WWⅡウィッチーズ   作:ロンメルマムート

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題名は映画イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密からです。

作者はソ連海軍が大好きです。それこそグネフヌイ級やキーロフ級が大好きなぐらい好きです。
登場してる艦艇はすべて44年にバルト海にいた艦艇です。(なお何隻かは既に沈んでいるはずの船)

Bf109君自分のプレイスタイルと合いすぎていい…
しかもマーキングでハルトマンとかバルクホルンとかJG54とかJG52使用にできるやん…
G6君手に入れたらしよう


第15話:ペテルブルク/ネウロイと戦闘隊長に隠された秘密

 翌日、ニパとひかりはペテルブルク港上空を飛行していた。

 この地区は海軍の造船所、兵器工場、学校、倉庫、燃料タンク、弾薬庫、潜水艦基地などが密集する中心部に匹敵する重要地区であったためこの日には増援が送られ守っていたのはオラーシャ海軍歩兵の歩兵大隊”アドミラル・セニャーヴィン“、歩兵大隊“アドミラル・ウシャコフ”、砲兵大隊”ゲネラール=アドミラール・アプラークシン“、カールスラント海軍歩兵大隊”アドミラル・ヒッパー“、スオムス海軍歩兵中隊”イルマリネン“の3個歩兵大隊と一個砲兵大隊、予備となる一個歩兵中隊が当てられていた。

 さらに港内にはオラーシャ海軍バルト海艦隊の巡洋艦マクシム・ゴーリキー、駆逐艦ヴェッツェ=アドミラール・ドロースト、スラーヴヌイ、ステレグーシチイ、グロジャーシチイ、氷結のためペテルブルクに取り残されたカールスラント海軍高射砲艦ニオベなど多数の軍艦が在泊していたため戦闘能力は最も高かった。

 

ひかり「今日は別行動なんですね、ニパさん」

 

ニパ「うん。サーシャさんが街を記憶してネウロイが潜んでいるのを見破るんだって。

   ポーさんはサーシャさんを一人にしては置けないって無理やりついて行ってるらしいよ。」

 

ひかり「えっ!?この街を全部ですか!?」

 

 ひかりはニパの話に驚くがニパは流石にそれはないと思っていた。

 

ニパ「流石にそれは無いよ。次にネウロイが狙いそうな施設の周辺を記憶して、あぶり出すんだって」

 

ひかり「へぇ~」

 

 そうは言うもののペテルブルクは史実ではソ連の軍事生産の最大の拠点でありソ連第2位の都市であったため巨大で重要な場所はそれこそ山のようにあった。

 ふとひかりは前を見てニパを呼ぶ。

 

ひかり「ニパさん前!」

 

ひかり「え?ぎゃ!」

 

 ニパは前を見るが間に合わず何故かあった銅像とぶつかってしまった。

 

ひかり「ニパさん大丈夫ですか?」

 

ニパ「またかよ…えっ?」

 

 ニパがぶつかったものを確認するがすぐに違和感を感じる。

 なにせそこは屋根の上である。教会でもなんでもない建物の上に銅像を作るなど一般人では理解し難い現代アートぐらいしかしないことだ。

 その上こんな時にこんな場所でそんなことをするバカは存在しない。

 なので尚更おかしかった

 

ニパ「こんなところに銅像…?」

 

 ニパがそれを見て呟いた瞬間、それがネウロイへと変わった。

 

ニパ「わわあぁ!?」

 

 二人は驚きながらも銃を向け撃ち始める。

 それにネウロイは逃げ始めた。

 その騒ぎはすぐ日常にいた海軍歩兵たちにも伝わり対空砲が火を放ち始めた。

 

海軍歩兵「いたぞ!」

 

海軍将校「撃て!撃ち落とせ!」

 

 兵士たちも手持ちの火器で落とそうと撃ち始めた。

 その混乱の中ひかりは無線でサーシャとポーに連絡する。

 

ひかり『マーカーネウロイ発見!追跡中です!』

 

ポー「なに!」

 

サーシャ「位置は?」

 

ひかり『えっと、海軍港を北に…わあっ!

    ニパさんが頭からズズズって街灯に!ニパさんしっかりしてー!!』

 

 その連絡はすぐにポーとサーシャに届く。

 だがその内容に呆れていた。

 

サーシャ「全くあの子ったら…ついているのやらいないのやら…」

 

ポー「というか何が起きてるんだ…」

 

 すぐにポーとサーシャは急行するがそこには木に突っ込んで動けなくなったひかりと街頭にぶつかり派手に曲げた二パがいた。

 

ポー「何が起きたんだ雁淵…というか二パは大丈夫なのか?」

 

ひかり「あっ!あそこです!」

 

 それを見たポーは呆れるがひかりがネウロイを見つけ指さす。

 その先には銅像に化けたふりをしたネウロイがいた。

 

ポー「あいつアホだな」

 

サーシャ「バレバレよ!」

 

 すぐにポーとサーシャは銃撃する。

 それにネウロイはすぐ逃げた。

 それを即座にサーシャとポーは追いかける。

 さらに遅れてトラックに乗った海軍歩兵が二人を追いかけていた。

 ネウロイは複雑な市街地を抜け大通りに出るがそこには海軍砲兵大隊“ゲネラール=アドミラル・アプラークシン”の85mm高射砲 52-Kとトラックに61-K 37mm高射機関砲を乗せた車両が待ち受けておりすぐに発砲するが外して後ろの建物を吹き飛ばす。

 サーシャとポーはその中でも追いかけるが突如サーシャがバランスを崩すと気絶して投げ出された。

 

---------

 

 そのころ、ペテルブルク郊外では、

 

パット「目標発見。グリッドイージー4、エックスレイ19」

 

砲兵『了解。グリッドイージー4、エックスレイ19。砲撃を開始する。

   一分以内に安全空域へ退避せよ』

 

パット「了解した。さあ、あとは砲兵のお仕事だ。」

 

 パットは見つけた砲撃ネウロイを砲兵に連絡するとほかのウィッチと共に安全空域へ退避する。

 その直後、ネウロイに多数の砲弾、そしてカチューシャが浴びせられた。

 砲撃を行ったのはオラーシャ軍の恐ろしく強力で、破壊的な威力を誇る砲兵部隊とカチューシャ部隊だった。

 その破壊力は凄まじかったが精度に問題があった。

 彼らの任務は本来面破壊である。それに対してネウロイは点である。

 そのため砲撃はネウロイ周辺の100m以内に多数着弾して直撃しているわけではない状況だった。

 するとポーから連絡が来た。

 

ポー『しまった。マーキングされた。

   パット!急いでそっちを潰せ!』

 

パット「え?今突っ込めと?死ぬぞ」

 

 その直後、ネウロイが一発発砲した直後、砲撃によって破壊された。

 だが砲撃を許してしまった。

 

パット「ポー!撃たれた!」

 

下原「あと50秒でそちらに着弾します!」

 

---------

 

サーシャ「…うっ」

 

「…か?」

 

 気絶したサーシャは誰かに肩を揺さぶられるのに気がついた。

 目を開けるとポーがサーシャの肩を揺さぶり声をかけていた。

 

ポー「大丈夫か?見たところ怪我はないみたいだが」

 

サーシャ「え?ええ。多分大丈夫よ」

 

ポー「そりゃあよかった。かわいこちゃんに怪我されたら男が廃る」

 

 サーシャは気絶してそれをポーがすんでのところでしたものの二人そろって地面に激突してしまっていた。

 だが二人ともF6Fの無駄に頑丈なシールドによって無事であった。

 ふとサーシャはポーの後ろにある修道院に気が付いた。

 

サーシャ「これって…」

 

ポー「ん?ニコロ=ポゴヤヴレンスキー・モルスコイ・サボールがどうした?」

 

 サーシャは何かに気が付くと周りを見渡して一人で歩き始めた。

 サーシャは集中しているようでは後ろからきた二パとひかりの声にも気が付かなかった。

 少し歩くとサーシャはある建物に入りとある部屋に入り感傷に浸っていた。

 それにポーも続いて部屋に入り棚にあった一枚の写真に気が付く。

 

ポー「なあ、これって…」

 

 それは小さい頃のサーシャの写真だった。

 

サーシャ「ええ。私よ。ここは祖母の家だったの。

     ここに来るまで祖母の家を訪ねたことを忘れていたわ。

     駄目な孫よね、すべてを記憶できるのにこのことだけを忘れていたなんて。」

 

ポー「そうでもないさ。忘れるっていうのは神が人にくれた素敵な能力さ。

   忘れたくない記憶を忘れるだけマシさ、忘れたい記憶が永遠に脳にこびりつくよりもさ」

 

 ふとポーは米海軍時代の数々の忘れがたい悲劇、3度にわたる乗艦の沈没や多くの戦友の死、衝撃的な光景の数々を思い出していた。

 特に乗艦の沈没というのは船というものに少なからず愛着を持ち敬愛する海軍軍人にとってはいつの時代でも辛い事だった。

 

サーシャ「そうかもしれないわね。忘れたい記憶を覚えてるよりはいいわね」

 

 ポーの話にふとサーシャが漏らす。

 二人はしばらく感傷に浸っていると外から音がした。

 振り向くと二パとひかりが入ってきた。

 

ひかり「あ、あの…」

 

二パ「どうしたの?サーシャさん、ポーさん…」

 

 それに二人は現実に戻りポーは写真をもとの位置に戻した。

 

サーシャ「ごめんなさい、任務に戻ります」

 

ポー「すまん、さっさと見つけて帰ろうぜ」

 

ひかり「さっきパットさんから連絡があって砲撃ネウロイを見つけて砲兵部隊が攻撃中らしいです」

 

 5人は外に出て行く途中でひかりがパットからの報告を伝える。

 

ポー「となると残りはこっちだけか。

   少なくともこの近くにいるだろ。

   例えばあの教会とか。

   確かあれスオムス海軍が借り受けて今通信施設にしてるんだろ?」

 

 それにポーがふと教会を指さして話す。

 ニコロ=ポゴヤブレンスキー・モルスコイ・サボールはこの時スオムス海軍が借り受けてスオムス海軍ペテルブルク分遣隊通信所になっていた。

 サーシャはふと教会に違和感を感じる。

 

サーシャ「違う…」

 

二パ「え?」

 

ポー「どうかしたか?」

 

 サーシャが何かに気が付いた。

 サーシャは目を閉じて記憶をたどり違和感の正体を見つけた。

 

サーシャ「あの寺院に尖塔は無い!」

 

二パ「え?」

 

ポー「じゃああいつが…」

 

 それに周りが驚くがサーシャは即座に反応し修道院に向かった。

 それにポーたちも急いで向かう。

 

二パ「サーシャさん!尖塔ってあの先っちょのやつでしょう?」

 

サーシャ「それで隠れたつもり!?」

 

 二パが聞くがサーシャはそれを無視して尖塔を銃撃、それに続いてポーもM2を発砲、ネウロイは銃撃を受け元に戻った。

 それを見ると続いて二パとひかりも銃撃する。

 そしてネウロイは直前にシグナルを送ってから破壊された。

 

ポー「しまった。マーキングされた。

   パット!急いでそっちを潰せ!」

 

パット『え?今突っ込めと?死ぬぞ』

 

 ポーはすぐに砲撃担当の破壊を要請するがその時向こうは砲弾の雨が降り注いでいた。

 突っ込もうものなら即死は目に見えてる。

 そして続いてパットから連絡が来た。

 

パット『ポー!撃たれた!』

 

下原『あと50秒でそちらに着弾します!』

 

 下原とパットの報告にサーシャは即座に指示した。

 

サーシャ「了解、至急退避します。

     攻撃を受ければこの辺りも無事では済みません」

 

 サーシャは即座に退避を指示する。

 それにニパとひかりは抵抗する。

 

ひかり「えっ!?でも…」

 

二パ「ここにはサーシャさんの…」

 

サーシャ「行ったはずです。

     無人の街を防衛する必要は無い、と。これは命令です」

 

ポー「そうかい、ならここからは俺の勝手だな。

   少しぐらいカッコつけさせろ」

 

 するとポーが勝手に離脱、修道院の前に立ちはだかった。

 ポーはポッケからタバコを取り出して吸い始め近づいてくる砲弾にシールドを貼り、銃を向ける。

 

ポー「アスタ・ラ・ビスタ、ベイベー!」

 

 砲弾はシールドに当たるとそこにポーは銃撃を加え砲弾を爆発させる。

 その爆炎と爆風でポーは地面に叩きつけられた。

 

サーシャ「ポーさん!」

 

 すぐにサーシャが駆け寄りポーを空中でキャッチする。

 サーシャはすぐにポーを地面に寝かせ呼びかける。

 

サーシャ「ポーさん!ポーさん!」

 

ポー「ん…サーシャちゃん、どうしてそんな顔をしてるんだ?」

 

 サーシャの呼びかけにポーはいつも通りの調子で返した。

 負傷で背中に打撲があったが全く気にしてないようだった。

 

サーシャ「何故このような無茶な真似をしたんですか!」

 

 サーシャは泣きながらポーに怒っていた。

 するとポーがサーシャの涙を拭いながら言う。

 

ポー「男たるもの女の子の前でカッコつけたいだろ?

   男ってのはただそれだけで命を懸けるバカさ。

   それに君に涙は似合わない」

 

 それを聞いたサーシャの中で何かが切れた。

 

サーシャ「うわああああん!

     ポーさんのバカー!バカバカバカ!

     なんでそんなことのために命を懸けるんですか!

     もっと自分を大切にしてくださいよ!」

 

 サーシャは泣きじゃくりながらポーに抱きついた。

 それにポーはサーシャを撫でながら呟く。

 

ポー「涙は似合わないが泣きたい時には泣いて良いんだぞ?

   泣けないよりはずっとマシさ」

 

---------

 

 その日の夜、無駄に頑丈なF6Fのお陰で怪我が軽度の背中への打撲程度だったポーは自室でタバコを吸いウィスキーを飲みながらながら本を読んでいた。

 するとドアがノックされた。

 

ポー「ん?どうぞー」

 

サーシャ「失礼します」

 

 入って来たのはサーシャだった。

 それにポーは驚くも部屋に入れ椅子を用意する。

 

ポー「サーシャちゃん、なんか用か?」

 

サーシャ「いえ、その今日の昼のことを謝りに」

 

ポー「そんな気にしなくていいよ。

   泣きたければいつでも俺の胸を貸してやるぜ」

 

サーシャ「次、泣きたい時はお願いしますね」

 

ポー「ああ、いつでもいいぜ。

   サーシャは真面目だから大変だろ?

   酒、飲むか?」

 

 するとポーがウィスキーを勧めた。

 

サーシャ「ええ。一杯だけ」

 

ポー「あいよ。故郷の世界一美味いバーボンだ」

 

 ポーはサーシャにコップを出すとそこに飲んでいたテキサスバーボンを注ぐ。

 そしてそれをサーシャは飲んだ。

 

サーシャ「ん…美味しい…」

 

ポー「な、世界一美味いって言っただろ?」

 

サーシャ「ええ。そうですね。ところでポーさん」

 

 するとサーシャがポーに聞いた。

 

ポー「なんだ?」

 

サーシャ「記憶は、忘れた方がいいのでしょうか?それとも覚えておくのがいいのでしょうか?」

 

ポー「なんでそれを?」

 

サーシャ「今日、ポーさんの話を聞いてふと考えたんです。

     私は全てを永遠に覚えられる、それが本当にいいことなのかって思ったんです」

 

 サーシャは昼間、ポーから言われた話を考えていた。

 

ポー「そうだな…忘れるのは大切だ。

   だが覚えておくのはもっと大切だ。

   人はすべての人に忘れられた時、本当の意味で死ぬんだ。

   常に誰かが覚えておけばその人は記憶の中で生きていられる、だから俺は覚えておく方が大切だと思ってる。」

 

サーシャ「そうなんですか…」

 

ポー「ああ。俺が覚えておかないと誰があいつらを覚えてるんだ…」

 

 それにポーはどこか物悲しさを漂わせながら呟く。

 それにサーシャは只ならぬものを感じる。

 

サーシャ「ポーさん、過去に何があったんですか?

     教えてください、私知りたいんです」

 

 サーシャは真剣な表情でポーに聞く。

 

ポー「サーシャ…分かった。

   話そう。俺があの戦争で、太平洋で何を見て、何を感じたのかを」

 

 そう言うとポーは話し始めた。

 騙し討ちから始まった太平洋を舞台にした世界第1位と第3位の海軍国家の3年に渡る死闘の数々を。




登場した艦艇が分かる方は重度の海軍オタクです。

海軍歩兵はもっとその存在を知られるべき。
海軍歩兵っていうのは大体海軍陸戦隊と一緒なんだけどロシアの海軍歩兵の戦闘能力は折り紙つき。
なにせハンゲの戦いやイズマイール要塞攻略(両方とも18世紀)で重要な役割を果たして、ナポレオン戦争ではコルフ島のフランス軍要塞を攻略、ナポリを制圧して教皇領に侵入し、ボロジノの戦いなどにも参加、クリミア戦争のセヴァストポリの戦いでは約一年間にわたり守った伝統と武功に恵まれた部隊。
大戦中は各地で戦いセヴァストポリの戦いやモスクワ、ケルチなどでも戦って軍歌「伝説のセヴァストポリ」でもその活躍が歌われている。
その活躍は7つの部隊が親衛称号を授与されたほど。
また空挺軍より空挺作戦を行うなど海や陸だけでなく空でも活躍し、現代ではロシア軍の精鋭部隊として水陸両用作戦部隊として運用されています。

感想、最近減ってない?なんでだ?あれか?独自設定多いしウィッチ分少ないからか?


次回、ポーの過去回。大戦を戦ったものを皆さん、忘れないでください。
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