WWⅡウィッチーズ   作:ロンメルマムート

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題名はスターウォーズ:エピソードⅢ:シスの復讐からです。

多分4話これで終わり。
若干の糖分あり。モハさんがヒロインって珍しい?


第12話:スノーウォーズ:エピソードⅢ:ウィッチの復讐

ポー「なにこれ?」

 

サーシャ「スープですね…多分」

 

 リョーニャが自分の恐ろしい戦争体験を語っていたころ、なぜか夕食に明らかに食べ物の色をしていないスープのような何かが出されていた。

 それをポーとロスマンが恐る恐る一口食べてみる。

 そしてポーはそのまま走ってトイレに駆け込んだ。

 戻ってくるとマグナムを取り出して開口一番に叫んだ。

 

ポー「いったいどこのバカだ!こんなゴミを作りやがったバカは!」

 

 ポーはキレていた、海軍軍人とは伝統的に食事の味にうるさいのだ。

 なにせ海の上では楽しみといえば寝ることと食事ぐらいだからだ。

 

クルピンスキー「僕が作ったんだよ。」

 

 クルピンスキーが答えるとポーはクルピンスキーを掴み、引きずってどこかへ連れて行った。

 その直後

 

クルピンスキー「ギャーーー!!!誰か助けてーーーー!!!!お願い許してーーーー!!!」

 

 叫び声が聞こえボコボコにされたクルピンスキーはそれから一晩下着姿で基地の軒先に吊るされた。

 この後、お口直しにポーが固有魔法を使って絶品のステーキをごちそうして事なきを得た。

 

 

---------

 

 翌朝、下原たちは戦車の外に出る。

 吹雪は既にやんでいた。

 

下原「ペテルブルクの方は真っ暗、猛吹雪に包まれているみたいね」

 

リョーニャ「吹雪がやんだってことは…」

 

パット「移動したんだろうな」

 

 下原が固有魔法を使いペテルブルクの方の状況を見る。

 それにタバコを吹かしたパットとリョーニャが分析する。

 

パット「で、どうする?あの吹雪が移動したってことは増援は望めん。

    あれを処理できるのは俺たちだけだ。」

 

下原「銃は銃身が曲がって使い物になりませんし…」

 

リョーニャ「DPの弾を抜いてDTに装填すれば使えるだろうがそれだけだと俺のShVAKとM2だけだ。

      それに耐寒性の高いYaKはともかくそれ以外だとすぐ故障するぞ。」

 

 DTとDPはどちらも弾は7.62×54R弾である。それにDT自体DPを戦車用に改設計したものなので特に問題なく使えるがそれだけでは圧倒的火力不足だった。

 この圧倒的不利な状況の中、下原がつぶやく。

 

下原「ウィッチに不可能は無い…」

 

「「え?」」

 

下原「私の上官の口癖です…そうですね。やってみましょう!」

 

 下原の言葉に準備を始める。

 まずユニットを解凍してテーピングする。

 

パット「で、どうする?銃が三丁しかないぞ。」

 

ジョゼ「うん。使える銃が足りない以上はどうしようも…」

 

 だが武器の絶対的不足が問題だった。

 KV-2から取り外したDTにジョゼの持っていたDPの弾を装填して一丁、パットのM2、リョーニャのShVAk、これにトカレフTTとS&WM10ミリタリー&ポリスだけしか武器はなかった。

 

下原「ガラスの熱割れよ」

 

パット「ああ、あれか」

 

ひかり「へ? 熱割れ?」

 

 それに下原は策があった。

 そしてその策はパットは学校で教養として学んでいた。

 

下原「冷たいガラスのコップに、熱湯を入れると温度差で割れやすくなるんです」

 

ひかり「つまり、あのネウロイを急激に温めれば壊れやすくなる?」

 

下原「そう。燃料を使って一気に!」

 

ひかり「すごーい!」

 

パット「ガラスの熱割れを利用して外郭を破壊、止めにM2とShVAKか。」

 

リョーニャ「なかなか面白いことを考えたじゃないか。」

 

 その策にパットやリョーニャも感心する。

 準備ができるとリョーニャはミーシャを背負って5人は離陸する。

 ネウロイを追いかけてラドガ湖上空に到達する、ラドガ湖は完全に氷結していた。

 

パット「なるほどな、これが狙いというわけか。」

 

 その策にパットは感心する。

 当時はまだ気象を兵器に使うなどということはSFの世界の話だった。

 

「Былинники речистые~♪」

 

ひかり「ん?誰か謳ってますか?」

 

 ふとひかりは誰かが歌を歌っていることに気が付く。

 周りを見渡すとリョーニャが口ずさんでいた。

 

リョーニャ「О том, как в ночи ясные~♪

      О том, как в дни ненастные~♪

      Мы смело и гордо в бой идём!

      Веди, Будённый, нас смелее в бой!

      Пусть гром гремит,

      Пускай пожар кругом, пожар кругом.

      Мы беззаветные герои все,

      И вся-то наша жизнь есть борьба.~♪」

 

ひかり「リョーニャさん、何歌っているんですか?」

 

 ひかりが聞く。

 

リョーニャ「Марш Буденного、ブジョンヌイ行進曲だよ。

      父さんは内戦中同志ブジョンヌイの下でツァーリツィンの戦いに参加していたからな。」

 

 リョーニャが歌っていたのはかの有名なブジョンヌイを歌ったブジョンヌイ行進曲、別名我ら赤軍騎兵隊であった。

 そして5人は前方の黒い雲の中に突入する。

 

ひかり「さ、寒い…!」

 

ジョゼ「定ちゃん、急がないと!」

 

 雲の内部の寒さにひかりも震え始めユニットに氷が付き始めた。

 しばらく飛ぶとネウロイのところまで到達した。

 

リョーニャ「同志諸君、攻撃開始!」

 

 リョーニャが合図を取るとひかりとジョゼが燃焼剤を投げ下原がパットから貸してもらったマッチで付けた火矢で射る、矢は燃焼剤の周りで炸裂し一気に燃え広がりその熱でネウロイの外郭が崩壊してコアが露出する。

 

パット「よし今だ!」

 

リョーニャ「Ураааааааа!!」

 

 さらにパットとリョーニャがその周囲に銃撃を浴びせコアを破壊した。

 破壊したの同時に雲は消え吹雪がやんだ。

 

ひかり「やったー!やりましたね!」

 

ジョゼ「やったね定ちゃん!」

 

パット「よくやった!下原」

 

リョーニャ「これで帰れるぞ。」

 

 終わると作戦の立役者である下原に声をかける。

 

下原「ありがとう」

 

ジョゼ「さぁ、基地に帰ろう。お腹へっちゃった!」

 

下原「うん!」

 

パット「ああ、久しぶりにまともなものが食いたい。」

 

リョーニャ「ああ。もうすぐ誕生日だからな、少し豪華なものが食いたい。

      贅沢かな?」

 

下原「いいですよ。ケーキなんかどうですか?」

 

 ふとリョーニャがこぼした呟きに下原が反応する。

 

リョーニャ「いいのか?同志下原」

 

下原「ええ。リョーニャさんのためなら喜んで」

 

 リョーニャに笑顔で答える。

 

---------

ロスマン「五人共無事で本当によかったわ」

 

 基地に帰り5人は食堂にいた。

 無事に帰ったことにロスマンは安堵する。

 

菅野「あのくらいの吹雪で死んでたら話になんねーぜ」

 

クルピンスキー「もう、素直じゃないな、直ちゃんは」

 

菅野「ふん」

 

 菅野も続くがそれにクルピンスキーが揚げ足取りをする。

 

ロスマン「それにしても、吹雪がネウロイの仕業だったなんて…」

 

バーティ「なかなか面白いことを考えるものだねぇ。SF作家は喜ぶんじゃないか?」

 

 今回のネウロイのことにロスマンとバーティが考察する。

 

ロスマン「リョーニャさんたち、今回は大手柄よ」

 

下原「いえ、任務ですから」

 

リョーニャ「与えられた任務を精一杯こなしただけです」

 

 ロスマンがほめるがそれにリョーニャと下原は謙遜する。

 そして朝食が配膳された。

 

ひかり「美味しそー!」

 

マントイフェル「おお、日本料理か。オリエンタルでいいな」

 

下原「今日は扶桑料理にしてみました」

 

 朝食はヨーロッパでは珍しい扶桑料理だった。

 そして全員食べ始める。

 

ポー「美味い。流石下原だ。」

 

パット「三ツ星レストランでも働けるんじゃないか?」

 

 その変わらない腕をパットとポーが褒める。

 

ロスマン「あら?この茶碗蒸し…」

 

下原「はい。缶詰の底にキャビアが残っていたので使ってみました」

 

 するとロスマンが茶碗蒸しにキャビアが使われていることに気が付く。

 

ロスマン「キャビアの使い方、よくわかってるわね。どこかのニセ伯爵とは大違いだわ」

 

クルピンスキー「キャビアなんて塩辛いだけで、どこがいいんだか」

 

ポー「てめー昨日の事反省してるのか!え!」

 

ロスマン「だから貴方は偽伯爵なの!」

 

 ロスマンとポーとクルピンスキーで言い争いが始まった。

 マントイフェルは流石に昨日の件で擁護する気にはならなかった。

 それを横目にサーシャがラルに話す。

 

サーシャ「食事の力って、凄いんですね」

 

ラル「美味い」

 

 一言、ラルは感想を漏らした。

 

---------

 

 その日の夕方、下原はリョーニャを探していた。

 

下原「ジョゼ、リョーニャさんは?」

 

ジョゼ「外でミーシャと遊んでるよ」

 

 ジョゼに聞き外にいると分かると下原も外に行った。

 外では連れて帰ってきた子熊のミーシャとリョーニャが遊んでいた。

 下原がリョーニャに声をかける。

 

下原「リョーニャさん」

 

リョーニャ「ん?同志下原か。なんだ?」

 

 ミーシャと遊んでいたリョーニャが振り返る。

 

下原「ケーキができたんで一緒に食べませんか?」

 

リョーニャ「あ、ああいいよ。」

 

ジョゼ「ケーキ!」

 

 リョーニャは下原の誘いを受けるとジョゼが後ろから出てきた。

 

下原「ジョゼ!」

 

ジョゼ「定ちゃん、私もケーキ食べたい!」

 

下原「ごめんジョゼ、ケーキ二人分しか作ってないの」

 

ジョゼ「そんな~」

 

 下原はケーキを作ったが二人分しか用意していなかった。

 それにショックを受けたジョゼはどこかへ行ってしまった。

 そして二人きりになると下原は二人分のケーキとフォークを出して近くにあった階段に座って二人で食べ始めた。

 

リョーニャ「うん、美味い。ありがとう下原」

 

下原「いえ、このぐらいお安い御用です」

 

 リョーニャが一口食べて感想を言う。

 それに下原は謙遜する。

 下原もケーキを食べ始める。

 

下原「リョーニャさん、リョーニャさんはどんな人が好きなんですか?」

 

リョーニャ「なんだ、急に」

 

 すると下原が聞いてきた。

 

下原「気になったんです。リョーニャさんがどんな人が好きなのか。」

 

リョーニャ「そうだな、特にないな。

      ここだけの話だが実は今まで誰かと付き合ったことがないんだ。

      勉強に忙しくて恋愛なんかに手を出す暇なんてなかったんだよ。」

 

下原「そうなんですか。なら、その初めての人、私なんてどうですか?」

 

 下原が告白する。だが、

 

リョーニャ「ふ、はははは!まあそういうのはもうちょっと大きくなっていろんな人を見てから言いな。

      その時にもう一回考えてみろ。下原、美味かったぞケーキ。」

 

 リョーニャが笑って返す。リョーニャはこれを本気で取り合わなかった。

 そして完食したケーキの皿とフォークを返すとミーシャとまた遊び始めた。

 それに残された下原はつぶやいた。

 

下原「…ずるい人です…」

 

 その顔は恋する乙女そのものだった。

 

---------

 

ヘプナー「まさかこの世に天気を操作するネウロイがいるとはな。

     物書きが喜びそうな話だよ。」

 

トレスコウ「ええ。知り合いの記者もなかなか食いつきがよかったですよ」

 

 夜、コンサート会場のVIPゾーンでヘプナーとトレスコウ、そしてフーベ、ベルザーリン、ヴァトゥーチンが会話していた。

 

フーベ「そのせいで隷下の第150装甲軍団では車両の故障が続発、ペテルブルクの工場は修理で大わらわですよ。

    病院も風邪や肺炎、凍傷、低体温症患者で一杯だ」

 

ベルザーリン「これのせいでフィンランド湾が凍結してバルト海艦隊が行動不能になった。

       さらにはヴォルホフ方面に向かう鉄道路線が大雪で寸断、ペテルブルクとチフヴィンの操車場に車両が滞留してるよ。

       鉄道保安列車2本と装甲列車2本が途中で故障して明日ペテルブルクの工場に送り返されるらしい」

 

 ネウロイの被害は兵士たちへの病気やケガだけでなく各地で車両などの故障、鉄道路線・道路の寸断が発生して工兵たちは大わらわだった。

 特に大動脈たるペテルブルク~ヴォルホフ間では雪崩と大雪によって鉄道網が寸断されていた。

 

ニコライ「そうか。輸送の遅れが一番の心配だ。

     ところでスピードバード作戦は?」

 

ヘプナー「順調だ。第88砲兵軍団をコラ半島に送った。

     永久凍土で陣地建設は難しいが列車砲を引き込めるようにするそうだ。

     弾の備蓄も十分あるらしい。

     ただ気象が安定しないからやるとすれば3月まで待つ必要があるそうだ。」

 

ニコライ「そうか。まあ今はコンサートを楽しもうじゃないか。

     そろそろ開演か。」

 

 ヴァトゥーチンが時計を確認して会話を止める。

 すると舞台の幕が上がりオーケストラと司会者が出てくる。

 

司会者「本日はオラーシャ内務省歌と踊りのアンサンブルの公演に来場していただきまして誠にありがとうございます。

    では、1曲目とまいりましょう。M・グリンカ作曲オペラ「皇帝に捧げた命」より「栄光あれ」です。」

 

 司会者が下がるとコンサートが始まった。

 ペテルブルクの夜は更けていった。




伯爵はボコボコにされて吊るされて残当。

栄光あれは個人的に好きなクラシックです。
ロシアのクラシックだとショスタコーヴィチの交響曲第4番「革命」も好きです。
グリンカはもっと日本で知名度上がってほしい。
あとポクラス兄弟(ブジョンヌイ行進曲や赤軍に勝るものなしの作曲者)も

モハさんみたいな彼女が欲しい(贅沢)
ジョゼみたいな彼女が欲しい。ただケチだからなぁ…
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