私の前には以前の・・・私が元いた世界にいるはずの女性と少年がいる。
私が信じれて、仕方なく共闘しあったこともあった。
「・・・どうして・・・ここに・・・」
「大師父に頼んだのよ。元の世界に戻れなくても良いから陽華のところへ行きたいってね」
「・・・確実じゃないのですよ」
「ええ、平行世界なんて物まだ理解仕切れていないけれど、少なからず貴女がしたことがどれだけだったかを教えたかった・・・というのもあるのかもね」
あの時私が願ったのは、士郎を助けたいという一心。
手配が無くなった・・・だけなのかな。
「とりあえず、士郎は手配が無くなったわ。だけどあのあとすごく慌てたんだから」
「・・・そう・・・なんですか?」
「ええ。私と士郎は貴女を探したの。でも見つからなくてね・・・そこで大師父が平行世界を探そうと言ったの」
「・・・私が
「そこは勘よ。貴女ほどの規格外ならやってのけそうじゃない?」
「うぐ・・・」
確かに私は第二魔法の
だけれどそれは封印を全て解放している時のみ。
あの世界で私の正体を知るものは・・・本当にごくわずか。
士郎達ですら知らないんだもの。
「それで・・・大丈夫なの?」
「大丈夫・・・って何が・・・ですか・・・?」
「はぁ・・・貴女ね、もう少し人に甘えなさい。桜に対しては凄く甘えてたって聞いてたわよ?」
「・・・嘘ですよ、デマです、そんなのデマなんです」
「・・・今は私と士郎しかいないわよ」
「・・・じゃぁ・・・すこし・・・だけ・・・」
私はベッドから身を少しだけ出すと、凜の手を引っ張る。
凄く恥ずかしい・・・。
すると凜がベッドのふちに座ると私の頭を膝に乗っけて来る。
「ぁ・・・ぅ・・・」
「いいわよ、これぐらいね」
「ぅん・・・」
少しだけ膝の上で横になっていると段々と眠たく・・・。
「ん・・・ぅ・・・」
「眠いのなら寝てしまいなさい。その間ずっといるわよ・・・士郎もそれで良いでしょ?」
「・・・好きにしてくれ」
「助けてもらってる癖に・・・素直じゃないわね」
「うっさい」
凛と・・・士郎がなんか・・・言ってるけど・・・。
眠たくて・・・わかんない・・・。
おやすみ・・・なさい・・・。
「ん・・・」
まだ眠い・・・けれど、起きなきゃ・・・。
「凛・・・?」
「凜なら買い出しだ」
「士郎?」
「全く・・・君はどれだけ人に心配をかけたら良いんだ」
「う・・・」
「だが・・・君のおかげで助かった。ありがとう」
「・・・うん」
士郎がお礼なんて珍しい・・・。
でも本当に感謝してるんだ・・・。
「戻ったわよー」
「ぁ・・・凜」
「起きてたの・・・そういえば陽華の家族がそろそろ来るんじゃないの?」
「・・・そうですね」
私は・・・どうしよう。
なのはやフェイトと関わった以上・・・管理局からの誘いも来る。
あんな宝具を出した以上、それに対する追及。
・・・どうしよう。
「陽華」
「・・・はい」
「一人で考えないの。私たちも貴女の家族に会うからね?その時に考えなさい」
「・・・はい」
話していると病室の扉が叩かれる。
「・・・どうぞー」
中に入ってきたのはなのはや桃子さん、フェイトやクロノなど。
リンディとクロノがいる辺り、なのはの家族に説明はしているのかな。
「陽華!大丈夫!?」
「う、うん。大丈夫・・・ですよ」
「心配かけさせて・・・全く・・・それで、こちらのかたは?」
桃子さんは見知らぬ二人・・・凛と士郎だけどちょっと警戒してる?
「あ・・・えと・・・」
「陽華・・・まさか貴女言っていないの?」
「・・・」
「はぁー・・・何してるのよ・・・」
「う・・・」
「まぁ良いわ、この場じゃ言えないわね・・・貴女の携帯に連絡先入れてあるから落ち着いたら言いなさい」
「・・・ありがとう、凛」
「いいわよ・・・士郎、一旦帰りましょ」
「はいはい・・・」
凛と士郎は病室を出ると一気に緊迫した空気は和らいだ感じがした。
「陽華ちゃん・・・あの二人は?」
「・・・えっと・・・私の・・・知り合いです」
私が気まずそうに言ったからか、それ以上の追求はなかった。
その後、身体の異常とか聞かれたけれど特に無かった。
「・・・さて、陽華さん。聞きたいことがあります」
「・・・何ですか?」
「あの時、貴女が空へと放った光の矢・・・あれは?」
「・・・」
「あれは・・・私の武器です」
「あんな質量兵器が・・・?」
「・・・
投影魔術は私の世界では初歩的な魔術で、一般的に強力な魔術ではない。
それどころか、基本的に使われることが少ないために専門とする魔術師もいない。
だけれど士郎やエミヤ、私ならば話は別。
本物に劣らない物を投影を行える。
「・・・これは・・・」
「これが・・・私の弓」
投影した弓をリンディに渡すと弦を触ったりしている。
「これが・・・あの時の?」
「・・・桜天結界」
「
真名解放をするだけで弓自体から膨大な魔力が溢れ出して、リンディが慌ててる。
そのままじゃ結界から漏れてしまうのですぐに投影を止める。
「宝具。神話の英雄が持ちし武具。私の弓は宝具の仕組みを解析して理論を編み上げた宝具もどき。だけれど実際の宝具に負けないぐらい強いと思ってる・・・よ」
「・・・宝具の仕組みって・・・実際の宝具を見たことが?」
「・・・一応は・・・」
実際の宝具・・・
本人に許可もらってから解析したけれどね。
「じつは・・・管理局の上層部がこれを知ってしまって・・・」
「上層部が陽華を管理局へ勧誘しようとしているんだ。あれだけの質量兵器で膨大な魔力量。見逃さないわけが無い」
「・・・私は組織は嫌いです。束縛されたくありませんから」
「そういうと思って上層部にはそういったんだ。だが、必ず君を管理局へと思っている」
「・・・今は・・・知り合いがいるから・・・」
凜や士郎がいる。
それだけでも私は充分だから。
「君の在り方にどうこう言うつもりはないよ。だけど管理局の事・・・特に上層部に気をつけてほしいんだ」
「それはどういう?」
「上層部が・・・君の魔力性質や先程の弓の出し方・・・興味を持っている」
「・・・」
私の魔術は秘密性こそ低いけれど出来る方がおかしい。
それこそ私と夜々しか出来ないのだから。
「とりあえず・・・もう疲れました・・・」
「・・・悪い、まだ病み上がりだった」
「・・・いいえ」
「母さん、一度帰ろう。なのはも」
「・・・またね、陽華」
「退院もうすぐ出来るそうだからね。またね陽華ちゃん」
みんな病室を出ていく。
部屋には私一人。
と思ったけれど、小さいけれど気配がある。
「・・・だ・・・れ・・・?」
気づかれたことに驚いたのか動いてる。
髪の毛・・・金髪がちらっと見えててかわいい。
「髪・・・見えてるよ」
「ひゃっ・・・ううう・・・」
「おいで」
落ち着かせるように優しく言うとその子は恐る恐る顔をだしてくれた。
その子は・・・あの時私が助けた女の子。
「・・・アリシア?」
「は、はい」
「ふふ、フェイトに似てると思ったら違うんだね」
「う~・・・」
フェイトは活発じゃないけれど大人しい子。
アリシアは・・・人見知りというか恥ずかしがり?
「ん・・・」
しゃべりすぎたからか眠たくなってきちゃった。
どうしよう、アリシアがいるのに。
「眠たい・・・の?」
「ん・・・」
「そ、側にいるから・・・」
「・・・ありがと・・・」
目をつぶるとアリシアが私の右手を握る。
すごく暖かくて、安心感がある。
初めて喋ったのにね。
アリシアが私の右手を握ってくれる。
それだけで、私はうれしい。