人は何かに憧れているモノである。
野球選手、宇宙船のパイロットなど憧れることが誰でもあるだろう
この物語は夢でみた山吹色の胴着を着た戦士に憧れる少年が少女たちと紡ぐ物語である。
――――――― 少女の歌には血が流れ、少年の拳には想いが乗る ―――――――――――
第0話 プロローグ
朝日が上がった頃、一軒の住宅にある一部屋に目覚ましが鳴り響く、ピピッピピッとリズム良く鳴っている時計を一人の少年が止める。瞼を擦りながら体を起こす。
「………腹減った」
そう言うと少年は部屋に置いてあるジャージに着替え部屋を出る。一階の居間に降り、朝食を食べる。だがその量は普通に見てもとてつもない量だった。白米もおかずも朝に食べる量ではないのだ。だがこの少年はものの数分で完食し片付け、居間の奥の部屋へと進む。
その奥の部屋には仏壇がありそして橙色で中に星がある球体が置かれていた。少年は仏壇の前に座り拝んで一言修行に行ってくると言い家を出た。
この少年の名前は孫 悟代
夢に出てきた戦士のような強さを持って多くの人と戦うことと大切な人たちを守りたいと想う心優しい少年である。
なぜこの少年悟代が強くなりたいのか。それは夢に出てきた山吹色の胴着を着た戦士が理由である。彼は最初人とは思えないほど強かったが修行の旅が進むにつれて彼よりも強い強敵が現れる。その中で彼の師匠や唯一の兄弟弟子や仲間たちが敵に殺されてしまうことがあった。
しかし彼の戦士は次こそ勝ってみせると誓い悲しみを乗り越え力を付け強敵たちを倒していった。彼の物語の夢を見て少年はこんなにも強かったらどんな世界が見えるだろうと思い彼の戦士に近づくように修行を始めた。
最初の頃は何度も自分の祖父に負け、負けた原因を考え次こそはと修行をしていき数年後には祖父を追い越していた。祖父も驚いていたがお前の強さの先が見てみたいと良い褒めてくれた。だがその祖父も病に倒れてしまう。親であり師匠でもあった祖父を亡くし沈んでいたが悟代の周りにいた友人たちが悟代を元気づけ立ち直らせてくれた。彼はそのことについて感謝してもしきれない恩を感じている。
(今日はだいぶ天気がいいなー、何か良いことがありそうだ)
そんな呑気な事を考えながら彼は総重量
そしてランニングのゴールである山の頂上に到着する。そして一息入れ呼吸を落ち着かせた後に夢で見た敵を目の前にイメージをし、対峙をする。トレーニングをする悟代にある二人の人物が声をかける。
「おはようさん悟代、相変わらず朝早いな」
「おはよう悟代君、本当に早いね」
声をかけられ一時中断して声がかかってきた方向に悟代は体を向け言う。
その声をかけてきた二人は紅い髪で羽のような髪型で姉御肌を感じさせる女性と青い髪を楽譜などにあるト音記号のように留めている大人しそうな少女であった。この場に世間一般の人間がいれば驚き声を上げていただろう。なにせこの二人は今世間を騒がせているアーティストなのだから
「それはお互い様だろ?奏、翼」
「いやいや、お前のように重りを付けながら数十キロランニングした後に、そのままイメトレするほどじゃない」
「でも、改めて思うとすごいよね悟代君は、本当に中学生?」
「そうだよな翼ぁー、もしかしたら姿を偽った超人とか宇宙人だったりしてなぁ?」
「お前ぇら言いすぎだぞ、俺はれっきとした中学二年生だ」
和気藹々と雑談をしているが普通の人彼女たちのような人気アーティストと話す機会はない。何故悟代が彼女たちと関係を持っているかというと以前彼が修行している姿をこの二人が見ていた事がきっかけである。悟代は修行で相手の気、人間の体内エネルギーを感じることが出来、二人の気を感知し位置を確認し彼から話しかけた。二人は驚いて警戒していたが話していくにつれて互いに無害だと感じそのまま友人としての交流を持った。まぁ、彼はあまりバラエティなどを見ていないため彼女らを知らなかったことも大きな原因だが…
「あっ、そうだ悟代。今度の土曜日暇か?」
「ん?特にないけどなんかあったんか?」
「その日に私たち《ツヴァイウィング》のライブがあるんだよ。悟代君は興味ある?」
と二人が言ってくるが今の悟代の脳内では
(どうすっかな、興味あるけど少し修行とかしてぇしなぁ。かといって断るのも申し訳ねぇしな)
と絶賛悩んでいた。だが最初の頃は音楽など興味がなく修行か食事の事しか考えていない脳筋なのでいいきっかけになるかなと考え
「じゃあ行ってみっかな、ライブでのお前ぇ達に興味があるし」
そう悟代が答えると彼女らは喜んでいた。彼と出会った頃自分たちの事をまるっきり彼が知らなかったので悲しい思いをした。なので彼に自分たちの事を知り音楽に興味を持ってほしいと考えたので彼に自分たちのCDを渡すなどをしていた。結果として自分たちを知り、先ほどのように興味があると言ってくれたので彼女たちは大喜びだ。
「でも、そういうのはライブのチケットが無きゃ行けなくねぇか?俺無ぇぞチケット」
「そう言うと思ったよ。けど何であたし達がこの話をしたかわかる?」
「なんだ?そのチケットをくれるとかか?」
大正解!と奏が言い、翼に声をかける。翼は恥ずかしがりながらも、はいと俺に渡してきてくれた。
「おぉ、サンキュー翼」
「う、うん……」
「なんだ翼、照れてるのかー?」
「もう!わかってるくせに!………やっぱり奏は意地悪だ」
「ははは!ごめんごめん、やっぱり翼は可愛いや」
もう!といって翼は頬を軽く膨らましながらそっぽを向いた。その姿を見て悟代は、ハハハと笑い奏に言う
「あんまし翼をいじめんなって。コンビ解消されちまうぞ?」
「おっと、それは困るね。翼はあたしの唯一無二の相棒だからね」
そんな会話が聞こえて翼はまた顔を赤らめるが、あっと翼が思い出したかのように奏に聞く。
「そういえば奏もチケット持ってこなかった?奏も渡すとか言っていた気がするけれど?」
「え?あぁーあたしのは忘れちまったのさ。別にあたしのはいらないだろ?」
とやや焦っている感じを出した奏に対し翼は仕返しとばかりに
「へー?そのポケットから出てる紙は何だろうね?」
「え!?嘘!?」
と焦りポケットを確認する奏、してやったりと笑う翼、珍しいこともあるもんだと考える悟代
「なんだ出てないじゃん……って翼あたしを騙したな!」
「騙してないよ?奏が勝手に自爆したんだよ?」
「うぐっ、いつの間にあたしに仕返しできるようになったんだい?翼」
「内緒、ほら奏も悟代君に渡しなよ」
わかったよと観念しながら悟代にチケットを手渡す。
「これであと一人誘いなよ。あたし達が渡したチケットは良い席だからね、来ないと損するよ」
「おう、奏もサンキューな」
「じゃあ、あたし達はそろそろ行くよ。またな悟代」
「じゃあね、悟代君」
「おう、ライブ楽しみにしてっからな」
と互いに別れを告げ彼女たちは去っていく。一人残された悟代は渡された二枚のチケットを見て誰を誘うか考えていたが後で考えるかと思い再びイメトレを始めた。家に帰るころには学生がちらほらと登校していたのですぐに汗を流し学校に行く準備をし、行くかと玄関に向かっている時に家のチャイムが鳴った。やっぱり良いタイミングで来るなと思いながら家の玄関を開けた。
「やっぱ良いタイミングで来るな、未来」
「おはよ悟代君。それと朝の鍛錬お疲れ様」
白いリボンが特徴で黒い髪をその白いリボンで結んでいる彼女は悟代の幼馴染で小日向未来という。もう一人彼には幼馴染がいるのだがここにはいない。大方今も布団の中であろう。
「おう、じゃあ行くか。あいつも起こしてやんねーとな」
あいつの寝坊で未来が遅刻でもしたら大変だしなというとフフッと笑いながらそうだねと答える。何気ない会話をしながら寝坊助である幼馴染の家に着いた。そのまま玄関の戸をノックをし暫くすると一人の女性が戸を開けた。
「おはよう悟代君、未来ちゃん。ごめんなさい響はまだ寝てるのよ」
「やっぱりっすか、しゃーない未来いつも通り起こしてきてやってくれ」
「うん、任せて」
そういうと未来は当人の部屋に起こしに行った。いつもごめんなさいねと先ほど戸を開けた女性、響の母が謝ってきたがいつもの事だし気にしないでくださいと返した。そうするとある部屋で大きな音を立てながら起こされた本人が降りてきた。
慌ただしく駆け下りてきた彼女は立花響、悟代のもう一人の幼馴染である。
「あぁ!悟代君おはよう!ごめん先に行ってて、すぐに行くから!」
「いつもの事だし気にすんな、待っててやるから準備して来い」
わかったー!と言いながらリビングへ駆け込む響を見送り玄関で待つ、そして二階から未来が降りてくる。
「もうっ響ったら」
「しゃあない、響はいつもあんなんだろ?」
「それはそうだけど……」
「いまさら余裕をもって生活しろーだなんて言って響ができると思うか?」
「うーん、頑張ればできるんじゃないかな?」
「それに余裕をもって生活してる響を想像してみろ、すごい違和感を感じるから」
今想像してもすごい違和感を感じる。本当にあの響か?って
「……ほんとだ、本当に響かな?」
「だろ?あれはあれでいいと思うぞ?俺は」
あのドタバタしている響が一番だと、あの性格でなければ見えないものもあるだろう。と悟代は考える
そして準備が整ったのか響がこちらに向かって歩いてくる。
「ごめんごめん、まさか時計が壊れてるなんて思わなくて私って呪われてるかも」
「そんなこと気にすんなって、それに仮に壊れてたとしても響は起きれたか?」
「ひどいよ悟代君!私はちゃんと起きれたよ!」
「ほー、なら今度から起こしに来なくてもいいな未来」
「うん、そうだね」
「えっ!?ウソウソやっぱり起こしに来てください!!」
折れるの早すぎだろと思いつつ三人は学校へ向かう。その登校中響が思い出したかのように口を開く
「そういえば未来、今度の土曜に行くんだよね?ツヴァイウィングのライブ」
「そうだよ響、だけどチケットが二枚しか取れなかったんだ」
「なら、未来と悟代君二人で行きなよ。私はよく分かんないし二人の方が良いって」
と響が遠慮してくるが俺はチケットは持ってるから気にするなというと二人が食いついてきた
「えっ?悟代君チケット持ってるの?」
「あぁ、、知り合いから貰ったんだ。絶対に来いよって」
「誰から貰ったの?」
流石に本人たちからなんて言えないので知り合いからと濁した。二人は少し怪しみながらも話を続けた。
なら当日は三人で行こうと未来が提案してきたので断る理由もないのでその誘いに乗った。
「ならライブの日が楽しみだなー!みんなで見られるんだもん!」
「だね、響」
「そうだな」
そんな他愛のない会話をしながら学校へ足を進める。まさか待ち遠しくしてるライブがあのような惨劇が挽き起こるとは今の彼らには知る由もない
どうも作者です。今回はドラゴンボールとシンフォギアをクロスさせた小説を書いてみました。明らかにパワーバランスが合わないだろうなと考えていましたが人類最強OTONAがいるし問題ないだろということで書きました。何とか続けていきたいと思いますので応援よろしくお願いします!