木場君はリアスに拾われなかった様です 作:最初の晩酌
あれから数年。イザイヤは鴻上から貰った家が建っていた場所、駒王町で生活していた。ここ数年でファイズギアの安全性確認は無事終了し、多額のバイト代とオートバジン言うバイクを貰った。これはファイズギアの所有者を認識させなければいけないらしく、最初に渡すことができなかったとのこと。また、ジェットスライガーなるものの呼び方も教えて貰った。
「さて、次を読もうかな?」
そして今、イザイヤはあらゆる漫画や小説、アニメなどを見まくり、いくつもの戦闘系ゲームをやっていた。その理由は、彼の神器にある。彼の神器は極端に言えば魔剣であればあらゆる剣を作ることができる。もっと言えば、元々魔剣ではなくてもその能力を纏わせた魔剣なら作ることができる。だが、それも所有者の知識によって増えたり減ったりしてしまう。故に、イザイヤは本来存在しない架空の武器なども知識として覚えようというのだ。そうする事により、結果的に彼の神器はより豊富な剣を創れるという事になる。
「あ…でもこんな時間か。明日も学校あるしな」
実は、イザイヤは小学校6年辺りから学校に通ってたりする。鴻上曰く、子供は学ぶのが仕事らしく高校まで行くことが出来ている。入学費等は全て、鴻上ファウンデーションが持ってくれるらしい。
*
次の日、学校から帰ってきたイザイヤ。駒王学園に通っている彼だが、学校一のイケメンと言われていたりする。本人に自覚はないが。ちなみに、学校への投稿手段はオートバジンだったりする。16になって直ぐに免許を取っているのだ。
「準備しないと」
今日見つけたはぐれ悪魔を倒すため、イザイヤは準備をし家を出る。
「ああ、でもあいつもいるのかな……」
そう呟いて、彼は廃墟へと向かった。
*
廃墟についたイザイヤは、あいつがいないことに安直しながら壊れかけのドアを開け、中に入る。ドアを開けると同時に、血の匂いが濃厚になり、中から声が響く。
「美味そうな匂いがするなぁ。ん?でも、なんだか可笑しいな。美味そうな匂いと一緒に不味そうな匂いもする。ま、食えればいいか」
そう言って、蜘蛛っぽい下半身と女性の上半身を持った化け物が現れた。
「さあ、食ってやるよ。どこから食われたい?」
「悪いけど、僕は君を倒すためにここにきたんだ。はぐれ悪魔」
「人間が私を倒すだと?フハハ、笑わしてくれるじゃないか」
「冗談じゃないんだけどね」
そう言って、イザイヤは腰にファイズドライバーを巻きつけ、ファイズフォンの5を3回押し、Enterを押す。
『standing by』
すると、ファイズフォンから待機音が鳴り響き、それを聞いたイザイヤはファイズドライバーの空白部にファイズフォンを差し込み、横に倒す。
「変身」
『complete』
ファイズドライバーから発せられた赤いラインがイザイヤを包み込み、『仮面ライダー
「変身したところで、人間が私に勝てるとは思えんがな」
「そうかな」
「戯言を!」
巨体から放たれる一撃をバックステップで回避し、神器を使ってその手に剣を出現させ投げる。
「こんなものが当たるか!」
「知ってるさ」
イザイヤはファイズフォンを引き抜き、103と打ち込みEnterを押し、ファイズフォンの上部を横に倒す。
『shingle mode』
無造作にファイズフォンをはぐれ悪魔に向け、側面についているボタンを押すと、光線弾が発せられる。それは先程投げた剣より速くはぐれ悪魔に襲いかかり、右肩を貫いた。
「グッ!だが、この程度では私は死なん!」
はぐれ悪魔は飛び上がりその下半身を使い、イザイヤを押しつぶそうとする。だが、イザイヤは慌てずにファイズフォンに106と入力しEnterを押す。
『burst mode』
先程と同じように、ボタンを押すと今度は一発ではなく何発もの弾丸がはぐれ悪魔を貫く。空中にいることにより、身動きが取れないはぐれ悪魔は絶好の的以外の何者でもなかった。が、はぐれ悪魔が落下してきているのは事実なので、潰されないように移動しながらイザイヤはファイズフォンに276と入力し、弾丸を再装填し、着地した隙をつき全弾打ち込み、ファイズフォンをファイズドライバーに戻す。さしものはぐれ悪魔も応えたようで、悲鳴を響かせる。それを聴きながら、イザイヤはファイズフォンのミッションメモリーを引き抜き、ファイズドライバーについているデジカメの様な物、ファイズショットに取り付ける。すると、取っ手が現れ、イザイヤはそれを掴みファイズフォンのEnterを押す。
『exceed charge』
ファイズドライバーからフォトンブラッドがファイズショットへと流れこみ、イザイヤはそのままはぐれ悪魔へと走る。一方のはぐれ悪魔のただではやられまいと拳を突き出す。結果として、両者の拳がぶつかり合う形となったが、一瞬の静寂の後、はぐれ悪魔はφのマークが浮かび上がり灰となり消えた。
イザイヤはそれを見届けてから変身を解除する。すると、拍手が辺りに鳴り響いた。先程開けて、そのままにしていたドアから白い機械的な羽を生やした人物が見えた。イザイヤが先程言っていたあいつである。
「さすが、仮面ライダーファイズだ。それともイザイヤといったほうがいいか?」
「……ヴァーリか。何の用だい?」
「なに、大した事じゃない。少し前に猫を拾ってね。傷だらけだったんで治してあげようと思ったんだが、生憎俺たちがいる場所は言っちゃ悪いが清潔さはあまり無いだろう。だから、お前の家で治療しようと思ってね」
「戦いにきたわけじゃないのか?」
「ああ、今回はね。まあ、俺としては今度こそ勝ちたいんだが」
なんとも悔しそうに言うヴァーリ。彼とイザイヤが知り合ったのは数年前、ファイズに変身し、今日と同じようにはぐれ悪魔を倒した際に喧嘩を売ってきたのだ。その時は、イザイヤが勝ったがそこから彼は事あるごとにイザイヤに関わってきた。その過程で何回か戦ったが、今はまだイザイヤが勝っている状態だ。
「そうかい。じゃあ、うちに来なよ。治療道具もあるからさ。猫に効くかは知らないけど」
そう言って、イザイヤはヴァーリを家に招いた。と言っても、これが初めてではないのだが
と言うわけで2話目です。遅くなってすいません。
やはり戦闘は描くのが難しいですね