特異点の白夜   作:DOS

132 / 170
『I want to see your smile』

 

 

 

並盛町の地下に存在する風紀財団地下本部。つまりこの時代の雲雀のアジト。

そんなアジトの一室、純和風の部屋の畳の上で、携帯片手に本を見ながら寝転がっている人物が一人。

 

座布団を枕にうつ伏せに、手元にポテトチップスのコンソメ味を手にとってパリッと食べ、本をペラリとめくる。なかなかに寛いだ態勢のその人物は、肩と耳で携帯を挟み込み誰かと話しているのか、楽しそうに笑っていた。笑うたびに、柔らかそうな白い髪がふわりと揺れる。

 

「そうそう、俺らまだ少しこっちいるから。・・・・・で、どうすんの?・・・・・・あ、それでいいのか、ナイスナイス。気がきくじゃん」

 

寝転がって寛いでいる少年は、白神光努。

イリスファミリーの2代目ボスにして、フィオーレリングを持つもの。

 

たまに表記しておかないとなんだか忘れそうなので、あえて表記しておこう。

 

と、ガラリと麩を開けて入ってくる新たな人物。

イリスファミリー第2戦闘部隊『シャガ』所属、コル。

 

柔らかな黒髪に、黒いシャツと七分丈のパンツというラフな格好。スポーツタオルを首から下げ、少し髪が濡れていることから、さっきまで風呂に入っていたことがわかる。

 

「おぅ、そんじゃまたなー」

 

ピッ!

携帯の通話終了を押し、うつ伏せの状態から光努は起き上がってコルの方へと向き直った。

 

「おかえり。武どうだった?」

 

すでに修行が終わった光努達よりも、コルと武、リルとクローム達の修行はもう少し続いたらしく、さきほどコルもリルも終わって風呂に入って戻ってきた、ということらしい。戻ってきたのはコルが先でリルはまだクローム達と風呂中らしい。

 

「さすがこの時代の剣豪。本当に中学生と疑いたくなるボンゴレファミリー。あ、そんな特集とか組んだテレビ見てみたいな」

「あ、俺も見てみたい。人のことは言えないけど」

 

さすがリボーンにヒットマンの才能がある言われるだけある山本。昔作られた並中喧嘩の強さランキングが雲雀に次いで2位なだけある。ちなみに3位が獄寺らしい。

 

そんじょそこらのマフィアじゃ相手にならないくらいの野球で培っただけとは思えない運動能力を持っていたが、それがヴァリアーとの戦いの為に時雨蒼燕流を覚え、本格的に剣士になり始めてから更に強化された。

 

もはや中学生と思えない。10年前の時点でスクアーロに並び立つ剣士と称されてもなんらおかしくない。そう言われないのはスクアーロを倒したという事実ができた日と、剣士としてのキャリアがかなり浅い為である。

 

「炎なしで木刀だけの模擬戦だったけど、さすが武。それでも強かったよ」

「おーさっすが。どうだった」

 

ふむ、と上の方を見ながら思い出すようにするコル。ちゃぶ台に乗せた、さっきまで光努の食べていてポテトチップスに手を伸ばしてパリッと食べる。

 

「スクアーロの100本ビデオを見たらしいし、あれで匣と炎を併用したら強いぞー。幻騎士との戦いは、術士との戦いをもっと知ってれば違ったかもな」

 

メローネ基地での山本VS幻騎士。

 

最終的に山本が敗北したのは、幻騎士の最初から展開していた幻術、匣兵器の幻海牛(スペットロ・ヌディブランキ)を見破ることができなかった為。障害物が大量に設置された訓練室を、何もないフィールドに見せられた為、突進して障害物にモロに顔面から激突したという。

 

「実力が出しきれてなかったからな。剣術と匣と炎の使い方はセンスあるんだが。まあ幻術に関しては苦手なやつが多いし。光努はどうするんだ?」

「俺?俺あんま幻覚効かないし。少ししたら目が慣れる」

 

骸との戦いの時も、何度か地獄道の幻覚を見たら後半はほぼ効かなかったという。。

 

(・・・・・幻覚って目が慣れる物だっけ?)

 

そんな光努の発言に、コルは割りと不思議に頭に疑問符を浮かべるのだった

 

「幻覚が無い分、スクアーロとの戦いはまだ大丈夫だったな」

「あれはすごかったらしいね。ぜひとも見たい。ボンゴレリング争奪戦がDVD化されてないかな」

「皆欲しがりそうだな(ボンゴレの機密満載だし)」

 

ガラリ。とそんなこんなで雑談してると、麩が再び開いて新たな人物到来。

入ってきた少女はリル。コル同様、少し濡れた艶やかな黒髪に、着ている浴衣が和風な部屋とマッチしている。柄が鍔柄なのはなかなかに彼女らしい、というか女性用の浴衣にその柄はどうなのかと思う光努なのであった。右手にタオル、左手に何やら箱を持っていた。

 

「ただいま~」

 

リルは押入れから座布団を用意して座り、手に持っていたタオルはコルと同じように首にかけて、もう片方の手に持っていた箱は机の上に置いた。

 

「あれリル。その箱何?」

「うん、ルイから宅配便が届いたの」

「へぇ、何届いたの?」

 

言いつつ、この地下アジトにどういうふうに宅配便が届いてリルが受け取ったのかが非常に気になる光努だが、そんなこと考えてたらキリがないなぁ、と思いつつリルの話を聞きながら、コルが用意した湯呑の中のお茶をすする。

 

「ルイ編集のメローネ基地の戦いダイジェストDVDBOX『|BUTTLE OF MELONE《バトル・オブ・メローネ』だって」

「ぶほぉ!」

 

思わず吹き出す光努。

 

 

 

 

 

((なんてすごいタイミング、ルイ!))

 

 

 

 

 

***

 

 

 

 

 

「そういえばリル。クロームどうだった?」

 

DVDの中の一枚(山本VS幻騎士)をテレビで見ながら、今日の修行風景を聞く光努。

リルはクロームの修行をビアンキとイーピンと共に手伝ってたのである。

 

幻覚能力はマーモンのプログラムを使用しての修行として、基本的に近接戦闘の格闘能力の向上を担当していた。格闘能力ならビアンキやイーピンよりリルの方が高いので適役であった。さて、それではいったいクロームはどうなったのか。

 

「近接格闘のレベルが3から8くらいになったかな」

「いや、微妙にわかりにくいんだけど。というか最初0なの?」

「レベル0は構成員レベルには余裕で勝てるくらいからのスタート。レベル10なら銃弾を余裕で避けるくらい」

「最低ライン高!それで最終的にはどうなるんだ?」

「レベル15なら熊も一撃!そしてレベル20なら一人でマフィア制圧可能(素手で)!」

 

(ということは後少しでクロームは銃弾なら余裕でよけられるレベルになるのか。一体何の特訓したんだろうか・・・・・)

 

軽くコルがドン引きしていたが、そんなことはお構いなしにリルはリモコンでテレビを操作しているのであった。

 

「それにしてもこのDVDどうやって撮ったんだ?ルイいなかったのに」

「これ?光努一回獲洞山に行った時にルイの雲綿毛見たでしょ?」

「ああ、なるほど。あれ使ったのか」

 

極少の綿毛型の監視装置である雲綿毛(ソッフィオーネ・ヌーヴォラ)

実は光努の開いた『迷いの森(フォレスタ・パーソ)』の匣兵器の中にいくつか種が仕込まれていたらしく、雲のアップデート匣を使用して開花、増殖と同時に辺りに散布するという仕組みだったらしい。

 

そんなこんなでできた1000を有に超え映像と、実際に戦った者の証言とメローネ基地の監視カメラのハッキング映像と、あとはルイの編集技術と多少のCGを組合わせ、なんとDVDBOXが無事に完成しましたと。

 

「あれ?今の説明なんか変なの混じってなかったか!?」

「え、そうかな?」

 

きょとんとするリルだが、光努は内心あれぇ~と思っている。決して光努がおかしいわけでないが、微妙にリルとコルの価値観がずれているだけである。人によっての犯罪ラインがなかなかに違うのがまた面白い。何が正しくて何が悪いのか、それを考えるのは本人なのか、周りなのか。

 

「そういえばみんなでお風呂入ってたんだけどね」

 

光努の疑問はそのままでテレビを見ていた光努、リル、コルの三人だったが、リルが思い出したように光努とコルに話しかけた。ちなみにテレビ画面には、10年後了平VSバイシャナの戦いで、丁度アッパーカットを了平が決めたところだった。

 

「京子とハルがボイコット一旦休戦するみたいだって」

「ありゃ、こっちが先に折れたのか?」

「なんだかんだ言っても、二人共ツナ達心配してるからね。このままだったら二人が先に罪悪感で潰れちゃうよ」

 

元々、ツナはそうそう隠し事ができるような性格ではないし、京子達もボイコットなんてするような人物ではない。こうなってはやらざるを得ないとはいえ、無理をしてるのには変わりないため、どちらも折れない限り、このままだと全員がいつか爆発してしまいそうだ。

 

「ツナは微妙。ちょっときっかけでもあれば話しそうだけどなぁ」

「そのきっかけ作り、明日ビアンキがこっそりするんだって」

 

嬉しそうなリルの言葉。リルもコルも、同じ場所で生活しているのに別々の生活をしているということはあまり良いとは思ってないからか、隣のコルも笑っている。

 

「てことはボイコットも明日で終わりか。そりゃ丁度よかった。ナイスタイミング」

「え、なんで?」

「明日になったらわかるわかる。じゃ、そろそろ寝るか」

 

光努の言葉に疑問符を浮かべるリルとコルだが、明日になればわかるというのであれば待とう。

 

リモコンを操作してディスクを取り出し、DVDをしまって、今日は一先ずおやすみ~。

 

 

 

 

 

 

 

***

 

 

 

 

 

 

そして次の日、光努はボンゴレアジト内を歩き、作戦室に向かっていた。

 

ディーノが来てるらしく、他のやつら、ツナ以外はすでに集まって修行風景を聞いているそうだ。ちなみにツナはビアンキの策略にうまくはまっている。

 

ビアンキが安全で大丈夫と京子に地上に出て買い物を促し、ツナには京子が怒って出て行ったと言って後を追わせる。修行ばかり、たまには息抜きも必要とのことだとビアンキも考え、リボーンもそれに同意したのであった。

 

今頃何してるかなぁ、とか考えていたら、前方にツナを発見した。

その表情を見てみると、どこか憑き物が落ちた用な、少し晴れやかになっているような気がした。多方、全部話したんだろう。でも少し浮かなさそうなのは、みんなに黙って全部話したことに、ちょっと罪悪感。けどすぐに報告しに行くところだなぁと、光努は思った。

 

「どうしたんだ、ツナ。全部話して一先ずつっかえが取れたって感じだな」

「光努。よくわかったね」

「ビアンキにそそのかされたんだって?それで京子追いかけて全部話してついでに帰ってハルにも全部話してみんなに報告しに行くところか」

「本当によくわかったね!もしかして見てた?」

「ツナの行動はわかりやすいからな。ちょっと聞けばあらかた想像がつく」

「そんなに?」

「まあそいつの性格がわかれば、そのあと何するかなんとなく想像つくだろ?まあそんな感じ」

「そうそううまくいかないと思うけど・・・・」

「それで、どこまで話した?」

 

ツナが京子とハルの二人に話したのは、今までのことを全て。

 

マフィア、ボンゴレファミリーの10代目候補であるということを。黒曜ランドの戦い、リング争奪戦の戦い。そして今回の、メローネ基地の戦い。京子達の中で疑問だったことを、全て話したそうだ。並盛中生が襲われた戦いの真実も、スクアーロに襲われた時のことも、相撲大会のことも、いや相撲大会はマジで信じていたようだ。嘘が下手すぎる了平も了平だが、すんなりと信じる京子も京子だなぁと思う光努なのだった。まあそれも、兄妹そろって純粋なのだというのも感じるのだった。

 

「でも京子ちゃんにヒントをもらって(こいつ)のことが少しわかった気がしたよ」

 

そう言って見せたのは、オレンジ色の、大空のボンゴレ匣。

最初に開けた時は、炎の塊の竜の用な異形の怪物が現れ、死ぬ気状態のツナをも圧倒していたのだが、ディーノ曰く、それは匣の間違った姿。正しく開匣できるまで、ツナは修行に家庭教師をつけず、一人で修行だったのだが、今回の件で何かを掴んだらしい。

 

「いいなぁ、匣。俺も欲しいな」

「光努ってたくさん匣持ってるって聞いたけど」

「全部試作テスト用だし、俺専用ってわけじゃないからな。どうせならイリス匣とか作ってくれてもいいのにな」

「あはは。まあ、ルイに言ってみたら?」

「言ってるよ。けど、もうそろそろだってさ」

 

ほぼ完成しているという、ルイからの連絡もあった。あとは、仕上げを御覧じろってね。

 

「けど、本当に話して良かったのかな?」

「なんだ、今更後悔してるのか?」

「そういうわけじゃないけど」

 

自分から話しておいてだけど、これからマフィアのこのに京子達は少なからず関わる機会が出てくるだろう。基本一般人の二人はそうそうかかわり合いにはならないと思うけど。

 

「話したあとは、二人の様子どうだった?」

「・・・二人共、笑ってた」

 

そう言ってツナの脳裏に浮かぶのは、笑って気にしないでという、ありがとうという京子とハルの二人の表情だった。

 

「だったら、そのためには頑張らないとな。知ってもなおお前を受け入れて、笑ってくれてるんだから」

「光努・・・・・うん、そうだね」

 

ツナも笑う。光努も笑う。

笑ってくれてる二人の為に、全てを知った二人の為に。

 

 

 

 

 

 

 

 

***

 

 

 

 

 

 

ツナ達がそれぞれ生活する居住スペースや、食堂キッチンと同じ地下7階にある食料

庫。一先ず買い物をした食材はここに置き、後々料理の際にここから持っていかれる。

前はミルフィオーレが街を監視していたため、満足に買い物にも行けず、基本的に基地内にある家庭菜園でできた野菜などを使って料理をし、食料庫に貯めたりしていたのだが、メローネ基地の戦いが終了し、ミルフィオーレの監視の目がなくなった今のこの時は、外に普通に買い物に言って、必要な物を揃えることができる。

 

当たり前にできることと思っていても、いざ外を歩けない状況からまた普通に外に出れる状況になると、何とも自由で安心する。だからこそ、夕飯の買い出しなんてことだって、普通に出かけられる。

 

そんな食料庫に向かう人物。後頭部でポニーテールに結った柔らかな黒髪を揺らしながら、そこにいた人物へと声をかけた。

 

「おかえり、京子」

 

そう言われて後ろから歩いてきた人影に気づいたのか、買い物をしてきて手に持つ食材を入れていた手を止めて、後ろを振り向いた。

 

「あ、リルちゃん。ただいま」

 

10年前の時点で、リルとコルはフゥ太と遊んでいるとき、何度か京子とハルの二人と会ったことがあるらしい。もとより人懐っこい性格のため、すぐに京子達と仲良くなった。だからなのか、10年後のリルとコルと会ったときはかなり驚いていた。

 

「ツナに、全部聞いたんだって?」

「・・・・うん。話してもらったよ。今までのこと、全部」

 

話してもらえて良かったのか、少し微笑んでいるけど、内心は落ち込んでいるのが、リルにはわかった。

 

「私達のことも聞いたの?」

「えっと、それなんだけどね」

 

イリスファミリーというマフィアに所属していて、光努がボスでリルとコルも一緒のファミリーらしい、という話はツナから聞いたが、実際にツナがイリスファミリーで知っていることというのは意外と少ない。

 

灯夜やルイ、槍時、獄燈籠といった面々とはツナは面識もなく、戦っているところに光努()()が突っ込んで黒曜戦やリング争奪戦も戦っていたため、本当に他のイリスファミリーメンバーと接する機会が、リルとコルに多少あったかな、くらいである。

 

いや、槍時とルイと獄燈籠は会ったことあったが、京子が知らなかったから説明のしようもないか。

 

結果、ボンゴレファミリーに関することは言われても、ツナ自身があまり知らないイリスファミリーの情報は微妙に表面だけ伝わったのであった。

 

「あはは。そういえばイリスとしてっていうより、昔は光努が一人でツナ達のところに行ったから知らなくて当然か・・・」

 

若干苦笑いするリル。

まさかそんなところでツナの説明が詰まるとは思わなかった。

 

「イリスファミリーっていうのはね、マフィアって言うけどどちらかといえば企業、つまり会社なんだよ」

「会社?てことは光努君って社長さんなの?」

「うん、そう。並中に通ってた時の光努ってたまに休んでたりしてたでしょ?あれって会社の用事だったの」

「あ、なるほど」

 

思い当たる節があるのか、納得という表情をする京子。

定期的に灯夜によって連れ出されて日本国内国外飛び出るため、並中をたまに休むということがある。学校ではどういう説明がされていたのか、クラスメートには割りと印象的だったらしい。そりゃそうだ。

 

「マフィアだけど、会社なの?」

「うん。光努も社長だったけど、ツナと同じマフィアのボスってことだよ」

「・・・そう」

 

 

マフィアのボス。

 

その言葉が、自分が生きてきた中で創作の中でしか聞かないような言葉だと知っている。自分の周りにいるということは、全く知らなかった。

 

兄である了平がリング戦の時に、何かしているということを知っていたが、その時は了平の相撲大会をしているという言葉を信じた。

 

兄は、何も危ないことをしていないと。メローネ基地での戦いも、ツナ達が過去へ帰るために何かしていると知っていたが、命の危険がある戦いをしていたということを自分達は知らなかった。

 

「バカだよね、何も知らないのに。また戦いがあるって言ってたのに、家事をボイコットなんて」

 

京子の表情は落ち、大きな瞳は潤んでいる。

自分たちの代わりに、過去へと帰るために、修行する。それなのに、料理もつくらず家事もボイコットをする。何も話してくれなかったからできたことだけど、全てを話してくれた今、一気に罪悪感が込み上げてきた。

 

「みんな・・すごく、辛かったんだろうに・・・」

 

頬を伝い、その瞳には大粒の雫が流れ落ちていた。

そんな京子に、リルは柔らかな微笑みを浮かべ、そっと抱きしめた。

 

 

「・・・リルちゃん?」

「京子は悪くないよ。ハルも、ツナも、誰も悪くない」

 

 

京子はリルの胸に顔をうずめ、リルは京子を優しく撫でる。

 

 

「ただツナ達はみんなを心配して、京子達もみんなを心配していた。もちろん光努も、私も、コルも、すごく心配していた」

 

 

優しげな音色の声に、京子は瞳を閉じて、涙を流す。

 

 

「もう心配かけないように、明るく振舞ってたけど、今はいいよ。泣いたっていいんだよ」

 

「リル・・・ちゃん・・うん」

 

「ボイコットも終わり。またみんなのために、栄養つけてあげよ。支えてあげて、みんなを。戦いはまた過酷になるかもしれないけど、京子達が笑顔でいてくれれば、みんなも頑張れる。だから、笑って京子」

 

 

その言葉に、京子はこの時代にはいない、まるで母親のような声に、涙が頬を伝う。

 

 

「・・・・うん!」

 

 

そう言った京子の表情は、華のような眩しい笑顔に。

 

 

いつの間にか頬を伝っていた涙は、治まっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。