「ねぇ、フェイト・・・本当に会う気かい?」
「ん・・・だって・・・」
私はあの子に言われたとおり、公園を探す。
あのあたりの公園は一つしか無いからそこにいなければ・・・わからないけれど・・・。
「うわぁぁぁん!!」
「こーら、女の子を泣かすんじゃありません」
「・・・ごめんなさい」
「まったく・・・大丈夫?」
公園内には一人だけかなり目立つ子・・・。
白銀みたいな髪で太陽の光に反射してて・・・綺麗・・・。
「ひっぐ・・・」
「よしよし・・・痛いの痛いのとんでいけ~っと・・・まだ痛いですか?」
「ううん・・・もう大丈夫・・・ありがとうお姉ちゃん・・・」
「良かったです・・・っと?」
あっ・・・。
「少し用事が出来たのでここを離れますね。もう泣かせては駄目ですよ」
「「「はーい!」」」
銀髪の子が私達の所に来る。
アルフは子犬モードで普通の犬には見えてるから大丈夫・・・かな。
「こんにちは、フェイト、アルフ」
「こ、こんにちは・・・」
「・・・周りが気になりますか。少し待ってくださいね」
「桜天結界」
彼女が呟くと公園を包むようにして結界が貼られてる。
「これで、大丈夫ですよ?人にはばれませんので」
「へぇ・・・そうかい」
「それで・・・フェイトはどうしたのですか?」
「・・・今日・・・はね・・・」
「・・・今日・・・はね・・・」
この子はあまり人と話さなかったのでしょうね。
会話が上手くないみたい。
「そ、その・・・あなた・・・と」
「フェイト。ゆっくり話してください、急がなくていいですからね」
「う、うん・・・その・・・あなたの事をね・・・お母さんに・・・話したの」
「そうなんですか・・・」
「それで・・・お母さんが・・・あなたを捕まえてこいって・・・」
「・・・なるほど。それで、フェイトはどうしたいですか?」
「へっ?」
「私はフェイトになら良いのですよ。ですけど理由がもう少し聞きたいですね」
フェイトの本心。
私はそれを聞きたい。
私が持っていないモノだから。
フェイトにはそれを無くしてほしくない。
「・・・まぁ、良いですかね・・・仕方ありません、連れていくと良いです」
「・・・良いの?」
「良いですよ?フェイトは信じれますから」
「・・・ありがとう」
フェイトは悲しそうにしつつも、私の手に光の輪をかけた。
これは多分・・・バインド的なものかな?
「良いのかい?本当に」
「ええ、貴女とフェイトは何となく・・・信じれる気がしましたから。いつもならこんなことないんですけどね」
「いつもなら?」
「私、大人が嫌いなので。子供は好きですけどね」
「どうしてだい?」
「・・・気が向いたら教えてあげます。それまでは」
私は人差し指を自分の唇につける。
「秘密ですよ、ふふっ」
アルフとフェイトは顔を真っ赤にしてる。
どうしてだろ?
「あ、あんた・・・男にはやるんじゃないよ」
「そ、そうだよ!」
「どうしてです?」
「なっ・・・そりゃあ・・・」
「それは・・・それはぁ・・・うう・・・」
二人ともどんどん真っ赤になって声も凄く小さくなってる。
可愛いですね、二人とも。
「ほら、フェイト。私を連れていくのでしょう?」
「あっ・・・そうだった!」
「忘れないでくださいよ・・・はい」
私が拘束されている手をフェイトに差し出す。
するとちょっと困った表情になった。
「え、えっとぉ・・・」
「私を連れていってくださいな、小さな可愛い誘拐犯さん?」
「うう~・・・アルフ!」
「はいはい・・・」
フェイトは私の手を掴むと、アルフも人型に戻って手を繋ぐ。
そしてそのままフェイトは魔方陣を出すと周りの景色が変わる感覚がした。
「これが・・・この世界の転送ですか」
「なんだい、初めてだったのかい?」
「ええ・・・私の転送とは違うので新鮮ですね」
「へぇ・・・あんたのも見てみたいね」
「そのうちですよ。どうせ見せることにはなりますし」
「二人ともっ、もうすぐ着くよ」
「私はどうしましょうか・・・」
正直私以上の力量を持つ人は知らない。
人の身ではないけれどそれでも神ですら私に勝てないんだもの、死にはしないでしょうけど・・・どんな人なんでしょうね。
「はふぅ・・・着いたよ。ここが私達の家」
「・・・周りとは感覚が異なりますね・・・世界が先程とは違います」
「あんた・・・何者なんだい?一発でそこまで解るとはねぇ・・・」
「ただの女の子ですよ?まぁ・・・あれですが」
「?」
「いえっ、フェイト、早く連れていきなさい!」
「う、うん!」
うう・・・ただえさえ桃子さん達にですらボロが出そうなのに。
フェイトにまで聞かすわけにはいかない。
とりあえず・・・私はフェイトに着いて行きましょう。
「フェイト・・・帰ってきていたのね・・・」
「はい・・・」
「あら・・・随分と可愛いお客さんね」
「こ、この子が・・・言ってた子です・・・」
「へぇ・・・名前は?」
「え、えっと・・・」
「自分でいいますよ。私は・・・レイ・・・いや、遠明寺陽華です」
「礼儀はあるのね・・・私はプレシア・テスタロッサよ」
「プレシアさんですね・・・今回はどのようなご用件で?」
「・・・フェイト。外しなさい」
プレシアが言うとフェイトが不安そうな顔をしてる。
まったく、そんな表情されたら困るでしょ?
私はフェイトの頭を撫でてあげる。
「大丈夫ですよ、大事な話でしょう。席を外してくれませんか?」
「・・・うん、わかった・・・」
少し安心したのかアルフと共に席を外した。
そして私はプレシアに対する警戒を強めるけれど・・・確かに聞いた。
テスタロッサ・・・と。
「これで良いんじゃないですか?プレシアさん」
「ええ、これでようやく・・・」
「まさか、テスタロッサ家の家系に会うとは思いもしませんでしたよ。だからでしょうね、フェイトには何の嫌悪を抱きませんし」
「・・・どういうことかしら?」
「テスタロッサ家・・・まぁ初代ですか。その方とは面識があるんです。もっとも証明できませんが」
「あなたは何者かしら?」
何者と聞いてくるあたり、私を人の子ではないと見抜いていそうですね。
私よりも頭の回転は早いかも。
「知りたいですか?後悔しても知りませんよ?」
「・・・ええ」
「ですが私も無条件で教えることはしません。なので貴女の計画を聞きましょうか?」
「っ!?」
「ばれてないとでも思いましたか?普通に考えてジュエルシード等という魔力の塊を集める意味が無いんですよ。でも貴女は必要としている。つまり、何かしら目的及び計画の為に使うのでは無いですか?」
「・・・ええ、その通り。頭が冴えてるのね」
「これでも長生きしてるので・・・それで、内容聞いても良いですか?気になりますし」
「・・・それは・・・出来ないわ」
そんな気はしてましたよ。
簡単に話す内容ほどくだらないですし、プレシアはジュエルシードを使ってでも叶えたい何かがある。
それが何を指すのかわかりませんけどね。
「そうですか。まぁ自分で探してみます」
「どういうこと?」
「私は一応フェイトに連れて来られて、帰される予定がございませんので。居候させてもらってもよろしいですか?」
「フェイト・・・はぁ、良いわ。変な拾い物だと思うことにするわ」
「そうしてくださいな。でもお部屋あります?」
「・・・」
プレシアさん、固まる。
予感はしてたけれど部屋無いんでしょうね・・・。
なら・・・フェイトと一緒に寝れないでしょうか、弄れますし。
「フェイトと一緒に寝てもよろしいですか?」
「一応理由はあるのね?」
「いじれるじゃないですか。あの子弄ってて楽しいんです。貰っても良いですか?」
「だ、だめよ!あの子は私の大切な娘なんだから!」
必死に言うあたり大切にしてる。
でもフェイトに対しては言えてないとなると・・・。
引け目がある?
何かがある、絶対に。
「・・・そうですか。少し残念ですが・・・一緒には寝ても?」
「ええ。あの子が良いと言えばね」
「わかりました。少しの間お世話になります」
私はプレシアに礼をするとフェイトの元へと向かう。
少し嬉しそうにしていたあたり、まんざらでもないのでしょうね、プレシアも。
「フェイト、一緒に寝ましょう!」
「へっ?はぇぇぇぇぇ!!!???」
「プレシアさんからは許可を貰ってます!居候しますから一緒に寝ましょう!ね!」
「う、うん」
やった!
これでフェイトを弄れます!
・・・あれ?何だか目的違いますが・・・まぁ良いでしょう。
この生活も長くは出来ないでしょうから。
原作とは違う感じになりはじめましたね。
最初から?知らんな。
プレシアの印象が違う気がしますが、フェイトに素直になれないだけです。