ビルドアップファイター勇作   作:PPlaper

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と、特撮書きたい病が……。


佐藤勇作:オリジン

転生者、佐藤勇作は叫んだ。

 

 

 

 

マジっすか、と。

 

 

 

 

 

事は、一日前に遡る。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

転生して、剣と魔法があるものの現実世界、みたいな世界にきた勇作は、歓喜した。

 

 

やったぜ!夢のチートライフだ!と。

 

 

しかしながら、そんなことはなかった。

 

 

 

 

 

 

言い忘れていたが、この世界は『落第騎士の英雄譚』という物語の中である。

 

 

尚、勇作はそのことを知らない。

 

そもそも原作を知らない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

幼稚園年中に上がると、伐刀者の適正検査が実施される。

 

 

伐刀者に憧れる幼稚園児達は、どんな伐刀者になれるだろう、と期待に胸を踊らせる。

 

 

勇作もその一人だ。

 

 

転生したし、さぞかしCHEATなやつなんだろーなー、と期待していた。

 

 

 

 

 

今思えば、これ多分フラグだったんだなって。

 

 

 

 

 

伐刀者の検査はふつう、色々と手順を踏んで行われるのだが、今回は、鑑定専門の伐刀者が出張で検査し、結果だけを書類にして事業者側に渡す、という形をとることとなった。

 

伐刀者であることが判明した子だけを集めて、講習をしたりもする。

 

試験的に。

 

 

 

 

 

そして、勇作の結果が、これだ。

 

 

 

 

攻撃力:F

 

防御力:F

 

魔力量:C

 

魔力制御:E

 

身体能力:C

 

運:B

 

固有霊装ーーー空のボトルとそれをはめるらしきベルト(仮称)

 

 

伐刀者ランク:ギリギリE

 

 

 

 

ーーーー総評、ちょっとプロは難しいかな。by鑑定専門の伐刀者

 

 

 

チートなんてなかった。現実は非情である。

 

追い打ちをかけるように、はめるらしき場所にはめても何の反応も返さない自分の固有霊装。

 

 

そもそも武器じゃねーし。

 

 

勇作は絶望した。

 

 

 

そして、勇作は周囲を見る。

 

 

 

 

剣を掲げて叫ぶ見知らぬ男子。

 

 

 

槍を持って構えの真似事をしてみる、やはり見知らぬ男子。

 

 

 

チャンバラをしようとして止められる、これまた見知らぬ男子達。

 

 

 

やつら和気藹々としていやがる。

 

 

 

 

 

 

 

というか、男佐藤勇作、絶賛孤立中。

 

 

 

 

……………これ、イジメられない?

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

別にイジメられませんでした。

 

 

まぁ、よく考えたらそもそも伐刀者な人の方が少なかった。

 

 

だが、いくらイジメられないからって、ボッチなのは変わらないただ一つの真実なのだ。

 

 

勇作は思った。

 

 

ーーーーー友達作ろう、友達。

 

イジメられないためにも。

 

 

 

 

……えっ、どうやって作るの?

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

・近づきにくい奴

・伐刀者の話題を振りづらい

・ボッチ

 

 

この三重苦を脱するため、勇作は作戦を考えた。

 

 

一つは永遠に脱出できなさそうだが、無い知恵を絞って考えた。

 

 

そして、母の名言を思い出す。

 

 

母曰く、「今くらいの子なんて外で駆け回ってるものよ」らしい。

 

 

ママ友と話してるの聞いた。男だったけど。

 

 

外で遊ぶ=公園。

 

 

ならば、公園に行かねば。

 

 

 

 

 

というわけで、勇作は公園にやってきた、が、しかし。

 

 

右を見れば知らないやつ、怖い。

 

 

左を見れば知ってるような気がするけどやっぱ知らないやつ、怖い。

 

 

 

 

 

 

したがって、砂場でボッチで遊んでる集団に混じるのは必然だったのだ(名推理)

 

 

………何しに来たんだ、俺。

 

 

 

 

 

 

ところで皆さんは、砂場で黙々と遊んでいると、何だか、隣で遊んでるやつとわかりあえたような親近感がなんとなくしないか?

 

 

俺はする。

 

 

そして、子供ってのは何かそんな気持ちを感じるやつと遊ぶものだ。

 

 

したがって、隣で遊んでた子に話しかけられることもあるんだ。

 

 

 

あるんだよ(真顔)

 

 

 

 

 

「ボ、ボクはいっきっていうんだ。い、いっしょに、あそばないかい?」

 

 

 

 

 

 

その男の子は、黒髪黒目で、気弱そうな目をしていた。

 

 

だから、俺は、女受け良さそーだなーと思いつつ、こう返したんだ。

 

 

 

 

「い、いいぜ。いっしょにあそんでやるりょ!」

 

 

 

 

今だから言おう。

 

 

クッソ恥ずかったわ。

 

 

そしてそんなカミカミマンの俺の言葉で満面の笑みになるいっき君マジ天使。

 

 

あ、ショタコンじゃないっすよ。

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

いっき君マジで良いやつでした。

 

 

優しい、かわいい、よく気づく、の嫁三条件をよゆーでクリアしてる。男の子だけど。

 

 

マジなんでここでボッチしてたのかわかんないくらいいい子だった。

 

 

そして、仲良く話していると、自然と話は昨日の伐刀者検査へと変わっていった。

 

 

 

おれぶれいざーなんだぜー、なんて言って威張る俺氏。

 

 

そうなんだ!おそろいだね!と言って邪気のない目を向けてくるいっき君。

 

 

 

崩れ落ちる俺。

 

 

 

 

 

 

「おれは……おれはよごれていたよ……」

 

 

「ど、どうしたんだいゆうさくくん!」

 

 

 

 

 

 

 

そんなこんなで、お互いの固有霊装について話し合う俺たち。

 

 

「ぼくのでばいすはかたななんだ!ゆうさくくんのはどんなでばいすなんだい?」

 

 

「お、おれのは……これさ………」

 

 

「なんだいこれ?ボトル?《カシャン》あっ、あいた。で、ここからどうするんだい?なかみは……からだね」

 

 

「わかんない」

 

 

「えっ?」

 

 

「つかいかたわかんないんだよそれ……。これにはめてつかうんだとおもうけど、はめてもなにもおこらないんだ………」

 

 

「えっ、あっ、その……ごめん」

 

 

完全に地雷ですね。

 

 

こんなに優しいいっき君を困らせるなんて俺は何という奴なんだ……。

 

 

そうやって、さらに落ち込んでると、いっき君が口を開いた。

 

 

「ゆうさくくんは、KOKのさいきょうねねさんをしってる?」

 

 

「……たしか、さいきんリーグにはいってきたひとだよな」

 

 

「うん。それでね、さいきょうさんって、でばいすのかたちがおうぎのかたちしててさ」

 

 

「へぇ〜。しらなかったや」

 

 

「それでね、はじめはつかいかたもわかんなくてあきらめかけたけど、それでもあきらめなかったから、いまのわたしがいるんだっていってたんだ。だから、その、うまくいえないけど、だいじょうぶさ!」

 

 

「……そうかなぁ……」

 

 

「きっとそうさ!このボトルだって、なにかつかいみちがきっとあるはずだよ!」

 

 

「たとえば?」

 

 

「う、う〜ん。ふたをあけて、なかみをかける、とか?」

 

 

「………………うん、そうだな!ジーッとしてても、どうにもならないしな!よし!やってみよう!」

 

 

「…!うん!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、相談の末、近くの街灯にボトルを向ける俺たち。

 

 

すると、街灯が少し光って、その光がボトルに吸い寄せられていった。

 

 

 

俺たちは、その光景をぼうっと眺めていた。

 

 

 

光が、全て吸い寄せられる。

 

 

 

おもむろにふたを閉めると、ボトルが光って、その形を変えた。

 

 

ライトフルボトル。

 

 

そんな名前が、頭に浮かんだ。

 

 

 

 

 

「そうか……そういうことか……!」

 

 

「ど、どういうことなんだい!?」

 

 

「たぶん、おれたちの、ボトルからなにかがでてくるっていうかんがえがまちがってたんだ!このボトルは、なにかをきゅうしゅうして、ちからにかえるボトルだったんだ!そして、この、でんきのボトル。これ、かたちがかわって、ひだりがわにしかはまらなくなってる!つまり、これには、もっとしゅるいがあるはずなんだ!いっき!さがしにいこうぜ!」

 

 

手を伸ばす。

 

 

「あ、うん!いこう!」

 

 

手を繋ぐ。

 

 

女みたいな手だな、いっき君。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、一日町中を走り回って、タコ、イヌ、マンガ、海賊、忍者のボトルが集まった。

 

 

タコは魚屋、イヌはちょうど通りかかった飼い犬、マンガ、海賊、忍者は、本屋さんで集めてきた。

 

 

調べると、タコ、イヌ、海賊、忍者は俺から見て右側、ライト、マンガは左側にはまるらしいことが判明した。

 

 

 

「ねぇ、ゆうさくくん」

 

 

「なに?」

 

 

「これ、ふったら、音がなるよ?《シャカシャカ》」

 

 

「ふーむ、なんでだろう?」

 

 

 

と、言いつつ、振ったタコボトルをベルトにはめてみる。

 

 

 

 

《オクトパス!》

 

 

 

 

「「うわぁ!!」」

 

 

なんか鳴った!

 

 

「………もしかして」

 

 

 

ライトも振ってはめる。

 

 

 

《ライト》

 

 

「やっぱり!これは《ベストマッチ!》うわぁ!」

 

 

《デンデンカン♪デンデンデン♪デンデンカン♪デンデンデン♪》

 

 

えっ!?

 

 

 

「ちょっ、いっき!た、たすけてぇ!?」

 

 

「ぼくにどうしろと!?」

 

 

 

あっ、コケた。

 

 

 

 

コケた拍子に、ベルトについていたレバーが回る。

 

 

回る。《カン♪》

 

 

回る。《カン♪》

 

 

回る。《カン♪》

 

 

 

「えっ、ちょっ」

 

 

急いで立つ。

 

 

《カン♪カン♪カン♪カン♪カン♪カン♪カン♪カン♪》

 

 

ベルトが回る度に、ベルトから線のようなものが伸び、プラモのようなものが形成される。

 

 

形成され切ると、ベルトから音声が鳴った。

 

 

 

《Are you ready?》

 

 

 

「えっ!?あっ、は、はい!」

 

 

 

プラモが迫る。

 

 

 

「えっ」

 

 

 

《ガチャーン》《シュー》

 

 

 

余分な空気が抜かれ、スーツが体にフィットする。

 

 

 

《稲妻テクニシャン!オクトパスライト!》

 

《イェーイ!》

 

 

 

………。

 

…………………。

 

……………………………………………。

 

 

『いっき、おれ、どーなってる?』

 

 

「なんか、ヒーローみたい………。」

 

 

『…………………………………………えっ』

 

 

 

マ、マジっすか……。

 

 

 

 

 

 

 

これが、佐藤勇作の始まりの物語。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「久しぶりだな、一輝」

 

 

「もしかして、勇作君かい?久しぶりだね!あ、でも友人だからって手加減はしないよ!」

 

 

「ああ、もちろんだ。実はさ、あれから色々あったんだよ。少し話そうぜ」

 

 

「喜んで!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「行くぜ!ステラ・ヴァーミリオン!テメェなんぞに負けてたまるか!」

 

 

《ライオン!》《掃除機》

 

 

《ベストマッチ!》

 

 

「フン!大きくでたわね。私だって、負けられないのよ!傅きなさい!妃竜の罪剣(レーヴァテイン)!」

 

 

 

《Are you ready?》

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『それでは!試合開始(Let’s Go Ahead!)!』

 

 

 

 

 

《たてがみサイクロン!ライオンクリーナー!》

 

 

《イェーイ!》

 

 

 

 

『さぁ!実験を始めようか!』

 




要望があれば続き書きます。


あればね、あれば。
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