緋弾のアリア〜黒鉄の拳闘士〜   作:零崎極識

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Scarletは突然に 4

「それで、二人はどうして取っ組み合いなんかを?」

 

 拳銃を抜いて黙らせた俺は縮こまっている二人に尋ねてみる。

 

「……アリアが押しかけてきて、『アタシの奴隷になりなさい!』って言ってきたんだよ」

「それで拒否したキンジに頭が来て取っ組み合いになったと……」

 

 するとアリアは犬歯をむき出しにして今度は俺にツリ目を向けてきた。

 

「私には時間が無いの!早く『武偵殺し』を逮捕しになきゃ……!」

 

 どうやらアリアはアリアでなにか事情があるらしいな。そんなことを思いながらひとまずは銃を下ろすことにした。

 

「武偵殺しの件では俺も動いてるしな、早く逮捕できることに越したことはないが……」

「私にはパートナーが必要なの……その点、コイツ(キンジ)なら条件は満たしてるんだけど」

 

 そう言いながら目線を向けるアリアに対してキンジはどこ吹く風のようだ。

 

「俺は武偵から足を洗うことにしたんだ、それに……Sランク武偵の足を引っ張ることにしか自信はないさ」

「……なぁ、部外者がとやかく言うことではないんだが……1件だけ二人で依頼をこなしてみるってのはどうだ?」

 

 平行線を辿る二人の話にひとつの提案をしてみた。

 

「なるほど……その案いいわね!それでキンジの実力も見れるわけだしね!」

「……まぁ1度ぐらいならいいか」

 

 どうやら二人とも乗ってきてくれたようだ。

 

「そういうわけだから、あとは二人で何とかしてくれ」

 

 話を決着させて部屋から出ようとすると何故か後ろから二人同時に肩を掴まれた。

 

「「お前(アンタ)も一緒にだ!(よ!)」」

 

 ……何でこんなことになったんだ……

 

 その後部屋に戻された俺はパーティーを組む時のポジション、作戦の流れ、そして役割をみっちり決めてその日はお流れとなった。

 

 話し合い……というか一方的に話が進んだアリアたちとの話で疲労困憊になった俺は部屋に帰るや否やちゃっちゃっと風呂と食事を済ませて寝ることにした。

 

 翌朝、昨日の予想は外れて晴天の外を見ながらいつものように食事を取っていると、携帯が鳴った。かけてきたのは理子だ。

 

「おはようさん理子、どうかしたか?」

「おっはよー!愛する恋人理子りんだよぉー!」

 

 朝からハイテンションかよ……!

 

「うん、まずは恋人じゃないし、朝からうるせえよ!?」

「おうおう、ナイスツッコミですなー!」

 

 電話越しにケラケラと笑う声を聞きながら少しばかりイラッとして用件を聞く。

 

「で、こんな朝からかけてきた理由は?」

「えっとねー昨日頼まれた件、調べたから報告にねっ」

「そうか、サンキューな理子」

「どいたまー!っと、でさーその報告なんだけど、報酬も兼ねて今日の放課後理子とデートしてー!」

 

 俺は少しばかり悩んだ末に了承した。

 

「分かった、それじゃ……放課後に待ち合わせか?」

「んーそれもロマンチックだけど、普通に出よっかな?」

「はいはい、了解した。それじゃまた後でな?」

「はいよー!また学校でねー!」

 

 そして電話を切ると面倒くさいと思う反面少しばかり楽しみにしている俺がいるのだった。

 

 食事を終え、いつものように部屋を出ると隣の部屋からアリアにしがみつかれたキンジが出てきた。

 

「おはようお二人さん、朝から騒がしいな」

「きょ、京介!助けてくれ!」

 

 開口一番に助けを求めてくるキンジを華麗にスルーして下へ降りるエレベーターに歩みを進めていく。

 

「無視すんなっ!!?」

「寮長にバレるとボコボコだからなー気をつけろよー」

 

 それだけ言うと、無情にもエレベーターのドアが閉まり下へと降りていったのだった。

 

 やれやれ……先が思いやられるペアだな……

 

 内心で思いながら気持ちを切り替えて一般校区へと向かった。

 

 いつもの時間に教室へ入ると理子が目ざとく声をかけてきた。

 

「やぁやぁ!今日もいい天気ですな!!ケー君!」

「相変わらずテンション高いな……お前の静かな時が見てみたいよ」

「むっふっふっ!乙女には秘密があった方が魅力的じゃない?」

「お前は秘密が多すぎだ」

 

 そういいながら自分の席に座ると後ろの席の理子が後ろからそっと耳打ちをしてくる。

 

 ものすごくくすぐったい……!!

 

「デート……期待してるからね?」

 

 それだけ言うと何事も無かったかのように席に戻り隣の奴とおしゃべりを始めたのだった。

 

 そして何の問題もなく放課後になり、校門の前で理子を待っていると不意に視界が真っ暗になった。

 

「だーれだ♪」

「……理子しかいないだろ」

 

 そう言うと案の定ではあるが理子が後ろにいたのだった。

 

「それで……どこに行くつもりだ?」

 

 何気なく聞くと待ってましたと言わんばかりに満面の笑みを浮かべてこう言い放ったのだった。

 

()()()()()……しよっ♪」

 

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