WWⅡウィッチーズ   作:ロンメルマムート

105 / 171
ちまちま劇場版のあたりも書き始めた。
なお冒頭はゲリラとの戦闘シーンでヴェネチアが燃えてイタリア空軍総動員のオンパレード(あかん)
中盤も対ゲリラ戦、テロ、戦犯の盛沢山
相変わらずの血生臭さ(というか劇場版は範囲が広いから逆にウィッチより普通の部隊のほうが割合多くなってしまう)

この回も〇ちゃんが酷い目に遭う


第25話:アフリカの星と砂漠のキツネと天才パイロット

 それから少ししてウィッチ達は全員ブリーフィングルームに集められていた。

 その中で宮藤、リーネ、ミラーはある本を読んでいた。

 そこにマルセイユが載っていた。

 

宮藤「あ、さっきの人だ。

   凄い、本に載ってるんだ…」

 

リーネ「えっと、ハンナ・マルセイユカールスラント大尉」

 

ミラー「第31飛行隊ストームウィッチーズ所属、200機撃墜のエースで通称アフリカの星…

    ハンス・ヨアヒム・マルセイユのパクリか?」

 

 その内容にミラーはかの有名なエースハンス・ヨアヒム・マルセイユとそっくりな事に疑いの目を向ける。

 ミラーはマルセイユを一ミリも信用していなかった。

 

リーネ「しかも、容姿端麗でカールスラントにとどまらず世界中にファンが多数…」

 

ミラー「ますます怪しい」

 

宮藤「ミラーさん信用してないんですね…」

 

ミラー「怪しさしかない。

    リーネを口説こうとしたんだ、本当なら八つ裂きにしてワニの餌にしてやりたいよ」

 

 宮藤はミラーのマルセイユへの信用してなさに呆れるがミラーはますます過激なことを言う。

 すると横からシャーリーが言った。

 

シャーリー「ミラー、あいつは信用できるぞ」

 

ミラー「あれのどこが?あんなビ…」

 

リーネ「ミラーさん!それ以上言っちゃダメです!」

 

 ミラーがビと言いかけるとリーネが次にいう単語を理解してすぐに口を塞いで注意する。

 ミラーが次にいう単語は簡単だった。

 

ミラー「ごめん。兎に角あのクソガキのどこが信用できるんですか。」

 

宮藤「シャーリーさん、マルセイユさんのこと知ってるんですか?」

 

 宮藤がシャーリーにマルセイユのことを知っているのか聞いた。

 

シャーリー「ルッキーニと私はここに来る前ちょっとアフリカにいたからな。」

 

ルッキーニ「いたー」

 

 二人は501の再結成前はアフリカにいた。

 そのためマルセイユのことを知っていた。

 

宮藤「どんな人なんですか?」

 

シャーリー「噂なら一杯聞いたけど」

 

ルッキーニ「聞いたー聞いたー」

 

シャーリー「あいつのことなら同じカールスラントの連中が詳しいだろ」

 

 シャーリーはマルセイユのことを全部バルクホルンたちに丸投げした。

 すると宮藤が思い出した。

 

宮藤「そういえば同じ部隊だったって」

 

バルクホルン「カールスラントで私とハルトマン、マルセイユは同じ飛行中隊にいた」

 

 宮藤が聞くとバルクホルンが答えた。

 

宮藤「やっぱり!友達なんですね!」

 

バルクホルン「友達じゃない!あんなチャラチャラした奴」

 

ノヴァク「俺もあいつにはいい印象を抱かないね。」

 

 宮藤の言葉をバルクホルンが否定し隣に座ったノヴァクも同意する。

 二人ともマルセイユに対してはいい印象がなかった。

 

ミーナ「はい、静粛に」

 

 するとミーナの声が響き全員が振り返る、するとミーナの後ろに坂本、ハインツ、そしてエルヴィンと参謀将校、そしてマルセイユがいた。

 エルヴィンはウィッチたちを見るとある人物に気が付いた。

 

エルヴィン「おお、ハルトマン=ファルケンホルスト君!

      久しぶりじゃないか」

 

ニコ「閣下!覚えてくださったのですか!」

 

 エルヴィンはニコの存在に気が付くと声をかけた。

 それにニコは敬礼するとエルヴィンに駆け寄った。

 

エルヴィン「ああ、久しぶりに妻以外から怒られたからね。

      どうだ、アフリカに来ないか?今なら私が便宜を図るよ」

 

ニコ「閣下、それは光栄ですが私はここで任務がありますので。

   ロマーニャが片付いてからで…」

 

エルヴィン「はは、構わんよ。

      ここが片付くころにはアフリカが終わってなければいいがな」

 

 エルヴィンは親しげにニコの腕を叩きながら話していた。

 その光景にミーナ達は眉を顰める。

 すると参謀将校がエルヴィンに話しかけた。

 

「閣下、お時間が」

 

 するとエルヴィンが返した。

 

エルヴィン「あまり言うな。

      前線の兵士との交流は重要だよビュフティンク君。

      現代の戦争は前線の兵士でさえ何が起きてるかを理解できてないんだぞ」

 

 エルヴィンに進言した第1リビア軍集団通信情報責任者のアンドレアス・ビュフティンク大佐はその返事に眉を顰める。

 

エルヴィン「そんな顔をするな。

      まあ兎に角さっさと話しを始めよう」

 

 それを見てエルヴィンは折れた。

 そして黒板に絵がいくつか書かれるとなぜここに彼らが集められたかの説明が開始された。

 

ハインツ「では、説明を始める。

     えーと、まずそちらの方々は自己紹介を…」

 

 最初にハインツは黒板の横で並んでいるエルヴィンたちに自己紹介を求めた。

 

ビュフティンク「第1リビア軍集団通信情報責任者アンドレアス・ビュフティンク大佐です」

 

エルヴィン「で私が第1リビア軍集団司令官エルヴィン・ロンメルだ」

 

 それぞれ自己紹介する。

 自己紹介が終わるとハインツが説明を始めた。

 

ハインツ「で、今から説明するのは来たる、2週間後に行われる予定のマルタ島攻略作戦C3に付随して行われるウィッチ部隊による特殊作戦、ステッラ作戦だ。」

 

 これから説明するのはウィッチ部隊による特殊作戦「ステッラ」イタリア語で星を意味する作戦だった。

 ハインツは最初に数枚の写真を見せた。

 

ハインツ「まず、これらの写真はつい先週、ロマーニャ海軍の潜水艦レオナルド・ダ・ヴィンチがマルタのグランドハーバーに潜航しながら侵入、浮上後撮影したものだ」

 

 ハインツが説明する写真にはネウロイのコアと巨大なドーム、そしてその中のマルタの街が映っていた。

 

ハインツ「マルタのネウロイの親玉であるこいつを潜水艦でウィッチが突入、護衛のネウロイを撃破してコアを破壊する。

     これがステッラ作戦だ」

 

 ステッラ作戦のモデルとなったのは史実イタリア海軍のフロッグマン部隊の活躍であった。

 史実イタリア海軍は戦争の準備が全くできていない状態で戦争に突入、その結果主力艦隊さえ動かせず訓練さえ事欠く状態だった。

 その代わりにイタリア海軍は特殊部隊を積極的に使用した。

 その特殊部隊が第10駆潜艇部隊「デチマ・マス」だった。

 この部隊は突撃ボートM.T.M、人間魚雷S.L.Cなどを装備し潜水部隊による地中海各地の港湾の襲撃を繰り返した。

 最も有名な戦果といえば41年12月に行われたアレクサンドリア襲撃で戦艦クイーン・エリザベス、ヴァリアントの二隻を撃沈、更に同じ頃ジブラルタルでは数回に渡り襲撃を行い多数の船舶を撃沈、またトルコでは単身爆薬と潜水道具だけを持った伝説的なフロッグマンであるルイジ・フェッラーロ少尉が三隻の連合軍輸送船を撃沈し無事帰還していた。

 

 そしてロマーニャ海軍もまたこういった部隊を有していた。

 だがネウロイとの戦争では殆ど役に立たないと思われ冷や飯食いに甘んじていた。

 しかし捨てる神あれば拾う神あり、レニャーノたちはこの部隊が沿岸地域を制圧したネウロイへの攻撃や偵察に使い始めた。

 そしてマルタ島のグランドハーバーを占拠したネウロイに対してこの部隊は数回に渡り偵察を繰り返した。

 その情報と海中からの侵入というこの部隊の特性からロマーニャ海軍は「潜水艦にウィッチを乗せ港に侵入、ネウロイを叩く」という特殊作戦を立案、ステッラ作戦としてC3作戦に組み込まれた。

 

ハインツ「で、このステッラ作戦に投入可能なウィッチは輸送の都合上最大で3人だ。」

 

 ステッラ作戦の唯一の欠点は投入するウィッチが最大で三名、即ち扶桑海軍から借りた伊四百型潜水艦と伊十三の二隻の輸送可能なウィッチの合計であった。

 ロマーニャ海軍もこの作戦でマイアーレ用耐圧格納筒を改造したウィッチ用耐圧格納筒を使用するつもりだったがユニットの発進台の固定はいいとして発進時にサイズ関係上一旦発進台を出さないと履くこともできないという欠陥があったためその修正のため大規模な設計変更によりこの作戦には投入不能だった。

 そしてハインツがメンバーの一人を発表した。

 

ハインツ「そのための選ばれたウィッチの一人がマルセイユだ。」

 

バルクホルン「ハインツ!なんでこいつなんだ!」

 

 ハインツがマルセイユが参加するというとバルクホルンが怒った。

 それにハインツはエルヴィンのほうを見ながら答えた。

 

ハインツ「それは、ロンメル大将が直々に推薦した、とのことだが本当ですか?」

 

エルヴィン「本当だ、彼女はアフリカで最も優秀なウィッチだ」

 

 マルセイユが来たのはエルヴィンが推薦したからだった。

 エルヴィンはウィッチ部隊の能力に関して冷静に見ており今回は最も優秀なウィッチとしてマルセイユを送り込んだのだ。

 それでもバルクホルンは渋る。

 

バルクホルン「だが」

 

エルヴィン「それにマルタは君らロマーニャの区分じゃない、我々アフリカの区分だ。

      今回は我々に手駒がないから依頼してるだけで我々からも出さなければな」

 

 マルタは本来アフリカの担当であるが手駒がない以上ロマーニャに代打を依頼している形であった。

 だが流石にアフリカから一兵も出さないとなるとメンツに関わるという事情もあった。

 

ハインツ「これで納得したか?

     で、次のメンバーだが…

     閣下、本当にいいんで?」

 

エルヴィン「ああ、私は彼のことを最も信頼している。」

 

 ハインツは続いて二人目のメンバーを発表するが何故か困惑してエルヴィンに聞き直していた。

 

ハインツ「しかし、小官としてはこの部隊にはもっと優秀なウィッチが他にいますが…」

 

エルヴィン「だが、私はその能力を知らない。

      彼を選んだのは能力を知っているからだ」

 

ハインツ「分かりました、二人目は、ニコ、お前だ」

 

「「え?」」

 

ニコ「え?ええ!?」

 

 二人目に選ばれたのはニコだった。

 世界高度記録こそ持っているがウィッチとしての戦果はノヴァクやハインツにさえ劣るニコが選ばれたことに全員が驚きニコを見る。

 するとマルセイユがニコに言った。

 

ハンナ「無理だ、実力もわからないあんたには私のパートナーは務まらない」

 

ニコ「ええ、自分もそう思ってます。

   ですので自分は辞退を…」

 

 ニコは辞退しようとする。

 するとエルヴィンがニコに語った。

 

エルヴィン「ハルトマン=ファルケンホルスト君、君は私が直々に選んだんだ。

      私が最も信頼するウィッチ、それが君だ。」

 

ニコ「閣下…ありがとうございます。

   分かりました、閣下直々の指名ならば小官は喜んで参加しましょう!」

 

 エルヴィンからの直々の指名だとわかるとニコは態度を変えて参加することにした。

 ニコはエルヴィンからの指名を断れるわけなかった。

 だがこれにマルセイユは快く思わなかった。

 

ハンナ「閣下、なんでこんな奴を!」

 

エルヴィン「君、君は彼の実力を知らないから言えるんだ。

      彼の実力は君以上だ、文字通りの天才だ。」

 

 マルセイユはエルヴィンに抗議するが逆にエルヴィンが彼女に説教する。

 だがマルセイユはニコの実力を疑っていた。

 

ハンナ「あんな人畜無害そうなウィッチがですか?」

 

エルヴィン「よく言うじゃないか、能ある鷹は爪を隠す。

      彼がそれだ、一見すれば無害そうな青年だがその実は私以上の切れ者だ」

 

 一見すればニコは軍服を脱げば人畜無害な好青年だがその実力は折り紙付きであった。

 それは首元にかかった剣・柏葉付騎士鉄十字賞を見れば明らかだった。

 

ハインツ「あー、最後の一人だが、これはこっちから好きなように出してくれって言われてるんでとりあえずバルクホルンでいいよな?」

 

バルクホルン「とりあえずって何だ、とりあえずって」

 

ハンナ「無理だ、バルクホルン、あんたに私のパートナーは務まらない」

 

 最後にハインツは適当にバルクホルンを選んだ、だがそれにまたマルセイユが突っかかった。

 

ハインツ「はぁ?文句つけるな文句なら俺が聞くからあんたは拗れるから黙ってろ」

 

バルクホルン「何が言いたいだマルセイユ?」

 

ノヴァク「それはトゥルーデに喧嘩を売ってるのか?」

 

 それにハインツが呆れ黙らせようとするがバルクホルンとノヴァクは立ち上がるとマルセイユに突っかかった。

 

ハンナ「言葉通りさ、あんたの力量じゃ私と一緒に戦うのは無理だって言ってるんだ」

 

ハインツ「お前ら黙れ」

 

ハンナ「私の力量に釣り合うのは…」

 

 マルセイユはハルトマンのほうを見るがそこに席から立ち上がったバルクホルンとノヴァクが割って入った。

 

バルクホルン「どこを見ているんだマルセイユ、カールスラント防衛線の頃からお前の上官を上官と思わないその態度!

       変わってないな!」

 

 バルクホルンは使い魔を出しながらマルセイユに近づく。

 その険悪な空気に全員がおびえる。

 

宮藤「はわわわ…」

 

リーネ「どうしよう…」

 

ミラー「一発ぶん殴れ!」

 

リーネ「ミラーさん…」

 

 唯一ミラーはなぜか喧嘩を煽っていた。

 それにリーネは呆れていた。

 

ハインツ「バルクホルン!」

 

 ハインツは止めようとするがバルクホルンは無視してマルセイユに近づく。

 

ハンナ「今は同じ階級だ」

 

 そう言うとマルセイユもまた使い魔を出すとバルクホルンの手を受け止め睨みあった。

 二人の魔法力は周りの床を破壊し始めた。

 

ハインツ「お前ら!喧嘩はよそでやれ!」

 

エルヴィン「あーあ、床が…」

 

ビュフティンク「閣下、避難を」

 

 

 ビュフティンクはどこか暢気なエルヴィンを避難させようとしハインツは二人を注意する、だが二人とも聞いていなかった。

 すると突如、マルセイユが持ち上げられるとそのままジャーマンスープレックスを仕掛けられ地面にたたきつけられた。

 

バルクホルン「やったな、アレックス」

 

ノヴァク「クルヴァ、クソニエムツィ」

 

ハンナ「痛…2対1は反則だ!」

 

 仕掛けたのはいつの間にか後ろに回り込んだノヴァクだった。

 それにハンナは抗議するがすぐにノヴァクがアームロックする。

 

ノヴァク「うるせえ!喧嘩に反則も糞もあるか!」

 

バルクホルン「貴様の態度のツケだ!」

 

マルセイユ「痛い痛い痛い!折れる折れる!」

 

ノヴァク「うちにはいい治癒魔法使いがいるから大丈夫だ」

 

 そのまま3人は2対1の喧嘩に縺れ込んだ。

 それにとうとうハインツは呆れ賭けを始めた。

 

ハインツ「もう駄目だ…中佐、どっちに賭けます?」

 

ミーナ「ハインツさん!」

 

 その間にも3人の喧嘩は続いていた。

 

バルクホルン「アレックス、交代だ」

 

ノヴァク「あいよ」

 

ハンナ「ふう…お、おいやめ…ギャー!頭が割れる!」

 

 今度はバルクホルンが全身全霊の力でアイアンクローを仕掛けマルセイユは宙に浮いた状態でもがく。

 すると突然ハルトマンが声を上げた。

 

ハルトマン「ストーップ!私がマルセイユのパートナーやるよ、それでいいだろ?」

 

「「え?」」

 

 それに全員が驚いた。

 

ミーナ「ハルトマン中尉」

 

ハインツ「お前…」

 

バルクホルン「ハルトマン…」

 

 それに全員が驚いた。

 

ハインツ「えーと、これでマルセイユ、ニコ、ハルトマンってことでいいよな?」

 

ニコ「ええ、構いません」

 

エルヴィン「ああ、構わんよ」

 

 ハインツが一応ニコとエルヴィンに確認してこの三人で決定された。

 ここでふと、ハインツが聞いた。

 

ハインツ「マルセイユは?ん?マルセイユ…」

 

 聞いたが反応がないので振り向くとバルクホルンにアイアンクローをされた状態で気絶していた。

 

ハインツ「バルクホルン、今すぐアイアンクローやめろ、命令だ」

 

バルクホルン「え?ハインツ…あ」

 

ノヴァク「アーメン」

 

 バルクホルンはどうやら無意識でアイアンクローをかけ続けマルセイユは気絶してしまった。




(解説)
・アンドレアス・ビュフティンク
史実ドイツアフリカ軍団情報責任者
第3次エル・アラメインの戦いの最中にシュトゥンメと一緒にいたところを英軍に襲撃され戦死、飛ばされる。
現在ロンメルの幕僚の一人

ステッラ作戦の由来はイタリア海軍のステッラ作戦(トルコでのフロッグマン部隊による攻撃作戦)です。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。