私は今、私学の学校に来ていました。
といっても入学試験と面接が終わって帰っている途中ですが。
何故かといえば・・・。
桃子さんが私を学校に行かせるべく相談してきたのが始まりです。
「陽華ちゃん、家には慣れた?」
「・・・はい。優しいですし・・・なんというか・・・」
「そっかぁ・・・なら、学校に通ってみない?」
「学校・・・ですか?」
「うん、なのはも通っている学校だけれどね。友達が出来るかもしれないでしょう?」
「友達・・・ですか」
確かに私はなのはぐらいしか友達はいない。
一応・・・数回ほど会って話す子はいるけれど事情が事情で話せないらしいし・・・。
「行ってみたいですね・・・でも私学で良いんですか?」
「子供が遠慮するんじゃありません。なのはがいる分安心できるでしょう?」
「う・・・そうですね」
「入学試験があるんだけどね・・・陽華ちゃんって大丈夫かな?」
「小学の試験ですし・・・大丈夫ですよ」
一応あの世界のときに詰め込んだ知識がある。
瞬間記憶能力がこういうとき便利ね・・・嫌な物も覚えてしまうけれど。
「それじゃあ、学校の先生と話をつけておくわね」
「あ・・・はい」
なんだか桃子さんの熱に負けた気がするけれど、なのはと同じ所に行けるのは私も嫌じゃないので気にしないことにした。
こんな感じのことがあって学校の試験をパパッと終わらせました。
内容は私には簡単だけれど、一応悩んでる感じを出してそこそこの時間で終えると面接が。
これも愛想笑いなどで通ると待つのは合格発表のみ。
本当ならお迎えがあるのだけれど通学時は自分で行くことになるから帰りは歩いて帰る事にしています。
「ふ~・・・えっと・・・道は・・・」
道を思い出そうと記憶の中から思い出していると、路地裏から何か聞こえる。
何やら揉めている様な感じで、聞いているだけではよろしくない感じ。
「・・・仕方ないか・・・」
仕方ないので、私は少しだけ封印を緩めて身体能力を上げてその現場に向かうことに。
これでも隠れる事は得意だし、足音も消して近付いてみる。
「あばれんじゃねえ!」
「いやっ!」
黒服が5人・・・それに対してなのはと同じぐらいの女の子。
幾ら人嫌いでも同年代ぐらいの子を見捨てるほど私は腐ってない。
私は静かに男どもの背中に立つと、首元に手刀を当てる。
いきなり倒れた事に驚愕するも私はさっさと男どもの意識を刈り取った。
「だ、だれだ!」
「・・・」
「この・・・」
一人リーダー格の男が拳銃を女の子に向ける。
その行動に少し嫌な気持ちになるも、私は魔術回路を開く。
「・・・
私の能力をも使って彼が得意としたあの魔術を行使する。
イメージするのは聖骸布。
すると私の手には古ぼけた布が現れる。
「
「なっ」
この布は男性にたいして絶大な効果を持つ。
女性が使えばその分効果が強くなり、基本的な効果は拘束力。
芋虫みたいになった男に私はさらに魅了の魔眼を使って催眠状態にする。
すぐに用件を聞き終わえると、適当に縄で括り直して投影を止める。
「大丈夫?」
「は、はい」
女の子はどこか暗い感じ。
なんか隠してるのは分かるけど、無理に聞くのは駄目だしね。
「誰か呼べる?」
「は、はい!」
女の子は携帯を出して電話をかけた。
私はその間、男どもを纏めて端っこに追いやると車の急ブレーキ音が聞こえた。
「すずか!」
「お姉ちゃん!」
「大丈夫だったか?」
「はい!あの子が助けてくれましたから・・・」
「ん・・・?」
何だろう、すごく見たことがある。
主に男性・・・。
「陽華・・・か?」
「きょ、恭夜さん・・・」
なのはの兄の恭夜さんがいた。
何でここにいるかは聞けば良いけど私のこの状況・・・どうしよう。
「聞くべき事は後で聞く。問題の黒服は?」
「・・・そこの端です」
私は指差して気絶している黒服を恭夜さんに任せた。
なんか奥からすごい音が聞こえるけど・・・大丈夫だよね?
「妹がお世話に・・・」
「い、いえ・・・たまたまです」
「私は月村忍。この子は妹のすずかなの」
「すずか・・・もしかしてなのはの?」
「なのはちゃんを知ってるの!?」
「え、ええ。良く話してきますから・・・」
「・・・お姉ちゃん」
「良いわ、連れていきましょう」
「へ?」
連れていきましょう・・・ってどこに?
って考えてたらなんか持ち上げられて車の中に。
恭夜さんも乗り込んで来てるし・・・。
「陽華・・・聞きたいことがあるんだ」
「・・・何ですか?」
「お前は何者なんだ?」
恐らく真剣に聞いているのだろう。
幾ら何でも武器を持たない子供が大人の男を無傷で気絶させれる訳がない。
恭夜さんは高町家を守る事もあるのだろう。
少ししか話さなかった分、疑いなど有り得るのだから。
「・・・そうですね。私は・・・」
ただ、私は存在意義を失った何か。
何も見つけれず、気がつけばこの場所にいて。
信用できる士郎や凜も居なくて。
寂しくて、怖くて。
自分の能力でみんなを不幸にした私が幸せになれるとは思っていない。
現にこうやって私を聞いてくる。
それと同時に、あの声が。
私を手にしようとする世界。
「・・・私は・・・なん・・・何でしょう・・・ね・・・」
誰かに助けてほしかった。
自分を見てくれる人が居なくなって。
私なんているだけでみんなを危険に晒す能力があって。
「だ、大丈夫・・・?泣いてるよ・・・?」
「・・・ぇ・・・?」
気がつけば私は泣いてた。
泣かないって決めてたのに。
ほら、すずかさんに心配された。
迷惑・・・かけた。
「・・・私・・・は・・・」
泣きながらも私は恭夜さんの問いに答えた。
自分の今の正体を。
「ただ・・・の・・・人形・・・ですよ・・・」
それを言い終わって私は気を失った。
だけど、その時の恭夜さんはとても驚きながらも後悔したような感じで。
すずかさんは・・・泣きそうな表情だった。
・・・ごめんなさい。