

 

 

 

サマーフェスから数週間後

 

ちひろ「サマーフェスの事が記事になってる雑誌が届きましたよ」

 

芸能事務所には週刊誌や芸能に関する雑誌が前日には届く様になっている

 

どう扱われているかによって、仕事とか取材対応とかに影響する

 

卯月「わぁ、大きく扱われてますね」

 

ライブは好意的に書かれている

 

お客さんの感想とかレポートとか

 

パラパラと見ていると

 

卯月「あれっ!?私が写ってる!」

 

ちひろ「あら、本当ですね」

 

私が売り子をしている姿が小さいけど載っていた

 

こんな形で、好きなアイドル雑誌に載る事になるなんて・・・・

 

ちひろ「記事にも卯月ちゃんの事、書いてありますよ」

 

卯月「へっ!?ど、どこにっ!?」

 

ちひろ「お客さんの感想で『シンデレラプロジェクトの売り子さんの笑顔が良かった』、『シンデレラプロジェクトの売り子さんの対応が良かった』て。これ卯月ちゃんの事ですよ」

 

恥ずかしかったけど見てくれている人もいる、と思うとちょっと嬉しかった

 

 

 

 

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