緋弾のアリア〜黒鉄の拳闘士〜   作:零崎極識

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だいぶ間隔が空いてしまいましたが、なかなかに執筆する時間とネタが無く話が進みませんが、続きを待っていてくださる方に感謝をしながら書かせていただきます


新たな力のawaking 5

 そしてあっという間に終業式の日になり、特に何事もなく終業式が終わった。今日は午前中に全てが終わり部屋に帰ろうとするとアリアが強襲科(アサルト)の校舎をうろちょろしているのが目に入った。

 

「どうしたアリア、そんなにうろちょろして」

「あ、京介、キンジ見てない?」

「キンジ?いや見てないが」

「そう、それじゃ」

 

 俺の返信を聞くとすぐにその場を立ち去ろうとするアリアを後ろから引き止める。

 

「そんなに急ぎの用事なのか?」

「べ、別にそんなんじゃないし」

 

 何故か頬を赤く染めるアリア。いったいどうしたんだ……

 

「と、とにかくキンジを見つけたら私に連絡しなさいっ」

「お、おう」

 

 少しばかり威圧されたような感じにアリアに念を押されてそう頷くことしか出来なかった。

 

 そして、部屋に変えると理子からメールが届いた。

 

『ケー君へ♪今日は駅の前で18時に待ち合わせねっ♪遅れてきたら、がおーだぞ!理子より』

 

「……やれやれ」

 

 俺は微笑みを浮かべながら携帯をしまいシャワーを浴びて少し仮眠を取ることにした。

 

 午後5時、携帯の目覚ましとともに目が覚めると夏ということもありまだまだ日が高く、眩しさに目を細めながら携帯を見るとティナからのメールが入っていた。本文を開いてみると、そこには遥姉さんも帰ってきているという事が書かれてあった。

 

 どうにも嫌な予感がしてならないが今更帰ったところで自分にできることは何も無いと切り替え、とりあえず理子を待たせないためにも少し早いが集合場所へ向かうことにした。

 

 祭りということもあり、道中ではかなり人が多く、金曜日の夕方ということもあってか人混みが激しく移動するのにも結構な体力を使ってしまった。

 

 集合場所に着いた時にはヘトヘトになり、ひとまずは飲み物を飲んで落ち着こうと、狛犬の像の近くにしゃがみこむ。座りながらあたりを見渡すと、カップルであろうペアがたくさん出来ており、なんだかこころがいたたまれなくなっては来ていた。

 

「あれ、あれは……」

 

 そんな人混みを観察していると、見知った顔を見つけてしまった。1人は武偵校の制服を着た男子でもう1人はピンク色の浴衣を着た小柄の女子だ。どうやら、あいつらもデートで来たようだ。

 

「おうおう、あの二人もアツアツですなぁ」

「うぉっ!?り、理子?いつの間に……」

「ふっふっふっ、ケー君に気づかせないように気配を隠してきたからねっ!」

 

 理子のいたずらに反応出来なかった自分が弛んでいるなという自覚を覚えながらも理子の浴衣姿を観察する。

いささか、やり過ぎだと思えるが……魅力的なまでに改良した浴衣に少しドキッとしてしまった。

 

「に……似合ってると思う……」

「くふふっ、ありがとっケー君」

 

 ニッコリと笑った理子に俺は正面から視線を向けることが出来なかった。そんな可愛い理子を優雅にエスコートできるわけでもなくひとまずは無難に会場へと足を運ぶのだった。

 

 七夕ということもあり周りには様々な人がいて終始賑わっている。理子もその人混みの中から特徴的な人を探しながら祭りを楽しんでいるようだ。

 

「見てみてあの子!アニメのキャラに似てない!?」

「そうだな……ってアリアじゃねぇか」

 

 理子が一際大きく俺に声をかけてくるので示す方向を見るとキンジと楽しそうにするアリアの姿があった。

 

「ねえねえ、邪魔しに行こっ」

「アホか……そっとしておいてやれよ……」

 

 溜息をつきながら理子を止めようとすると既に走り出したあとだった。慌てて後ろから追いかけると遅れてから、アリアたちの前に出ることになった。目の前に出ると既にアリアと理子がいがみ合っている。

 

「2人ともやめろよ……」

 

 嘆息しながら理子を引っペがし羽交い締めにするとキンジもアリアを引っぺがす。

 

「あー悪いけど、俺らは先に向こうに行くよ」

 

 ひとまず話の通じそうなキンジにそう言うと無理やり理子を引きずってその場をあとにするのだった。しばらく引きずって境内の後ろに行くとようやく手を離す。

 

「もー!なんでケー君いい所で邪魔するのー?」

「迷惑そうだったじゃねぇか……」

「ぶー折角アリアをいじれる良い機会だったのにー」

「……普段から結構からかってるよな……?」

「ま、いいやー今はケー君と2人きりだし♪」

「切り替え早っ」

 

 表情がコロコロと変わる理子に苦笑が漏れながら手を差し出す。

 

「宜しければエスコートしますよ?お姫様」

「えっ!?え、ええっと……そのぉ」

 

 突然の俺の対応に泡を食ったように慌てる理子がとても可愛らしく思え、内心では笑いながらも表に出さないようにする。理子はしばらく考えた後にそっと俺の手を握ってくれた。

 

「……よ、よろしくね?」

 

 そう言った理子の顔は境内の暗さでもハッキリとわかるぐらいに顔が真っ赤だった。

 

 その後、俺たちは手を繋ぎながら祭りを楽しみ様々な物を食べて、出店をからかったりし気がつくと既に20時30分を過ぎていた。

 

「もう少ししたら花火が上がるな」

「そうだねー」

 

 俺たちは人があまり近くにいないであろう高台を目指しながら道を歩く。そこは神社の産道ということもあり神秘的な雰囲気の漂う通路だった。そして、しばらく歩くとちょうど祭り会場を見下ろすことの出来るようなポイントにたどり着く。

 

「うわぁ……人がゴミのようだよ?」

「いや、なんで今その喩えを出したんだよ……」

 

 俺は反射的に理子へとツッコミを入れる。理子もそれを待っていたのか、てへっと舌を出して可愛らしく反省する。

 

「……理子、今日祭りに誘ってくれてありがとな」

 

 俺は祭りに誘ってくれた理子へのお礼をする。すると理子は何も言わずにそっと身を寄せてきて、肩と肩が触れ合う距離まで近づいてきた。

 

「ケー君、私ね……ハイジャックの時からケー君の事を考えない日は無かったんだよ?」

 

 肩に理子が頭を乗せながらそう言い放つ。その言葉に俺は気持ち的にも少し高なってしまった。

 

「あの時、私の方が悪者だったのにちゃんと約束を守って私の味方をしてくれたのが……嬉しかったんだ」

 

 理子は思い出すようにそう言い俺もその事を思いだす。

 

「……ケー君、私ね?ケー君のことが…………」

 

 理子が最後の言葉を言い放つ直前に一発目の花火が上がる。その花火の咲く音が理子の言葉をかき消すが、俺はその気持ちに答えるためにそっと唇を近づけ言葉を最後まで言わせない。

 

 ほんの一瞬、柔らかな唇の感触を味わいそっと身を離す。

 

「理子、俺もお前の事が好きだ。だから……付き合ってほしい」

 

 真顔でそう見つめるといつものようにふざけた様子もなくただ、恥ずかしそうにコクっとひとつ頷くのだった。

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