とりあえず一章ラスト前編完成しましたんでとりあえずラスト前編その1を投稿します。
相変わらずおっさんしか出てこないです。しかも最長。
キリいいところで切ろうとしたらこうなった。それに独自色多めに専門用語が飛び交いまくる。
名前ありキャラ一発キャラが山ほどいる。
次回はウィッチ出すから許して…
一行が基地を出発して1時間ほどした後、ミラーは隣で運転中のハインツに愚痴る。
ミラー「全くなんで急にサウサンプトンに向かえなんて命令が来たんでしょうか?」
ハインツ「知るかよ。それよりも、誰か後ろをつけてるぞ。」
ハインツは基地を出たころから尾行している乗用車、オースチン8に気が付いていた。
それを聞いてノヴァクが振り返る。
ノヴァク「ほんとだ。双眼鏡あるか?」
ハインツ「ほい。」
ハインツはノヴァクに双眼鏡を渡す。
ノヴァク「ナンバーからして登録はロンドンだな。うん?」
ハインツ「どうした?」
双眼鏡を使い観察していたノヴァクはナンバープレートから登録がロンドンだということに気が付くがそれ以上におかしいことに気が付く。
ノヴァク「不味い!あいつ銃積んでるぞ!」
ハインツ「は?!それどういう意味だよ!」
ノヴァク「まんまだ!銃あるか?」
ノヴァクは車の助手席を確認したところそこにいた男がステンガンとブレンガンを持っていたことに気が付いたのだ。
すぐにノヴァクは銃を探す。
ハインツ「銃ならステンガンとライフルがある。
弾はライフルが一箱で多分100発、ステンが弾倉一個分だけだ」
ミラー「これですか?なんでステンがこんなところにあるんですかねぇ…」
ノヴァク「なんでP14ライフルがあるんだ?」
ハインツ「ああ。ステンは基地の倉庫から、ライフルはホームガードが廃棄予定だった奴を持ってきた」
ハインツはいざという時の自衛用にホームガードから旧式のエンフィールドライフルと基地の倉庫からステンを持ってきていた。
ハインツ「で、どうすんだ?」
ノヴァク「とりあえず振り切れるか?」
ハインツ「ふん、そのぐらい朝飯前さ。口閉じとけよ舌噛むぞ!」
そういうとハインツはアクセルを全開にして加速する。
するとオースチンも加速して追いかける。
ノヴァク「野郎何する気だ?」
ミラー「追いかけてくるんですけど!なんなんですか奴は!」
ハインツ「さあな?ただ言えるのはあのキチガイ将軍の手先の可能性が高いってことだけだな」
ミラー「まあそうでしょうけど連中銃持ってるんですよ!」
ハインツ「大丈夫だってまさか連中が発砲なんて…」
ハインツが言いかけた次の瞬間、オースチンからブレンガンとステンガンの銃声が響いた。
ハインツ「訂正。連中撃ってきたぞ!殺せ!」
ノヴァク「分かってる!たく旧式ライフルとサブマシンガン一丁で勝てるか?」
ハインツは発砲音を聞くと車をジグザグに走らせながら逃げる。
ノヴァクはライフルにクリップで弾を装填すると撃つ。だが旧式ボルトアクションライフルとブレンガンではどう考えてもブレンガンの方が上であった。
なのでできることといえば一か八かでエンジンかタイヤかドライバーを狙うしかない、だがジグザグに動きながらだと非常に難しい。その上ノヴァクは射撃はたいしてうまくない。
そのためほとんど逃げることしかできなかった。
弾は初めは外れていたがそのうち当たりはじめ一発が左のウィンカーを破壊する。
ノヴァク「おい弾が当たってるぞ!」
ハインツ「んなことわかってるよ!だったら奴をどうにかしろ!」
ノヴァク「無理に決まってんだろ!こっちはWWⅠのライフルだぞ!おい前見ろ!」
ハインツ「え?前?うぉ!」
次の瞬間、ハインツ達の乗った車は土嚢を積んで作られた即席の検問のバーにぶつかりへし折る。
それに検問のカールスラント兵らしき指揮官が驚く。
指揮官「シャイセ!何やってくれてんだ!うお!」
兵士「撃ってきたぞ!」
立ち上がって悪態をつくがそこに後ろから来たオースチンが銃撃しながら突っ込む。
それに検問の兵士たちは伏せたり物陰に隠れたりライフルを撃ち返す。
指揮官「あのオースチンをぶっ壊せ!戦車部隊はどうした!」
それを見た指揮官は命令する。
すぐに兵士が電話をかけて戦車を呼び出す。さらに検問に置いてあった機関銃を装備した乗用車とバイクもオースチンを追いかける。
ハインツ達はそんなことも知らずオースチンに撃ちながら逃げていた。
ミラー「で、どーすんですか!検問ぶち壊して撃たれながらとか!」
ハインツ「知らねえよ!とにかくサウサンプトン着くまで生きてるよう祈ってろ!」
ノヴァク「おい!もうこれでクリップ5個目だぞ!」
ハインツ「神様にでも弾が当たるように祈ってろ!」
ノヴァク「もうやってる!神よ我の手にあの車を破壊する力を与え給えってな!
というか追いかけてるのがなんか増えてるぞ!」
ハインツ「え?」
ノヴァクの声に振り返るとオースチンの後ろからMG42を据え付けたキューベルワーゲンとバイクが追いかけていることに気がついた。
ミラー「だいぶマズイですよねこの状況…」
ハインツ「マズイなんてもんじゃないだろ…」
ノヴァク「てかなんか聞こえねえか?金属がこすれるような音」
ノヴァクが近くから別のエンジン音と金属がこすれる独特の音が聞こえることに気が付いた。
すぐに二人も耳を澄ませる。
ハインツ「なあ、この音ってさ…」
ミラー「戦車ですよね?なんでここに?」
音を聞いて二人は顔を見合わせる。
だが次の瞬間、突如20メートルほど前から巨大な物体が現れる。戦車、それもキングタイガーであった。
ハインツ「ぬぉ!」
ミラー「ギャー!」
驚いたハインツは急ブレーキをかけハンドルを右に切る。
車はブレーキ音を立てながらスリップし前後逆になるほど回転した後突如現れたキングタイガーの手前で止まる。
乗っていた3人は滅茶苦茶になりノヴァクは後部座席でひっくり返っていた。
そして次の瞬間、キングタイガーは発砲する。
弾は吸い込まれるようにハインツ達の後ろを走っていたオースチンに直撃、車は大爆発を起こし木っ端微塵となった。
それに3人はただ呆然とするしかなかった。
ハインツ「あー…」
ミラー「何が起きたんでしょうか?」
ノヴァク「おおう…ミンチより酷いことになってるだろうなぁ…」
すると戦車からリードグリーンの作業服を着た車長が出てきて3人に声を掛ける。
「マックスよりモーリッツ、不審車両を撃破した。ん?あんたらどうした?」
「フェンテザック、誰かいるのか?」
フェンテザック「ああクニスペル、空軍の奴が乗った車がある。」
フェンテザックと呼ばれた車長がクニスペルという乗員に返す。
クニスペル「それ例の連中じゃねえか?」
フェンテザック「かもな。あんたらどこから来たんだ?」
フェンテザックが下にいるハインツたちに聞く。
それにハインツたちは答える。
ハインツ「501からだ。サウサンプトンに行く途中だった。助けてくれて助かった。」
フェンテザック「やっぱり。ちょっと待ってくれ。」
ハインツ達の答えを聞くとフェンテザックは無線でどこかに連絡した。
暫くやりとりがあったと思うとハインツたちに言う。
フェンテザック「あんたら501から来たんだろ?うちの隊長が会いたいそうだ。」
ハインツ「そりゃ無理だ。明日の朝までにはサウサンプトンに行かなきゃいかん。」
フェンテザック「大丈夫だ。うちの隊長がサウサンプトンまで連れてってくれるそうだ。門限には間に合うよ。」
ハインツ「本当か?そりゃあ有難い。」
フェンテザックの話にハインツは喜ぶ。
暫くするとフェンテザックの連絡を受けて一台のキューベルワーゲンがやってくるとハインツはそれについて行く。
ついて行くとある飛行場に着いた。
そこには焼け焦げた飛行機と思しきものの残骸や血の跡が残り野戦病院らしきテントなどが立ち並び数機の輸送機や戦闘機が駐機し、多数の戦車、装甲車、大砲、トラック、乗用車などが並び多くの兵士、それも非常に多国籍な兵士達が忙しなく動いていた。
ハインツ「なんだここ。飛行場か?」
ミラー「多分…なんか陸軍部隊の司令部みたいなことになってますけど」
3人が見回して困惑していると一人のカールスラント軍士官らしき兵士が声をかけた。
士官「ハインツ・ヴァレンシュタイン少佐、アレクサンデル・ノヴァク中尉、アドルフ・ミラー少尉ですね?」
ハインツ「だけど。それがどうかしたか?」
士官「シェレンドルフ大佐がお呼びです。私に続いて来てください。」
その言葉を聞いてハインツたちは困惑しながら降りる。
3人とも最悪のパターンを想定して銃を用意する。
士官について行くと飛行場に隣接する格納庫の一つに通される。
そこには赤いベレー帽を被り迷彩スモックを着たブリタニア人士官やフィールドグレーの見るからに仕立てのいいノリの効いた野戦服と乗馬ズボンを着て首から騎士鉄十字賞を下げた士官など数人の将校と無線機と大きなテーブル、その上には地図が置かれていた。
そしてハインツたちに気がついたその首から騎士鉄十字賞を下げた将校が連れてきた士官に話しかける。
「連れて来たか。」
士官「は、シェレンドルフ大佐。」
士官は話しかけられると敬礼して答える。
シェレンドルフ「よろしい。下がってくれ。」
シェレンドルフ大佐と呼ばれた将校は士官に下がるよう命令する。
士官「は、失礼します。」
命令された士官は敬礼すると下がって格納庫から出て行った。
出て行ったことを確認したシェレンドルフはハインツたちに話し始めた。
シェレンドルフ「第55装甲師団第155装甲擲弾兵連隊連隊長兼戦闘団シェレンドルフ隊長ブロンザート=シェレンドルフ大佐だ。
ヴァレンシュタイン君だな?」
ハインツ「は、小官がそうであります。」
ハインツが敬礼して返す。それにシェレンドルフは返礼すると話を続ける。
シェレンドルフ「今、私たちのボスが君たちを探している。
さっきサウサンプトンの司令部に連絡したら今すぐここにある輸送機で連れて来いとのことだ。
なので君達には輸送機に乗ってサウサンプトンに向かってもらう。いいね?」
ミラー「一つよろしいでしょうか?」
ここでミラーが話に割って入った。
シェレンドルフ「なんだね?」
ミラー「なぜ僕たちを探していたんですか?」
シェレンドルフ「君たちは何も知らないのか?」
ミラーの質問にシェレンドルフは驚いたように返す。
それに3人は顔を見合わせる。
シェレンドルフ「詳細は調査中だがマロニーが反乱を起こした。
その鎮圧のための情報がいるんだ。」
ミラー「え!」
ノヴァク「な!」
ハインツ「は?嘘だろ?」
シェレンドルフの話に全員が驚く。
ミラー「少佐急いで戻りましょう!リーネが!」
ノヴァク「トゥルーデ!今行くぞ!おい戦闘機貸せ!」
ハインツ「お前ら落ち着け。それで大方基地の構造に詳しいから呼んだって感じですか?」
ミラーとノヴァクはそれを聞くとリーネとバルクホルンを心配し車に戻ろうとしたり格納庫の外に駐機されていたスピットファイアを使って基地に戻ろうとするがハインツが止める。
シェレンドルフ「ああ。大体そんな感じだ。
反乱についてはいまだに情報が錯綜して全容がつかめていない。見てくれ。」
シェレンドルフがハインツ達に手招きするとテーブルに置かれた地図を見せる。
シェレンドルフ「まず、今ここだ。ケント州とイースト・サセックスの州境の東側。」
シェレンドルフはまず現在地としてケント州とイースト・サセックス州の州境の東にある飛行場をさす。
シェレンドルフ「次に戦闘が発生してるのはドーバー近郊、それにカンタベリーの南でも起きてる。」
続いて戦闘が起きている場所としてカンタベリーの南とドーバーの近郊を指す。
地図上にはドーバーにそれなりの規模の部隊がいることが書かれていた。
シェレンドルフ「さらにアシュフォード近郊にブリタニア軍1個師団がある。
もしこれが南下した場合ドーバー師団は挟撃され、東進した場合カンタベリーで戦闘中の第113歩兵旅団が側面から圧迫される。
我々はこの後北上、アシュフォードの1個師団を牽制する予定だ。」
さらにシェレンドルフは現状最も危険な存在であるアシュフォードのブリタニア軍部隊を説明する。
もしこの部隊が東進、または南下した場合部隊が壊滅する可能性があった。
シェレンドルフ「今わかってる情報はこれだけだ。とにかく情報が錯綜している。
偵察によると基地の西側には戦線らしい物が一切ないという情報もあるし一部部隊が北上してロンドンを目指しているなんて情報まである。
控えめに言って無茶苦茶だ。」
ハインツ「はあ…」
シェレンドルフの説明にハインツ達は理解するだけで精一杯だった。
なにせいくら士官とはいえ陸戦は門外漢だった。
するとそこへ空軍所属らしき士官がやってきてシェレンドルフに報告する。
空軍士官「大佐、輸送機の準備完了しました。」
シェレンドルフ「うむ。ヴァレンシュタイン少佐、輸送機の用意ができたようだ。」
それは輸送機の準備が完了したという報告だった。
それを聞いたハインツは車に戻り荷物を持つと空軍士官に連れられて司令部のあった隣の格納庫に駐機されていたC-47に乗り込みサウサンプトンへと夕焼けの空へと飛んで行った。
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それから30分もしない間にC-47はサウサンプトンの飛行場に着陸した。
外はすっかり真っ暗になり下りた飛行場にはユニットを運んできたアブロ・ヨークやC-47、C-46、Ju-52などの輸送機や多数の高官用らしき乗用車であふれかえっていた。
到着した3人は迎えの将校に連れられ基地の管制塔らしき建物のある一室まで連れて行かれた。
連れてきた将校がドアをノックすると中から落ち着いた男の声がする。
それを聞いた将校はドアを開け中にいた将軍達に敬礼して報告する。
将校「ボック大将、マロリー中将、ディートル中将、シコルスキ少将、ハインツ・ヴァレンシュタイン少佐以下3名を連れて来ました。」
ボック「うむ。下がってくれ。」
将校「は」
ボック大将と呼ばれた明らかにこの中で一番仕立てのいい軍服を着たカールスラント軍らしき将軍が将校を下がらせる。
部屋の中には彼の他に手に紅茶が入ったティーカップを持つブリタニア空軍の軍服を着てマロニーによく似た中将、タバコを加えながらハインツ達を見るブリタニア軍の軍服を着た少将、そして山岳帽を被り登山靴を履いた山岳兵科出身らしきカールスラント軍中将がいた。
将校が下がり変わってハインツ達が部屋に入り将軍達に敬礼する。
ハインツ「ハインツ・ヴァレンシュタイン少佐以下3名、ただ今到着いたしました。」
ボック「うむよく来たハインツ・ヴァレンシュタイン“ドイツ空軍少佐”、アドルフ・ミラー“ドイツ空軍少尉”、アレクサンデル・ノヴァク“自由ポーランド軍中尉”」
その衝撃の言葉に3人は咄嗟に腰に下げた拳銃に手をかける。だがそれをブリタニア軍の軍服を着たシコルスキと呼ばれていた将軍とディートルと呼ばれた将軍がが止める。
シコルスキ「君たち、こんなところで殺し合いはいかんよ」
ディートル「ええ。もう人間同士の殺し合いはあの時だけで結構ですよ。少なくとも私は血に飢えてなどいませんから。」
それを聞いた3人は冷静になり拳銃から手を離す。
そしてハインツが聞く。
ハインツ「なぜ将軍は私たちの正体を…」
ボック「正体も何も同類だからな。我々もあの戦争で死んでこうなった。」
ノヴァク「え?」
ミラー「それじゃあ…」
シコルスキ「君らの同胞も大勢いるよ。まあ数は最高機密だから言えんが。
少なくとも第7軍団の多くは兵員は君らと同じ素性だ」
ハインツたちの驚きの声にシコルスキが補足する。
マロリー「まあ兎に角無事に来れてよかった。さてと本題に入ろう。
501はどうなってる?」
ミラー「と、言いますと?」
シコルスキ「マロニーはどのぐらいの兵力でどのぐらいの装備を持ちどこに兵士を配している?」
マロリーが聞いたのは501の情報だった。
ハインツ「それについては…正直言って分かりません。なにせ時間がなかったものですから」
ボック「そうか。ではあの基地に火砲類を持ち込めるかね?」
ミラー「火砲ですか…持ち込めないこともないと思います。
ただ基地には既にボフォースと88mmが設置されてます。」
ボックが気にしたのは火砲であった。
大砲は戦場の女神であるという言葉のように大砲は第2次世界大戦でも猛威を振るった。
死傷者の合計では大砲が圧倒的1位なことからあの戦争での大砲の役割がよくわかる。
ましてや88mm高射砲はその中でも特に優秀な兵器である。ドイツの防空の一角を担い、対戦車戦闘では多くの戦車をスクラップにしてあるときには駆逐艦を2隻まとめて海底に送ったほどである。
ミラーの答えを聞いたボックは顎に手を当てて考える。
ボック「そうか。ふむ。君たち、あの基地の中の構造について詳しいかね?」
ノヴァク「ええまあ。」
ディートル「なら突入班を指揮してくれ。」
ノヴァクの返答にディートルは突入班を指揮するよう命令した。
この時点で既に書類上は第7軍団司令部付という立場であったためディートルは上官になった。
だがその命令に驚く。
ハインツ「え?小官らに陸戦を指揮しろと?」
ディートル「ああ。」
ミラー「ま、待ってください!我々は空軍軍人です!陸戦は門外漢です!」
その命令にミラーとハインツは反論する。ミラーは歩兵部隊指揮官の教育を齧る程度に受けているとはいえ陸戦、それも非常に危険な市街地戦など門外漢だった。
実際空軍軍人を陸戦に投入した空軍野戦師団はドイツ軍なのにイタリア軍より弱いことで知られている。
ディートル「君らも軍人ならわかるだろ?上官の命令は絶対だ。
いかに困難でも断行しなければならないことぐらい。」
ハインツ「いやしかし…」
ディートル「大丈夫だ。作戦を指揮するギルザ君には私から優秀な人員を当てるよう連絡しておく。
それと、ギルザ君の第52歩兵師団は既に501に向けて進軍中だ。明日の午前中にも基地を包囲するらしいから今すぐ装備を纏めて輸送機で向かってもらう。いいね?」
ハインツ「え?輸送機でとんぼ返りですか?」
ディートル「まあそうなるな。だが軍隊ってものはこういうものじゃないか」
ディートルがハインツ達の不満を諫める。
軍隊、それ以上に組織というものでは稀に非常に困難な要求や不満のある指示がされることがある。
ハインツ達も長く軍隊という官僚主義の権化ともいえる組織にいる以上このぐらいのことは慣れっこであった。
ミラー「あの、一つ質問してもよろしいでしょうか?」
ボック「ん?なんだね?」
ここでミラーが質問をした。
ミラー「そのリーネたちは無事なんでしょうか?」
それは他のウィッチ達が無事かどうかだった。
ミラーにはリーネやほかのウィッチ達が心配で他ならなかった。
ボック「すまんがそれについてはよく分からない。多分ケーネン君なら分かると思うぞ。
おい副官。ケーネン君を呼んで来てくれ」
ボックは他のウィッチの詳細な動向については知らず部下に任せていたため部下のケーネン少佐を呼ぶよう外にいた副官に伝える。
それから数分してドアがノックされる。
ボック「誰かね?」
ケーネン「第501猟兵大隊大隊長フリードリヒ・フォン・ケーネン少佐であります。」
入って来たのは首から騎士鉄十字賞を下げ仕立てのいい軍服を着た少佐だった。
ボック「うむ。すまんが彼らに501の他のウィッチについて説明してやってくれ。」
ケーネン「は。
ではヴァレンシュタイン少佐、ミラー少尉、ノヴァク中尉現在わかっている情報について説明します。」
ノヴァク「お、おい。なんで俺たちの名前を知ってる!」
ケーネンが説明しようとするがノヴァクがなぜ自分達の名前を知っているかと聞く。
それに対してケーネンはさも当然のように返す。
ケーネン「501には私の腹心の部下達が潜入しています。
貴方方の情報を手に入れることなど造作もないことですから。」
その答えにハインツたちは衝撃を受ける。
親しくしていた基地の人員の中にスパイがいる事になるからだ。
だがケーネンはそれを無視して話を続ける。
ケーネン「ウィッチ達は基本的にUTCで今日の午後4時ごろに離れたことが確認されています。
少なくとも坂本・クロステルマン・宮藤の三名は混乱で特に行動を起こしていないアシュフォード経由でロンドン港に停泊中の赤城に乗船したことが確認されています。
その他のメンバーについてはリネットに関しては迎えを待っているようで基地に残留、ユーティライネン・リトヴャクの2名は近くの町の駅近くの徴用された兵舎でヴィルケ・バルクホルン・ハルトマンの3名と一緒にいるところが確認されています。
イェーガー・ルッキーニの両名に関しては基地近くの飛行場にいるようです。」
それを聞いてミラーが聞く。
ミラー「リーネを、救出できますか?」
ケーネン「501のウィッチは優先的回収目標とされています。
扶桑系を逃しましたがまだ獲物は沢山います。
予定では明日の朝までにロンドンに向かう全ての道路、鉄道を封鎖し検問を設置、全ての車両・列車を捜索し確保する予定です。
既にサウサンプトン方面と北西方面は既に封鎖中です。」
ケーネンの言葉にミラーはほっとする。
少なくとも優先的に救出される対象であるということだ。
この後打ち合わせと各種連絡のためハインツ達は別の部屋に移された。
その後一行はそこで陸戦用の装備を手に入れた後、輸送機に乗って第52師団司令部へと向かった。
彼らがいなくなった部屋では将軍たちの密談が行われていた。
ボック「全く普通なら不審者扱いでこっちに突き出されるものをあの赤毛の狼のせいでこんな苦労をするとは」
ボックが吐き捨てるように愚痴る。それにマロリーも同意する。
マロリー「そうだな。ウィッチ部隊は良くも悪くも独自色が強いからな」
シコルスキ「思春期という最も多感な時期に戦争というこの世で最も刺激の強い世界に飛び込ませるのは軍人として以上に人の親としても辛いよ。
マロニーとはそれだけは分かり合えるのが皮肉だよ。
ただ彼女らがいなければ戦争は負けるというのも辛いもんだ。」
それを聞いたシコルスキが嘆くように話す。彼らも人の親であり子だった。
ディートル「この戦争を支えているのは我々を除けば僅かな数のウィッチだけっていうのは悲しいですね」
ボック「全くこんな下らん戦争モドキのゲームはさっさと終わらせたいものだ」
ボックとディートルが嘆くがそれにマロリーが続く。
マロリー「だが今の司令部では無理だ。
あんな楽観主義の権化みたいな連中にこの戦争が終わらせられるとは一ミリも思えん。
あいつらに戦争を任していたら100年たっても終わらんよ」
シコルスキ「全くだ。あっちの連中も悪い部分はあったがそれでも真面目に戦争をしていた。
互いに互いの腹を読もうとしてあらゆる手段を擁して戦った。
あらゆる場面であらゆる可能性を検討しあらゆる危険を排除してきたがこっちの連中はあらゆる可能性を全く検討しない。
だから大陸から叩き落された事がまだわかってない。
戦争では常識なんて犬にでも食わせておくものだっていうのに。」
ディートル「もしこの戦争で最大の敗因はと聞かれたらあの頭でっかちの無能どもと即答しますよ。
我々が主導権を握らなければこの戦争は負けますよ。全く」
ボック「だからこそ例のチューブ・アロイズと魔力寿命延命剤の開発を急がねばな。」
シコルスキ「チューブ・アロイズがあればこの戦争を一年で終わらせられる。
魔力寿命延命剤があれば質のいいウィッチを用意して戦争に終わりが見える。
どちらかが開発できたら我々の勝利だ。」
彼らからすればこの世界の司令官達はその殆どが無能か辛うじて及第点が与えられる程度の能力しかなかった。
だからこそ戦争を終わらせるためには戦争の経験が豊富な彼らが必要であった。
(誰だよ的解説)
・フェンテザック
クルト・クニスペルが砲手時代の車長。ノルマンディー戦で戦死して飛ばされる。
ちなみに彼キンタには乗ったことない。ティーガーⅠには乗ってた。
・シェレンドルフ
史実第111戦車旅団長。アラクールの戦いで戦死して飛ばされる。
アラクールの戦い自体はドイツ軍がアメリカ軍相手にほぼ一方的に壊滅した戦いなので無能っぽいけどこの人柏葉付騎士鉄十字章拝領者。つまり超絶有能な戦車部隊指揮官。
・フリードリヒ・フォン・ケーネン
史実熱帯大隊ブランデンブルク大隊長。特殊作戦専門部隊であるブランデンブルク師団出身者。
44年にユーゴスラビアで戦死して飛ばされる。
この人も騎士鉄十字章拝領者。所属部隊からして分かる通り特殊作戦の専門家。
・クリゾリ
史実第20地上師団(L)師団長。44年にイタリアでパルチザンに処刑された際に飛ばされる。
空軍地上師団というドイツ軍最弱部隊を指揮した軍人だがそもそもこの人騎兵科出身の機動戦の専門家。
42年には第13戦車師団でコーカサスで包囲された際に狙撃兵連隊長として突破の最前線を指揮して脱出させた功績を持つ超絶有能な人。
ただ戦傷で色んな部隊たらい回しにされたり予備役入ったり復帰したりを繰り返した可哀想な人。
もっと知名度が上がって良い人だと思う。
・ギルザ
戦史では第319歩兵師団師団長として知られる指揮官。45年に自殺した際飛ばされる。
スヒーニチで平和なチャンネル諸島から到着したばかりの師団を率いて戦い救出された経歴を持つ強者。
顔は無愛想だけど超有能でその筋では名将として知られる歩兵部隊指揮官。
・ドン・プラット
第101空挺師団副師団長としてDDAYに参加したけど乗ってたグライダーに積んでたジープにペチャンコにされて死んだ人。ぶっちゃけ空挺系の将官で死んだ人がこいつしか見つからなかった。
有名じゃない上に運がない。
その上もう一方の空挺師団の副師団長があのジャンピング・ジムことジェームズ・ギャビンだったせいで影の薄さがヤバイ。カワイソス
・シコルスキ
亡命ポーランド政府(ロンドン)の代表だった人。43年に航空事故死してる。
実はソポ戦争でヴィスワ川の奇跡の立役者。
その上のちにEUとして結実した運動の発端を作り徹底した民主主義者で自由主義者。
そのせいでポーランドを追われた。ちなみに死に関して暗殺説がある。
・マロリー
マロニーの元ネタ。連合軍トップクラスの高官で大戦中に死亡した英軍では最高位クラスの将官なのにウィキペディアにページがない。なんでだよ。
個人的に名将だと思ってる。ただダウディングをあんなことにしたのに関しては許さない。
・ボック
大戦中に戦死したドイツの元帥の一人。45年にデーニッツから連合軍との交渉を任されたのに英軍機に襲われて家族ごと死んだ。なんで襲ったし。
実は甥があのフォン・トレスコウ少将。
・ディートル
総統閣下に向かって「フィンランド人バカにすんな!」(要約)って一喝したことで知られる人。
実はドイツ軍初の柏葉付騎士鉄十字章拝領者でナチ党員で結構古参で有能で山岳兵のエキスパート。
・シュタウフェンベルク
7月20日事件の実行犯。
親父はナチの内相と旧知の仲。盟友のトレスコウは実はボックの甥
・カーライル
遠すぎた橋のカーライル少佐がモデル。
この人だけ完全オリジナル。コウモリ傘持ってます。多分次出ます。
えーわかりやすく第7軍団の編成を書きますと
(編成図)
・第7軍団(ディートル中将)
・第501猟兵大隊(ケーネン少佐)(8個中隊)
・第52歩兵師団(ギルザ少将)
・師団本部
・第52歩兵連隊(3個大隊)
・第152歩兵連隊(3個大隊)
・第252歩兵連隊(3個大隊)
・第52砲兵司令部
・第52砲兵連隊(3個大隊)
・第52工兵大隊(6個中隊)
・第52軽歩兵大隊(6個中隊)
・第152独立戦車大隊(6個中隊)
・第52駆逐戦車大隊(6個中隊)
・第52高射砲大隊(6個中隊)
・その他52を冠する支援部隊
・第55装甲師団(ヴィルヘルム・クリゾリ少将)
・師団本部
・第55戦車連隊(3個大隊)
・第155戦車連隊(3個大隊)
・第255戦車連隊(3個大隊)
・第55装甲擲弾兵連隊(3個大隊)(ブロンザート=シェレンドルフ大佐)
・第155装甲擲弾兵連隊(3個大隊)
・第55装甲砲兵司令部
・第55装甲砲兵連隊(3個大隊)
・第55装甲高射砲大隊(6個中隊)
・第55装甲偵察大隊(6個中隊)
・第55駆逐戦車大隊(6個中隊)
・第55装甲工兵大隊(6個中隊)
・その他55を冠する支援部隊
・第18空挺師団(ドン・プラット准将)
・師団本部
・第18空挺連隊(3個大隊)
・第118空挺連隊(3個大隊)(カーライル少佐)
・第218空挺連隊(3個大隊)
・第18空挺砲兵司令部
・第18空挺砲兵連隊(3個大隊)
・第18空挺工兵大隊(6個中隊)
・第18空挺偵察大隊(6個中隊)
・第18空挺戦車猟兵大隊(6個中隊)
・その他18を冠する支援部隊
・第113歩兵旅団
・旅団本部
・第300バルチックライフル大隊(6個中隊)
・歩兵大隊ヴィーキング(6個中隊)
・第113砲兵大隊(6個中隊)
・装甲偵察中隊ガリーツィエン(6個中隊)
・第113工兵中隊(6個小隊)
・第113突撃砲中隊(6個小隊)
・第1113戦車中隊(6個小隊)
・一個補給段列
・特別戦闘団ブリタニア
・第28警察連隊司令部
・保安警察連隊ブリタニア(3個大隊)
・懲罰連隊ブリタニア(5個大隊)
・第211警察戦車中隊(3個小隊)
・特別編成師団ドーバー
・第26水陸両用旅団(増強)
・旅団本部
・第26水陸両用歩兵大隊(6個中隊)
・第126水陸両用歩兵大隊(6個中隊)
・第2水陸両用歩兵大隊(6個中隊)(増強部隊)
・第5水陸両用歩兵大隊(6個中隊)(増強部隊)
・第26水陸両用戦車中隊(5個小隊)
・第26水陸両用砲兵司令部
・第26水陸両用砲兵中隊(3+4個小隊)(増強)
・第26水陸両用工兵中隊(3+2個小隊)(増強)
・一個補給段列
・第26舟艇連隊(3+3個大隊)(増強)
・仮装巡洋艦ミヒェル(揚陸作戦指揮艦)
・第44擲弾兵大隊HUD(6個中隊)(ヒスパニアからの輸送)
ですね。
で初期の戦闘団は
・戦闘団52
第52歩兵師団から分遣された戦闘団。
(編成)
・第152歩兵連隊
・第52砲兵連隊第2大隊
・第52戦車大隊第1中隊
・戦闘団シェレンドルフ
第55装甲師団から分遣された戦闘団。
指揮官は第55装甲擲弾兵連隊連隊長シェレンドルフ大佐
(編成)
・第55装甲擲弾兵連隊司令部
・同連隊第3大隊
・第55戦車連隊第3大隊
・第155戦車連隊第2大隊
・第55装甲砲兵連隊第1大隊
・第55装甲工兵大隊第3中隊
・戦闘団カーライル
第18空挺師団からの分遣された戦闘団。規模は小さい
指揮官は第118空挺連隊連隊長カーライル少佐
(編成)
・第118空挺連隊司令部
・同連隊第2大隊
・第18空挺砲兵連隊第3大隊第3中隊
・第18空挺工兵大隊第2中隊第3小隊
どーでもいい話だけどとうとう昨日夢にリーネとペリーヌ出てきた。
内容?3人で何かに追われながら温泉街観光してミッションインポッシブルな風呂に入ろうとするわけわかんない夢