「これって……もしかして……」
理子から見せてもらっている資料に書いてあった犯人は『神崎 かなえ』だった。
「そう、アリアのお母さんだね」
「嘘だろ……それでアリアはお母さんの無実を証明するために?」
「身内は大事だから……多分ね」
だとすると、本当の犯人はいったい……
理子を目の前にしてゆっくりと思案していると正面にいる理子が何やら意味深な笑みを浮かべながら俺を見ている。
「いいねーその顔、ケー君のその顔素敵だよ……♪」
「きゅ、急になんだよ?」
その時店内で銃声が鳴り響いた。咄嗟のことで俺は理子を抱き寄せてしゃがむ。
「お前ら動くなっ!大人しくしていれば危害は加えない!」
どうやら、店で銃をぶっぱなしたのはあの男のようだ。他にも何人かの仲間を引き連れているようでそいつらの手には、世界的に有名な『AK-47』があった。
「け、ケー君……は、恥ずかしいよ……」
「すまん……咄嗟のことでつい」
理子から体をどけると席に戻りどう対処するかを考え始めた。
「それで……ケー君はどうするつもりなの?」
「そうだな、無難なのは理子が他のやつを釘付けにして俺が仕留める」
「……ケー君それで大丈夫なの?」
怪訝そうな目を向けてくるがそれを無視してタイミングを図る。
「任せろ、理子には怪我させない」
「……っ信じてるからね?」
割れながら少しどうかと思うセリフを言ってしまったが理子は頬を赤くしながらも信じてくれたようで自分の武器である『ワルサーP99』をそっと抜いて準備をしたようだ。
敵は未だにこちらの動きを察していないようだ。俺もSOCOMを抜いていつでも撃てるように装填する。
「理子は1番奥の敵を射撃、タイミングは3秒後」
「おっけー!」
「行くぞ……3、2、1、撃てッ!」
理子の射撃と同時に俺もSOCOMを撃ち敵のAKを撃ち抜く。突然の出来事に戸惑う敵に俺は肉薄する。
「天童式戦闘術一の型三番『轆轤鹿伏鬼』ッ!」
敵のお腹に向かって捻りを加えた強烈な右ストレートを打ち込む。あまりの衝撃に敵はテーブルを巻き込みながら吹き飛び、壁に叩きつけられ気絶した。
「デートの邪魔をするからだ」
倒れた敵にそう言うと他の奴は俺を脅威と感じたのか輪を描くように俺を囲んだ。
だが、理子の射撃支援により次々と銃を吹き飛ばされていく。
「あの女を捕まえろ!」
敵の1人がそう言うと客の中に紛れていた仲間が理子の方へ一気に迫る。
「気づかないと思ったー?ばーか」
迫ってきた敵をそのまま受け流して首に掌底を決めて無力化してしまう。さすがはAランク武偵だ。一方で瞬く間に味方を無力化された敵は流石に動きが止まってしまっていた。それを逃すわけなく次々と拳で処理していき、ついに最後の1人になってしまった。
「ありえん……!こんなことが……!」
どうやらリーダーのようだが、現実味を帯びてない事実に震えているようだ。
「強いて言うなら相手が悪かったな?」
俺はそう言って1発殴って気絶させるのだった。
「理子ーこっちは終わったぞ」
全部の敵を処理して理子のところにいくとまるで子供のように目をキラキラさせていた。
「ケー君!かっこいい!!なにあれ!?」
「あー俺の実家の武術だよ、腕前はまだまだだけどな」
「なんでみんなの前で披露しないのー?」
「……まぁ色々あるからな」
その話題については特に掘り下げることもなく、警察に連絡して犯人たちを無事連行してもらったところで俺たちは店を出るのだった。店の壁やテーブルを傷つけてしまったが、お咎めがないどころか、お礼の品までもらってしまい申し訳ない。
「最後はなんか……事件に巻き込まれたが、まぁ……楽しかったよ」
寮への帰り道で俺は理子にそう言った。すると理子はぎゅっと俺の腕にしがみついてきた。
「理子りんも楽しかったよ!ケー君の意外な特技もしれたし!」
「理子が楽しかったのなら良かったよ」
そして女子寮に到着して理子を見送るとその足で自分の部屋に帰った。
「……私だ、候補に入れて欲しい人物がいる」
「わかった……ターゲットは?」
「
月明かりに照らされたその顔はまるで獲物を目の前にしたライオンのように獰猛だった。
バトル描写って難しいですね……(白目)