完璧なメイドととある青年のたったひとつの恋物語   作:カイト&ライト

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k「どうも皆さんこんばんは カイトです」
r「結局また3週間投稿か…… まあいつも通りだな、ライトだぜ(感覚麻痺)」
a「もうコロナ休みが終わってしまって悲しいアマモです」
k「てか普通はコロナ休みなんてないから」
r「まあ、コロナの第2波がくるとかいう話もあるしどうせまた休みになるぞ」
a(やったぜ……)
k「コロナ休みはどうでもいいけど肝心のコロナにかからないようにね」
r「俺達だけじゃなく皆さんも体調には気をつけてな」

a「と、そんな話はここまでにして、そろそろ本編行きますか」
r「ん、それじゃあ、

「「「ゆっくりしていってね!!!」」」


※今回の話は9000文字ほどあるので区切りのいいところで分けて読むのを推奨いたします
 だったらこっちで分けて投稿しろという話なんですけどどこで切ろうか迷ってたらこんなになっちゃいました……
 申し訳ございませんm(__)m



57話 地下世界巡り ~地霊殿~

 俺と咲夜が鏡世界の中に入り後ろを振り向くと、そこには

 

    さっきまではそこにいなかったはずの少女が立っていた

 

 少女は黒色の帽子に薄い黄色のリボンをつけていて、上の服は黄色の生地に、黒い袖、水色のボタンがついている

 下のスカートは、緑の生地の上に薄く何かの花の柄が描かれている

 って、よくみたらこの少女の周りになにか管みたいなものがあるんだが……?

 しかもその中心には閉じた瞳みたいなものもあるし確実に人間ではないな

 

「……何の用だ?」

 

 と、俺は未知の相手に戦闘の準備をしながら話しかける

 正直こうやって尾行するくらいだから明らかに狙ってる気がするんだが……

 

「……え?」

 

 俺が質問すると少女は周りを見渡した後、 自分のこと? といったように疑問の言葉を発する

 というかなんでついてきていた本人が驚いてるんだ

 

「え、もしかして貴方私のことがわかるの?」

 

 ……戸惑いながらも話し始めたかと思えばこの少女はいったい何を言っているんだ

 まあとりあえず敵対の意思はないみたいで安心したわ

 でも、結局疑問は取れていないことには変わりないから、咲夜にこの少女について聞いてみるか

そう思っていたら、咲夜は驚きながらもどこか納得したような表情を浮かべてこう言った

 

「……ああ、なるほどです」

「え、俺には何のことかさっぱりわからないんだが」

 

 咲夜は何か分かったみたいだけど俺には何もわからない

 ……とりあえず聞いてみるか

 

「えーとまあ、何から話したらいいのかはわかりませんが……

 たぶん本人から聞くのが一番早いんじゃないかと思いますよ?」

 

 と、咲夜がそういうので本人に聞いてみる

 まあ聞きたいことはたくさんあるけどとりあえずは……

 

「俺は 皆頼 鏡 と言うんだが……

 まあ、初めましてだな」

「あ、初めまして

 古明地こいしって言います……」

「で、なんで俺達の後ろをついてきていたんだ?」

「え~と、皆頼さんってこの前幻想郷に来たいわゆる 外来人 じゃないですか?

 だから、地霊殿に招きたいな~ と思って……」

 

 ……まあ、招きたいっていうのは分かったがそれとこれと何の関係があるんだ?

 と、そんなことを思っていたら咲夜が補足してくれた

 

「こいしさんには 無意識を操る程度の能力 があるんですよ」

「……それってどんな能力なんだ?」

「無意識を操る ということは、他の人を『無意識に』行動させることができるんですよ

 つまり、私たちは無意識にこの地霊殿に来ていたわけですね

 あと、こいしさんはその能力を使って自分のことを視認しても無意識に気に留めないようにできるんですよ」

「ということは、こいしはずっと俺たちの近くにいたってことか?」

「……恐らくそうだと思いますよ?」

 

 いやこっわ

 何? 気づいたら後ろにいるし接近されたことにも気づけないの?

 完全に メリーさん 状態じゃねえか

 

「驚かせちゃってごめんなさい」

「いや、こいしも驚かせるつもりでやったわけじゃないんだろうから別にいいけど……

 っていうか咲夜はこいしと面識あるんだな」

「はい、前に地霊殿の方に何度か来ていますから」

 

 その過程もちょっと気になるけど、まあそれは今は聞かないことにしよう

 と、そんなことを話していたらこいしが俺たちに提案をする

 

「えーと、それで立ち話もあれだし地霊殿に入らないです?」

「あー、確かにそうだな 

それじゃ、お邪魔します」

「私もお邪魔しますね」

 

 そのこいしの提案に乗って、俺達は『地霊殿』の中に入ることになった

 てか結局こいしの 地霊殿に招きたい っていう思惑通りに動いてるな

 まあ別に断る理由もないんだけど

 

「……さっきから猫とかが多いな」

 

 思えば入ったときから5,6匹はいろいろな動物を見ている気がする

 飼ったりするにしては多すぎる気もするが……

 

「あ、それはうちのペットですね

 他にもワニとか黒ヒョウとかもいますよ」

「いやペットにしては危険すぎるだろ……」

「まあ気にしないでください、こっちから危害を加えなければ大丈夫ですから……多分」

 

 多分ってなぁ……

 と、こいしに連れられるままに歩いていくと、何やら大きそうな部屋の扉に着いた

 ……っていうかこの地霊殿ってだいぶ広くないか?

 正直紅魔館並みな気がするんだけど……俺だけだったら確実に迷うな

 

「あ、そういえば言い忘れていたんですけど、ここにいる人は私のお姉様で人の心を読む程度の能力を持っているのでよろしくお願いします」

 

 と、扉の前でこいしがそう伝えてくる

 

「……それを今言われて俺にどうしろというんだ」

「まあ、変なこと考えようものなら殺されますよ ってことです」

「鏡さんはそんな変なこと考えませんから大丈夫ですよ」

 

 と、咲夜がこっちに顔を向けながら言う

 まあ、言っても別に普通にしてればいいだけだろ? 

だから何の問題もないな

 

 と、一通り話終わったこいしが扉を開ける

 

「あら? こいしが帰ってくるなんて珍しい……

 ってお客さん?」

 

 そういって俺たちを出迎えたのはピンク色の髪にフリルの多くついたゆったりとした水色の服装、下は膝くらいまでのピンクのセミロングスカートを履いている少女だった

 なんか全体的に落ち着いた雰囲気があるな

 ……というかこの人はこいしと違って管とつながっている目が開いてるけど何か関係あるのだろうか

 

「初めまして 名前は…… って見えてるんだっけか」

「ええ、もう知っているのね  私の名前は 古明地さとり よ

 ……で、こいしはなんでこの人たちを連れてきたの?」

「あ、ほら、この人ってこの前幻想郷に来たばっかりの 外来人 だから、お話してみたいな~と思って」

「……ふ~ん、まあ、こいしがそういうなら別にいいわ

 ゆっくりしていって頂戴」

 

 ありがたい話だ

 こいしが招待してくれなかったら出会うこともなかったわけだし、こいしにはちょっと感謝かもな

 ……というか、心が読めるならこいしに質問する必要もなかったんじゃないか?

 

「ああ、心が読めるといってもこいしの心は読めないのよ

 理由はまあ……」

 

 さとりはそこで会話を切ってこっちに目配せする

 ……まあ、きっとなんかあったんだろうから触れないでおこう

 多分この感じだと管とつながっている目がこいしだけ閉じてるのもおそらく理由があるんだろう

 聞くつもりはないけど

 

 コンコン

 

 と、軽く自己紹介を終えたタイミングで後ろのドアがノックされた

 自己紹介中とかいうタイミングで来るとはちょっとびっくりだ……

 まあ、わざわざ何回も自己紹介する手間が省けてラッキーと思おう

 

「さとりー、怨霊のほうは何の問題もなかったよー って、あんた達は何の用だい?

 片方は初対面だけど……」

 

 さとりが入っていいというと、全体的に赤色って感じな少女が扉を開けて入ってきた

 詳しく見てみると、髪は赤色で両サイドを三つ編みにしている

 服は、黒の下地に緑の模様の入ったゴスロリファッションのようなもの着ている

 ……まあ俺ファッション系あんま分かんないから詳しいことは言えないんだが

 

というか頭に黒いネコ耳が生えているのに人の耳もついているんだな

 合計4つも耳があると困ることもありそうなもんだが……まあいいか

 とりあえず自己紹介を済ませちゃおう

 

「ああ、結局自己紹介することになったか

 初めまして、俺の名前は 皆頼 鏡 だ」

「あたいは火焔猫 燐 だよー

 まあ、気軽にお燐って呼んでくれると嬉しいかなー」

 

 なんか初対面でそう呼ぶのもあれな気がするけどまあ本人がそういってるんだからいいだろう

 

「地霊殿には今いるお燐達以外にはいないのか?」

「いや、まだお空がいるねー

 まあ、今はこっちには来ないと思うからまた別の機会かなー」

 

 ……正直次の機会がくるかはわからないのだが、まあ会えたらラッキーくらいに思っておこう

 ……うーん、とりあえずここのこともいろいろ聞きたいし雑談でもしたいなー

 

「……まあ、今は暇だから多少の雑談くらい付き合うわよ

 私も外の世界には興味があるしね」

 

 あ、そっか心が読めるんだったっけ

 完全に忘れてたがまあ話す必要がないから寧ろ好都合かな

 

「ん、雑談かい?

 じゃああたいも色々聞かせてほしいなー」

 

 という感じで、この後しばらくは現実世界のことについて話すことになった

 咲夜はもう知ってることもあったと思うけどまあ楽しそうに聞いてくれてよかった

 

 

 

 コンコン

 

 と、軽く40分ほど雑談をしていたら扉をノックして誰かが入ってきた

 ……さっき言ってたお空って人かな?

 

「あー、疲れたよー ってうにゅ?」

 

 その少女は白のブラウスに緑のスカート。長い黒髪に緑の大きなリボンをつけている

 あと、めっちゃ真っ黒な翼に上から白いマントをかけている

 ……ってかその腕につけてるのなんですか怖いんですけど

 

「え、え~と、初めまして 俺は 皆頼 鏡 だ」

「およ、例の外来人だね  私は 霊烏路空 だよ」

 

 れいうじうつほ ってどんな漢字書くんだろ

 まあ、とりあえず名前だけは覚えておこう

 ……っていうかなんて呼べばいいんだ? お燐が言ってたようにお空でいいのか?

 

「ええ、お空って呼んであげて頂戴」

「ん、ああ、分かった」

 

 と、心を読んださとりがそう言ったのでお空と呼ばせてもらうことにする

 

「で、えっとそのお空の右腕についている棒みたいなのは何だ?」

 

 とりあえず気になったことをそのまま聞いてみる

 見た感じ腕に砲台が乗ってるようにしか見えないのだが

 

「あ、これはねー

 『第三の足』っていう制御棒なんだー」

 

 ?????

 聞いて答えが返ってきたもののどういうことか全くわからねえ……てかそもそも何を制御するんだ

 

「ああ、お空は灼熱地獄跡の温度調節の仕事をしているのよ

 まあ、話始めると長くなりそうだから詳しくは言わないけどその仕事に使うものだと思ってもらって構わないわ」

「なるほど……よくわからないな」

「まあ、詳しく知りたければ私の方から説明いたしますよ」

「ん、ありがと」

 

 というか灼熱地獄跡とはこれまた物騒な名前だなぁ……

 まあでも元地獄だしな

 

「元地獄とはいっても今はだいぶ平和な方だとおもうわよ?

 まあ、確かに地上から来た貴方には物騒に見えるかもだけどね」

 

 と、これで地霊殿の全メンバーがここにそろったわけだな

 まあでもそんな長居もする気がないしお空と少し雑談してからお暇するかな

 

 

~~~2時間後~~~

 

 っていうつもりだったんだけど思ったより長くなっちゃったなあ

 地獄についての話とかさとり達についての話とかが結構面白かったから聞き入っちゃってたわ

 でもそろそろ6時になるし流石にお暇しなきゃな

 

「ん、もう帰るのね」

 

 それを読んださとりがそう声をかける

 まあ2時間もいればちょっとは心を読まれるのにも慣れて……こないな

 

「ああ、なんなら長居しちゃって申し訳ない」

「こっちもいろいろ知れて面白かったし別に構わないわ」

「あたいも楽しかったよー」

 

 地霊殿側がそう思ってくれたのならうれしい限りだ

 実際俺もいろいろ知れていい経験になったわ

 もしかしたらまた来ることがあるかもしれないな

 

「それでは、また何かあったらよろしくお願いしますね」

 

 と、咲夜がそう挨拶をする

 ……あれ? そういえば途中から誰かを忘れてるような……

 まあ、いいか

 

「ええ、それじゃあ気を付けて」

「じゃあねー」

「ああ、ありがとな」

 

 

 と、さとり達に挨拶を済ませて地霊殿を出た

 夜になってきたこともあって少し肌寒くなってきている

 

「ちょっと寒くないか?」

「そうですねー、念のために上着を持ってきておいて正解でした」

 

 と、そういいながら咲夜は上に薄茶色のコートを羽織る

 これはまた大人っぽい感じがしていいな

 

「あ、手をつなげばもう少し暖かくなるかもですよ?」

 

 と、そう思っていたら咲夜がそう言って手をつないでくる

 ……そうやって上目遣いで微笑むのほんと可愛い ずるい

 

「……それで、この後どうする?

 時間も時間だしそろそろ夜ご飯を食べに行ってもいい気がするが……」

 

 多分照れ隠しにもなってないと思うが話題を変えて質問をする

 

「う~ん、そうですね、鏡さんの言う通り夜ご飯にしましょうか」

「ん、そうと決まればまた見て回るか」

 

 と、その後はまた無言で飛び続ける

 でも、ただ無言というわけじゃなくてお互いに心地いい雰囲気に浸っている

 なんか、気を使ってしゃべったりする必要ないからいいな

 

「あ、あそこのレストランなんてどうです?」

「お、確かに良さそうだな そうしようか」

 

 

 と、その後二人で和風なレストランに入り、各々別のメニューを注文した

 俺は秋刀魚とたけのこご飯のセットを、咲夜はメニューにだいぶ迷ってたみたいだが、最終的には刺身の料理を頼んだ

 ……で、肝心の味だけども普通においしかった

 やっぱ和食っていいよな

 

「ごちそうさまでした」

「いつも洋食とかが多いからたまには和食とかもいいな」

「そうですね、紅魔館で作ってみてもいいかもです」

 

 と、そんなことを話しつつ会計を済ませる

 外に出るとさっきより風が冷たくなっている気がする……というかなってるな

 

「寒くなってきたし早いところホテルの方に行っちゃいましょうか」

「ああ、そうだな」

 

 と、咲夜がまた手を差し出してくるのでそれを握る

 ……やっぱちょっと恥ずかしい気もする

 

「ふふふ そうやって手を出すだけで応えてくれるところ好きですよ」

「ん、あ、あのなぁ……」

 

 とか思ってたら急に咲夜がそんなことを言ってきた

 ほんと急にそういうのやめてくれ……死んじゃうから……

 

 

 と、そんな感じで咲夜に案内されるままについていって10分くらいしただろうか

 視界内に目的のホテルが映った

 

「あのホテルで……合ってますね!」

「ん、それじゃあチェックインはパパっと済ませちゃおうか」

 

 そういいながらホテルの中に入る

 ここは旧都の中でもそこそこ有名なホテルらしく、言われてみればちょっと豪華っぽいような気もする

 ……まああんまホテルとか行かないしわかんないんだけども

 

「あ、7時から予約している皆頼です」

「はい、ちょっと確認いたしますね」

 

 周りはちょっとにぎやかで、パッと見た感じ20人くらいはここに泊まっていそうな感じだ

 チケットをくれた文には感謝しないとな

 

「え、あ、あの、え~とですね……」

 

 ん? 何やら受付の男性が困っているような感じだ

 何か不手際でもあったのだろうか

 

「すいません、こちら側の不手際で部屋の予約が1つだけしか取れていなくて……

 他の部屋もあいにく空いている部屋がなくてですね……

 えっと代金等はお返しいたしますので、その、本当に申し訳ございません!」

 

 と言った後受付の男性が頭を下げる

 対応からもすごく焦っているのが伝わってくる

 さて、どうしたものか

 

「あ、それなら一部屋だけで結構ですよ

 その部屋の鍵を渡していただけますでしょうか?」

 

 俺がどうしようかと困っていると咲夜がそう答える

 まあ確かに俺はソファーとかで寝ればいいもんな

 それにここ以外に行く当てもないし仕方ないか

 

「え、でも、それだと……」

「私達がいいんだからいいんですよ

 それに、もともとこのチケットは私のではなく友人のものですので多少の不祥事くらい気にしませんから」

 

 と、しどろもどろになっている受付に対して咲夜はちょっとだけため息を漏らしながらそう言う

 咲夜がいつもより口調が強くなってるの怖い

 

 と、その後受付の人が鍵を持ってきて咲夜に渡した

 なんかちょっとかわいそうだなーとも思ったけど元はといえば向こうのミスなので気にしないことにする

 

「全く、困っちゃいますよー」

「まあ、結局一部屋は取れたんだからいいんじゃないか?」

「……それもそうですね

 不満ばっかり言っててもしょうがないですし楽しみましょうか」

 

 と、部屋までの廊下を歩きながらそんな会話をする

 廊下はきれいに掃除されていて、赤いカーペットがひかれている

 そのカーペットの上には何かの花の絵が描かれていておしゃれって感じがする

 

「205……ここですね」

 

 部屋の番号を確認した後咲夜が部屋を開ける

 ……中は思ったよりも広かった

 一人部屋なのでベッドは一つしかないが、ソファーに背が低く大きめの机、冷蔵庫なんかもある

 

「なんかいい感じですね」

「ああ、二人で入っても不自由ないくらい広そうだな」

 

 お互いに部屋に関する感想を述べた後各自荷物の整理をする

 まあ、そんな大きな荷物は持ってきていないからすぐに二人とも整理は終わる

 

「さて、お風呂の時間まではまだ少しありますけどそれまで暇になっちゃいましたね」

「お風呂に入れる時間までは……あと40分か、だいぶ長いな」

「私遊ぶ系の道具持ってこなかったんですよね、これなら持ってくればよかったです」

「ん、そういえば確か俺行く前にトランプとか入れたような気が……

 ちょっと探してみるわ」

 

 確か奥の方にしまった気がするんだが……

 お、あったあった

 

「やっぱりトランプとかいろいろ持ってきてたわ」

「おお、これで時間潰せますね!」

「ちなみに咲夜ってゲームとか強かったっけ?」

「うーん、まあ人並みってところでしょうか?

 正直あまりやらないのでわからないです」

「なら、お手並み拝見、だな」

 

 ということでこの後持ってきたゲームで1時間ほど時間をつぶした

 正直半分くらい勝てると思っていたのだが実際2割くらいしか勝てなかった

 悔しい

 

「いや、強いな」

「思ったより勝てましたねー」

「俺そこまで弱くないと思うんだけどなぁ……」

 

 正直ここまで負けるとちょっと自信なくすわ

 まあ、これも次回までにちょっと勉強しておこう

 次回あるかわからないけど

 

「っと、そんなうちにもうお風呂入れますねー」

「ん、それじゃあ一回解散だな

 とりあえずお風呂終わったらまたここ戻ってくるわ」

「じゃあ私もそうしますね」

 

 

 ~~30分後~~

 

 いや~さっぱりしたな~

 普通のお風呂もいいけどやっぱり露天風呂は一味違うな

 特に今日は寒かったし、体の芯まで温まれてよかったわ

 

「ん、ちょっと遅すぎましたか?」

 

 とか余韻に浸っていたら咲夜も戻ってきた

 咲夜も茶色のセーターに白い上着を着ていかにも部屋着って感じの服装をしている

 ……やっぱ可愛い

 

「いや、俺もさっき出たところだし大丈夫」

 

 そんな咲夜に目を奪われながらいつも通りの返答をする

 それで、今の時間は……まだ8時30分か

 もう少し何かして遊んでもいい感じがするな……

 

 

 ……ということで、その後はまたトランプとかをして遊んだ

 お風呂から戻るときに見た卓球とかもちょっと興味あったけど疲れそうだからやめておいた

 で、結果だけど気持ちさっきより勝率は上がった気がするが、まあ負け越してるのには変わりないな

 

「精進します……」

「ふふふ、またいつかやりましょうね」

 

 と、勝負が終わったタイミングで時計を見ると時間は9時半を回っていた

 そろそろ寝てもいい時間だろう

 

「え~とどうする? もう少し遊ぶか?」

「う~ん、どっちでもいいですよ」

「ん、じゃあもう寝ようか」

「わかりました」

 

 お互いに歯磨きを済ませ、就寝の準備をする

 明日もちょっと地霊殿に顔出してもいいかもなー……いや、やっぱやめとくか

 朝から押し掛けるのも迷惑だろうしな

 

「あ、鏡さん」

「ん? なんだ?」

 

 就寝の準備が一通り終わったタイミングで、すでにベッドの方にいる咲夜の方に振り返る

 すると、咲夜はこっちを見ながら自分の太ももをポン、ポンとたたいた

 よく見ると、手には綿棒を持っている

 

「……え? いいの?」

「ふふふ、鏡さんにはいつもお世話になってますしね」

 

 まじであの世界の大半の男が望んでいることをやってくれるの?

 ……いやほんと、幻想郷来てよかったわ

 と、そんなことを思いながら咲夜の方に移動していく

 

「それじゃあ、ここに横になってください

 え~と、まずは……右側からやりましょっか」

 

 と、言われるままに咲夜に背を向けるようにして寝ころがる

 ……やばい、めっちゃ柔らかい

 

「じゃ、始めますよ~」

 

 慣れない膝枕の感覚を味わっていると咲夜が耳かきを始める

 ……やっぱり少しくすぐったいようなそれでいて気持ちいい感覚が耳に伝わる

 たまに咲夜がフッと息を吹きかけると体が勝手に反応しちゃう

 たぶん幸せっていうのはこういうことなんだろう

 

「どうですかね? 気持ちいいですか?」

「それはもうめっちゃ気持ちいいです……」

「ふふふ なら、よかったです」

 

 右側の掃除が終わり、左側に移ろうしたタイミングで咲夜がそう話す

 ……まあ、気持ちよくないわけもないんだよなぁ

 

「……いや~、それにしても、今日は楽しかったですね~」

「ああ、いろいろと新鮮な旅行になったなー」

 

 咲夜が耳かきをしながら話しかけてくる

 やっぱり膝枕ってめっちゃ落ち着くわ、リラックスできる

 

「でもこいしさんの能力を鏡さんの能力で打ち消したのはびっくりしましたよー」

「まあ、言っても能力発動中じゃないと気づけないんだからあんま意味ないけどな」

 

 これに関しては気づく前にやられたら終わりなんだからあまり意味ないような気もする

 常時能力発動中にできたらいいんだけどそうもいかないからなぁ……

 またちょっと考え直さないとな

 

 とか考えてると咲夜がまたフッと息を吹きかける

 

「ふふふ、そうやってピクッってするの可愛いですね」

「だって、しょうがないだろ……」

 

 そういうと咲夜は俺の頭を撫でてくる

 うーん、まあ心地いいからいいんだけども……

 

「さて、こんなものですかね」

 

 それから少しして咲夜がこういうとともに、俺はゆっくりと起き上がる

 もう少し居たかったような感じもするけどまあいいだろう

 

「また言ってくれればいつでもやりますからね」

「ん、ありがと」

 

 今までこんなやり取りをしてる奴は爆ぜろとか思ってきたけど今ようやくこの気持ちがわかったわ

 あれだけ言っておいて自分がそうなったら手のひら返しだな……まあ、許してくれや

 

「さて、それじゃあ寝ましょうか」

 

 咲夜が照明のスイッチの方に移動しながらそう言う

 ということで俺もソファーの方に移動する

 

「……? なんでソファーの方に行くんですか?」

「え? いや、だってそのベッド一人用だろ?」

「何を言っているんですか? 鏡さんも一緒に寝るんですよ」

 

 ……は?

 いや、一緒に寝るってそれ一人用ベッドだけど……

 ……いやいやいや、それはさすがに……

 

「一人用だからって鏡さんだけソファーで寝るとかは許しませんからね、全く

 鏡さんは優しすぎるんですよ」

「え、第一咲夜はそれでいいのか? スペースも狭くなるし……」

「別に相手が鏡さん以外だったらこんなこと言いませんよ」

 

 と、咲夜は笑顔でそういう

 ……そんな風に言われたら一緒に寝るしかないじゃん?

 ということで俺は無言でベッドの方に移動する

 

「ふふふ、それでいいんです」

 

 俺がベッドに横になったのを確認してから咲夜も照明を消して横に入る

 暗くてよく見えないが、多分咲夜もちゃんと入り終わっただろう

 

 ベッドが狭少し狭いのでお互いにお互いの方を向きながら寝ることになる

 ……いや、恥ずかしいわ

 

「それじゃあ、おやすみなさい、です」

「ん、おやすみなさい」

 

 

 ……で、その後10分くらいしたけども……いや寝れるか!

 というか、咲夜は先に寝ちゃったみたいで俺を抱きしめてくるし……

 ……まあ、可愛いんだけど、だけど……

 とか思ってると自分の心拍数がすごい上がってるのが自分でもわかる

 

「……ん……んぅ……」

 

 咲夜はもう完全に寝てるみたいでたまに寝言っぽい声を発する

 幸せそうな顔してるのがまた可愛い……って、そうじゃなくてな

 もういいや、だったら俺も抱きしめちゃえ、そうすれば変わらないだろ

 

 ずっと咲夜に抱きしめられてそんな発想になった俺は咲夜を抱きしめ返す

 やば、思ったより恥ずかしい、けど、これはこれで落ち着く

 

 と、抱きしめていたらそのうち次第に俺の意識は薄くなっていき、いつの間にか俺は眠りについていた

 

 スヤァ……

 

 

 




今回もご愛読ありがとうございました~m(__)m
今回はなんと9000文字オーバーですね……
というか地霊殿のくだりだけで大分ありましたからねー
……このくらいのペースで進めていかないと物語が終わんなくなっちゃうんですよ
(まあそもそも何文字くらいが読みやすいのかもよくわかってないんですけどね)

え? 1週間で3000文字を3週間やればいいじゃないか って?
それはやる気の問題なんですねー(要は俺のせい)
まあ、その分内容も長くなってるし許してください

最後の方は自分でも 甘すぎるな と思ったけどまあ皆様はお手元にブラックコーヒーを用意して読んでいただければなと思います
どうしてもな……書きたかったんだよ……

あと、どうでもいい話なんですけど こいし を打とうとすると毎回 小石 に変換されてめんどくさかったんですよねー(´・ω・`)
咲夜も最初は昨夜になったりしてましたししょうがないんですけれども……
ちなみに、皆頼に関しては頑張ってパソコンに覚えさせました(聞いてない)

と、言う感じで今回はこの辺で終わりましょうかねー
それだは次回も、   
      ゆっくりしていってね!!!

追記 
20話位前の話を振り返って読んでみたのですがなんかめっちゃ進歩してないです?
やっぱ人って成長するんだなって実感しました
(なお文章力はまだまだな模様)

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