WWⅡウィッチーズ   作:ロンメルマムート

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C3作戦前半と作戦会議。
マイナー軍人のオンパレード。


第28話:C3発動

 翌朝、マルセイユとハルトマンが起きたがニコは二人より先に起きていたためいなかった。

 二人は暗い表情をしながら部屋から出るとドアのすぐそばにバルクホルンが立っていることに気が付いた。

 

ハルトマン「あ、トゥルーデ」

 

ハンナ「堅物、なんでいる」

 

 呼ばれたバルクホルンは振り向くがすぐに二人の表情がどことなく暗いことに気が付いた。

 それを見てバルクホルンは思い当たった。

 

バルクホルン「ハルトマン、マルセイユ、もしかしてニコの話を聞いたか?」

 

ハルトマン「う、うん…」

 

バルクホルン「そうか…」

 

 ハルトマンが頷く。

 バルクホルンはそれを聞いて一言返しただけだった。

 するとハルトマンが聞いた。

 

ハルトマン「トゥルーデも聞いたことあるの?」

 

バルクホルン「ああ、アレックスの話をな…」

 

 バルクホルンは暗い表情で返した。

 彼女もまたノヴァクの話を聞いていた。

 

ハルトマン「ところでトゥルーデ、なんでいるの?」

 

 するとまたハルトマンが話を戻した。

 それにバルクホルンはしどろもどろになる。

 

バルクホルン「あ、あのな、いや、やっぱり何でもない」

 

ハルトマン「もしかしてハンナのサインが欲しいの?」

 

バルクホルン「う、私じゃないぞ。妹が奴のファンなんだ…

       だから少しでも喜んでくれればと…」

 

 図星だった。

 バルクホルンは妹のためにマルセイユのサインが欲しかった。

 だがハルトマンの隣にいたマルセイユは即拒否した。

 

ハンナ「嫌だね。私はサインをしない主義なんだ。」

 

ハルトマン「なんだよ、いいじゃんサインの一つや二つ」

 

 それにハルトマンが突っかかる。

 

ハンナ「ふん、あんなシスコンのクソ石頭に書いてやるサインはないね!」

 

ノヴァク「ほお?それは喧嘩を売ってるのかな?」

 

 すると突然マルセイユの肩にノヴァクの手が置かれた。

 それに一瞬でマルセイユは固まる。

 マルセイユは先日の喧嘩でのことをよく覚えていた。

 そしてこの二人が組めばどんなに恐ろしいことが起きたかを身をもって感じていた。

 

ハンナ「そ、それは…」

 

ノヴァク「俺だって手荒な真似はしたくないのよ嬢ちゃん。

     ただ君は、黙ってこのポートレートにサインをすればいい。

     そうすれば君に一切の危害は加えない、いいね?」

 

ハンナ「い、いやだ…だ、第一なんでお前がサインを求めるんだ、お、お前も欲しいのか?」

 

 恐怖で固まったマルセイユにノヴァクがゆっくりと話す。

 それにマルセイユはやはり拒否し震える声で逆に聞いた。

 

ノヴァク「義理の妹のためだ、それだけじゃ不満か?」

 

ハンナ「ぎ、義理の妹?ちょ、ちょっと待て、お前らどういう関係だ?」

 

 ノヴァクが答えるとマルセイユはさらに混乱する。

 それにバルクホルンとノヴァクはさも当然のように返した。

 

バルクホルン「どういうって、婚約者だ」

 

ノヴァク「ああ、俺はトゥルーデの夫でトゥルーデは俺の妻だ」

 

ハンナ「え?あ、おめでとうございます」

 

 それにマルセイユは驚き普通の口調で祝った。

 

バルクホルン「ありがとうマルセイユ。じゃあサインを」

 

ハンナ「い、いやだ!」

 

バルクホルン「祝儀にサインぐらい構わないだろう?」

 

 その流れでバルクホルンはサインを要求するがマルセイユは拒否し続ける。

 

ハンナ「わ、私はサインしない主義なんだ!」

 

ノヴァク「嬢ちゃん、我々だって手荒な真似はしたくないんだ。

     何事も穏便に済ませたいのだよ。

     分かるか?」

 

バルクホルン「お前が折れてくれればすべて丸く収まる話なんだ。

       さあどうする?」

 

ハルトマン「なんかマフィアみたい…」

 

 二人はマルセイユを説得するがその空気とやり口がどう見てもマフィアであった。

 それにハルトマンは引いていた。

 

ハンナ「い、いやだ!」

 

バルクホルン「そうか、それでも折れないなら一度痛い目に遭ってみるか。

       アレックス」

 

ノヴァク「了解」

 

 するとノヴァクはマルセイユの耳元でわざとらしく指を鳴らす。

 それを聞いてマルセイユは青ざめる。

 

バルクホルン「それじゃあ、逃げるなよ」

 

ハンナ「ひ、お願い許して…」

 

 バルクホルンは逃げないようにマルセイユを抱きかかえると魔力を使って動かないようにした。

 それにマルセイユは逃げようとするが無駄であった。

 

バルクホルン「カウント3でやるぞ。

       3」

 

ハンナ「許してください許してください」

 

 カウントダウンが始まるとマルセイユは涙目になりながら許しを請うが二人は全く聞いていなかった。

 

バルクホルン「2」

 

ハンナ「ひ」

 

ノヴァク「サインしますって言えば殴らんぞ」

 

バルクホルン「1」

 

ハンナ「分かりましたサインしますから殴らないでくださいお願いします」

 

 マルセイユが折れた。

 それを聞くとバルクホルンはマルセイユを解放する。

 マルセイユは恐怖からかその場に座り込んだ。

 

バルクホルン「はじめからそう言えばよかったんだ。

       じゃあサインしてくれ、万年筆だ」

 

ハンナ「は、はい!」

 

 バルクホルンはポッケからポートレートと万年筆を渡してマルセイユに渡す。

 マルセイユはそれを取ると素直にサインして渡す。

 

バルクホルン「うん、ありがとうマルセイユ。

       アレックス、行こう」

 

ノヴァク「ありがとうなマルセイユ」

 

 二人は何事もなかったかのように二人に感謝の言葉を述べると行ってしまった。

 それにマルセイユは呟いた。

 

ハンナ「ハ、ハルトマン…あの二人っていつもあんな感じなのか?」

 

ハルトマン「まあ、隙があればいつもいちゃついてるよ…

      とりあえず家族のためなら何でもするんだよ…」

 

ハンナ「ハハ…そう…怖かった…」

 

 二人の行動にマルセイユは心の底から震えあがっていた。

 

 

---------

 

 

 数日後、C3作戦の全体作戦会議がシチリア島、パレルモで開かれた。

 その中にハインツとミーナ、坂本もいた。

 

坂本「しかし、すごい人だな」

 

ミーナ「ええ、それにいろんな人がいるわね。」

 

ハインツ「そうだな、カールスラント海軍にリベリオン海軍、扶桑海軍、ブリタニア海軍、ヴェネチア海軍までいるぞ。」

 

 会議に参加していたのは作戦を支援する地中海の主要艦隊の指揮官、即ちビスマルクを旗艦とするカールスラントチヴィタヴェッキア艦隊司令リュッチェンス中将、ターラントの第65任務部隊のキッド少将、扶桑海軍第2遣欧派遣艦隊司令西村祥治中将、ブリタニア海軍X部隊のランスロット・ホランド提督とバートラム・ラムゼー提督、ロマーニャ海軍参謀第13課課長のレニャーノとターラントの第5戦隊司令アントニノ・トスカーニ少将、ヴェネチア海軍作戦部長ルイージ・マスケルパ中将と第1艦隊司令のベルガミーニ、第1戦隊司令のスタニズラオ・カラチョッティ少将までいた。

 

ハインツ「海軍だけであれだから陸軍の方は…

     見ろよ、バーリ軍管区の二コラ・ベッローモ中将とデチマ・マス師団のピエトロ・マレッティ少将、サン・マルコ師団のティート・アーゴスティ少将だ。

     まさかサン・マルコ師団とデチマ・マス師団が上陸するのか?」

 

 陸軍の方もまたバーリ軍管区司令で今回臨時で編成される海兵軍団サン・マルコの司令官でバーリ軍管区司令官ニコラ・ベッローモ、そして両師団の師団長であるピエトロ・マレッティ少将、ティート・アーゴスティ少将が来ていた。

 さらにこれだけでなく空軍将校も大勢いた。

 するとドアが開きエルヴィンが入ってきた。

 それを見ると部屋にいた全員が立ち上がり敬礼する。

 エルヴィンは部屋の真ん中に立つと返礼する。

 

エルヴィン「では座ってくれ。」

 

 エルヴィンは返礼すると全員に着席を促す。

 促された将校たちは全員一斉に座った。

 

エルヴィン「早速だが作戦会議を始める。

      作戦は勿論C3作戦のことだ」

 

 そして早速C3作戦の説明が開始された。

 

エルヴィン「この作戦の重要な点は陸海空の陸海空一体による極めて高度な上陸作戦である、という点だ。

      この作戦は極めて緻密な計画に基づき一切のミスが大損害に繋がる恐れがある、各員はそれをしっかりと心に刻んで欲しい」

 

 この作戦は陸海空の連携を重要とする作戦だった。

 数ある作戦の中でも最も困難と言われている作戦、即ち敵前への強襲上陸作戦だったからだ。

 すると部屋が暗くなり映写機でマルタ島の地図が映し出された。

 

エルヴィン「見ての通りマルタ島だ。

      ネウロイはここ、北のグランドハーバーを占拠している。

      そしてこの島にいたブリタニア軍などの大半は既に南に撤退しその大半が夜間の潜水艦による撤退作戦により撤退している。

      残っているのはおよそ300人だ」

 

 マルタ島の地図を見せながらエルヴィンは説明する。

 マルタ島は地中海の最重要拠点の一つであったため多くの兵士がおり元々いた約1万2000の陸海空の兵員はその大半が即座に撤退し残っていたのは僅か3個中隊程度であった。

 

エルヴィン「まず作戦だが、作戦開始三日前にサン・マルコ師団の空挺大隊NPと空軍空挺コマンドより選抜空挺コマンドを夜間空挺降下させ情報収集及び作戦前の破壊工作を行わせる」

 

 この作戦の最初の行動はサン・マルコ師団の特殊空挺コマンド部隊NP大隊と空軍空挺コマンドの兵員を夜間空挺降下させ情報収集と作戦前の破壊工作を行わせるというものだった。

 この二つの部隊は空軍と海軍がそれぞれ特殊破壊工作部隊として編成した部隊であり空軍空挺コマンド部隊は既にアフリカでいくつかの作戦に参加し能力が評価されていた。

 またNP大隊は夜間空挺降下の技能のほかに水上への空挺降下といった特殊技能を持ち、更にこちらも潜水艦による上陸作戦によるコマンド攻撃を行っていたため能力には定評があった。

 

エルヴィン「そして上陸開始日の前夜0200にブリタニア・ロマーニャ・リベリオン・カールスラントの連合爆撃部隊による夜間空襲を行う。

      夜間空襲後チクローネ師団から分遣された戦闘団アズッロが0300、空挺降下、NP大隊、空軍空挺コマンドと連携して島内の各重要拠点を確保せよ」

 

 上陸前夜には事前空襲としてブリタニア・ロマーニャ・リベリオン・カールスラント連合爆撃部隊による夜間空襲が行われた後、再編中のチクローネ師団から分遣された戦闘団アズッロ(青色)が空挺降下、マルタ島の各重要拠点をNP大隊、空軍空挺コマンドコマンドと共に強襲、確保する予定だった。

 

エルヴィン「その後夜明けと共にサン・マルコ師団、デチマ・マス師団、第26水陸両用旅団、海軍特殊部隊FNSの各部隊がウィッチ部隊、航空部隊、艦艇の艦砲射撃を援護に強襲揚陸を開始する。

      上陸地点はそれぞれ、レッドビーチにサン・マルコ、グリーンビーチにデチマ・マス、イエロービーチが第26、そしてブルービーチがFNSだ。

      第一波は0545、第二波は0700、第三波は0800に上陸開始だ」

 

 上陸は翌日の夜明けと共に行われる予定だった。

 そして上陸部隊は501以下のウィッチ部隊、海軍の艦載機、そして大量の艦艇が援護する予定だった。

 これらの援護を受けながらサン・マルコ、デチマ・マス、第26水陸両用旅団、FNSはそれぞれ島の5つのビーチに上陸する。

 

エルヴィン「上陸後各部隊はそれぞれ所定の目標拠点を制圧、空挺部隊と合流した後グランドハーバーを奪還する。

     そしてこれと同時に行われるウィッチの特殊作戦がステッラだ」

 

 続いてエルヴィンはステッラ作戦の作戦説明を開始した。

 

エルヴィン「ステッラ作戦の開始時刻は0600。

      第一波と同時にグランドハーバーに伊十三、伊四百が侵入、浮上後ウィッチ3名が発進、ネウロイのコアを直接破壊する。

      支援は一切ない特殊作戦だ」

 

 ステッラ作戦は第一波上陸と同時に行われる予定だった。

 第一波に遅れること15分でグランドハーバーに侵入、発進しネウロイのコアを直接破壊する、それが作戦だった。

 

エルヴィン「各部隊の総司令官は上陸部隊は二コラ・ベッローモ中将が、艦隊総司令はバートラム・ラムゼー提督が指揮してくれ。」

 

 上陸部隊指揮官には二コラ・ベッローモ中将が、艦隊総司令はバートラム・ラムゼー提督が指揮することになった。

 

エルヴィン「詳細は各部隊で詰めるとしてこれがマルタ島攻略作戦C3だ。

      諸君、地中海の制空・制海権は我々の手にかかっている。

      私は諸君らが忠実に義務を果たすことを期待する」

 

 最後にエルヴィンがそう締めると続いて各部隊毎の打ち合わせに入った。

 

---------

 

 数日後、真夜中のマルタ島上空を一機の輸送機が飛行していた。

 上空につくとドアが開き中から数人の迷彩服を着てM42空挺ヘルメットを被りM38とそれ用のサムライベストを付けた兵士が降下した。

 彼がC3作戦の先遣隊のサン・マルコ師団とデチマ・マス師団のNP大隊だった。

 彼らは地上につくとパラシュートを切り離し銃を構えるとマルタの市街地を動き始めた。

 

空挺兵A「前方、小型ネウロイ」

 

 前方に小型ネウロイを見つけると彼らは忍び寄り陰から手榴弾を投げつける。

 数秒後爆発してネウロイを始末した。

 

空挺兵A「行くぞ」

 

 彼らは撃破すると夜のマルタの廃墟を進み始めた。

 

---------

 

 

 それから数日後の深夜、マルタ沖

 イオニア海を大艦隊、10隻近い戦艦、100隻以上の護衛艦艇、そして100隻近い輸送船で編成された大艦隊だった。

 戦闘序列はラムゼーを指揮官とする司令艦隊の下に輸送艦隊、護衛艦隊、支援艦隊の三つが置かれ、その中で戦艦や重巡といった大型艦艇からなる上陸部隊支援艦隊はインペロを旗艦とするベルガミーニが指揮していた。

 

 その中の一隻、上陸指揮艦として改装された客船ヴィルヘルム・グストロフではブリッジから作戦を指揮する二コラ・ベッローモ中将とバートラム・ラムゼー提督は目の前の艦隊を見てつぶやいた。

 

ベッローモ「凄い艦隊だ…海が3分に船が7分だ…」

 

ラムゼー「ノルマンディーの時はもっとすごかったぞ。

     水平線の向こうからもいくつも煙がたなびいていた。

     文字通り英仏海峡を埋め尽くすほどの大艦隊だったよ」

 

 ベッローモはこれ程の大艦隊を見たころがなかったがノルマンディー上陸作戦を指揮したこともあるラムゼーにはこの程度の艦隊はどうってことはなかった。

 すると見張りから報告が入った。

 

見張り『上空、友軍機、通過します』

 

 艦隊の上空を大規模な爆撃機編隊が通過した。

 

---------

 

 上空を通過する爆撃機編隊では航空兵たちが眼下の大艦隊を見ていた。

 

航空兵A「史上最大の大艦隊だ…」

 

航空兵B「そんなの見てる暇はないぞ。

     そろそろだ、全機アタックフォーメーション」

 

 眼下の艦隊を見て息をのむ航空兵に機長が言う。

 編隊はコンバットボックスを組んだB-17とB-24、そしてその後ろをSM79スパヴィエロの編隊が続いていた。

 

航空兵B「爆弾倉開け。

     投下用意!」

 

爆撃手「目標照準、よーい、リリース!」

 

 爆撃手が月明かりの中目標を捉えると大量の爆弾の雨が降り始めた。

 マルタ島では大量の爆弾が降り注ぎ次々とネウロイが破壊されていった。

 そして爆撃機の編隊がマルタ島を破壊しつくし煙と炎に包まれた後、数百機のC-47とSM82、そしてグライダーがマルタ上空に侵入した。

 彼らは上空に到達すると空挺降下を開始した。

 ネウロイは反撃しようにも事前の空襲で反撃能力を失いなすすべはなかった。

 彼らは空挺降下すると事前に降下したNP大隊や空軍空挺コマンドと合流しマルタ島各所の確保に動いた。

 

---------

 

 2時間後の現地時間0400、大艦隊がマルタ島の沖合に表れた。

 そして艦砲射撃を行う支援艦隊は各上陸地点の10キロ沖合に到達、そしてベルガミーニはマルタ島を眺めながら命令する。

 

ベルガミーニ「全艦、砲撃用意」

 

チーマ「対地砲撃用意!弾種榴弾!」

 

 その命令を艦長のアドネ・デル・チーマ大佐が復唱する。

 すると各艦マルタに主砲を向け照準する。

 それは他の艦隊でも同じだった。

 

---------

 

 ビスマルクの艦橋ではリュッチェンスにビスマルクの砲術長と参謀が報告していた。

 

砲術長「アントン、ベルタ、ツェーザル、ドーラ、各主砲塔装填、照準完了。

    左舷副砲群射撃準備完了」

 

参謀「ティルピッツ、アドミラル・シェーア、アドミラル・ヒッパー射撃準備完了。

   いつでもいけます」

 

リュッチェンス「了解、インペロに打電」

 

---------

 

 アリゾナでは

 

キッド「全艦いけるな?」

 

ヴァルケンバーグ「は、いつでもやれます」

 

 キッドが隷下の艦隊の状況を聞いていた。

 

キッド「そうか、クラウツとジャップの新鋭艦相手に俺たちはこのロートルか。

    まあ、ロートルはロートルなりに楽しんでみるがね」

 

ヴァルケンバーグ「新しいことがすべてでないことを教えてやりますよ」

 

---------

 

 また武蔵の艦橋では西村中将が艦長の猪口敏平少将に聞いていた。

 

西村「さてと、いつでもやれるかね?」

 

猪口「ええ、命令さえあればいつでも」

 

西村「そうか、君の腕の見せ場だよ。

   せっかく武蔵だけじゃなく山城と扶桑も与えられたんだ。

   こんな立派なおもちゃを使う機会はなかなかないよ」

 

猪口「勿論、楽しめるだけ楽しんでみます」

 

 砲術の権威である猪口の腕を西村は期待していた。

 

---------

 

 フッドでは

 

参謀「フッド、レパルス、バーラム、ロイヤルオーク、コーンウォール、ドーセットシャー、エジンバラ、フィジー、トリニダード射撃準備完了」

 

ホランド「そうか、インペロに報告。

     砲撃準備完了、ロイヤルネイビーは各艦隊がその義務を尽くすことを期待する、と」

 

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 ロマーニャ艦隊旗艦重巡フィウメではロマーニャ艦隊司令トスカーニがいた。

 

参謀「トレント、トリエステ、ボルツァーノ、準備完了。

   いつでもいけます」

 

トスカーニ「そうか、ベルガミーニ提督に伝えろ」

 

参謀「は」

 

 

---------

 

 そして全艦からの射撃準備完了という報告がインペロの艦橋に届いた。

 

参謀「カールスラント、扶桑、リベリオン、ブリタニア、ヴェネチア、ロマーニャ各艦隊射撃準備完了。

   いつでもいけます!」

 

ベルガミーニ「うむ、全艦砲撃開始!」

 

 ベルガミーニが発砲を命じる。

 そしてこの命令が各艦に届くと次々と爆炎が現れ爆音が響き渡ると火の玉がマルタへ飛んでいくと大爆発を起こす。

 C3作戦の開始である。




(解説)
・ギュンター・リュッチェンス
史実ドイツ海軍戦艦戦隊司令長官
ビスマルク撃沈の際にビスマルクごと飛ばされる。
現在カールスラント海軍チヴィタヴェッキア艦隊司令長官。

・西村祥治
史実西村艦隊司令長官
レイテ沖海戦で戦死した際に山城ごと飛ばされる。
現在旗艦を武蔵に移して扶桑艦隊を指揮。
ロマーニャ方面の扶桑海軍最高指揮官も兼任

・アントニノ・トスカーニ
史実イタリア海軍第4戦隊司令官
ボン岬沖海戦で戦死して飛ばされる。
現在ロマーニャ海軍第5戦隊司令

・ルイージ・マスケルパ
44年にイアキーノと共に処刑され飛ばされる。
現在ヴェネチア海軍作戦部長として作戦立案などに参加

・スタニズラオ・カラチョッティ
43年にローマ撃沈の際にローマごと飛ばされる。
ヴェネチア海軍第1戦隊を指揮しベルガミーニの部下

・ニコラ・ベッローモ
史実イタリア陸軍バーリ軍管区司令官
45年に英軍空挺兵捕虜を銃殺した件で英軍によって銃殺刑に処され飛ばされる。
ここでもバーリ軍管区の司令だが今回は臨時編成海兵軍団サン・マルコを指揮

・ピエトロ・マレッティ
史実イタリア陸軍第28“アオスタ”歩兵師団師団長、マレッティグループ司令官
40年に英軍との戦闘で戦死して飛ばされる。
海兵出身ではないがサン・マルコ師団師団長

・ティート・アーゴスティ
史実イタリア社会共和国軍第2歩兵師団リットリオ師団長
46年に英軍の収容所で自殺して飛ばされる。
海兵出身ではないがデチマ・マス師団を率いる。

・バートラム・ラムゼー
史実連合軍遠征部隊海軍総司令官
45年に航空機事故で死亡して飛ばされる。
あのダンケルク大撤退、トーチ作戦、シシリー島上陸作戦、そしてノルマンディー上陸作戦を指揮した水際作戦に強い名将。

・猪口敏平
史実武蔵艦長。
44年に武蔵撃沈の際に一緒に飛ばされる。
大砲屋で海外でもキャノンイノグチとして知られた砲術の権威。
この世界でも砲術の権威として一目置かれている。

・アドネ・アル・チーマ
史実ローマ艦長
43年にローマが撃沈された際飛ばされる。
現在インペロ(ローマ)艦長

次回がC3作戦の後半だ!
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