完璧なメイドととある青年のたったひとつの恋物語   作:カイト&ライト

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カイト 「なんか序盤とは思えない展開なんだが」
ライト 「おい、前書きで小説に触れるのはやめておこうぜ」
カイト 「了解です ちなみに、次の回がちょっと書くの時間かかりそうです」
ライト 「まあ、今回少し早め?だったから許してくれ」
カイト 「では、

カイト&ライト 「ゆっくりしていってね!!!」


第20話 悲しみを超えた先には?

第20話 

 

 皆頼の心はもう冷めていた

 今まで初めて、心から信頼できると思っていた

 いや、心から信頼していた

 

 なのに、自分の目の前で、亡くなってしまった

 皆頼は、自分の弱さを嘆いた

 なぜ、俺は咲夜を守ってあげられなかったのか

 それは、俺が弱かったからである

 

 紅魔館に帰っても、もう何も感じなかった

 いままで、母も父もなくした

 だが、皆頼はそれ以上に咲夜の死がショックだった

 レミリアに心配もされた

 だが、大丈夫と答えた

 決して大丈夫なんかじゃないのに……

 

 ~~~~

レミリア 「……皆頼、大丈夫かしらね?」

パチュリー 「……少なくとも大丈夫には見えないわね

       かなりの精神的ダメージを負っているわ

       でも、この場合は、下手に干渉しないほうがいいかもね

       いつもと同じように接してあげましょう」

レミリア 「……パチュリー、あなた……

      何かのカウンセラーだったっけ?」

パチュリー「そんなわけないでしょ

      なんでその言葉が出てくるのよ……」

レミリア 「まあ、ともかく皆頼が、一刻も早く復帰できるようにしましょう」

パチュリー「ええ、そうね」

 

 

小悪魔 「……やっぱり咲夜さんいないと仕事が大変ですよ

     というか、美鈴さん咲夜さんいた時よりも仕事してる気がするんですけど……」

美鈴 「え、そんなことないですよぉ?」

小悪魔 「そう? まあ、いいですけど」

美鈴 「で、皆頼はどんな感じなのよ」

小悪魔 「……かなり精神的なショックを受けていますよ」

美鈴 「……そう」

 

 

~~~~

 3週間後

 ~~~~

 

皆頼 「……」

レミリア 「……ご飯、できたわよ

      食堂でみんな待ってるから

      早く来てね」

皆頼 「ああ……」

 

 

美鈴 「……大丈夫ですか?」

皆頼 「ああ、大丈夫だ 心配すんな」

パチュリー 「とりあえず食べましょう? 私もうお腹減っちゃって」

レミリア 「ええ、そうね」

 

一同 「いただきます」

 

皆頼 「……そういえばこれは誰が作ったんだ?」

美鈴 「私ですよ 炒飯などの中華料理ならお任せを!」

レミリア 「ずっとこれでも飽きるけどね」

美鈴 「ならレミリア様が料理を作ったらどうですか?」

レミリア 「……食べられないものができるかもしれないけどそれでもいいのね?」

パチュリー 「紅魔館が爆発するからやめて頂戴」

皆頼 「前も、爆発したようだしな」

レミリア 「……まあ、いいわ 妖精メイドにでも頼んでみましょうか」

 

一同 「ごちそうさまでした」

 

美鈴 「あ、少し手伝ってもらってもいいですか?」

皆頼 「ああ、分かった」

 

皆頼 「……」

美鈴 「あまり考えすぎるのも良くないですよ?

    過ぎたことはもう戻らないのですからネ」

皆頼 「ああ、わかってるよ

    ……わかってはいる」

美鈴 「前向きに事は進めていきましょうね」

 

 (就寝前)

皆頼 「はぁ……」

 

 咲夜が死んで、少し時間がたったとはいえ、やはりショックはなくならないな

 まあ、そのことばかり気にしていたら、やっぱりやっていけないわけなのだが……

 

 まあ…… 寝よう

 

 Zzzz……

 

 ~~~~

 

皆頼 「ふぁぁ……」

 ……眠い

 というか最近美鈴のやつ起きるの早いんだよ

 4時半とか正気か?

 いつもの美鈴じゃねえよあいつ

 

 

美鈴 「あ、おはようございます」

皆頼 「なんで敬語なんだよ」

美鈴 「いやまあ…… 癖ですかね?」

皆頼 「敬語じゃなくていいといったはずなのだが……

    まあいい、今日も、中華料理か?」

美鈴 「いや、さすがにそれじゃあ飽きるでしょうから、ちょっと皆頼さんに作り方を教えてもらおうかなって……」

皆頼 「……まあいいが、俺もそこまでのレシピを知っているわけではないぞ?」

美鈴 「いいんですよ 多分今の状態では皆頼さんが一番料理上手いですし」

皆頼 「はぁ…… まあ、いいけども」

 

 

 ~~~~(料理中)

 

美鈴 「そういえば最近皆頼さん特訓とかしてるんですか?」

皆頼 「ああ、まあ…… 一応はな」

美鈴 「あ、ご飯炊き終わりましたよ」

皆頼 「ああ、じゃあ盛りつけといて」

美鈴 「わかりました」

 

 ~~~~

 

レミリア 「あ、お疲れさま」

皆頼 「ああ、今日は中華料理ではないぞ」

レミリア 「いやまあ、ずっとそれだと飽きるからね」

美鈴 「まあたまにはいいでしょう?」

レミリア 「まあ…… そうだな」

 

パチュリー 「ああ、もう出来上がっていたのね」

美鈴 「そうですよ」

小悪魔 「じゃあもう食べましょうよ」

皆頼 「ああ、そうだな」

 

一同 「いただきます」

 

レミリア 「うん…… 普通においしいわね」

美鈴 「そうでしょうそうでしょう」

皆頼 「美鈴お前中華料理しか作れなかっただろ」

美鈴 「チョットナニイッテルカワカンナイデスネワタシ」

皆頼 「こいつ……」

パチュリー 「落ち着いて落ち着いて」

レミリア 「うん、まあ、ここまで元気になったのなら大丈夫ね」

皆頼 「ああ、まあ大丈夫だ 心配かけたな」

 

 

 

美鈴 「あ、ちょっと買い出しに行ってもらってもいいですか?」

皆頼 「ん? ああ、分かった」

美鈴 「じゃあこれを……」

皆頼 「今日はカレー作るのか」

美鈴 「はい、そうですネ」

皆頼 「じゃ、今すぐ出る」

美鈴 「よろしくお願いしまス」

 

 ガチャ

 

皆頼 「ふぅ…… いい天気だ」

 

 今日は文句なしの晴れ 

快晴だ

 10月のわりには少し熱いと感じさせる日差しに照らされながら、水面が光る湖の横を歩いていく

 この湖の日に照らされて光を反射している姿はいつ見ても幻想的だ

 そしてそこにはいつもと同じように、チルノと大妖精がいる

 チルノは木陰で、暑さをしのいでいる

 やはり氷の妖精、暑いのは苦手らしい

 

チルノ 「おお!? こんなところで会うとは珍しいじゃないか!

     お前! 前に私にプリントを川のような量置いて行ったのは許さないぞ!」

大妖精 「チルノちゃん、川じゃなくて山だよ」

チルノ 「川でも山でも変わらないぞ!」

皆頼 「あ~~、はいはい

    金平糖やるからこれで許せ」

チルノ 「……許してやろうじゃないか」

大妖精 「すみませんね」

 

 やっぱり同伴者……

 精神的に大人だなぁ…… えらいえらい

 

皆頼 「あ、大妖精にも飴持ってきたけど食べる?」

大妖精 「あ、いえ 大丈夫です」

皆頼 「そうか、ならいいんだ チルノの世話頑張ってね」

大妖精 「ハハハ……」

 

 

 

皆頼 「久しぶりの人里だなぁ……

    まあ、さっさとやることは済ませてしまおうではないか」

文 「あ、お久しぶりで~す」

皆頼 「あ、久しぶりだな

    それと早く日記を返してもらいたいところだ」

文 「あ、それなら今手元にありますから渡しますね」

 

 ようやく帰ってきたかわが日記よ

 まあ、いまはもう日記を書く気にはなれないがな……

 思い出したくないし

 

文 「大丈夫ですか? 元気がないようにも見えますけど」

皆頼 「……うん、まあ大丈夫ってわけではないがな

    まあ、健康だよ 体は」

文 「そうですか…… まあ、体にはお気をつけて

   じゃあ、私はスクープの匂いを嗅ぎつけたのでもう行きますね

   さようなら」

皆頼 「ああ……」

 

 スクープの匂いってなぁ……

 ……というかあの北北東の方向……

 紅魔館のほうだよな、それとも守屋神社か?

 いやな方向に飛んでいくなぁ……

 

皆頼 「さて…… さっさと買うもん買って帰ろうか」

 

 

 

 さて、買い物も終わって後は変えるだけだけれども……

 ちょっと香霖堂にでも寄っていくとするか

 何かいいものがあるかもしれないしな

 

 青年移動中☆

 (もう4時かよ)

 

こーりん 「やあ、久しぶりだね

      そしていいところに」

皆頼 「うん? いいところ?」

こーりん 「ああ、丁度これが流れ着いてきてね

      どうせなら少し見てくれよ」

 

 そういってこーりんが見せてきたのは、持ち手の部分が、茶色のようなオレンジ色?をした刀だった

 持ち手から見るに、少し前のものだと思うが、刃の部分は、新品のような輝きを放っている

 

皆頼 「いったいこれは何だ?」

こーりん 「ああ、これは昔雷光がつかっていたんだ

      ……君は雷光君のことを知っていたっけ?」

皆頼 「ああ、阿求から少し話は聞いているよ」

こーりん 「ああ、そうだったか

      それで、雷光が死んでしまったときにこれはなくなってしまったものなんだ

      それが今になって出てきたんだけどね

      どうだい? 買う気にはならないかい?」

皆頼 「ああ、買うにきまっているだろう?」

こーりん 「まあ、少し手入れをしなければいけないから、5分ほど待っていてくれ

      それまでは、ほかのものを見ていてくれ」

皆頼 「ああ、了解したよ」

 

 それにしてもここ、来るたびに商品変わってて面白いな

 前にはなかったものがたくさんある

 まあ、じっくり見ていくとするか(そんな時間かけてられないけど)

 

 

こーりん 「ああ、終わったよ」

皆頼 「あ、お疲れ様」

こーりん 「ちなみに使い方とか人のものだしわからないから、自分で探してね」

皆頼 「あ、まじっすか 分かった」

こーりん 「じゃあ、また今度」

皆頼 「ああ、またな」

 

 

 

 どうせなら湖の近くを通っていくとするか

 

皆頼 「綺麗だ……」

 

 昼の時は、輝いていた湖は、夜になると、霧がかかり、これもまた幻想的な風景を生み出している

 さらに、空から照らす月のわずかな光も、幻想的である

 

皆頼 「今日はちょっと遅めの夕食になるな」

 

 皆頼は、薄い月の光の中で、ゆっくりと歩いて行った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ようやく20話だぜぇ

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