これからも書いていきたいと思いますので拙い文ですがよろしくお願いします。
部屋に帰るとティナの靴の他にもう一足、靴が置かれていた。
「……ただいま」
廊下を抜けてリビングに通じるドアを開けるとそこにはピザを食べながら談笑しているティナと理子の姿があった。
「あっ、おかえり!ケー君!」
「お兄さんおかえりなさい」
「……どうして理子がここに?」
「やっぱり退院したケー君が心配だしねー」
「……心遣いありがとよ」
ひとまず手に持った荷物を自分の部屋に戻してリビングに座るとその隣にすすっと理子が移動してきた。
「……どうした?」
「んーケー君の隣に座りたくてね!」
「座るのは問題ないんだが、近くないか?」
妙に距離感が近く、あまり落ち着かない感じがしてしまう。その反応を見た理子は特に気にした様子もなく近い距離を保つ。
そして、それを特に気にした様子もなくティナは眺めている。
「くふふ、理子りんーケー君のこと好きになっちゃったなー?」
「あーはいはい」
冗談だと受け取り真面目に取り合わずピザを手に取って口に運ぶ。
「むー!ぷんぷんがおー!」
俺の反応が気に入らなかった理子は指で角を作ると思いっきり目潰しを繰り出してきた。
「危な!?」
咄嗟に首を傾けて目潰しをかわす。
「もー!なんで避けるの!」
「そりゃ当たれば痛いからな!」
理子は頬を膨らませて拗ねたような態度でそっぽを向く。俺はその様子に何も言えずにひとまずピザをくう。するとティナが見かねたのか助け舟を出してくれた。
「お兄さん、本当は気づいているんですよね?」
「ん?何のことだ……?」
本気の俺の反応にティナは頭を抱え天を仰いだ。
「……理子さん……これはダメですね」
「ティナちゃんー!助けてよー」
何故か高校生が小学生に慰められるという不思議な図が繰り広げられた。その後もしばらくティナに慰められている理子をそっとしながら、俺は食器の片付けを始める。
食器の片付けをしていると理子はティナと一緒にお風呂に入ってい……っては?
「いやいや、ここ男子寮だよな!?」
大声で叫ぶが誰にも拾ってもらえずひとまず無心で食器を洗う。食器を洗い終わると今度は宿題をするために部屋に戻る。
しばらく宿題をしていると2人の声が聞こえてきた。
「ケー君!いいお風呂だったよ!」
理子はピンク色のパジャマを着て部屋にやってきた。その色合いが似合っていて俺はそっと目をそらす。
「おやおや〜?ケー君どうしたのかなー?」
ニヤニヤしながら理子がゆっくりと部屋に入ってくる。残念なことに入口がひとつしかなく、そこに理子が立っているため上手くかわす事ができない。
「……なんでもない」
「そんなこと言って、ほんとは興味があるんじゃ……」
ーーパンッ!
っという乾いた発砲音とともに1発の銃弾が壁に突き刺さった。その音の所を見るとそこにはにこやかな笑みを浮かべているティナの姿が。
「理子さん、何をしているんですか?」
「えっと、そのぉ……な、何にもないよ!」
ティナのその笑みが怖くなったのか理子はおどけたような態度を取り、そのまま部屋を出ていった。
「お兄さんも、少しは読み取ってください」
「……はい」
今日はいい高校生が2人して小学生に勝てなかった日のようだ。
風呂から上がると何やら理子とティナがゲームをしていて大人気もなく理子が圧勝していた。
「理子お前……」
「うさぎを狩るのにも全力を尽くすのです!」
無言で理子を睨みつけると理子はそっと目をそらしてゲームを再開するのだった。ちなみにティナはむぅーっと頬を膨らませていた。
翌朝、結局理子は1度自分の部屋に帰って、何故かもう一度戻ってきたあと、夜通し部屋にいてほとんど寝ておらず眠い目を擦って朝食を取っていた。
「理子大丈夫か?」
「んー……眠い……」
「……そりゃあれだけ起きてりゃそうなるな」
食事を取りながらウトウトする理子がどうしても心配である。そんなことを思いながら朝食を済ませるとさっさと準備をする。
「そろそろ起きないと遅刻するぞ?」
「ういー……」
どうにか再起動した理子を連れてため息をつきながら部屋を出る。
「いってらっしゃい、お兄さん、理子さん」
そんなティナの見送りを受けながら下に降りるのだった。時間的にはまだ余裕があり歩きながら登校するが、理子の動きはフラフラだ。
「……しゃきっと歩けよ……」
「んぅ……朝の光眩しくて……way anchor」
「何の歌だよそれ」
今の状況を歌で表現する元気があるのに歩けない状況に頭を抱えながら歩いていると、カメムシのような虫が理子の目に止まった。
「んにゃう!?」
変な声を出しながらカメムシを払うと今度は俺の方へ飛んできた。
「よっと」
その飛んできたカメムシを避けるとそのままどこかへと飛び去っていった。
「うー……朝から災難だよー……」
「前見て歩かなかったからだろ?」
そんなこんなで無事に武偵校にたどり着き席につくとキンジが少し疲れきった様子で席に座っていた。
「そんなにボロボロになって……何があった?」
「……ちょっとな」
あまり話したくないといった雰囲気を出すキンジを察して俺はそれ以上その話を盛り返すことはしない。とりあえずそれ以上は触れずに今日の授業は進んでいった。
そして放課後、俺は1人で部屋へと帰っていると肌が粟立つような殺気を感じた。咄嗟に振り返るとそこには武偵校の女子制服を着た三つ編みの女の子が立っていた。